大型飛行機
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大型旅客機とは、飛行機の定義の仕方のひとつである。ジャンボ機ことボーイング747のことではない(大型旅客機に定義されるが)。さまざまな定義の仕方があるが、一般的には全長が長く、乗客数が多い旅客機のことを言う。
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[編集] 大型旅客機(ジェットエンジン)
[編集] アメリカ
アメリカには、ボーイング、マクドネルダグラス、ロッキードなど、多くの大型旅客機メーカーがあり、世界的に信頼を受けていた。しかし、マクドネルダグラスはボーイングに買収され、ロッキードはロッキード事件をおこし、それ以来、大型旅客機は製造しないとしている。よって、現在はボーイングがアメリカおよび世界最大の大型旅客機製造メーカーとなっている。
大型旅客機時代の幕開け時にはコンベアも大型旅客機を製造している。
[編集] ボーイング
- ボーイング367-80-初の大型旅客機。試作機で終わる。
- ボーイング707-初の民間で使われることとなった大型旅客機。
- ボーイング717-(旧マクドネルダグラスMD-95)
- ボーイング727
- ボーイング737
- ボーイング747-初の2階建て部分がある旅客機。
- ボーイング757
- ボーイング767
- ボーイング777
- ボーイング787
[編集] マクドネル·ダグラス(現ボーイング)
[編集] ロッキード
- L-1011-トライスターの愛称で呼ばれる。ロッキード社の最初で最後の大型旅客機。
[編集] コンベア(現ロッキード・マーティン)
[編集] ヨーロッパ
ヨーロッパにある、大型旅客機を製造するメーカーはエアバスのひとつだけである。しかし、たとえひとつでもエアバスの力は世界第2位と、いつボーイングを超えてもおかしくないとされている。また、イギリスとフランスの共同開発で完成させたコンコルドは、燃費が悪く値段が高い、などの理由で大失敗に終わった。
[編集] エアバス
- エアバスA300
- エアバスA310
- エアバスA318
- エアバスA319
- エアバスA320-初のフライ・バイ・ワイヤ・システムを使用。
- エアバスA321
- エアバスA330
- エアバスA340
- エアバスA350
- エアバスA380-初の総2階建て
[編集] そのほか
[編集] ロシア
ロシアには、いくつもの大型旅客機がある。広いロシアの国土を飛ぶ大型旅客機の多くは、ツポレフやイリューシンなどのロシア企業が製造した旅客機である。
[編集] ツポレフ
[編集] イリューシン
[編集] 大型旅客機(レシプロエンジン)
[編集] 輸送や軍事目的の大型機
[編集] 開発中止の旅客機
完成、または開発中で中止となった旅客機も、下のように数多く存在する。
[編集] ボーイング
- ボーイング2707-開発段階で中止。
- ボーイング7J7-構想で終了。
- ボーイングNLA-構想で終了。
- ソニック・クルーザー-開発段階で中止。
[編集] マクドネル·ダグラス
- MD-12-会社自体がボーイングに買収され忘れ去られてしまった。
[編集] アントノフ
- An-218 (航空機)-設計が完了するまでいったものの、いまだに1機も製造されていない。
[編集] 計画中の旅客機
[編集] エンジン搭載パターン
大型旅客機には、さまざまな航空用エンジンの搭載パターンがある。また、エンジンを後部に搭載するものをリアエンジン方式とよぶ。
また、2基や4基だけではなく、後部にひとつ、両主翼下にひとつずつ、計3基のエンジンを取り付けるパターンもある。エンジンを2基搭載する旅客機は"双発機(そうはつき)"、3基取り付けるときは"3発機"、4基の場合は"4発機"などとよばれる。
以前は、双発機の場合、エンジン1基が停止した場合に備え、最寄の空港から120分以上離れたところを飛ぶことが出来ず、大洋を最短経路で飛ぶことは許されなかった(これをETOPS 120という)。そのため、双発機ではできない洋上飛行が可能でありながら、4発機よりエンジンが1つ少なく適当な収容能力と運用コストを持った3発機は、大型旅客機市場でそれなりの地位を占めていた。
しかし、3発機では、DC-10のように垂直尾翼の根元付近に設けると位置が高いため整備が難しくなりL-1011のようにS字ダクトにすると吸気効率が犠牲となる・双発機でも十分な推力のエンジンが登場した・双発機でも最寄の空港から180分や207分離れた地点を飛ぶことが可能との認定 (ETOPS 180, 207) を受けた信頼性の高いエンジンが登場し双発機での大洋横断も可能になった、などの理由によって、3発機はその活躍の場を大きく狭めることとなった。しかし、そうした3発機は旅客機としては数が少なくなってきているものの、貨物機としてフェデックスなどに中古で買い取られるケースが増えている。
[編集] ナローボディとワイドボディ
大型旅客機は、ナローボディとワイドボディにもわけられる。ナローボディとは、乗客室内の通路が1本のみのもの。一方、ワイドボディとは、通路が2本以上あるものをいう。
[編集] ギャラリー
[編集] 関連項目
- 小型旅客機