葵
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
葵(あおい)
- 植物の種類。
- 家紋の種類「葵紋」。フタバアオイの図柄で、徳川氏の「三つ葉葵」など。
- 源氏物語の葵。本稿で記述
- 地名
- 日本のタレント。葵 (タレント)を参照。
- ヴィジュアル系バンド、ガゼットのメンバー。葵 (ミュージシャン)を参照。
- 文月晃の漫画作品『藍より青し』のヒロイン・桜庭葵。
帖 | 名 | 帖 | 名 |
---|---|---|---|
1 | きりつほ | 28 | のわき |
2 | ははきき | 29 | みゆき |
3 | うつせみ | 30 | ふちはかま |
4 | ゆふかほ | 31 | まきはしら |
5 | わかむらさき | 32 | うめかえ |
6 | すゑつむはな | 33 | ふちのうらは |
7 | もみちのか | 34 | わかな(上下) |
8 | はなのえん | 35 | かしはき |
9 | あふひ | 36 | よこふえ |
10 | さかき | 37 | すすむし |
11 | はなちるさと | 38 | ゆふきり |
12 | すま | 39 | みのり |
13 | あかし | 40 | まほろし |
14 | みをつくし | 41 | くもかくれ |
15 | よもきふ | 42 | にほふみや |
16 | せきや | 43 | こうはい |
17 | ゑあはせ | 44 | たけかは |
18 | まつかせ | 45 | はしひめ |
19 | うすくも | 46 | しひかもと |
20 | あさかほ | 47 | あけまき |
21 | をとめ | 48 | さわらひ |
22 | たまかつら | 49 | やとりき |
23 | はつね | 50 | あすまや |
24 | こてふ | 51 | うきふね |
25 | ほたる | 52 | かけろふ |
26 | とこなつ | 53 | てならひ |
27 | かかりひ | 54 | ゆめのうきはし |
葵(あおい)は、『源氏物語』五十四帖の巻名のひとつ。第9帖。謡曲『葵上』(世阿弥作か)の題材にもなっている。
[編集] あらすじ
桐壺帝が譲位し、光源氏の兄の朱雀帝が即位する。藤壺中宮の若宮が東宮となり、源氏は東宮の後見人となる。また、六条御息所と前東宮の娘(後の秋好中宮)が斎宮となった。
賀茂祭(葵祭、4月 (旧暦)の中の酉の日)の御禊(斎院の斎王(内親王)が加茂川の川原で体を禊する)の日、身分を隠して見物していた源氏の愛人・六条御息所の一行は、同じくその当時懐妊して体調が悪く気晴らしに見物に来ていた源氏の正妻・葵の上の一行と、見物の場所をめぐっての車争いを起こす。葵の上の一行の権勢にまかせた乱暴によって六条御息所の牛車は破損。六条御息所は見物人であふれる一条大路で恥をかかされてしまう。左大臣の娘で元東宮妃である彼女にとってこれは耐え難い屈辱で、彼女は葵の上を深く恨んだ。
その後葵の上は、病の床についてしまう。それは六条御息所の生霊の仕業だった。8月の中ごろに彼女は難産のすえ男子(夕霧)を出産するが、数日生霊により後息絶える。火葬と葬儀は8月20日過ぎに行われた。
彼女の四十九日が済んだ後、源氏は六条院に戻り紫と結婚する。こうして紫は紫の上となった。