マーティ・フリードマン
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マーティ・フリードマン(Martin "Marty" Adam Friedman, 1962年12月8日 -)はアメリカ・ワシントンD.C.出身のギタリスト。ヘヴィメタルバンド・カコフォニーとメガデスの元ギタリスト。
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[編集] 人物像
1980年代はシュラプネル・レコーズに所属。ジェイソン・ベッカーとカコフォニーを結成、イングヴェイ・マルムスティーン、レーサーX、トニー・マカパインらと共に、速弾きブームの牽引役としても知られた。カコフォニー解散後、1990年にメガデスに加入し、名演を繰り広げる。2000年にメガデスを脱退し、以降はソロで活動している。
ヘヴィメタルのみならず、ハードロック、演歌、J-POP、ディスコ、全米トップ40モノにも造詣が深い。演歌好きの由来は日本人のガールフレンドと付き合ってた頃聞いた演歌のメロディに感動したとか。子供のころハワイに住み、ラジオで演歌を初めて聞き内容がわからずともその寂しげなメロディに衝撃を受けたとも言っている。 幼少の頃のアイドルはキッス、ラモーンズ、エンジェルなど。日本人女性と結婚していた時期もあり、親日家としても知られる。日本のテレビ番組『ヘビメタさん』にレギュラー出演、ギターをプレイしつつ流暢な日本語を話すことでお茶の間でも一部で話題になる。一部では、あまりにも流暢な日本語を話し、日本の文化や諸事情などにも詳しいことから「ギターが弾けるデーブ・スペクター」などとも呼ばれている。2006年4月より新番組、『ROCK FUJIYAMA』(テレビ東京系)がスタート、レギュラー出演している。また他のテレビ番組へのゲスト出演や雑誌、新聞の連載も予定しており、多忙なスケジュールをこなす。日本語への情熱も熱く、日本に移住する前から日本語は流暢だった。日本人以上に漢字を使いこなすことでも知られる。ツアーの暇つぶしに日本語を通信教育で勉強したらしく、大学の日本語弁論大会にも出場し、準優勝している。口癖は「いいじゃん」「ありえな~い」。
日本に来るようになってから、日本のアイドルを好むようになり、特にハロプロ系が大好きで、プロデューサーであるつんくを尊敬している。
2003年より東京都新宿区在住。パーマは天然らしい。散髪には、電車に乗りわざわざ神奈川県まで遠征する。好きな食べ物はチョコレート、激辛ラーメンなどの辛いもの。日本食は一切問題ないが、卵と乳製品が苦手。大のマクドナルド製品好きで、月に一度は食べないと死んでしまうらしい。コンビニ博士でもある。贔屓のコンビニエンスストアはセブン-イレブン。
2005年には元X JAPANのPATAや元LUNA SEAの真矢と共に相川七瀬のコンサートツアーに参加。鈴木亜美のギタリストとして念願のNHK紅白歌合戦出場の夢も実現した。松浦亜弥と浜崎あゆみの大ファン。
2006年には少女向け小説誌のコバルト8月号と同時に書店で無料配布された『マリア様がみてる』のフリーペーパー&小冊子「リリアンかわら版」の中の「マリア様大好き!」のコーナーに登場し同作品のファンである事を熱く語り、それを読んだアニメ版の主人公である祐巳役の声優、植田佳奈を始めとする関係者を驚かせた。ちなみに同アニメOVAシリーズ第三巻のエンディング曲『きれいな旋律』の作曲を担当しているが『マリア様がみてる』の世界観とプラグドギターサウンドとは全くそぐわない為、マーティに白羽の矢が立ったのは元々作品のファンであった事が少なからず影響したのではないかと思われる。
近年は日本でのテレビ出演が目覚しい。自身がレギュラーを務めている『ROCK FUJIYAMA』以外にも、『タモリ倶楽部』の空耳アワード2006に出演し、逆空耳(日本語の歌が外国語に聞こえる)を2つ紹介(ちなみに、どちらも浜崎あゆみの曲であった)。また、『歌スタ!!』にも2006年6月12日以降、ウタイビトハンターとして出演したり、アニメ主題歌を手がけたりと幅広い活動展開を行っている。
NHKの『英語でしゃべらナイト』に出演。すべて日本語で通し、内容は日本賛美。「日本人はなんで英語の勉強をするのか? 日本語はこんなに美しい言葉なのに」という趣旨の発言は番組のコンセプトに反したが、視聴者には受けた。このため総集編で全編再放送されることとなる。また本番組でB'z、ZARD、相川七瀬、パフィー、広瀬香美等を聴いてると発言し無類のJ-POP好きをアピールした。
自身の事を良く「完璧主義者」と評す。但しその性格のせいで物事が進みそうに無い状況に陥りそうな時には敢えて自分から最低限の妥協をするという柔軟性も持ち合わせている(マーティはこれをプチ妥協と呼んでいる)。
ちなみに血液型に関しては全く興味が無く、従って自分の血液型も知らない(このことはマーティだけに当てはまることではなく、大抵の欧米人は特別な事情がないかぎり知らないし、知ろうともしない)。 また絵を描くことが苦手で、その腕前は壊滅的。
[編集] 音楽面
『ドラゴンズ・キス』ではカコフォニーを彷彿させるメタル・インストであったが、『シーンズ~憧憬~』『イントロダクション』では癒し系ともとれるイージーリスニングな作風、『トゥルー・オヴセッションズ』以降ではポップな面を出すなど多彩な音楽面を引き出してきている。2006年現在、レコード・レーベルはavex。ソロ・アルバムの制作も、東京、ロサンゼルス等で精力的に行っている。
『シーンズ - 』『イントロ - 』の一部の楽曲で出てくる女性による臭い日本語の台詞はファンの間で語り草となっている。
[編集] ディスコグラフィ
- ドラゴンズ・キス(1988年)
- シーンズ~憧憬~(1992年)
- イントロダクション(1994年)
- トゥルー・オブセッションズ(1995年)
- ミュージック・フォー・スピーディング(2002年)
- ラウドスピーカー(2006年)
[編集] メガデス脱退の理由
マーティがメガデスに在籍していた90年代中盤より他のヘヴィメタルバンドが台頭し出し、それらのバンドに対抗するためにメンバー間でメガデスの新たな音楽性を模索していたところ、マーティは「ポップスならポップスのアルバム、ヘヴィメタルなら信じられないくらいヘヴィなアルバムを作りたい。中途半端なのは一番嫌だ」と主張した。しかし結局アルバムに採用された曲はマーティが言うところの『ポップスでもヘヴィメタルでもない中途半端な曲』ばかりとなってしまい、「ヘヴィメタルの代表としてメガデスと言う怖い名前があるのに、何故そんな妥協をしなくちゃならない?とずっと主張し続けてたんだけど受け入れられなかった。だから辞めた」と井桁学のギターワークショップ内のインタビューで語っている。マーティの言う「中途半端さ」が最も顕著に出たアルバムが、在籍時最後に参加した1999年発表の「RISK」であり、この作品で自分の意見が取り入れられなかった事が翌年の脱退を決定付けたようだ。
また、タモリ倶楽部に出演した時には、メタル以外の様々な音楽も楽曲に取り入れたいと提案したが、却下された為に脱退したと語る。その話の際、「本当は他のメンバーもモーニング娘。みたいな曲が好きだった」と暴露した。
一方、メガデスのデイヴはかつてBURRN!誌のインタビューで「マーティはメガデスを日本のバンドのB'zみたいにしたがっていたんだよ」と述べ、原因はマーティにあるとしていた。
[編集] 関連項目
[編集] 人物
- Angelina(一緒にデモテープを作ったことがある)
- Clair(エイベックス所属の歌手。『あしあと』をマーティが作曲した)
- ジェイソン・ベッカー(カコフォニー時代の盟友)
- デイヴ・ムステイン(メガデスの主導者)
- ポール・ギルバート(マーティと同じく親日家、2005年に日本人女性と結婚)
- マイク・ヴァーニー(シュラプネル・レコーズの総帥)
- 鮎貝健
- 熊田曜子
- 久武頼正
- 真矢
- 野村義男
- ROLLY
- SHELLY
- KOTOKO
[編集] バンド
[編集] 番組
- タモリ倶楽部
- ヘビメタさん
- ポップジャム
- LOVE LOVEあいしてる
- ROCK FUJIYAMA
- 夢ヶ丘レジデンス(火曜日)
- 英語でしゃべらナイト(2006年11月17日放送ゲスト、2006年8月25日・9月1日と2007年1月12日放送分に黒船としてゲスト出演)
- 3か月トピック英会話「ジュークボックス英会話 歌詞から学ぶ感情表現」
- オリキュン
- 竹山先生
[編集] その他
- エイベックス
- ジェネオンエンタテインメント
- シュラプネル・レコーズ
- I've
- 「小説すばる」: 連載「J-POPこれっていいじゃん!」
- 「日経エンタテインメント!」: 連載「J-POPメタル斬り」
[編集] 外部リンク
- Marty Friedman official website公式ページ(英語)
- Marty Friedman official website 公式ページ(日本語)
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