鎌倉車両センター

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鎌倉車両センター（かまくらしゃりょうセンター）は、神奈川県鎌倉市山崎と藤沢市小塚に跨る東日本旅客鉄道（JR東日本）の車両基地である。同社横浜支社の管轄。

元は大船電車区として発足したが、一時期は大船工場と組織統合がなされ、「鎌倉総合車両所」→「鎌倉総合車両センター」となっていた。統合後は、神奈川県道304号腰越大船線及び柏尾川を挟み、車両基地を「長島地区」、車両工場を「深沢地区」と呼んで区別していた。その後工場機能が廃止され、長島地区（旧大船電車区）が鎌倉車両センターとなった。

[編集] 配置車両の車体に記される略号

「横クラ」･･･横浜支社を意味する「横」と、鎌倉を意味する「クラ」から構成される。

大船電車区時代

国鉄東京南鉄道管理局「南フナ」→JR東日本東京地域本社「東フナ」→JR東日本横浜支社「横フナ」
鎌倉総合車両所～センター時代

JR東日本横浜支社「横クラ」

[編集] 概要

前述の通り神奈川県鎌倉市と藤沢市に跨って位置している。主な業務は仕業検査と交番検査である。大船駅から直接入・出区する事が可能で、同駅の横須賀線ホームから東海道線に沿って柏尾川を渡った先にある。一時期は当区と同一の組織だった深沢地区だが、車両の直接の行き来はできず、大船駅構内で2回スイッチバックする必要があった。

[編集] 歴史

1957年 9月 - 着工。
1960年 3月29日 - 田町電車区から横須賀線車両を移管して使用開始。
2000年 7月1日 - 大船工場と大船電車区（検修部門）の統合により鎌倉総合車両所として発足。
2004年 6月1日 - 鎌倉総合車両センターに改称される。
2006年 2月9日 - 深沢地区が検査業務を終了。
2006年 3月31日 - 深沢地区が閉鎖。
2006年 4月1日 - 長島地区を「鎌倉車両センター」に改称。

[編集] 配置車両

クモヤ143。長島地区の入換作業のほか、大船駅との間で職員の輸送も行う。

以下は2007年4月現在の配置車両である。

253系電車
- 基本編成の6両編成（TscMM'TMM'c）14本、付属編成の3両編成（ThscMM'c）9本、計111両が配置されている。
- 特急成田エクスプレスで運用されている。
E217系電車

E217系
- 基本編成の11両編成（TcTMM'TTTsdTsd'MM'Tc'）48本、付属編成の4両編成（TcMM'Tc'）43本、計700両が配置されている。
- 横須賀線・総武快速線（エアポート成田を含む）で運用されている。
205系電車
- 8両編成（TcMM'TMM'T'Tc'）27本、計216両が配置されている。
- 横浜線の各駅停車・快速で運用されている。横浜支社の発足に伴い、1996年12月に蒲田電車区から転属された。
クモヤ143形電車
- 3両が配置されている。構内入換用の牽引車。

[編集] 過去に配置された車両

113系電車
- 1998年12月まで配置されていたが、前述のE217系への置き換えが完了している。

[編集] 鎌倉総合車両センター深沢地区（旧大船工場）について

深沢地区（県道腰越藤沢線側より撮影）

入換動車・クモハ102-1201

神奈川県鎌倉市梶原に所在していた。主な業務は重要部検査と全般検査。最寄り駅は湘南モノレール江の島線湘南深沢駅。大船駅から直接入・出所する事はできないため、同駅より横須賀線に沿って久里浜方面に引き込み線が引かれ、そこからスイッチバックする形で車両を工場へ搬送していた。かつて海軍工場（横須賀海軍工廠深沢分工場）があり、太平洋戦争終結後にGHQの許諾を受けてその敷地を受け継ぐと共に、建設中の線路を受け継いで建設した。

国鉄時代には、電車のみならず客車の修繕や改造も手掛けていた。

2000年に大船電車区の検修部門と統合され、鎌倉総合車両センター（深沢地区）となっていたが、統合以前と業務が大きく異なっていた訳ではなく、首都圏の電車の検査修繕等を行っていた。統合後でも慣例的に「大船工場」と呼ばれる事があった。

209系から続く「新系列車両」の増加による保守体系の見直しで検査業務が縮小され、2006年2月9日を以て東京総合車両センターと大宮総合車両センターに業務が引き継がれる形で検査業務を終了し、3月31日付けで閉鎖された。

車籍のない入換動車としてクモヤ145形と103系電車（旧クモハ102-1201+旧クモハ103-11）が使用されていたが、共に工場部門の業務終了に伴い用途廃止となった。

南武支線で使用されていた101系電車が、廃車後も解体を保留され所内に保管されていたが、深沢地区の閉鎖に伴い解体された。

保存車両としてはナハネフ22-1と、クモハ11248号車が保管されていたが、ナハネフ22は大宮に移送された。クモハ11は引き続き保管されているが、詳細は不明。

敷地内には鎌倉市の有形文化財に指定された泣塔が存在する。また近隣には湘南モノレールの車両基地がある。

[編集] 検査担当車両

2006年2月、検査業務終了時の担当車両

113系
- 国府津車両センター配置の近郊型電車。東海道線（JR東日本区間一部JR東海乗り入れ）の快速アクティー・通勤快速・普通列車に運用されていたが、2006年 3月17日で引退。
185系
- 田町車両センター配置の特急形電車。特急「踊り子」・湘南ライナー・ホームライナーに運用される。
- 高崎車両センター配置の特急形電車。主に高崎線系統の特急列車に運用される。
183系
- 田町車両センター配置の特急形電車。定期運用はなく、団体や臨時列車（快速「ムーンライトながら」91号・92号など）に運用される。
215系
- 田町車両センター配置の近郊型電車。湘南ライナーやホームライナーに運用される。かつては東海道線「快速アクティー」や湘南新宿ラインの新宿駅～横須賀線系統にも運用されていた。
251系
- 田町車両センター配置の特急形電車。特急「スーパービュー踊り子」の全列車と「おはようライナー新宿」・「ホームライナー小田原」の一部に運用される。
253系
- 鎌倉車両センター配置の特急形電車。特急「成田エクスプレス」で運用される。
255系
- 幕張車両センター配置の特急形電車。特急「さざなみ」・「わかしお」・「しおさい」で運用される。

カテゴリ: 東日本旅客鉄道 | 車両基地