下市口駅
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下市口駅(しもいちぐちえき)は、奈良県吉野郡大淀町下渕にある、近畿日本鉄道吉野線の駅。
駅名は吉野川をはさんで南の対岸に位置する下市町に由来するが、当駅は大淀町の中心部に最も近い駅であり、駅名は宿場町としての歴史が長い下市町に配慮した政治的なものと言える(当時の大淀町は村であった)。その後の歴史の中で大淀町の方が人口規模もはるかに大きくなったが、名前は以前のまま残されている。吉野郡八町村が合併して発足する吉野市の代表駅となる予定だったが、合併白紙により現在に至っている。
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[編集] 駅構造
島式・単式の複合型2面3線の行違可能な地平駅。ホーム有効長は4両長。駅舎は南側(上り用の単式ホーム側)にあり、島式の下りホームとは構内踏切で連絡している。便所は改札内にあり、男女別の水洗式。また、駅前にも男女別の水洗式公衆便所もある。
自動改札機はない。Jスルーカード・スルッとKANSAI対応カード共に券売機・精算機で使用可能だが、正式にはアナウンスされていない。但し窓口ではこれらのカードが販売されている。
- のりば
- 吉野方面(但し滅多に使われない。下市口~吉野間保守点検運休時には、折り返しで大阪阿部野橋方面行きも使用)
- 吉野方面
- 橿原神宮前・大阪阿部野橋方面
[編集] 利用状況
- 2005年11月8日の調査結果によると、1日の利用客は3989人。
- 近鉄の全調査対象駅(323駅)中、138位。
- 南大阪線・吉野線の駅(43駅、他線接続駅含む)の中では、20位。
- 奈良県内の近鉄の駅(90駅)の中では、40位。
[編集] 駅周辺
- 奈良県警察中吉野警察署
- 下渕交番
- 中吉野広域消防組合下市消防署
- 厚生労働省大淀労働基準監督署
- 農林水産省近畿農政局南近畿土地改良調査事務所
- 奈良家庭裁判所吉野出張所
- 吉野簡易裁判所
- 大淀町立大淀病院
- 大淀町立図書館
- 大淀町役場
- 大淀下渕郵便局
- 南都銀行大淀支店
- 奈良交通下市案内所
- 駅前のバスターミナルからは、洞川温泉・みたらい渓谷・天河大弁財天社・広橋梅林方面へのバスが発着。
[編集] バス乗り場(奈良交通)
- 駅前乗り場
- 東側乗り場
- このほかに大淀町ふれあいバスが大淀町役場や大淀町西部に向けて運行されている。
[編集] 歴史
- 1912年(大正元年)10月25日 吉野軽便鉄道吉野口~吉野(現・六田)間開通時に開業。
- 1913年(大正2年)5月31日 社名変更により吉野鉄道の駅となる。
- 1929年(昭和4年)8月1日 大阪電気軌道が吉野鉄道を合併。大阪電気軌道吉野線の駅となる。
- 1941年(昭和16年)3月15日 大阪電気軌道と参宮急行電鉄の合併により、新発足した関西急行鉄道の駅となる。
- 1944年(昭和19年)6月1日 戦時統合により関西急行鉄道が南海鉄道(現在の南海電気鉄道の前身。後に再独立)と合併。近畿日本鉄道吉野線の駅となる。