電車男
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電車男(でんしゃおとこ)は、インターネットの電子掲示板である2ちゃんねるへの書き込みを基にしたラブストーリー。名称は、投稿した人物のハンドルネームに由来する。ネットで生まれた感動の物語として単行本化されてベストセラーになり、漫画・映画・テレビドラマ・舞台にもなる。「実話」といわれるが、ネット上では疑義を唱える人も多く、状況証拠などの検証が盛んに行われている。
目次 |
[編集] 概要
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
2ちゃんねるの独身男性板(通称毒男板)の名物スレッドシリーズに「カプール板のレスをコピペして鬱になるスレ」というものがあった。これは、カップル板の恋愛進行中の人々による書き込み(レス)をコピーしてきて貼り付け、彼女のいない独身男性(毒男)たちの気を滅入らせるスレッドであった。また、実際に一部のスレッド参加者が恋愛に挑戦して一部始終をリアルタイムで報告し、さらに他の参加者たち(スレ住人)を悶えさせたりすることもあった。
このスレッドに2004年3月14日21時55分に「731」により投稿された一見何気ない書き込み(749)が物語の発端である。彼は「電車の中で酔っ払いに絡まれた女性を助けてお礼を言われた」と書き、さらに数日してから、助けたお礼にエルメスのティーカップが届けられたという書き込みをしたため、俄然スレッドは盛り上がり、電車男を応援するスレッドが派生した。男性は当初発言番号731を名乗っていたが、スレッド参加者は彼を「電車男」、相手の女性を「エルメス」と呼ぶようになり、彼も後に「電車男」を固定ハンドルにして書き込むようになった。
彼は、「彼女いない歴=年齢」のアキバ系ヲタクを自認し、それまでデートもしたことがないため、お礼の電話はどうするか、どうやって誘ったらいいか、どんな服装をしたらよいか、などとスレッドに次々相談を書き込んだ。これに対して女性も含む他の参加者(スレ住人)から様々なアドバイスが寄せられ、その甲斐あって電車男もデートを実現させ、ファッションにも気を配り、オタクグッズを処分して次第にもてない男から成長しエルメスとの交際を進めていった。スレ住人たちは約2か月の間電車男を応援し、その報告を待ちわび、2人がどうなるかと固唾を飲んで見守っていたが、5月9日、電車男から「好きだと告白してうまくいった」旨の書き込みがあった。掲示板には多くの祝福のメッセージが寄せられた。
なお、電車男の書き込みはしばらく続き、5月17日に性交渉寸前の状況まで書き込みがあったため、独身男性板にふさわしくないと住人の非難を浴びた(但し、住人が電車男のことを思って書き込んだと思われる。)電車男は同日深夜の書き込みを最後に独身男性板から姿を消した。
[編集] 人気の拡大
電車男のストーリーが話題になったのは、2ちゃんねるからよりもむしろ、40個近い電車男関連スレッドを読みやすいように編集したまとめサイト[1]の評判がブログなどの口コミで広がった結果であり、電車男は知っているが2ちゃんねるは知らないという人もいる。
恋愛ストーリー自体はありふれたものだが、自分自身も恋人のいないモテない男を含むスレ住人たちが、見ず知らずの他人の恋路を懸命に応援する姿が読者の感動を呼び、有名ブログやニュースサイトで取り上げられるなどして2004年5月末以降ネット内で爆発的なブームとなり、書籍化の希望が2ちゃんねるに寄せられるほどとなった。
[編集] Flash化
まとめサイトなどを元に音楽にのせてストーリーを紹介するFlashが作られた。しかし、BGMが著作権法に抵触しJASRAC等から削除警告を受けたが、映画・ドラマ化の影響で公開は中止された。が、いまでもWinnyやLimeWire等のファイル共有ソフト上では流通している。
[編集] 書籍化
単行本『電車男』(ISBN 4104715018)は、2004年10月22日に新潮社から発売された。
この書籍は、3月14日から5月16日までの電子掲示板の書き込みの様子を掲載している。2ちゃんねるを知らない人にもスレッドの雰囲気を伝えることを狙ったため、あえて小説化はせず、アスキーアートなども含めてスレッドの書き込みをそのまま掲載したとされる(また2ちゃんねる独特の用語についても解説が付いている)。ただしスレッド全文がそのまま掲載されたわけではなく上記の「まとめサイト」を元にしたもので、書籍『封印された「電車男」』によると、単行本『電車男』に掲載されたものはスレッド全体の 6.4 % に過ぎないという。
単行本は著者中野独人(なかのひとり)名義であるが、これは「中の一人」を意味するシャレで、インターネット掲示板に集まる人たちを意味する架空の名前であって、特定の著者が存在するわけではない、というのが新潮社によるアリバイ工作である。 まとめサイトの編集者は、「中の人」と言う固定ハンドルを名乗っており、当初、単行本は「中の人」名義で出版される予定であったという証言がある。
漫画化や映画化・ドラマ化もされたことで、書籍の発行部数も2005年6月20日に101万5000部を突破したと新潮社が発表。あわせて「電車男」のコメントも発表された。新聞社によっては中野独人のコメントとしている。
2006年7月には英語訳 『Train Man』 が、イギリスの Constable and Robinson 社から刊行され(ISBN 1845293517)、今後の国際的評価が待たれる。
[編集] メディアミックス
書籍版を底本として、次のようなメディアミックス展開がされている。
[編集] 映画
2005年6月4日より、東宝系で上映。主題歌はORANGE RANGEの『ラヴ・パレード』。純愛映画として大きなヒットになった。なお、掲示板サイトの名称は「2ちゃんねる」ではなかった。 東宝の発表によれば、公開40日目の7月13日で観客動員は200万人を突破、その後もテレビドラマとの相乗効果で健闘し、DVD化にあたり東宝は「最終的に興行収入は35億円に達した」と発表している。 最終的な興行収入は37億円。
[編集] キャスト
[編集] スタッフ
[編集] テレビドラマ
電車男 (テレビドラマ)を参照。
[編集] 舞台
2005年8月5日から8月27日まで東京公演。その他は大阪・名古屋・仙台・北九州・長崎より5公演。9月11日全公演終了。
[編集] キャスト
[編集] スタッフ
[編集] 漫画
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2004年から2005年にかけて、以下の漫画化が進行している。
- 小学館の青年漫画誌「週刊ヤングサンデー」(画・原秀則)(完結)
- 単行本「電車男」1~3(小学館)
- 秋田書店の青年漫画誌「ヤングチャンピオン」(画・道家大輔)
- 秋田書店の月刊漫画誌「チャンピオンRED」(画・渡辺航)
- 講談社の女性漫画誌「デザート」(画・御茶まちこ)
- 小学館の女性漫画誌「Judy」(画・橋本ライカ)
[編集] その他
- 朗読劇が2005年3月12日~3月14日と5月9日の2回に分けて上演。電車男役は朴璐美、エルメス役は井上喜久子。他に堀内賢雄(父親役)・高橋広樹(自転車男役)・横山智佐(クレオ役)がスレ住人役で出演。
- CDドラマが株式会社ワユタから発売された。2005年9月22日にVol.1が発売。電車男役は平川大輔、エルメス役は島本須美。またスレ住民役として古谷徹・三石琴乃・緑川光・渡辺久美子が出演。
- 映画化されなかったもう一つの「電車男」として、アダルトビデオ『電車男の接吻とセックス』が販売されている。監督二村ヒトシ、出演小泉キラリ。実際に掲示板に書き込まれた台詞が利用されている。
- 2004年12月21日新潮社の発表によると、電車男の漫画化・映画化の著作権使用料は新潟県中越地震の復興に寄付されるという。これは二次使用分のみであり、書籍の印税は含まれない。[2]
[編集] 映画版とTVドラマ版の両方に出演した俳優
[編集] 疑惑と批判
一般的には「殺伐としたイメージの強い電子掲示板には珍しい、心暖まるエピソード」と捉えられている電車男の物語であるが、その一方で発祥の地である2ちゃんねるの独身男性板では以下のような厳しい批判があり、事実かそうでないかの議論が過熱している。既にこの物語の「作者」の名前すら、ネット上では確定されている。新潮社の迅速な対応や日記での言及など、新潮社某編集者が創作者だったのではないかという意見である。これらの批判は、真偽の疑惑は存在するが、全てを妄想とは断じ切れない数々の符合があるのも事実である。しかし、批判してる人は大抵、独身男性板に書き込んでる独身男で、客観性に欠けるという指摘もある。また、実際よりもオーバーな内容で書き込んだ可能性もある。
[編集] 創作説
2ちゃんねるの該当板のスレでは早くから以下のような疑問が挙げられていた。
- エルメスのティーカップは2万円以上はする商品であり、そのような高価なプレゼントをいきなり贈ったことは20代の行動にしてはやや不自然。万単位のプレゼントの授受は40代前後の発想。
- エルメスの人物像が不明。まるで恋愛ゲームのキャラクターのように都合がよく、現実にいそうもないタイプに見える。ツインテールという髪型も現実にありえない。
- 2ちゃんねるを利用してるような男なら、普通「HERMES」という単語の意味がわからなければネットで検索する。
- あってもおかしくないはずの写真公開を求めるレスが一つもない。
- 電車男自身がその後一切2ちゃんねるにこの名前で書き込みをせず、マスコミであれだけ騒がれても顔にモザイクかけですらTVに出演しない。
- 電車男もエルメスもコメント出しのみで全く実体がない。
- 秋葉原駅に問い合わせたところ実際にそのような迷惑事件はなかった。
これらから電車男の書き込みはフィクション(電車男の作り話・妄想)ではないかという説も根強く主張されていた。電車男の人気が拡大して書籍化の話が出始めると、スレ住人を中心に検証が行われた。電車男の書き込みが創作であることを裏付ける直接の証拠は見つかっていないが、物語の不自然さを浮き彫りにする状況証拠は多数挙げられた。一方で電車男が実在することを示す証拠は皆無である(新潮社の担当編集者は電車男に会ったと主張しており、2ちゃんねる管理人のひろゆきも面会した[3]と説く。しかし、ひろゆきは電車男が実在するということについて証拠の提示を拒んでいる。)また、朝日新聞の関連記事においては、ひろゆき=電車男説も提示されたことすらあった。また、電車男の書き込みに「京浜東北線」とあることから、ある人がひろゆきにどの駅での事件なのか質問したが、ひろゆきは答えることができず、最終的に「知らない」と白状した([4])。
はじめから書籍化を狙っていた作り話だったのでは、という声も上がっている。2ちゃんねるという日本で最大のインターネットコミュニティを利用して、著者(まとめサイト作成者)・出版社・ひろゆきの3者が繋がって、莫大な金銭的収益を得た。ひろゆき自身はこの噂を否定しているが、この噂も絶対ないとは言い切れない。電車男スレッドが立つ前に、既に出版社側からの交渉を2ちゃんねる側が受けているというリサーチすら存在する。
たとえ電車男の話がフィクションであったとしても、それに対するスレ住人たちの対応が事実であったことには変わりがない、という意見もあるが、そのスレ住人たちのレスの中にも電車男が一般のスレ住人を騙った自作自演の書き込みが混じっていたことが判明している。中には「せいぜい数人で回していたのではないか?電車男を含む劇団がスレに常駐し、流れを誘導したのではないか?」という意見もある。(ただ、2ちゃんねるはIPを導入しているため、可能性は低い)
可能性は低いが、一部から「政府が作った作り話だったのではないか?」という説もある。 この説によると「世の中のオタクを脱オタさせて負け犬女性と結婚させて少子化を乗りきろう」ということで関係省庁主導でこの話が作られたのだという。
以上の理由から、フィクションの可能性も存在する電車男の物語が実話として売られていることに違和感を抱く者は多く、この物語の「作者」への批判も依然として厳しい。しかし、「電車男」の物語に便乗した(或いはさせられた)大多数の「被害者」についての批判はあまりなされていない。
[編集] 著作権侵害の疑い
書籍化に際しては、まとめサイトの掲示板や2ちゃんねるに著作権法上の疑義や、「無償で行った善意を金に換える行為であり、承服できない」とする反対意見が数多く投稿されたが、新潮社は以下を根拠に出版を断行した。
- 匿名掲示板であるため投稿者を特定できないので、著作隣接権者である2ちゃんねるの運営者である西村博之の許諾を得た
- 投稿者は、2ちゃんねるへ投稿するときに表示される確認文書で、二次利用に同意済みである。
- 電車男本人の許諾は得た。
これには以下のような反論がある。
- 掲示板運営者は著作隣接権者とは言えない。
- 投稿時に二次利用を許諾した相手は2ちゃんねるであり、書籍化時の出版社ではない。
- 電車男本人の許諾を得たと主張するのならば、他の投稿者の許諾を得るのも容易ではないか? そもそも電車男は誰なのか?
とはいえ、元々の書き込みは「無償で行った善意」であるうえ、個々の発言を自分が書いたと立証することは困難である。掲示板運営者が投稿者に無断で掲示板への投稿を出版した案件を著作権侵害と認定した判例はある(ホテル・ジャンキーズ事件 東京高判平成14.10.29)が、著作権侵害は、刑事上は親告罪であり、民事上は裁判の手間や費用を考えると経済的な被害もさして多くない“名無しさん”の投稿者が損害賠償を請求することは考えにくい。著作権侵害が立件されることは困難と考えられ、実際著作権侵害を指摘する声は存在するものの、現在のところ訴訟を起こすという動きはない。
なお、書籍化に反対する投稿が相次いだ、まとめサイトの掲示板は、荒らし行為の蔓延という口実により掲示板自体が閉鎖された。当該掲示板は、数あるレンタル掲示板の中でもとりわけ優れた管理システムを実装しているにも拘わらず、アクセス禁止等の断固たる措置が執られることは一切なかった。
また、著作権侵害などの点を指摘するのはアンチ2ちゃんねるの人も多く、その人々が2ちゃんねる利用者の権利のために戦うということはほとんど考えられない。そのため著作権侵害の疑いの議論はある意味無意味なものであり、書籍化に反対する場合には別の理由を挙げることが求められる、という指摘もあるがこれもまた裏工作の疑いも拭いきれない。
[編集] 意図的な編集
書籍は3月14日から5月16日までの投稿を収録しているが、前記のように5月17日に電車男はエルメスとの性的なシーンを2ちゃんねるに投稿しており、「下手なエロ小説以下」という批判もされていた。この箇所があるのとないのとではストーリーは全く変わってしまうが、書籍では削除されている。これは、電車男本人が「まとめサイトへの掲載はしないでほしい」という内容の書き込みをしたためであるが、電車男を純愛物語として成立させるため、5月17日のエピソードは封印する必要があったのではないかという見方もある。
[編集] ブームの仕掛け人
- 単行本がベストセラーになり、2005年に漫画化・映画化などが急展開で進められた。映画化はクランクインからロードショーまで2か月というスピードであり、漫画化は5誌並行掲載と、単なるブームとしては勢いが強すぎる展開である。そのため、「もともと企業が仕掛けたのでは」「ブームを煽っている仕掛け人がいるのではないか」という見方もある。そうだとすれば、電車男は2ちゃんねるを利用してある話題を提供し、ブログなども使用してブームを拡大させ、ネット外にまで広めた情報操作の「成功事例」である。今後ネット(特に2ちゃんねるやブログ圏)における各種企業・政府機関・団体による商品広告・プロパガンダ・情報操作などのための方法論や貴重なデータを提供したことになろう。
- 2ちゃんねるの該当スレッドでは「関係者による作品擁護の自作自演書き込みがいくつもある」という意見が多数書き込まれている。
[編集] 映画化の影響
本篇(スレッド)は単なるアスキーアートや文字の羅列であり、「純愛映画」として映画化されるとかなり誇張されたストーリーになるのではないかという危惧が上映以前からあった。映画版では実際に、多くの脚色が為されており、電車男を応援する2ちゃんねらー達の存在感は非常に薄くなった。
また、公開当時、盗作疑惑が2ちゃんねるなどで取りざたされていたORANGE RANGEの楽曲が主題歌に使われたことも映画版批判に拍車をかけた。2ちゃんねる当時のアスキーアートとしてはORANGE RANGEなど皆無でハンドルを考慮したTHE BLUE HEARTSの『TRAIN TRAIN』が多用されていた。
ネット内ブームの頃から2ちゃんねるの独身男性板は、まとめサイトを見てやってきた人たちにより、電車男は今どうしているかなどを質問するスレッドや恋愛相談スレッドが乱立し機能が麻痺する状態に陥り、住民が「電車男」を禁句にするまでに混乱した。大ヒットした映画の影響により、今度は2ちゃんねるの恋愛系の掲示板に「第二の電車男」を意識した恋愛相談系統のスレッドが乱立している。その一部には、相手のプライバシーに関わる情報も書き込まれており、問題となっている。また、ドラマ化により、2ちゃんねるのテレビドラマ板には、同時期放送のヒットドラマ女王の教室関連のスレッドとともに電車男関連のスレッドが乱立され、元からいた住民からは不満が続出した。そして結果的には電車男の映画化によって有名にはなったが、2ちゃんねるでは「興味本位で訪問しにきた低年齢層の訪問者(俗に言う『厨房』)や、ミーハーな人間などによって、2ちゃんねるの質がかなり落ちてしまった。」という声もあり、それらの人間によりローカルルールなどを知らずに書き込み叩かれたりして逆上しスレを荒らし、質の低下に拍車をかける事態が実際に起こっている。また、電車男の内容の不適切さによって「2ちゃんねらー=キモオタ(気持ち悪いオタクの意)」というイメージが一般的に結び付いてしまったと言う利用者からの不満も出ており、それは確実なことである。
[編集] 2ちゃんねる隠し?
書籍化で話題になった当初は「2ちゃんねる発」が売り物だったが、映画化の際に2ちゃんねるに言及されることが少なくなり、意図的に隠そうとしているのではないか、という指摘があった。
- 映画の公式サイトに「2ちゃんねる」と書かれた文章は無かった(2ちゃんねる用語の「きぼんぬ」は登場した)。
- 2005年6月7日に放送された『とくダネ!』で小倉智昭が「電車男はブログから生まれた」と発言、同年6月9日に放送された『めざましテレビ』では軽部真一が「電車男はある意味、フジテレビ映画」と発言した。6月11日放送の『めざましどようび』のブログ特集でも、前述した小倉の発言と同様に電車男はブログから生まれたと紹介し、2ちゃんねるに一切言及しなかった。
しかし、テレビ版では再び「2ちゃんねる」への言及が多くなった。
- 「キターーー!!」と書かれた看板を伊東美咲が持って写真撮影した。
- 2005年7月7日に放送された『とくダネ!』でコメンテーターが「2ちゃんねるが元なので小説になる前の過去ログを読んだ」と言ったり、同日放送の『F2スマイル』では「2ちゃんねるが元になった」という切り口で番組を構成し、出演者に2ちゃんねるを見たことがあるか聞いた他、「これを知ればドラマが楽しくなる」として2ちゃんねる用語の解説をした。なお、伊藤淳史は「2ちゃんねるはリンクが多くて分からない」と言ったものの、2ちゃんねる用語クイズにほぼ正解し、番組内で「もう2ちゃんねらーですね」と言われた。
- しかしながら、始まってみたドラマ版電車男では上記のとおり2ちゃんねるという名称は使われずAちゃんねるとされていること、そもそもフジテレビは「W杯トルコ戦中継と、その抗議の江ノ島ごみ拾い」「桜井」などで2ちゃんねるとは仇敵同士であることなどを指摘する向きもある(2ちゃんねらーを参照)。
[編集] 2ちゃんねる内での叩き
ニュース系の板や雑談系の板に電車男関連のスレを立てると、必ずといっていいほど叩かれる他、もしくは初心者だと思われてfusianasanを誘発する罠のコピペが貼られるので注意が必要である。また、第2の電車男を目指そうとして似たような内容のスレを立てると、様々な板(主にニュース速報(VIP)板)にコピペが貼られ、必ずと言っていいほど荒らされる。それが自作自演だった場合はことさらひどいことになる。
[編集] 類似する物語・エピソードなど
[編集] 名前の良く似ているもの
- 箱男(安部公房)
- テレビや新聞・週刊誌などで電車男が話題になった直後、この作品の関係があるものと勘違いする人も見られた。1973年。
- 電話男(小林恭二)
- 電話で何にでも答えてくれる男を中心に、電話を通じて連帯しようとするコミュニティの栄光と罠を描く。インターネットやネットコミュニティを予告したとも言われる小説。作品としてははるかに過去のもので、1985年。第3回海燕新人文学賞。
- バス男 (Napoleon Dynamite)
- 日本では劇場未公開のアメリカ映画。日本国内でDVD発売に関し、ブームに便乗して付けたもので、電車男とは直接の関係はない。
- 一夫多妻男
[編集] ネットから生まれた物語・エピソード
- 今週、妻が浮気します
- インターネット上のQ&Aサイト「OKWave」で交わされたQ&A。妻のケータイを見て浮気の計画を知ってしまった男から、寄せられた悲痛の質問に回答が111もついたそのやり取りが書籍化された。
- 実録鬼嫁日記
- インターネットのブログで掲載されたある会社員「カズマ」氏とその妻の夫婦生活をベースにした書籍。またはそれをベースとしたテレビドラマのことである。(因みにこれはカズマ本人もテレビに出ていたりしているため、完全にノンフィクションである)
- 59番目のプロポーズ
- きらきら研修医
このほか、○○男がネットで話題になることも多くなり、中でも痴漢男は書籍化・映画化された。ネット発の○○男を参照。
[編集] 参考文献
- 『「電車男」は誰なのか―“ネタ化”するコミュニケーション』中央公論新社 ISBN 4120036065
[編集] ブーム便乗本
- 『封印された「電車男」』太田出版 ISBN 4872339339
- 『電波男』本田透著 三才ブックス ISBN 4861990025
- 電車男は「恋愛資本主義」による創作と厳しく批判している。
[編集] 外部リンク
- 男達が後ろから撃たれるスレ 衛生兵を呼べ - 書籍版にもなった、まとめサイト
- 電車男@全過去ログ - まとめサイトに載らなかったレスも載せた完全なログ)
- 新潮社 - 公式サイト内紹介ページ
[編集] 検証・書評等
- 電車男の時刻表 - 検証サイト
- 「2ちゃんねる」著作権侵害問題 - ちょさくけん問題の検証サイト