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ゴシック・アンド・ロリータ - Wikipedia

ゴシック・アンド・ロリータ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ゴシックロリータの例。2002年頃、東京都渋谷区の竹下通りで撮影。
ゴシックロリータの例。2002年頃、東京都渋谷区竹下通りで撮影。
黒いゴスロリ衣装を着るウィキペたん(萌え属性に置けるゴスロリの一例)
黒いゴスロリ衣装を着るウィキペたん(萌え属性に置けるゴスロリの一例)

ゴシック・アンド・ロリータ (Gothic & Lolita) とは日本のサブカルチャーの一つ。また、そのようなファッションを指して言う語。一般に知られている略称はゴスロリ。他にゴシックロリータ、ゴシックロリィタなど。

目次

[編集] 概要

主な担い手は10代から20代の若い女性が大半で、ファッションを中心とした一種の文化形態である。一般にはかなり極端な文化とみなされている。

1990年代以降、バンドMALICE MIZERを愛好するファンにより一般にも知られるようになったと言われている。

単に外見にフリルの沢山付いた、あるいはそれを連想させる服(及び、キャラクターの内容)という意味で使われることが多く、現実の愛好家とそれ以外との間での確執が大きい。

ゴシック・アンド・ロリータは主にヴィジュアル系のファンと結び付けられるが、ゴシック・アンド・ロリータを身にまとった者すべてがヴィジュアル系のファンというわけではなく、ヴィジュアル系のファンが必ずしもゴシック・アンド・ロリータを身にまとっているとは限らない。また、ゴシック・アンド・ロリータは腐女子などのオタク文化と関連付けられるが、オタク、腐女子の女性がゴシックロリータを着用することが必ずしも「ゴスロリ萌え」と強い関連性があるとはいえず、(むしろV系バンドファンのオタクとの関連性の方が強い。)殆どの愛好家のオタク女性は萌えとは関係のないものとして、ゴシックロリータを扱っている。

なお、「ゴシック」と名前がついているが、本来のゴシック調に限らず、むしろロココ調、ヴィクトリアン調なども多い。モード系の要素も多々入っている。

[編集] ゴシック・アンド・ロリータ

ゴシック・アンド・ロリータの特徴を最も端的に表しているのが、そのファッションであり、そのファッション感覚こそがこの文化の中核となっている。

このファッションを簡素に述べるならば、大人の少女服のロリータ・ファッションゴシック文学等の精神面が重要視されることが多いゴシック・ファッションを取り入れた現代日本の象徴的な少女趣味の一種と言うことができる。

精神面でのバックボーンはロリィタ的な少女趣味の他に、18世紀ロココゴシック趣味19世紀ヴィクトリア朝期のロマン主義思想ロマン主義的廃墟趣味)、神秘主義オカルト怪奇猟奇趣味フランス世紀末思想耽美主義退廃古典主義などがある。ゴスロリの精神論を語る愛好家は少なくないが、ファッション、文化を汲む精神を語る事と物質よりも精神的なものを重視する精神論では意味が違う。なお、日本人と精神論はトラウマもあり、本来好意的に使われることは少ない。

ファッションとしてのバックボーンは1980年代頃のナゴムレコードのナゴムギャルとトランスレーベルのトランスギャルの影響が挙げられることが多い。(漫画家の楠本まきは元トランスギャルである。)ピンクハウスとの関連性(装飾過剰)等も挙げられることがあるが、ブランドの趣旨との違いから地続きではなく別の流れであるとする人も多い。

「ゴスロリ」のゴスはゴシックの略称とされているが、ゴシック・ファッションの人々を指す言葉でもある。第三者から侮蔑や萌え属性の意味を含んだ使い方をされる場合もあるため、ゴスロリという略称を嫌がる人もいる。そのため、ゴシック・アンド・ロリータあるいはゴシック・ロリータの表記を使用することがある。

「ゴスロリ」のロリおたくなどの日本文化では年端もいかぬ幼女の事を指すが、海外などではフレンチロリータなど「年齢的には大人だが、コケティッシュな、少女的な魅力を持つ女性」という大人の女性をも指して使われる事が多い。ウラジーミル・ナボコフの小説『ロリータ』に由来することばであり、性的嗜好の一種である「ロリータ・コンプレックス」という用語の影響を受けて発祥した語ではないか、とも考えられるが、同じ「少女」との関連性はあるにせよ、まったくの別ものであるといえる。

エレガントゴシックロリータ(EGL)は、1999年にMoi-meme-Moitie(モワ メ-ム モワ ティエ)というブランドが、従来から一般的に使用されていたゴシックロリータと商業的に一線を画すために使用された造語であり、一般的な用語「ゴシックロリータ」と区分する為にEGLというブランド名を作った。なのでEGLとゴシックロリータは別物である。

ゴシック・アンド・ロリータというのは、ストリート系雑誌KERAの別冊、ゴシック&ロリータバイブル(Gothic & Lolita Bible)で使用されたものが大規模にメディアに露出したもので、1996年には東京都内でゴシック・アンド・ロリータ展示即売会も実施されている。

[編集] ロリータ・ファッション

詳細はロリータ・ファッションの項目を参照

ゴシックとは無関係な、大人の少女趣味を指す「ロリータ・ファッション」がある。 ロリータ・ファッションの女性はゴシックロリータと混同されることを嫌う傾向が強い。 その主な理由としては、過去、そして現在でもよくあるゴシック的思想の悪質なイメージへの拒否などが挙げられる。 けれども、双方に共通する耽美的で刹那的な要素などから ゴシックロリータファッションとロリータ・ファッションが混同される場合は少なくない。 そしてゴシック・アンド・ロリータの定義が複雑なものである事もあいまって、ゴシック・アンド・ロリータとロリータの両方を好む女性も当然、存在する。

ロリータ・ファションとの相違点は、同じくアリスやマザーグースなどの物語をモチーフとして使用する場合、怪奇的な部分を意図的に抜き出して採用するところにある。 例えば「本当は怖いグリム童話」(桐生操)に登場するような童話の古典的な意匠を、怪奇、猟奇、エロティックな面を強調して引用する。

また、その他のモチーフに関してもロリータ・ファッションの甘いフルーツ柄やシンデレラなどのお城と比較して、このファッションは白雪姫の毒入りリンゴや廃墟になった古城などの、毒々しい退廃(デカダンス)の要素を加えられている点が、ロリータ・ファッションで表わされる少女趣味とは大きく異なる。

[編集] ゴシック・ファッション

詳細はゴシック・ファッションの項目を参照

通常のゴシック・ファッションとは違い、ダークな面を強調しつつも「少女的である事」を基礎にしている。 このファッションの要素などを「ゴス系」と表現する事がまれにあるが、 あくまでも「そのような系統・雰囲気」を指しているに過ぎない。

[編集] デザインの特徴

下記にその代表的な特徴を挙げるが、ファッションに関する言及の常として、これは基本に過ぎず、多くの実例はここからは逸脱している。

  • ロリータ・ファッションにもいえる事だが、通常ファッションとの決定的な違いは頭に付けるヘッドドレス(又はミニハットや、ボンネットなど)であると言われている。これをゴシックロリータの基礎・基準とする考え方もあるが、本人の都合(服のデザインと合わない、など)でヘッドドレスを着用しない場合もある。
  • 色彩自体は黒を多用したモノトーンの落ち着いた色彩であるが、過剰にレースやフリルなどの装飾が施されている点はロリータファッションと共通している。レースの色は服に合わせて多彩で造りも様々。また、黒ではなく白を多用する場合は、ロリータ・ファッションの白ロリと区別するためか、白ゴスと呼ばれる事がある。白いゴシックスタイルに関しても雑誌等で同様の呼ばれ方がされている。
  • 一般的に思われやすい、無地の黒布に白レースの典型的なゴスロリのデザインは、薄い化粧だけではゴシックよりも子供っぽい印象の方が強く出てしまう事や、雰囲気などがロリータ・ファッションと被ってしまう事、またゴスロリを連想させるコスプレ服によく使用されやすい組み合せである事などから、嫌がる人もいる。けれども、対照的なものとして扱われる事の多い、黒と白の色が持つ意味や着る人を選ばない組み合せである事などの理由から、人気の高いデザインである。よりゴシックな印象を強くしたい場合は、白レースよりも黒生地に黒レース、紅茶ぞめ、ボルドーレース等を選ぶ場合が多い。また、白や黒の組み合せも人気だが、黒とダークブルー、血のような赤色なども人気が高い。
  • 絵やイラストに描かれる場合、大抵は長い金髪または黒髪で描かれることが多く、髪型も縦ロールなどのロールヘア、姫カットなどのストレートヘアが典型的である。それらはゴシック・アンド・ロリータの理想的な髪型として頻繁に挙げられる事が多い。
  • 実際のゴシック・ロリータ・ファッションは、茶髪などに染めている場合も多い。前述の髪型も多いが、人を選ぶ髪型である事から、大変難しいとされている。理想に近づけるために、白髪やピンクなどの派手な髪色に染めたり、ヘアーエクステンションカツラなどのウイッグを使う場合もある。(これは他ファッションのデコラやパンク・ファッションにも言える。)
  • よく知られている代表的な化粧はゴシック・ファッションとも共通する、故意に白浮きさせた病的な顔色に見えるファンデーション、同じく病的な顔立ちを演出する濃いアイ・シャドー、服のイメージに合う憂いを帯びた雰囲気を出すため赤や黒、ダークブルー等、ダークな色みの強い口紅を施す。いずれもゴシック・ファッションほどは悪魔性を強調せず、多少は少女的であることが多い。意図的に濃い化粧をする理由は、ビジュアル系バンドの影響などが挙げられる。俗世的な雰囲気を無くす、お人形や魔性のイメージに近づける為にもメイクは必須とされている。実際メイクをしない場合違和感が出来てしまう場合が多い。
  • 製またはニッケルなどのめっきをほどこした銀色の装身具、または真鍮色等のアクセサリーを使用している場合が多い。よく使われる意匠は、十字架、鍵、天使の羽、悪魔の翼、薔薇髑髏蜘蛛など。また、クラシカルなものを好む場合は銀より渋めのアンティーク・ゴールド色などが上品なので好まれる。意図的に使い古したような造りに仕上げられている場合も多い。
  • その他、代表的なモチーフとしては吸血鬼堕天使。ロリータファッションでもよく使われる童話のマザーグース不思議の国のアリス。人形では球体関節人形などのほかビスク・ドールなどが好まれる。また、ゴシック・アンド・ロリータでは死神(死の天使)あるいは髑髏と言ったモチーフが好まれる傾向は強いが、装飾面ではゴシック・アンド・ロリータよりも下記のパンク・ファッションの方が好まれ、扱われる場合が多い。また、一部のこれらモチーフはのイメージを感じ取る事も出来なくはないが、イメージや象徴としてはそれよりも、オカルトや虚無的、退廃的な面が強く押し出されている場合が多い。

[編集] その他

  • ゴシック・アンド・ロリータ・ファッションにはそれに影響を受けた派生ファッションが存在する。その例としては、ゴシック・アンド・ロリータの要素を加えたパンク・ファッションなどが一番よく知られている。(ゴスパンロリパン)また、ゴシック・アンド・ロリータの人々が混同される事を嫌う傾向が強いリストカットなどを連想させる為に、ゴシック・アンド・ロリータとは区別されたグロロリという言葉もある。
  • また、ここでは代表的である女性のファッション例を挙げたが、ここからのバリエーションとしての男性ファッションも存在する。特にMALICE MIZERのmanaや、初期のPlastic Treeの有村竜太朗の雰囲気などは、男性によるゴシック・ロリータファッションのモデルとされることが多い。
  • 東京新宿原宿大阪心斎橋などのアメリカ村付近には、週末になるとゴシック・アンド・ロリータ・ファッションの人々が多数集っている。また、このファッションが最初に現れた土地に関しては、大阪とする説が有力である。

[編集] 思想

ゴシック・ファッションロリータ・ファッションという交わらない、それぞれの独自性を持った個性的なファッションが交わったゴシック・アンド・ロリータファッションは非常に複雑なものであり、それがどのようなものであるか(=思想)は人により異なる。

例えば、ゴシックアンドロリータは略称でゴスロリと呼ばれる事が多く、ロリータの種類の甘ロリ、クラロリなどからゴシックではなくロリータの一ジャンルであるという意見がある。しかし、その言葉の原型「エレガント・ゴシック・ロリータ」を発したとされるManaのバンド・マリスミゼルの曲風・全体的な雰囲気がゴシックを基調としていた為、ゴシック・ファッションを多少、少女的にしたものがゴスロリではないかという意見も訊かれる。

[編集] 世間体

ファッションであると同時にひとつの文化を築いていると言っても過言ではない。しかし、もっぱら「一般的でない」という認識が強くある。 一部の前述のファッションを着用する人々の間では、「サブカルチャー」である事に着る意味がある、という考え方もある。しかし、そのファッションの個性から奇異な目で見られ、それと同時に「サブカル的に見ても一般的に見ても」変人としか呼べない人間が「目立つ事を理由に」このファッションを着用する場合も少なくはない。また、ロリータという語がナボコフの小説「ロリータ」を起源とする為に、その文脈からロリータ・コンプレックスと混同される場合も多く、(ナボコフの「ロリータ」は少女愛者の中年男を主人公としているが、現在の一般的な「ロリコン」の狭義的な使い方ではこの主人公は「ロリコン」であるとは言い難い。)同じサブカルチャーとして扱われるロリコン作品を好む人々(男性、女性両者ともに)から好奇の目で見られる場合もある。 ゴスロリ=リストカット等の偏見もあり実際にその偏見を持ったままこのファッションを始めその通りに実行(主にはペイントで作った傷や包帯)する者も多い。(グロロリ)

萌え属性のゴスロリのイメージやロリータファッションの存在を全く知らない本物のゴシックファッションを好む人間からは「ゴシックという世界観を分かっていない」、「ゴシックを馬鹿にしている」、「悪魔性が全くないのにどこがゴシックなの?」等の批判が日本のみならずゴスの本場欧米でも出ている。実際、ゴシックは元来欧米の文化であるため、日本人にはホラーやオカルトとの違いが欧米人以上に理解し難い面もあり、またロリータ・ファッションという日本的な土壌が産んだ独立した少女文化は、欧米的視点からは容易に理解できるものではなく、ゴスからの拒絶を起こす要素も多くある(少女趣味という言葉にある軟弱さ、か弱いイメージ、また「子供」「幼稚」といった印象も強く原因していると思われる)。しかしゴスの本場欧米でもゴシック・アンド・ロリータを好み絶賛する人間は数多く存在するので全ての人間がそのような批判している訳ではない。

[編集] 漫画・同人における「ゴスロリ」

[編集] コスプレ

漫画アニメ同人誌ライトノベルなどの架空作品において、このファッションと似た服装をした登場人物を目にすることが多くある。これらは、外見的な印象や、「萌え」などの言葉などによって記号化されたゴスロリのイメージである事が多い。

ゴスロリ風の衣装はよくツインテールのキャラクターと組み合わされることが多いが、現実には野暮ったくなりがちで愛好家の間では好まれない。その他白髪、銀髪、金髪、黒髪、人形、アンドロイド等とよく組み合わせて使用される。秋葉原アキバ系アイドル地下アイドル、ネットアイドルの中には衣裳としてゴスロリを着る者も多い。最近ではメジャーのロリィタブランドの服が、『電車男』『鉄板少女アカネ!!』などのドラマでメイド服として提供された事もあり、最近のメイド喫茶の知名度などで、特にオタク文化に置けるメイド服とゴスロリの違いについてよく語られる。

しかしながら、ファッションとしてのゴシック・アンド・ロリータと、これらの記号化されたイメージには、当然ながらズレがある。そして、それに付随して起きる「萌え」側の様々な言動・事象についても、しばしば問題視される。例えば、シスタープリンセスの亞里亞はシスプリファンの間ではよく「ゴスロリ」と紹介されることが多いが、着ている物は紺色やサックスブルーを基調とした衣裳が多く、厳密にはゴスロリとはいえない。(ロリィタ・ファッションではあるかもしれないが。)またオタク的文脈に置いて、ロリは単に年端も行かぬ幼女を指す事が多く、大人の少女服であるロリィタとロリータ・コンプレックスのロリータとの区別が判り難い事も、原因だと思われる。

単にフリルやレースが沢山付いた服、中世ヨーロッパの時代の衣装を着た女性キャラクターなどがゴスロリであると勘違いする者も少なくない。それだけならまだ良いが、盗撮ストーカー痴漢にあったなど、悪質なものもある。メイド服以外にも海外の伝統的な民族衣装や、魔法少女服との視覚的なイメージが似ているため混同されやすい。

よく問題になるのは、BODY LINEなどのコスプレ服とゴスロリ服両方を扱っているブランドに対しての問題で、これらのサイトと、メジャーブランドのゴシックロリータブランドのサイトとの違いは比較すれば一目瞭然であり、縫製の悪さ、顧客への対応の悪さ、コスプレ服とゴスロリ服を区別して販売しているように見えなくはないのにも拘らず、明らかにコスプレとしてこれらの服がポルノなど、性風俗で取り扱われることが多く、服のデザインなどが私服というよりもコスチューム映えする物が多い事などが批判される。しかしファッションやゴシックロリータのブランドにあまり詳しくない人からみるとメジャー品との違いが判り辛く、初心者などが知らずに買ってしまうケースが少なくない。他のブランドに比べとても安価でネットで簡単に検索でき入手しやすい。一方でインディーズブランドmilky angeのような、コスプレのメイド服とロリータファッション両方を取り扱っていながら、ファッションとしての縫製、雰囲気の良さ、センスの高さなどで両方の愛好家からの支持の高いブランドも存在する。

勿論、一般論として、ある作品が描き出すイメージ(そしてそれを消費すること)と、その手本となった現実との差異は存在して当然のものである。(例としては、メイド服などが挙げられる。)しかしこの場合、両者共に非日常性を帯びた文化と認識されているためか、オタクの視点から見ると同じ領域にカテゴライズされがちである。よって、現実のゴスロリと二次元のゴスロリを混同する人は少なくなく、オタク文化の一種と思われがちである。二次元の方のゴスロリが正統だと思っている人も少なくなく、現実の愛好家に悪態をつく者も少なくない。このような両者の確執のために、立場の明確化が発生し、まさに本解説のように、その差異の記述はより先鋭化することとなるのである。二次元におけるゴスロリの露出度の異常な高さ、現実ではむしろ避けられる傾向の方が強い、ミニスカートサイハイソックスの乱発などがゴシックロリータの精神性にそぐわない、またその時点で既にファッションとしてのゴスロリですらない為、それらをゴスロリと呼ぶ事に対しての反発や批判が少なくない。

ゴスロリのコスプレを扱った作品につだみきよ原作の漫画『プリンセスプリンセス』がある。

前述の様な議論の一方、その両方の立場を持つ者が現れてきており、特に、コスプレの定義が曖昧模糊としている事も相俟って、現在この議論はより複雑化している。ただ、それらの多くはコスプレとゴスロリは別物であると結論付けている。

両方の立場を持つ例としては、漫画やアニメからそれを知り、ゴシック・アンド・ロリータを嗜むようになった者や、元来オタクでなかったゴシック・アンド・ロリータの中からも、ゴスロリから漫画の魅力を知り、オタクや腐女子になる者などがいる。その数は決して少なくはない。むしろ現状では、そのような者がこのファッションの文化を支えている、と言っても過言ではない。

だが、このファッションを嗜む者には、上の例に当て嵌まらない「非オタク」の者や、このファッション・文化が「サブカルチャーである」事に着る意味があると考える者も多い。その為、近年のオタク文化のパブリック化に対しての冷笑的な意見も広がっている。

[編集] 漫画作品における「ゴスロリ」

[編集] ゴシック・アンド・ロリータ視点からの考察

以下に、漫画作品における「ゴスロリ」のゴシック・アンド・ロリータ視点からの考察とその代表例をあげる。

  • 原作・大場つぐみ/画・小畑健DEATH NOTE
    • テーマとして「」を取り扱っているサスペンス漫画。
    • 登場人物・弥海砂の初期の服装は原作者・ジャンプ編集部側からも「ゴスロリ・ファッション」であると言われている。
    • 当初、ゴスロリの設定は存在しなかったとされるこのキャラクターの設定を提案した作者の小畑健は掲載誌のインタビューなどで「ゴスロリ・ファッション」のテーマが「死」であるというような発言を何度かしており、その知識の不足と認識の違いを窺う事が出来る。
    • 正確に言えば、弥海砂というキャラクターの服装は「ゴスロリ」ではなく「KERA!」でも取り扱われる事の多い「パンク・ファッション」であると考えられる。
  • PEACH-PITローゼンメイデン
    • 愛好家からの支持も高いがマニアックな人気も高い。ゴシックロリータと定義されることが多く(作者は否定している。)他の漫画作品にもありがちだがオタクのゴスロリ女性が仲間内で「赤色のボンネットを被っていたら真紅と言われた」というケースも少なからずある。ローゼンメイデンファンによる漫画作品のゴスロリと愛好家のゴスロリの違いを考察した論も存在する。(青ひげノート■「虚妄のゴスロリ」その真実を探る)余談だがローゼンメイデンと比較されることの多いアニメ作品『セイントオクトーバー』はゴスロリ少女探偵団なる少女たちが活躍するアニメ作品。
  • 星野桂D.Gray-man
    • 『DEATH NOTE』と掲載誌を同じくする連載漫画。
    • 「巻き戻しの街編」において登場人物のひとりであるリナリー・リーが「ゴスロリ」を連想させる服装をしており、それがブランド「alice auaa」の広告モデルと髪型や服装が酷似している事が一部で指摘された。

[編集] ファッション愛好者からの評価

ゴシック・アンド・ロリータ系のファッションの登場する作品であっても世界観や雰囲気によって、ファッション愛好者からの評価が異なることがある。以下の2作はその端的な例である。

評価の低い作品

  • 菊田みちよ少女天使みるきゅーと
    • 登場人物のひとり・聖司の服装が服飾関係の雑誌「ゴスロリ―手作りのゴシック&ロリータファッション」(おそらくvol.4)に掲載されている読者デザイナーのデザイン画と酷似しているという指摘がある。
    • 作者の菊田みちよはロリータ・ファッションの愛好家であるが、ゴシックロリータ愛好者間での評価は芳しくないようである。その理由は、作中にゴシック系、ロリータ系と称されるファッションが多数登場するが雰囲気などかけ離れていることがあげられる。また、ファンの間でも作者の趣味の押し付けや作者の自己満足にしか見えないなど批判が多く、現在では連載中止状態である。

同じく漫画家新条まゆもロリータファッションの愛好家であり、作中のキャラクターにそれに類似する服装を着せることもあるが、本人の言動と作風の痛さなどで批判されている。(彼女をネタ漫画家としてみる人も少なくないが、そうでない人も多い。)

評価の高い作品

[編集] 参考文献

  • ヌーベルグー: ゴシック&ロリータバイブル vol.4, 2002, ISBN 4-86048-039-2
  • 鈴木孝: TH叢書No.17 ゴシック・テイスト "暗黒世界"への扉, 2002, ISBN 4-88375-034-5
  • 学習研究社: GAKKEN MOOK メゾン ゴシック&ロリータスタイルブック, 2004, ISBN 4-05-603656-X


[編集] 関連項目

関連人物

  • Mana
    • MALICE MIZERのメンバーで、未だ大衆がゴスロリファッションを認知されていない時代に奇抜なゴスロリファッションで一世を風靡する。彼のファンがその後ゴスロリファッションに身を包み90年代中盤~後半にかけてのヴィジュアル系バンド最盛期時にmanaファンから大衆へと伝染的にゴスロリファッションを大衆に広げゴスロリファッションを一般的に流行させたと人物と言える。後にエレガントゴシック&ロリータのファッションブランドを立ち上げた。
  • 嶽本野ばら
  • 三原ミツカズ
    • ゴシック・アンド・ロリータ・ファッションの登場人物を必ずと言っていい程に、自身の書いた漫画に登場させる事で有名な漫画家。緻密な描写力とセンスに定評がある。代表作は「ハッピーファミリー」「DOLLS」「毒姫」など。
  • 澁澤龍彦
    • 猟奇・怪奇作家。その研究家。ゴシック・アンド・ロリータを好む人々の中には彼の著作を読む人間も確かにいるが、一概には言えない。人形や少女などに対して言及をしている。
  • 楠本まき
    • 主にゴシック的の漫画作品を描いている漫画家。雰囲気のある耽美的な画風で、少年や少女的な精神が彼女の全ての作品を貫いている。独特な作風でも知られる。現在はイギリス在住。
  • ALI PROJECT
    • ゴシック・アンド・ロリータのイメージをベースにした曲や歌を作っている歌手グループ。ゴスロリファッションの愛好者からの人気が高い。「ローゼンメイデン」などの作品のアニメタイアップ曲を中心に歌う事でも知られている。
  • 北出菜奈
    • 歌手。当初は、パンクファッションを基調としたゴスロリファッション。現在はロリータ・ファッションに移行しており、同世代の少女を中心に人気を集めている。最近は「KERA!」などのファッション雑誌で目にする事が多くなっている。
  • 香奈
    • パンキッシュロック歌手でゴスロリファッションを特徴の一つとする。

[編集] 外部リンク

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