JR西日本281系電車
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JR西日本281系電車 | |
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JR西日本281系電車(山崎駅-高槻駅間) | |
起動加速度 | 1.8km/h/s |
営業最高速度 | 130km/h |
編成定員 | 218人(普)+30人(グ)=258人 |
全長 | 20000(20740)mm |
全幅 | 2920mm |
全高 | 3550mm |
編成重量 | 203.4 t |
軌間 | 1067mm |
電気方式 | 直流1500V |
編成出力 | 180kW×12=2160kW |
制御装置 | 1C1M3レベルGTO-VVVFインバータ制御 (WPC4) |
ブレーキ方式 | 回生併用電気指令式空気ブレーキ (抑速付) |
保安装置 | ATS-P/ATS-SW/南海式ATS |
281系電車(281けいでんしゃ)は、西日本旅客鉄道(JR西日本)の直流特急形車両。第5回ブルネル賞近距離列車部門最優秀賞受賞。車両価格は一両あたり1億6000万円。
[編集] 概要
1994年(平成6年)9月4日の関西国際空港開港に合わせて運行を開始した、関西各方面からのアクセス特急「はるか」の車両として、同年春に川崎重工業・近畿車輛で製造された。ほぼ同期に登場した207系1000番台や223系0番台等と同様に、東芝製VVVFインバータ制御装置を使用しており、半導体素子はGTO。
現在、6両編成(基本編成)9本54両と、3両編成(付属編成)3本9両の計63両が日根野電車区に在籍している。基本編成はもともと5両だったが、営業当初は席が取れないほど人気だったため付随車を新造して増結を行い、現在の6連となった。
JR西日本の在来線特急列車としては唯一、日本語と英語の二ヶ国語車内自動放送を使用している。
普通車の座席は同じ空港アクセス用の東日本旅客鉄道(JR東日本)253系と異なり当初から回転リクライニングシートで、グリーン車は681系に準じた2+1列配置のリクライニングシートとなっている。また客室内は全席禁煙とされたため、基本編成のモハ281形と付属編成のクモハ281形の車端部には喫煙コーナーが設置されている。 また清掃時間短縮のため運転席より全座席を自動で方向転換できる機構が装備されている。
航空旅客が携行するスーツケース等の大型荷物を置く事が可能な荷物置場は253系同様に各車出入口付近に設置されているが、253系はデッキとの仕切り扉の内側の客室内にあるのに対して、本系列は外側のデッキ部にある。
デビュー当時は全車指定席で、関西空港駅寄り先頭車がグリーン車クロ280形、京都駅寄り先頭車は、以前京都駅構内に設置されていた京都シティエアターミナル(K-CAT)で搭乗手続を済ませた航空旅客の手荷物を収容する荷物室付きの普通車クハ281形であったが、後に自由席車が設定され、K-CAT廃止に伴い方向転換が実施されて、京都寄り先頭車がグリーン車になるよう改められた。
2003年6月1日には、朝の関西空港駅行き、夕方の関西空港駅発で東海道本線(琵琶湖線)米原駅発着列車を2往復設定した。この米原駅発着列車が設定された理由として、琵琶湖線の通勤客に対応するためともされる。 なお、荷物室は223系0番台のように客室には改造されておらず、何も使われないまま現状維持されている。
「はるか」以外の営業運転では、2000年に、お召し列車として舞鶴線や北近畿タンゴ鉄道に乗り入れたことがあるほか、1999年10月2日の舞鶴線電化開業記念列車として舞鶴線に乗り入れたことがあった。
また、日本では、リレーつばめに次いで運転本数が多いことでも知られ、30分に1本の割合で運転されている。
なお、全面禁煙化に伴い、2007年3月18日より喫煙コーナーは使用停止となった。
[編集] 関連商品
基本編成のみ、KATOからNゲージ鉄道模型として発売中。1995年に発売されたものはA602編成が、1999年に発売されたものはA609編成がプロトタイプである。また、6両編成化された際に、サハ281形100番台が単品で売り出されていたことがあった。付属編成は製品化されていない。
[編集] 関連項目
- JR西日本の在来線車両 (■国鉄引継車を含む全一覧 / ■カテゴリ) ■Template ■ノート
- 南海50000系電車
- キハ281系気動車
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