74式自走105mm榴弾砲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

74式自走105mm榴弾砲
性能諸元
全長	5.78 m
車体長
全幅	2.87 m
全高	3.20 m
重量	16.3 t
懸架方式
速度	50 km/h 6 km/h（浮航）
行動距離	300 km
主砲	30口径105mm榴弾砲×1
副武装	12.7mm重機関銃M2×1
装甲
エンジン	三菱4ZF 2ストロークV型4気筒 空冷ディーゼル 300 hp/2,200 rpm
乗員	4 名
（■ノート ■テンプレート解説 ■ウィキ軍事）

74式自走105mm榴弾砲（-しきじそう-みりりゅうだんぽう）は、陸上自衛隊において、1974年に制式採用された自走砲である。

1975年から調達が始まり、1978年までの4年間で計20輌が配備された時点で配備が中止された。性能が思わしくなかったのが理由で、本車輌の翌年に制式化された75式自走155mm榴弾砲に、その役割を譲る事となる。調達された20輌は、第4特科群第117特科大隊に集中的に配備されたが、1999年に全車が退役している。

目次 1 開発 2 特徴 3 砲弾 3.1 射程 4 関連項目

[編集] 開発

本車輌が開発された当時、陸上自衛隊では、前線の部隊を支援するには、小回りが効き、発射速度が速い105mmクラスの榴弾砲が、まだまだ有用とする意見が根強かった。その為、この計画の自走榴弾砲も、同様に小回りの効く105mm自走砲として開発が開始された。

開発は、75式自走155mm榴弾砲の開発より先行して始まり、1964年に性能等の案が作成され、1967年に開発目標が決定された。

本車は、エンジンやトランスミッションなどを中心に、73式装甲車の物を数多く流用している。しかし、開発が小松製作所であったためか、外見上、73式装甲車の面影は少ない。

1968年からは、砲塔部の試作が開始されている。砲塔部の開発は日本製鋼所が担当した。

1970年に、試作車が2両完成し、技術試験や実用試験が行なわれた。1972年には補備試験が行われ、1974年に『74式自走105mm榴弾砲』として制式化された。

[編集] 特徴

車体はアルミ合金製で、浮航用キットを装着することにより水上航行を行う事が可能である。

車体前方右側が操縦席となっており、73式装甲車と同様に2本の操縦レバーが備わっている。前方の左側にはエンジンが積まれ、前輪駆動となっている。後部は戦闘室で、旋回式の砲塔が搭載されている。

砲塔の上面に防盾付きの12.7mm重機関銃M2が搭載され、戦闘室の側面に、64式7.62mm小銃用のラックが取り付けられている。

[編集] 砲弾

本車輌の使用する砲弾の装薬は、1号から9号までの9種類がある。

1号から7号までは、ニトロセルロースを主成分とするもので、1号と2号のみ急燃性の単孔型、3～7号は緩燃性の多孔型でとなっている。

8号と9号は、ニトロ・セルロースとニトログリセリンにニトログアニジンを加えた物となっている。

[編集] 射程

• 1号装薬　約1,700～3,500m
• 2号装薬　約2,000～4,000m
• 3号装薬　約2,400～5,200m
• 4号装薬　約3,000～6,300m
• 5号装薬　約3,600～8,100m
• 6号装薬　約4,400～9,600m
• 7号装薬　約5,400～11,500m
• 8号装薬　約6,600～12,700m
• 9号装薬　約8,500～14,460m

[編集] 関連項目

• 榴弾砲
• 自走砲
• 陸上自衛隊の装備品一覧

この「74式自走105mm榴弾砲」は、武器・兵器に関連した書きかけ項目です。この記事を加筆・訂正などして下さる協力者を求めています。（軍事ポータル|軍事PJ|航空PJ）