ブランデンブルク州
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
- ブランデンブルク州
- Land Brandenburg
-
州旗 州の紋章 -
州都 ポツダム 面積 29,476.67 km² (第5位) 人口
- 総計
- 人口密度(2005/12/31)
2,559,483 人 (第10位)
86.8 人/km²ISO 3166-2 DE-BR 公式サイト ブランデンブルク州政府 政 治 州首相 マティアス・プラツェック (SPD) 与党 SPD・CDU連立 前回選挙 2004年9月19日 次回選挙 2009年 連邦参議院(上院)
での投票権数4 地 方 市町村数
* 独立市420
4備考欄
ブランデンブルク州 (Land Brandenburg) は、ドイツに16ある連邦州のひとつで、同国の北東部に位置する内陸の州である。1990年の東西ドイツ統合の際に誕生した「新連邦州」のひとつである。州都はポツダム。首都ベルリンを取り囲んでいる。
目次 |
[編集] 地理
ブランデンブルクはベルリン市を取り囲んでおり、北にメクレンブルク=フォアポンメルン州、東はポーランド、南はザクセン州、西はザクセン=アンハルト州と西北で一部ニーダーザクセン州と接している。
東の州境の一部はオーデル川、西の州境の一部はエルベ川である。州内を流れる主な川はシュプレー川とハーフェル川がある。州の南西部はシュプレーヴァルトと呼ばれる湿地帯である。この湿地はラウジッツの最北端であり、スラブ民族のソルブ人が居住する地域である。その一帯ではドイツ語とソルブ語の両方が使用されている。
[編集] 歴史
ブランデンブルク辺境領 (Mark Brandenburg) は、辺境伯が選帝侯になったことで選帝侯領となり、1815年にプロイセン王国の10ある州の一つブランデンブルク州(プロヴィンツ、Provinz Brandenburg)となった。第一次世界大戦後はヴァイマル共和国のプロイセン州 (Freistaat Preußen) の一部となり、第二次世界大戦後、オーデル・ナイセ線以東のプロイセン州はポーランド領に、それ以外はソビエト連邦が占領し、ブランデンブルク州 (プロヴィンツ、Provinz Mark Brandenburg) となった。1947年、戦勝国は軍国主義の温床プロイセン解体を宣言し、ソ連の占領するブランデンブルクは、ブランデンブルク州(ラント、Land Brandenburg)と改名された。1949年、ソ連を後ろ盾とするドイツ民主共和国の成立により、その1州となったが、1952年の地方行政制度改革により州制度は廃止され、ブランデンブルク州 はコトブス県、フランクフルト県、ポツダム県に3分割された。1990年、ドイツ再統一の結果、ブランデンブルク州 (ブンデスラント、Bundesland Brandenburg)が復活した。1995年、ブランデンブルク州政府とベルリン市政府は、合併して「ベルリン=ブランデンブルク州」となることに合意したが、1996年の住民投票により否決された。
[編集] 政治
[編集] 州議会
州議会 (Landtag) の定数は88で、2004年9月19日に行われた前回選挙での政党別議席配分は以下の通りである。
- ドイツ社会民主党 (SPD) 33
- 左派党-民主社会党 (Linke.PDS) 29
- ドイツキリスト教民主同盟 (CDU) 20
- ドイツ民族同盟 (DVU) 6
SPDとCDUが連立を組んで与党となっている。
[編集] 歴代州首相
1952年、州廃止。1990年、州復活。
[編集] 地方行政
ブランデンブルク州の地方自治体は、広域自治体の郡 (Landkreis) と基礎自治体の市町村 (Gemeinde) の2層構造をとる(市町村は、市と町と村の総称ではなく、日本の市町村に相当する地方公共団体の意味である)。市町村数は420ある。このうち人口が5万人を越える4の大都市は郡に属さない独立市で、郡レベルの業務も自ら取り扱う。したがって、郡独立市のみは1層構造となる。郡に属する市町村は、各自で行政運営を行う市町村と、市町村連合を組んで共同で行政サービスを行う市町村とに分かれる。この連合体は、アムト (Amt) と呼ばれ、条例制定権等の一定の自治権を有するが「地方自治体」とは位置づけられていない。アムトに属さない市町村が144、アムトに属する市町村が271ある。アムトに属さない市町村のうち、アイゼンヒュッテンシュタットは「大規模郡所属市」 (Große kreisangehörige Stadt)、オラーニエンブルクほか12都市が「中規模郡所属市」 (Mittlere kreisangehörige Stadt) として法律上、「郡独立市」に準ずる権限を付与されている。郡の数は14、アムトの数は54である。
[編集] 郡
郡と郡庁所在地。冒頭の数字は、区分地図の数字に符合する。郡名のみドイツ語綴りを付記した。
- バルニム郡 (Landkreis Barnim) エーベルスヴァルデ
- ダーメ=シュプレーヴァルト郡 (Landkreis Dahme-Spreewald) リュッベン
- エルベ=エルスター郡 (Landkreis Elbe-Elster) ヘルツベルク
- ハーフェルラント郡 (Landkreis Havelland) ラーテノー
- メルキッシュ=オーダーラント郡 (Landkreis Märkisch-Oderland) ゼーロー
- オーバーハーフェル郡 (Landkreis Oberhavel) オラーニエンブルク
- オーバーシュプレーヴァルト=ラウジッツ郡 (Landkreis Oberspreewald-Lausitz) ゼンフテンベルク
- オーダー=シュプレー郡 (Landkreis Oder-Spree) ベースコー
- オストプリグニッツ=ルッピン郡 (Landkreis Ostprignitz-Ruppin) ノイルッピン
- ポツダム=ミッテルマルク郡 (Landkreis Potsdam-Mittelmark) ベルツィヒ
- プリグニッツ郡 (Landkreis Prignitz) ペルレベルク
- シュプレー=ナイセ郡 (Landkreis Spree-Neiße) フォルスト
- テルトー=フレミング郡 (Landkreis Teltow-Fläming) ルッケンヴァルデ
- ウッカーマルク郡 (Landkreis Uckermark) プレンツラウ
[編集] 独立市
冒頭の記号は、自動車のナンバープレートに使われる都市コードで、右上の区分図の記号に対応している。
- BRB: ブランデンブルク・アン・デア・ハーフェル (Brandenburg an der Havel)
- CB: コトブス (Cottbus)
- FF: フランクフルト・アン・デア・オーダー (Frankfurt an der Oder)
- P: ポツダム (Potsdam)
[編集] シンボル
州の紋章および旗は、1991年1月30日に州法によって制定され、1992年の州憲法においても規定された。紋章は、ブランデンブルク選帝侯の鷲の紋章から、剣、錫杖、胸当て、選帝侯の冠を取り除き、それに代えて翼を金のクローバーの茎葉で装飾したものである。州の旗は、上半分が赤、下半分が白で、中央に紋章を置く。赤と白は、神聖ローマ帝国の軍旗に由来し、帝国所属の諸侯、司教、都市の多くもまた自身の旗に用いた色で、赤白の横縞旗は12世紀以来ブランデンブルク伯も用いてきた。ヘッセン州その他の赤白旗と区別するため、中央に紋章を配したものを正式な州旗とした。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- ドイツ観光局-ブランデンブルク州(日本語)
- ブランデンブルク州 - ウィキトラベル
- ドイツの連邦州
- ザクセン | ザクセン=アンハルト | ザールラント | シュレースヴィヒ=ホルシュタイン | テューリンゲン | ニーダーザクセン | ノルトライン=ヴェストファーレン | バイエルン | バーデン=ヴュルテンベルク | ハンブルク | ブランデンブルク | ブレーメン | ヘッセン | ベルリン | メクレンブルク=フォアポンメルン | ラインラント=プファルツ