ますのすし
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ますのすしは、株式会社源が製造・販売する鱒寿司の商品名。富山県を代表する駅弁である。また、富山空港では、同じ商品が空弁として売られている。
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[編集] 歴史
源は1908年に官設鉄道「富山停車場」の開業と同時に駅構内営業を許可された。「ますのすし」は1912年販売開始。
古来、富山県では鱒の押し寿司を「鱒寿司」と呼び、木製のわっぱを用い、押し寿司を笹にくるむスタイルで流通していた。この起源は、富山藩士であった吉村新八がこれを作り藩主に献上、さらに八代将軍徳川吉宗に献上され絶賛を受けたことにあるとされている。
神通川流域を中心とした食文化であり、家々によりその押し加減や酢の強弱、鱒の切り身の選別に趣向を凝らしていた。源の「ますのすし」は駅弁としては全国的に有名であるが、富山県では古くから「吉田屋」・「関野屋」など多数の鱒寿司本舗に並ぶものとされている。本来「ますのすし」は、(株)源の造語ではあるが、この名の知名度が上がるにつれ、他店でも「ますずし」ではなく「ますのすし」と称する店が出てきている。
なお、「ますのすし」に使用されるマスはサクラマスだが、現在では神通川で獲れたマスではなく、主に北海道産を使用している。
[編集] 外観・内容
外観は丸い木枠。笹に包まれた鱒の押し寿司。1重で1,300円(2006年8月現在)。
パッケージのイラストは、中川一政によって描かれている。
[編集] 販売場所
そのほか、スーパーマーケットの惣菜コーナーや各地で行われる物産展、駅弁大会など、富山県や近隣各県のみならず様々な地域で販売されている。
[編集] 都市伝説
- 「駅弁で売られているものは食中毒対策として酢の分量が多い。駅構外の店で買うものの方が美味しい。」という都市伝説がある。昔の話は詳細不明であるが(他社製の押し寿司と勘違いして広まった、また源製の販路が全国に広がった事から保存性を心配した客の一種杞憂の可能性もある)、2005年現在では両者の間に酢加減の差は無い。後者の味云々は単純に業者個々の味付けの違いによる好みの問題であるので特に気にするものではないともいえる。
[編集] ギャラリー
[編集] 外部リンク
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