円広志
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円広志(まどか ひろし、1953年8月21日 - )は、日本の歌手、作曲家、タレント。本名篠原 義彦(しのはら よしひこ)。高知県安芸郡東洋町出身。小学2年生の時、大阪に移り、大阪府立守口高等学校を経て、追手門学院大学経済学部卒業。血液型はB型。オフィスとんで所属。趣味はメダカの飼育。関根勤と同じ生年月日である。
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[編集] 来歴
- 関西を代表する歌手、タレント。ヤマハ音楽振興会主催のポプコン出身で、1978年「♪とんでとんで…」で有名な「夢想花」で歌手デビュー、同曲は80万枚の大ヒットとなり一躍有名となるもののその後のヒット曲に恵まれず、歌手としてはいわゆる一発屋とされている。しかしながら、関東以外の全域と関東の一部で放送されている大人気番組「探偵!ナイトスクープ」のテーマソングを持つほか、関西では知らない人はいないと言われている。関西でのレギュラー番組を多く持ち幅広く活動している。
- 定期的にコンサートも開くなど、歌手活動も継続中である。また作曲家としても多くの歌手に曲を提供し、1983年には森昌子の「越冬つばめ」を大ヒットさせた。近年は島田紳助との絡みから、日本テレビ系「行列のできる法律相談所」など全国ネットの番組に定期的に出演しており、全国区である。
- 過去数年間、パニック障害や抑鬱といった精神疾患による闘病生活を経験したことから、NHK教育などの健康・福祉番組で体験談を語る機会も多い。
[編集] 代表曲
- 「夢想花」(1978年、第9回世界歌謡祭グランプリ)
- 「愛しのキャリアガール」(1979年)
- 「大阪BROKEN HEART」(1986年、ハウス食品「好きやねん」CMソング)
- 「風のバラード」(1988年、よみうりテレビ・朝の連続テレビドラマ『吉野物語』テーマ曲)
- 「雪の降る人」「蒼い終列車」(1990年、朝日放送「クイズ仕事人」エンディングテーマ)
- 「ハートスランプ二人ぼっち」(1994年、朝日放送「探偵!ナイトスクープ」主題歌。「夢のプロポーズ」「MUSIC」とのカップリングで3曲収録シングル)
[編集] 曲提供
- 「激しさは愛」中村雅俊(1979年、日本テレビドラマ「われら行動派!」主題歌)
- 「越冬つばめ」森昌子(1983年・作曲担当。本名の「篠原義彦」名義、後に円本人も歌う。)
- 「男詩」山本譲二(1985年)
- 「夢の瞬間」やしきたかじん(1986年)
- 「ちょうちんの花」川中美幸(1996年)
- 「かげろう」藤あや子(2001年)
- 「コスモス揺れて」上沼恵美子(2004年、関西テレビ「いつでも笑みを!」主題歌)など
[編集] 出演
- クイズ!紳助くん(朝日放送)
- 週刊えみぃSHOW(読売テレビ)
- 今夜はえみぃ~GO!!(毎日放送)
- ナンボDEなんぼ(関西テレビ)
- あさパラ!※準レギュラー(読売テレビ)
- 水野真紀の魔法のレストラン※隔月(毎日放送)
- 行列のできる法律相談所※準レギュラー(日本テレビ)
[編集] 過去の出演番組
- 円広志のグルメデート(毎日放送)
- 2時のワイドショー(読売テレビ)
- ときめきタイムリー(読売テレビ)
- 西村由紀江の日曜はピアノ気分(読売テレビ)
- Beアップル2時!(読売テレビ)
- ザ・ワイド(読売テレビ・日本テレビ)
- キスした?SMAP(朝日放送)
- 大阪ほんわかテレビ(読売テレビ)
- 2時ワクッ!・月曜日(関西テレビ)
- クイズ仕事人(朝日放送)
- 激テレ★金曜日(読売テレビ)
- パンピーの法則(関西テレビ)
- たかじん・円の興奮宣言(関西テレビ)
- YOUごはんまだ?(朝日放送)
- 聞けば効くほどやしきたかじん(ABCラジオ)
- ライオンのごきげんよう(フジテレビ)
[編集] 映画
[編集] CM
- 伊豆のキャンペーン(1989年、JR東海)
- 関西風味(1995-1996年、キリンビール)
- 大阪ガス「'96オールガス器具謝恩セール」CF(1996年)
- へーベルハウス(1999年、旭化成)
- 全日空中国線キャンペーン(2005年)
[編集] エピソード
- 「夢想花」で多額な印税を手にして、数年間は毎日パチンコだけして暮らしていたが、ある日、全ての貯金が底を尽いた。その後、たまたま、知り合いの業界関係者に「暇つぶしに演歌調の曲を作って」とだけいわれ、軽い気持ちで作った曲が、森昌子の代表曲の一つ「越冬つばめ」であり、結局また多額な印税を手にすることになった。また、「探偵!ナイトスクープ」のテーマ曲である「ハートスランプ二人ぼっち」も当初はCD化するつもりはなかったが、番組のヒットとともにその特徴的なイントロから関西では誰もが知っている曲となった事を知り、そのときになって初めて「シングル切ろか!」と自分自身で決断したらしい。
- 「夢想花」以外の曲がほとんどヒットしていないため、「行列のできる法律相談所」や「クイズ!紳助くん」などで島田紳助によく「一発屋」と言われ、また「そら円さんは歌手やもん、ヒット曲いっぱい出してはんねんで。『夢想花』・『とんでとんで』・『まわってまわって』…」「全部一緒やないかい!」というやりとりも、もはや定番である。
- めだかの飼育が趣味であるため、「友達がいない」「一人ぼっち」であるとよくネタにされている(自分でもしている)。また、住宅街を自転車でうろつきながら洗濯物を物色し、その家の家族構成を想像するという趣味もある。当然、他のタレントやスタジオの客に引かれることもしばしばある。行列のできる法律相談所では北村晴男弁護士に「その行為自体は罪にはなりません、ただし職務質問の対象になる可能性はあります」と言われ、「実際それはされたことありますよ」と言っていた。
- ※弁護士団の見解によると、家屋の中まで覗き込むと軽犯罪法に引っかかるおそれがあるため、違法スレスレの行為であることに変わりはない。
- やしきたかじんと同様、ライブではトーク中心であまり歌を歌わない(EXテレビでは上岡龍太郎に「あんたのコンサートは独演会や」とも言われていた)。
- やしきたかじんがまだ全国ツアーをしていないころは、たかじんのコンサートでは定番ゲストとして出演し、ふたりのコンビで漫才を披露したり、円自身が歌を披露したりしていた。(ちなみに「聞けば効くほど…円広志!」と大阪厚生年金会館大ホールの3階の客席からスポットライトを浴びて登場したこともある)
- 2005年(平成17年)8月27日~28日放送の日本テレビ系列『24時間テレビ28「愛は地球を救う」』でチャリティーランナーの丸山和也弁護士の応援にきた円は、日本武道館で宙づりにされ「夢想花」を歌った。武道館で歌うのは27年ぶりとのこと。
- aikoの父親と友人関係にあり、デビュー前に父親から相談され、苦労するからと歌手になることを反対していた。しかし、その後aikoの出すシングルがヒットを連発したため、「aikoが口を利いてくれない。」とトーク番組で言っていた。
- プロレスの大ファンでジャイアント馬場を崇拝している。1999年1月22日の全日本プロレス大阪府立体育会館の伝説となった三沢光晴vs川田利明の三冠戦では、円は会場に見にきており、川田が三沢に放った三冠パワーボム(垂直落下式パワーボム)に度肝を抜かしている観客の円もテレビに映しだされている。
- かつては島田紳助との仲は険悪で、ある日紳助が大阪でのラジオ生番組で円の悪口を延々と語っていたところに、激怒した円がその放送中のスタジオまで怒鳴り込んで来た。しかしそのことがきっかけとなり二人は意気投合、その後円は頻繁に紳助の番組に顔を出すことになる。このことは紳助の演出で円を応援するためと2005年10月23日放送の「行列」で紳助自身が語った(紳助は円が自分の悪口を言われて怒鳴り込んで来る程やんちゃであれば自分との掛け合いトークにもついて行ける見込みがあると思い、わざと試したという。このことはABCテレビの深夜番組「ナンバ壱番館」にゲスト出演した際に放送された再現VTRの中でも語られていた)。またこの事件をきっかけに、過去の栄光にすがって音楽だけにこだわって生きることを止め、どんな仕事でも受けることを決心したと言う。それ以来、円は関西でタレントとしての足場を築くこととなった。こうした努力の甲斐もあり、人気が再び全国区となっている。上記通り円はジャイアント馬場を崇拝しており、クイズ紳助くん等で、紳助が馬場をネタにした話をすると、円が怒るといったパターンがよくある。