ヒダサンショウウオ
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?ヒダサンショウウオ | |||||||||||||||||||||||||||
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![]() ヒダサンショウウオの幼生 Hynobius kimurae |
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Hynobius kimurae Dunn, 1923 |
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和名 | |||||||||||||||||||||||||||
ヒダサンショウウオ | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Hida salamander |
ヒダサンショウウオ(飛騨山椒魚、Hynobius kimurae)は、両生綱有尾目サンショウウオ科サンショウウオ属に分類される有尾類。
目次 |
[編集] 分布
[編集] 形態
全長8-18cm。胴体の左右側面にそれぞれ入る皺(肋条)は13本。四肢は短く体形はがっしりしていて尾は丸い。体色は紫がかった暗色で背面に黄色い斑点が入ることもある。地域により体形や体色に変異があり別種ブチサンショウウオに酷似した形態を持つ個体がいたり(以前は本種はブチサンショウウオの亜種とされていたこともある。)、東日本の個体は大型かつ細身で斑紋のない個体が多いとされる。
流水型のサンショウウオには珍しく孵化直後の幼生の外鰓は大型だが、成長につれ他の流水型サンショウウオのように小さくなる。四肢には黒い爪があることがある。
[編集] 生態
山地にある森林(主にブナ帯)に生息する。夜行性で昼間は石や落ち葉の下に隠れて休む。天敵としてはヘビ、肉食性の鳥類や哺乳類、水生昆虫、アメリカザリガニ等が挙げられる。
繁殖形態は卵生で、2-5月に渓流等にバナナ状の寒天質に包まれた5-20個の卵を産む。卵のうの先端は柄のようになりこの部分を平たい石等に付着させる。卵のうは水中では青味がかった虹色に見える。
[編集] 生活環
卵は8週間で孵化し幼生になる。幼生は小型の水生昆虫や甲殻類、ミミズ等を食べる。
幼生は地域により秋に幼体になる個体と、幼生の状態で冬を越し翌年の夏に幼体になる個体がいる。
[編集] Status
LEAST CONCERN(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
準絶滅危惧(NT)(環境省レッドリスト)
[編集] 人間との関係
日本に生息するサンショウウオの中では分布が広くまた山地に生息することから人間と生息場所が重なることが少ないため生息数は危急な状況にはないが、環境破壊等により生息数は減少し2006年12月に環境省レッドリストに記載されている。
[編集] 関連項目
- サンショウウオ属
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