勝田久
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勝田 久(かつた ひさし、1927年 4月2日 - )は、東京都出身の男性声優。東宝演劇部、NHK東京放送劇団、俳協を経て、アーツビジョン所属。
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[編集] 概要
ラジオドラマ時代からの声優の草分けとして活躍。代表作は1963年のテレビアニメ『鉄腕アトム』のお茶の水博士、ラジオドラマでは、1955年のニッポン放送『少年探偵団』の明智小五郎役がある。
後進の指導に熱心なことでも知られ、素質を見出されて現在も活躍する声優は数知れない。俳協時代には附属養成所の講師、勝田久の声優教室を経て、勝田声優学院学院長を務める。1980年代前半には、アニメ雑誌に声優関係の記事を連載。声優入門書も執筆した。
[編集] 経歴
第二次世界大戦中は、学徒動員で陸軍の工場に勤務した。戦後はラジオドラマの魅力に取り憑かれて、1946年に演劇学校の鎌倉アカデミアの演劇科に入学して俳優の道を目指すようになる。同級生には前田武彦、いずみたくらがいた。同時に夜間は、新協劇団研究所の研究生として新劇を学んだ。1947年からは東宝の演劇部に所属するようになり、翌年の舞台「鐘の鳴る丘」に出演。
この舞台で小山源喜から紹介されたNHK東京放送劇団の公募に合格。3期生として、名古屋章、高橋和枝らと養成所へ入所した。1948年にNHKのラジオドラマ『水滸伝』の九紋竜史進役で声優デビュー。以後は、NHKの専属声優として数々のラジオドラマに出演。1954年からはNHKを退職して、フリーの声優として、民放のラジオ局にも活動の場を広げた。1957年頃からテレビで吹き替えの仕事を始め、1963年の『鉄腕アトム』からテレビアニメにも出演を開始。
代表作である『鉄腕アトム』のお茶の水博士役については、アニメ化された全作品で声を担当している。
[編集] 主な出演作品
[編集] テレビアニメ
- アストロガンガー(星博士)
- 美味しんぼ(二木会長)
- 海底超特急マリン・エクスプレス(ナーゼンコップ)
- グロイザーX(飛鳥秀樹博士)
- サスケ(ナレーター)
- ジェッターマルス(川下博士)
- ジャングル大帝(第1作・マンディ)
- 超電磁マシーンボルテスV(ダンゲ将軍)
- 鉄腕アトム 第1作(お茶の水博士)
- 鉄腕アトム 第2作(お茶の水博士)
- アストロボーイ・鉄腕アトム(お茶の水博士)
- 闘将ダイモス(和泉博士、オルバン大元帥)
- 忍風カムイ外伝(庄屋)
- パーマン第1作(パパ)
- 100万年地球の旅 バンダーブック(エド)
- ベルサイユのばら(ルイ15世)
- 牧場の少女カトリ(エリアス)
- 六三四の剣(上田先生)
- 野球狂の詩(東京メッツのオーナー)
- ルパン三世 PartIII(ゴーン伯爵)
- RPG伝説ヘポイ(タクワン道人)
[編集] OVA
- 銀河英雄伝説(シュタインホフ)
[編集] 吹き替え
- 大草原の小さな家
- ジェシカおばさんの事件簿
- ダーティハリー
- ボディガード
- 盗聴作戦