宮廷女官チャングムの誓い
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大長今(宮廷女官チャングムの誓い) | |
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各種表記 | |
ハングル: | 대장금 |
漢字: | 大長今 |
平仮名: (日本語読み仮名): |
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片仮名: (現地語読み仮名): |
テジャングム |
ラテン文字転写: | {{{latin}}} |
英題: | Dae Jang Geum |
宮廷女官チャングムの誓い(きゅうていにょかん チャングムのちかい、原題:大長今(대장금)テジャングム)はNHK-BS2で2004年10月7日から2005年10月27日にかけて毎週木曜日午後10時から放送された韓国ドラマシリーズ放映(日本語吹き替え)の第4弾である。
反響が大きかった為、2005年7月に前半の第1話~第27話までを、2005年12月に後半の第28話~第54話(最終話)が再びNHK-BS2で集中再放送され、2005年10月8日よりNHK総合でも毎週土曜日午後11時10分から放送が開始。時間枠の変更がありながらも2006年11月18日まで放送された。
また、NHK版は日本での放送枠に合わせるためにほぼ毎回いくつかの場面がカットされていたため(後述)、視聴者から「ノーカットで観たい」という要望が殺到し、2007年1月12日からカットシーンも含まれたノーカット字幕版である「完全版」がNHK-BS2で毎週金曜日午後7時45分から放送中である。
恋愛ドラマでなく時代劇であり、日本で韓国の大河ドラマと呼ばれることもある為か、男性のファンも多い。実際、NHKに来るファンのメールの35%は30代から50代の男性ファンである。(FLASH EX35plus vol.1)
なお、日本のNHKの放映では、ラストに「チャングム豆辞典」が併映された。内容は本編に関連した韓国の生活文化の紹介が多い。日本の大河ドラマ同様の併映に似ているがそれとは違い、場所などは紹介しないことが多い。そのラストには、チャングムの2頭身CGキャラが愛嬌を振りまいていた。
目次 |
[編集] 韓国での放送
当ドラマは、原題「 大長今(대장금)テジャングム 」(「偉大なる長今」の意)として韓国の放送局MBCによって2003年9月15日から2004年3月30日まで放送され、連日50%を越える視聴率を獲得した。韓国の女優イ・ヨンエ(李英愛)が主役を演じる。
当初は全50話で、水剌間時代は17~20話程度までの予定だったが、放送が始まると、ハン尚宮(ハン・ぺギョン)(韓白榮(한백영)・韓愛鐘(한애종))役のヤン・ミギョン(梁美京)に対する視聴者からの人気が予想以上に高くなったために、急遽、水剌間の時代を10話ほど延長したというエピソードがある。そのため、話の展開が間に合わなくなり、全54話に延長された。
現在、土曜日の9時45分より「MBC名作ドラマ」として再放送中である。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] ストーリー
朝鮮(朝鮮王朝)第10代国王・燕山君(ヨンサングン)の生母・尹(ユン)氏毒殺に関与したとして誅殺された武官・徐天壽(ソ・チョンス)とチェ一族の陰謀を知ってしまったために謀殺された女官・朴明伊(パク・ミョンイ)との間に生まれた娘・徐長今(ソ・ジャングム)が母の遺志(水剌間(スラッカン)の最高尚宮(チェゴサングン)になり、最高尚宮だけに伝えられる秘伝の書に母の無念をつづること)を叶えるため宮女となるが、謀略により宮廷料理人から一度は奴婢の身に落とされるも著名な宮廷医女に成長、母の夢・最高尚宮を経て、ついには王の主治医になり、大長今の称号を与えられるまでを描いたサクセスストーリーである。「悲しんではだめ、泣いてもだめ、簡単に諦めてもいけません」との母の教えを一生にわたって守り抜き、親友である李連生(イ・ヨンセン)との友情を育み、ライバルの崔今英(チェ・グミョン)との料理対決、武官の閔政浩(ミン・ジョンホ)との恋愛を通し、数々の策謀に翻弄されつつも強く生き抜こうとするチャングムの姿を描きながら、華麗な李氏朝鮮文化や韓国宮廷料理の数々、当時の朝鮮の医術も紹介されている。
史実としては『朝鮮王朝実録』の『中宗実録(チュンジョンシルロク)』に「大長今」という称号を得て重用され、王の主治医となった医女がいたことが書かれている。と解釈されているが、大長今は、同名の長今と区別するために大を付けただけとする説の方が有力である。また王の主治医をつとめたことについての記述は、中宗39年(1544年)10月の『予證女醫知之』(予の証しは女医之を知る)と言う、一行のみである。
また、チャングムの誓い(大長今)の脚本家、キム・ヨンヒョンはこれ以外の記述の残りは100%想像でストーリーを作成したとインタビューで答えており、ストーリーの全編全てが創作で作られている。
[編集] 主な登場人物
- この物語の主人公。水剌間内人(スラッカン ナイン。内人は女官と訳している。以下同じ。)、出納尚宮(出納係)を一時兼務、内医院医女、母の夢・水剌間最高尚宮を経て、大長今(正三品堂上:ションサンプム タンサン相当)の称号を受ける。天賦の才能と屈強な精神力で、母の遺志を継ぐべく、さまざまな障害を乗り越えながら、水剌間の最高尚宮を目指す。その半生に、多くの出会いと別れを経験し、強く、たくましく成長し、女性でありながら王朝史上初めて王の主治医となる。
- 漢城府判官(ハンソンブ ハンガン) 従五品(チョンオプム)、内禁衛従事官(ネグミ チョンサンガン) 従五品、全羅道右水営(ジョンラドウスヨン)済州鎮萬戸(マンホ)従四品(チョンサプム)、司憲府(サホンブ) 執義 従三品(チョンサンプム)そして承政院同副承旨(スンジョンウォン トンプスンジ) 兼 内医院副提調(ネイウォン プジェジョ) 正三品堂上に昇格。若くして科挙の試験に合格した秀才。武芸に秀で、文官でありながら武官の任務にも就いている。倭国の密偵を追跡中に不覚にも重傷を負い気絶する。偶然通り掛かったチャングムから手当てを受け命を助けられるが、意識を取り戻す前に立ち去った落とし物のノリゲ(装身具)の主を命の恩人として探すようになる。ノリゲの持ち主が既知の間柄だったチャングムだったと知り、また彼女のひたむきな姿勢に惹かれ、次第に距離を縮めていく。
- チェ・グミョン(クミョン)(崔今英):ホン・リナ(洪利奈)-(吹き替え版の声:山像かおり)
- 水剌間女官、水剌間尚宮 正五品(ションオプム)を経て、水剌間最高尚宮 正五品となる。チャングムの幼少期からのライバル。女官見習いの頃から料理の天才と称えられ、プライドも高いが、料理の求道者であり、師であるソングムが謀略や財力・政治力など料理以外のことでのし上がろうとしていることを快く思っていない。ソングムが最高尚宮の座を争う料理対決で敗北して以来、チェ一族でありながらペギョンやチャングムの料理人としての姿勢に影響を受ける。ソングムの後継として宮中に上げられる前からチョンホに恋心を抱いており、チョンホもチェ一族の中では異質の人物として信頼しているが、王以外の男性への恋が許されない女官という立場で、なおかつチョンホの気持ちはチャングムに向いており、うまくいかない。その一方でチェ一族としての与えられる使命に翻弄され、「料理」と「恋愛」と「一族」の間で葛藤を続けることになる。
- 幼少期:イ・セヨン(李世栄)-(吹き替え版の声:永田晃子)
- 国王・中宗(チュンジョン)-イム・ホ(林湖・任豪)-(吹き替え版の声:菅生隆之)
- 無階。先代国王・燕山君の暴政に堪えかねた臣下の起こしたクーデターで擁立された李氏朝鮮第11代国王。クーデターの蜂起の知らせ託った幼少のチャングムと出会い、水剌間の女官になりたいとのチャングムの直訴を受け入れる。その後、女官として成長したチャングムを絶賛し、また医女としてのチャングムの医術と功績を高く評価し、大臣たちの反対を押し切って自身の主治医に任命する。他方、王という孤独な立場から、真心あるチャングムを信頼し、やがて密かに心惹かれるようになる。内政面では国政の改革を度々望むも、クーデターの功臣たちと利害が衝突し、思うにまかせなかった。
[編集] 幼少期編
- チャングムの実父で、元 内禁衛所属の武官。宮中の抗争で王子㦕の生母廃妃尹氏の処刑を命じられた。その夜、気分を紛らわす為に深酒していたところ夢かうつつか不思議な老人から3人の女性に運命を握られていると予言され、1人目こそが廃妃尹氏であったことを知る。王子は燕山君として次代王に即位し、母の処刑に関わった者を指名手配したことで逃亡生活を送る中、3人の女性の2人目であるミョンイと運命の出会いを果たし、結婚。3人目の女性である娘チャングムを授かる。身分を隠して白丁の村に潜伏しながらも家族3人で幸せな生活を送っていたが、身分が露見し捕らえられてしまう。その後、回想シーンを除いて彼は全く登場しない。当初は一命をとりとめ、影からチャングムを助ける設定だったが、話の展開上没となった。第25話で生死不明とされているが結局登場しなかったのはそのためだと思われる。
- チャングムの実母。水剌間の女官だったが、チェ一族の陰謀を知ってしまったため無実の罪を着せられ、女官らの間で密かに毒を飲まされて処刑された。しかし親友ペギョンの機転で毒に解毒剤が混ぜてあったことで一命を取りとめる。ソ・チョンスに介抱され、一人放浪するうちにチョンスと恋に落ち、チャングムを産む。甲子士禍で官憲に捕らえられたチョンスを追ってチャングムと漢陽を訪れるが、ミョンイが生きていたことを知ったチェ一族の放った刺客に襲われ、チャングムを庇い亡くなる。遺体はチャングムが洞窟に埋葬し、その墓は何度か物語の舞台となる。
- チャングムの養父。宮廷に仕える料理人で腕は確かだが、憎めないおっちょこちょいな性格。恐妻家の妻の尻にしかれているが、お似合いの夫婦。実子として息子イルトが居たが、後に流行病で死亡した。その後、もう一人息子が生まれたが、こちらも幼くして病死している。息子を病で失ったためか、チャングムを実の娘のように溺愛している。
- トックの妻で、チャングムの養母。ケチで計算高く口は悪いが、根は優しく心温かい人。本名はチュヒャンだが、劇中では第46話のトックが書いた恋文の中で明かされただけだった。主要登場人物でありながら名前がないことに対する質問で、脚本家キム・ヨンヒョンは「そういうのもあっていいのでは」との旨を述べている。“羅州宅(ナジュテク)”は人物の名ではなく、羅州(ナジュ)という地域から嫁いできた妻という意味。
※なお、佐々木梅治とつかもと景子は、アニメ「少女チャングムの夢」でも同じ役柄で声優を務めている。
[編集] 女官編
- 水剌間女官、水剌間尚宮 正五品を経て、水剌間最高尚宮に昇格。低い身分の出身だが、ミョンイに料理を褒められたことをきっかけに女官となって以来、ミョンイの親友。その機転によりミョンイの命を救うことになるが、ミョンイの力になれなかった自分を責め、心を閉ざす。チャングムを親友の娘だとは知らずに師となる。料理の腕は秀逸で、チョン・マルグムの「志」を引き継ぎ、ソングムと最高尚宮の座を争った。チャングムがミョンイの娘だと知りチャングムと喜び合うが、その直後にチェ一族の謀略によりチャングムと共に流刑となり、済州島に送られる途上で死亡する。無口だが、料理人としての生き方に厳しい。才能はあるが不器用な性格のチャングムに目をかけ、幼い頃から徹底的に鍛える。その教えはチャングムの人生に非常に大きな影響をもたらす。
- 水剌間女官、水剌間尚宮、正五品、水剌間最高尚宮 正五品を経て、王宮提調尚宮(女官長)となる。
チェ一族は、女性は女官として仕える最高尚宮になることで水剌間を牛耳り、男性はその特権を利用して商いを行い財をなしてきた。子供の頃はハン・ペギョンやミョンイと仲が良く、そのような回想シーンもあった。しかしチェ一族の繁栄のために手段を選ばないという一族の一員としての「使命」の前に、若い頃は葛藤するものの結局は抗えず、そのうち「使命」に何の疑問を持たなくなり、それの妨げとなる数々の女官らを失脚させ、かつての友人や部下であるミョンイ、ペギョン、ヨンノら女官も容赦なく手にかける。チェ一族の者として権勢を振るい、反面その悲しみも恨みも一身に引き受けるが、なおかつ一族の者として生きることに徹しようとする。女官は生涯独身(形式的には王の妻)となるため、姪のクミョンを自分の跡継ぎにさせようと工作する。
- チョン・マルグム(丁末今):ヨ・ウンゲ(呂運計)-(吹き替え版の声:寺田路恵)
- 水剌間最高尚宮 正五品。老齢だがその志は高く権力争いから引いた役職(醤庫尚宮-調味料や漬物を管理する尚宮)に就いていた。見習い期間中のヨンセンの師となり、ヨンセンやチャングムを娘のように可愛がる。チェ最高尚宮が病で引退したとき、権力に興味が無いことから適任不在の中「操り人形」の水剌間最高尚宮としてパク・ヨンシンやチェ・ソングムらに推される。詩歌を愛する風流人で、ひょうきんで飾らない性格だが、人の口に入る料理を政争に利用することを嫌い、その「志」に関しては権力者との衝突も辞さず、したたかな駆け引きも見せる。チェ一族に牛耳られた水剌間の改革を決意し最高尚宮に就くが・・・。
- 王宮提調尚宮(女官長) 正五品。NHK版では「女官長」の名で呼ばれる。チェ一族に加担しソングムを最高尚宮にするために手を貸すが、後にソングムにより収賄を暴かれ失脚させられる。
- ソングムの兄でチェ一族の当代の頭首。大商人。オ・ギョモと結託し宮廷内への物品の納入権など独占している。
- ピルトゥ:ソ・ボムシク-(吹き替え版の声:川島得愛)
- チェ・パンスルに仕える間者。武芸に長けている。
- 右議政(ウィジョン)兼 内医院都提調(ネイウォン トジェジョ) 正一品。かつては科挙にも応募せず目立たない存在だったが、中宗を担いだクーデターに参加して手柄を立て、宮廷での発言力を強める。義禁府(ウィグンブ)判事(ハンサン)や司餐院都提調(サオンウォン トジェジョ)を兼任。宮廷の権力者。チェ一族と手を組み、収賄を受けている。
- イ・ヨンセン(李連生):パク・ウネ(朴恩惠)-(吹き替え版の声:八十川真由野)
- 水剌間女官、特別尚宮 正五品、淑媛(スグォン) 従四品を経て、昭媛(ソグォン)正四品に昇格。チャングムとは同期の女官で親友。水剌間で師事していたチョン・マルグムを母と慕っていた。後に、中宗に気に入れられ、側室に迎えられて翁主(王女)を産む。
- 水剌間女官、水剌間尚宮 正五品 至密尚宮 正五品を経て、水剌間最高尚宮 正五品に昇格。「細く長い」宮廷生活がモットー。技術面ではペギョンやソングムに劣るものの、くし焼きにかけては水剌間一。おしゃべりで調子が良く、長いものに巻かれる人物だが、人がよく、欲のない心で料理をするため、結果的にチョン・マルグムの「志」を引き継ぐことになる。表には出さないが本当はペギョンを慕っており、それをソングムに気付かれて嫌われ、冷遇されていた時期がある。
- ノ・チャンイ(盧昌伊):チェ・ジャヘ(崔慈惠)-(吹き替え版の声:片岡身江)
- 水剌間女官から水剌間尚宮 正五品になる。チャングムと同期の女官。軽い性格でいつもミン尚宮の側にいる。チェ・ソングム役のキョン・ミリの役作りの助言から、つまみ食いをするキャラクターになった。初期はヨンノらと一緒にチャングムに意地悪をしたこともあったのだが、いつの間にかチャングムやヨンセンと仲が良くなった。
- ユン・ヨンノ(ヨンロ)(尹令路):イ・イプセ(李葉璽)-(吹き替え版の声:石塚理恵)
- 水剌間女官から水剌間尚宮 正五品。後にチェ提調尚宮(女官長)の世話尚宮(提調尚宮の補佐をする尚宮)になる。チャングムと同期の女官で、ユン・マッケの姪。意地悪な性格で、叔父マッケの羽振りがよいのを鼻にかけ、チャングムやヨンセンには見習いの頃から嫌がらせをしている。保身のためにチェ一族の手下となるが、後に口封じとして殺害される(殺害されたシーンがあったわけではなく、実際には曖昧になっている)。
- チョバン:イ・ヘサン
- 水剌間女官。チャングム達よりも年長で、よく年下のセンガッシ(見習い女官)達をこきつかっていた。クミョンがチェ尚宮らに特別待遇を受けるのが気に入らない。第13話を最後に突然姿を消し、名前も一切出てこなくなる。これは『大長今』のスポンサーの意向により降板した為である。
- ホンイ(虹伊):ノ・ユン(盧潤)-(吹き替え版の声:清水香里)
- 水剌間で下働きをしているムスリ(奴婢)。女官より身分が低い。権力争いとは無縁の立場であるため、硫黄アヒル事件の検証では、その場で硫黄アヒルの安全性を身をもって確認する試食の係を命じられ、オ・ギョモらの目論見どおりに体調を崩し、このことがペギョンやチャングムの反逆罪の決定的な証拠とされる。しかし、実は検証の前に、そのような展開を読んでいたヨンノに呼び出され、王と同じ症状が出るような毒を仕込んだアワビの甘露煮を食べさせられていた。
- シヨン(施然):キム・ドヨン-(吹き替え版の声:山田里奈)
- チャングムが味覚を失ったときに相談に乗った医女。当初は医女編でも登場する予定だったが、シヨン役のキム・ドヨンが飲酒運転の事故により降板した為、登場できなかった。
- ノ尚宮(盧尚宮):キム・ソウォン(金素英)-(吹き替え版の声:吉野佳子)
- かつての太平間の女官。当時、明国の使者に乱暴され、子を産んだ女官を「女官のおきて」により無念にも自害させた。そして自害させた女官の遺児(ハンイ)を女官として育てる。
- 無階。中宗の王后。史実では(政敵を次々毒殺したと推定され)息子・明宗代に政治の実権を握って一族政治を行った悪女とされるが、本作では聡明な女性として描かれている。チャングムと関わることが多く、その人柄に全幅の信頼を置くようになる。中宗1番目の后端敬王后は中宗即位直後に廃妃され、2番目の章敬王后が早逝したため、文定王后は中宗3番目の王后にあたる。
- 無階。中宗の生母。伝統を重んじる人柄で基本的に公明中立だが、中宗を最も愛するが為に道理を超えることもあった。女官時代のチャングムが作った饅頭(マンドゥ)を気に入る。
- チャン(張)長官:シン・グク(申國)-(吹き替え版の声:村田則男)
- 内侍院尚醞(ネジウォン サンオン) 正三品堂上から内侍院尚膳 従二品に昇格。王の身の回りの世話をする内侍府の長官で、チョン尚宮とは交流があった。公正であるが形式ばってはおらず温厚な人柄で、政争から常に距離を置き、中宗の信頼を得ている。
- 大殿別監。ヨンノの叔父。オ・ギョモの部下として暗躍。料亭を経営している。
- パク・ミョンホン(朴明洪):イム・ムンス(林文壽)-(吹き替え版の声:富田耕生)
- 左賛成(ジョァチャンソ、チャチャンソン) 従一品、右議政 正一品、そして左議政(ジョァィジョン、チャイジョン) 正一品となる。チョンホの上司。彼と共に宮中の不正を糺そうとする。正義感は強いが保守的な考えの持ち主であり、後に革新的なチョンホに敵対することとなる。
- パク・プギョム・(朴普謙):ハン・ヨンス(韓英洙)-(吹き替え版の声:岩田安生)
- 司餐院(サオンウォン)副提調(プチェジョ) 正三品堂上。監賑御史(疫病対策の特使の名称)にもなる。オ・ギョモの腹心。
- ヘンス(幸水):-(吹き替え版の声:宇垣秀成)
- チェ・パンスルの配下。
- チャン執事:チャ・ユンフェ(車潤桧)-(吹き替え版の声:坂口進也)
- チェ・パンスルの配下。
- パク・クマン(朴亀萬):イ・サンチョル(李尚哲)-(吹き替え版の声:清水明彦)
- チャングムがチェジュドに流されたときのチェジュドの武官。たびたび脱走を図るチャングムに振り回される。有能とは言えない三枚目のキャラクターだが、人がよく、チェジュドの水事情の悪さが病気を招いていることを心配し、チャンドクと組んで雨水を利用できるようにする施設をこっそり造っている。医女試験の受験などでチャングムの世話を焼くが、情が移って離れ難くなってしまい、チャングムが都に戻ると同時にチョンホの配慮で都に異動になる。(それ以後登場しない)
- インドン(引同):ペク・ヒョンスク
- チミルサングンとキミサングンを兼務。
- パク・イルト
[編集] 醫女編
(「醫」は「医」の正字体)
- チャンドク(長德):キム・ヨジン(金麗珍・金汝真)-(吹き替え版の声:冨永み~な)
- 済州牧の首医女(スイニョ)。かつては第9代国王・成宗時代の内醫院の醫女。第10代国王・燕山君の治世に移ってからは、親の敵が済州島へ流刑になったことで復讐の為に職を辞して済州島で医女となる。済州島に流刑となったチャングムと出会い、彼女に復讐を遂げさせるために医術を教える。済州島在住中、内医院御医女(医女長)に推挙の話が来るが、宮仕えを嫌い固辞。床に伏せていた親の敵と会い、敵討ちとして報復するか醫女としての使命を果たすかで揺れる。
- チョン・ウンベク(鄭雲白):メン・サンフン(孟相勳)-(吹き替え版の声:後藤哲夫)
- 茶斎軒(タジェホン)主簿(シュブ) 従六品(チョンユップム)、内醫院主簿(ネイウォン ジュブ)=(医務官) 従六品そして内医院判官 従五品に昇格。宮中の閑職である菜園の責任者として登場。無断で宮中を抜け出した罰として、飛ばされてきたチャングムと出会い、その運命を大きく変えていく。チェ一族の扱う薬草の輸入の妨げとなるとして菜園を荒らされたことで、逆に芝居を打って国産の薬草を広めた功績により医務官として返り咲く。済州島に滞在して薬草を探していたときにチャンドクと出会い、よき友人となる。
- シン・イクピル(申益弼):パク・ウンス(朴恩讐・朴垠樹)-(吹き替え版の声:諸角憲一)
- 典医監判官 従五品、内醫院判官(医務官) 従五品を経て内医院僉正(医局長) 従四品に昇格。医女研修の担当。誤診により患者を死なせた経験を持つ。成功を重ね自分の知識に傲慢になっていたチャングムを一喝し、医者にとって最も大切なものは謙虚さであると諭す。
- チョン・ユンス(鄭潤壽):チョン・インテク(全仁澤)-(吹き替え版の声:石住昭彦)
- 内醫院正(医局長) 正三品堂下。内醫院の責任者。誤診疑惑をきっかけに、陰でチェ一族につながり、自己保身のためにペギョンとチャングムを陥れたが、医師としての良心の呵責に苦しむ。王の健康状態から、誤診、「硫黄アヒル」の安全性、チェ一族の謀略に至るまで、「事件」の全貌を知るため、のちに事件解明の鍵を握る人物として関係者から重要視されることになる。
- 内醫院醫女。チャングムと同期。醫女としての才能は天才肌のチャングムと比べると見劣りがするが、誠実な心で患者と接する態度が彼女の徳である。その謙虚さから、医女研修担当のシン教授に、医女としての資質を最も高く評価されている。知識の豊富なチャングムを尊敬し、他方でチャングムに医女として大切なものを気付かせるなど、お互いに一目置く間柄で、内醫院におけるチャングムの良き理解者・良きパートナーとなる。
- パク・ヨリ(ヨルイ)(朴烈伊):イ・セウン(李世恩)-(吹き替え版の声:山辺有紀)
- 内醫院醫女。幼い頃にヨンシン女官長の養女となり、恩義を感じている。失脚させられたヨンシンの身分回復を画策し、チェ一族を追い落とす工作のため、味方を装ってチェ一族に接近するが、ヨンシンとのつながりをソングムに見破られる。同様に内醫院の中でチェ一族につながる人物として、ユンスと行動を共にすることが多い。腕は確かだが、医術でチャングムに恥をかかされたことで敵視するようになる。内醫院におけるチャングムの先輩格だが、チェ一族がチャングムを邪魔に思っていることを察知し、チェ一族の信頼を得るため、チャングムを内醫院から追い出すべく、善人を演じながら、影ではあの手この手で罠にはめる。
- チョ・チボク(趙治福):チ・サンリョル(池상烈)-(吹き替え版の声:多田野曜平)
- 内醫院奉事(ネイウォン チャンポン) 従八品。両班出身の医師。チャングムに好意を寄せ、いつも肩を持っている。お調子者。両班出身ということで現在の役職に就いていることや自分の実力は自覚している。
- ケギョン(啓卿):キム・ソニョン(金善英)-(吹き替え版の声:丸山真奈実)
- 内醫院御醫女(医女長)。
- ウンビ(銀非):イ・スンア(李承雅)-(吹き替え版の声:佐藤あかり)
- 内醫院醫女。何かと目立つチャングムに嫉妬し、冷たい態度で接するが最終回でようやく和解し、共に切磋琢磨することを誓う。
- ピソン(非先):キム・ミニ(金敏喜)-(吹き替え版の声:込山順子)
- 内醫院醫女(訓育醫女)。ウンビと同様にチャングムに冷たい態度で接することが多い。こちらも最終回で和解する。
- チョドン(調同):カン・ジョンファ(姜貞華)-(吹き替え版の声:阿部桐子)
- 内醫院醫女。チャングムと同期。朗らかで陽気な醫女。
- チョボク(草福):チョン・スヨン(全秀娟)-(吹き替え版の声:江間直子)
- 内醫院醫女。チャングムと同期。少しおしゃべりな醫女。
- 監察内侍:イ・ギョンウォン(李京源)-(吹き替え版の声:原康義)
- 内侍府長官の部下。役職に忠実で、禁を犯したチャングムを取り調べることもあった。後に、王・長官の密命を受けて、チョンホとチャングムを逃す手助けをする。残ろうとするチョンホに対し、逃亡とチャングムの保護を職務として命令を下す。
- ソンドル:-(吹き替え版の声:藤原堅一)
- 薬房にいる人。
- コ・ドゥチル(高斗七)
- スンジョンウォンのソリ。
- マ・ソック(馬石九)
- 病気の子ども。ミン・ジョンホに凧を作ってもらう。
- キム・タルチョン(金達泉)
- ネイウォンの役人。
- ユ・サンチョン(劉祥踐)
- ネイウォンの役人。
[編集] 放映サブタイトル
- 第1話「二人目の女」
- 第2話「永遠の別れ」
- 第3話「夢の宮中」 チャングム、宮中に上がる。
- 第4話「母の教え」
- 第5話「変革」 チャングム、大人になる。
- 第6話「追放処分」
- 第7話「失意の日々」
- 第8話「女官への道」
- 第9話「最初の料理」 チャングム、料理試験に合格。水刺間の内人になる。
- 第10話「呪いの札」
- 第11話「真相究明」
- 第12話「ハンサングンの賭け」 チャングム、味覚が麻痺する。
- 第13話「みそ騒動」
- 第14話「蜂の針」 チャングム、味覚を取り戻す。
- 第15話「捨てられた食材」
- 第16話「真心」
- 第17話「疫病と策略」
- 第18話「料理人の信念」
- 第19話「対決」
- 第20話「誘拐」
- 第21話「野いちごの味」
- 第22話「無念の死」 チョン尚宮の死。
- 第23話「横領発覚」
- 第24話「危機迫る」 チャングムとハン尚宮、お互いの素性を知る。
- 第25話「母の敵(かたき)」
- 第26話「罠(わな)」
- 第27話「偽りの自白」 ハン尚宮の壮絶な最期。女官編(第一部)終了。
- 第28話「助け船」 チャングムがチェジュド(済州島)へ送られる。医女編(第ニ部)開始。
- 第29話「一筋の光」
- 第30話「新たなる挑戦」 チャングム、医女への勉強を始める。
- 第31話「初めての鍼(はり)」
- 第32話「無罪放免」
- 第33話「うぬぼれ」
- 第34話「王の怒り」 チャングム、医女試験に合格。ふたたび宮中に戻る。
- 第35話「疑惑」 チャングム、最高尚宮となったクミョンや提調尚宮(女官長)となったソングムと因縁の再会。
- 第36話「誤診」
- 第37話「母・皇太后」
- 第38話「丸薬の秘密」
- 第39話「ヨリの企み」 チャングム、疫病地域へ送られる。
- 第40話「疫病発生」
- 第41話「ヨンセン懐妊」
- 第42話「王の病」 チャングム、内書庫から王の病歴簿を持ち出すが、…。
- 第43話「皇后の決断」 皇后がチャングムの処分を命令する。
- 第44話「投獄」
- 第45話「失明の危機」 チャングム、初めて王を治療する。
- 第46話「医局長の遺書」
- 第47話「口封じ」 ヨンノがチェ一族の手の者に殺害される。
- 第48話「チェ一族の崩壊」 ソングム、パンスルの最期。クミョンとの別れ。
- 第49話「つかの間の和み」
- 第50話「波紋」
- 第51話「医術の心」
- 第52話「誤解」
- 第53話「ふたつの愛」 チャングム、大長今の称号が与えられ、王の主治医となる。
- 第54話(最終話)「我が道」
※完全版ではサブタイトルの一部が変更(訂正?)されている
第10話 「呪」に読み仮名が追加
第12話 「サングン」が「尚宮」(読み仮名付)に変更
※サブタイトルは全てNHKが作ったもので韓国語を翻訳したわけではない。(オリジナルにはサブタイトルがない)
※日本では前半の第1話~第27話までを「女官編」(第一部)、後半の第28話~第54話(最終話)を「医女編」(第ニ部)と呼ぶことが多い。
[編集] アジアでの放送
台湾の八大電視台(GTV)では2004年7月から放送されて好評を博し、中国南部やマカオでも視聴されている香港無線テレビ(TVB)も2005年1月24日からゴールデン・アワーで放送を開始、最高視聴率は38%に達した。香港紙『明報』はイ・ヨンエを王妃のような気品が漂っていると評している。中国においても湖南衛視が2005年9月1日により放送を始め、各メディアが連日盛んに取り上げて話題となる。その一方で、俳優の張国立は、中国人が発明した鍼灸が、ドラマの中では韓国人が発明したかのような表現となっている点を批判した他、多くのテレビドラマを手掛けた北京紫禁城影業公司の総経理張強は、「見たことはあるが、そんなに大騒ぎをするほどのものではなかった」などと指摘、「ドラマの制作レベルや衣装、道具などを見ても、韓国のドラマは中国のものとは比較にならない程度の水準」と評するなど、ドラマが過大に評価されているとの批判の声も出ている。LG電子がイメージキャラクターとして採用したこともあってタイ、ベトナム、シンガポール等東南アジア各国でも広く放映されている。ベトナムホーチミン市の中央広場にはLG電子のチャングムの大看板が設置されている。
[編集] その他
- チャングムとミン・ジョンホのキスシーンも撮影されたが実際には放送されなかった。
- ドラマで登場した宮廷料理が定食として一般に食された。
- 独特のメロディラインが印象的なテーマソング「懐夫歌(オナラ)」は、人口に膾炙し、放送期間中、人々の鼻歌に歌われることしばしばであった。その一方で「歌詞がわからない」という声が多くあがり解読もなされたが、正解できたものはいなかった。歌詞は三国時代の古朝鮮語を復元したものを使用した。
- 登場人物である両班や尚宮、内禁兵、国王、后妃など着用している衣装、「笠(リッ)」「纓冠」など冠や帽子は、番組最後の「チャングム豆辞典」のナレーションによれば、世宗朝に纏められた「経国大典」に基づいて、身分や位階において使用できる服装の色などの細かい取り決めを忠実に再現したものある。
- 『韓国放送80年史上 最高のドラマ』に選出された。2007年2月、KBSがKBS2特別企画『放送80年人物80年』のために実施したアンケートで選出された。
- 当初の予定では、チェ尚宮(チェ・ソングム)役のキョン・ミリ(甄美里)がハン尚宮(ハン・ぺギョン)を演じるはずであった。しかし、チェ尚宮役のキャスティングが難航し、急遽キョン・ミリ(甄美里)がチェ尚宮に役替えとなった。尚、キョン・ミリ(甄美里)が悪役を演じるのはこれが初めてであった。
- ドラマの大部分が撮影された京畿道楊州市の撮影施設「MBC楊州文化村」では、オープンセットを再整備した「大長今テーマパーク」が2004年12月に公開され、見物客の人気を呼んでいる。ソウルメトロ1号線の清凉里駅から、韓国鉄道公社京元電鉄線終点の佳陵駅からバスで30分ほどの場所にあるため、ソウル中心部からは1時間以上の所要時間になる。
- 2006年3月10日にNHK総合テレビで放映された第20話「誘拐」には日本人視聴者にとってわかりにくいセリフ廻しの場面があった。ハン尚宮(サングン)が酒造りのカン・ドック姜徳九(チャングムの養父)とともに食材の冬虫夏草を調達しに行き、何とか収用の目処がついたので、彼女はひとり船に乗って宮中への帰途につくが、船が岸を離れたところで賊たちに捕まってしまう。それを見ていたトックは家に戻るなり「舟がっ!舟がっ!(原文:배가!배가! ぺガッ!ぺガッ!) 」と妻に叫び訴える。それに対して妻が「腹が痛い?(原文:배가 아파? ぺガ アッパ?)」と聞くのであるが、これが問題のセリフである。韓国語においては、中国伝来の漢字を読む「漢字語」ではない韓国語の「固有語」が存在する(日本語においても、「音読み」ではないいわゆる日本語固有の「大和言葉」ないし「訓読み」が存在することと似ている)。韓国語の固有語では、舟(ふね)も腹(はら)もともに배(pai ペ)と言い、同音異義語である。つまり妻は夫の叫ぶ「배 ぺ」の意味を「舟」ではなく「腹」と取り違えたのである。日本語では「舟(ふね)」と「腹(はら)」は異音異義語なので日本語版でこの場面のニュアンスを出すのは難しい。ちなみに、ハン尚宮(サングン)のライバルであるチェ尚宮が大きな梨を切る場面があるが、この「梨」も韓国語の固有語で同じく「배 ペ」という。また、韓国語の「漢字語」(日本語で言う「音読み」)では、ペ・ヨンジュン(배용준 裵勇俊)の苗字である「裵」も、一倍二倍の「倍」も、胚芽の「胚」も全て「배 ぺ」である。現在では漢字をほとんど使用しない韓国語においては、固有語・漢字語に両面にわたって同音異義語が多数にのぼり、ネイティヴの韓国語話者にとってさえも前後の文脈やシチュエーションが分からない限り単語のみでの区別は非常にまぎらわしいほどで、ましてや日本の韓国語を理解できない視聴者や日本人の韓国語初学者に対しても理解できるよう、優しく適切な訳が望まれる。もっとも、日本にも「『橋(はし)』の『端(はし)』で『箸(はし)』を落として・・・」といった小噺が古くから多くあるが、こういったセリフ廻しは韓国人の日本語初学者にとっては非常に難解で、恐らく1回聞いただけでは笑えないだろうからお互い様だが。
- NHK放送の日本語吹き替えでは、「皇后さま」「皇太后さま」という言葉が使われているが、歴史考証の見地から、正確には「王后さま(王妃さま)」、「王太后さま」と訳すべき、という意見もある。皇后、皇太后は皇帝の妃、皇帝の母を意味することばで、皇帝は王ではない。朝鮮は明(中国)の冊封(さくほう)を受けていたため、朝鮮王家は明の皇帝に対して儀礼上臣下の立場にあった。朝鮮王家に対して皇帝や皇帝に関連する称号(皇后や皇太后)は使えなかったと考えられるためである。実際、NHK以外の日本語訳では「皇后」や「皇太后」の称号を使っていない例もある。
- 邦題は「宮廷女官チャングムの誓い」である為、女官の話のように思えるがこのドラマの主体は医女編である。また、原題からしてもこのドラマはチャングム自身の生き方を中心に描いているため、「誓い」という題に違和感を感じている人が多い。(おそらく、韓国での制作時点では、「大長今」のタイトルが示すように、もともと医女編をメインに据えていたが、「ハン尚宮を殺さないで」というファンの強い声で女官編が当初の予定より延びて、結果的にどちらがメインなのかがわかりづらくなり、NHKは、結果的に出来上がった作品から、チャングムが終始母の遺言を守り通して最高尚宮となったことを物語の重要なテーマと捉えてタイトルに反映させるという、制作側と放送側で物語の解釈に行き違いがあったためではないかと思われる。)
[編集] NHK版の場面カットについて
『チャングムの誓い』は1話ごとの収録時間が56分程度から1時間7分程度までと一定ではない。日本で最初に放送したKNTVはオリジナル全長版の字幕放送だったが、NHKでは編成が1時間に固定され、オリジナルに存在しない「前回までのあらすじ」、次回予告と日本語版クレジットを付け加え、最初の数話と最終回を除いて1分半の「豆辞典」が併せて放送されるため、57分程度に収まらない殆どの回で場面カットがある。中には前後関係を吟味せずカットされた回があり、ドラマの展開から伏線が失われる障害が幾つも発生した。代表的なのは第46話のチャングムとチョンホの抱擁シーンで、このカットによりいくつもの伏線が失われた上、視聴者からNHKに批判のメールが殺到した。
(オリジナル全長版を求めて韓国盤DVDを購入したり、インターネットで有料視聴するファンも少なくない。ただしNHKの放送で約10分の場面がカットされた最終回だけは、ビデオ/DVD国内盤でも本編ノーカットの日本語版収録が実現した)
ノーカット放送の要望が多く寄せられたため、NHK-BS2では2007年1月12日から「完全版」と銘打ったノーカット字幕版が放送されている。番組終了時間は各回ごとに異なるが、これはオリジナルの通りである(ただしOPの一部、次回予告やエンドクレジットはオリジナルと異なる)。
同局の韓国連続ドラマにおいてのノーカット字幕版の放送は、過去に『冬のソナタ』の例があった。
[編集] 関連番組
- 「チャングムの誓い大事典」
- イ・ビョンフン監督、幼少時のチャングム役のチョ・ジョンウン、ミン・グィヨル(ミン尚宮)役のキム・ソイをゲストに迎え、VTRをもとに座談会を行う。他、宮廷料理の実演や主題歌の生披露等、全90分(BS2放送時)、全60分(総合テレビ放送時)。
- 「チャングムの誓いで学ぶ宮廷料理」
- ドラマに登場する宮廷料理をハン・ペギョン(ハン尚宮)役のヤン・ミギョンが紹介する。各10分全12回。
- 「素顔のイ・ヨンエ」
- 主演女優イ・ヨンエのインタビュー。全20分。
- 「女優イ・ヨンエ チャングムからの出発」
- 主演女優イ・ヨンエの密着ドキュメント。全60分(BShi、BS2で放送)。
- 韓国で放映中のアニメーション作品で、ドラマでは描かれていないチャングムの少女時代(本アニメ中の設定では12~14歳頃の見習い女官時代)を描いた。2006年4月8日よりNHK総合テレビ・NHKアニメ劇場の枠で放送開始(全26話)。なお、この作品からNHKアニメ劇場の放送が土曜日19時30分からとなるので、ドラマ本編(チャングムの誓い)の前にアニメ(チャングムの夢)が放送される形となっていた。なお、このアニメ番組の日本への輸出金額は秘密であるが、「既存のアニメーション番組の3倍にのぼる価格」といわれている。
- 「第1部 失えない瞬間」(第55回放送枠特番/日本国内未放送)
- 本編の第1話から第54話までのダイジェスト版(総集編)。
- 「第2部 終わらない瞬間」(第56回放送枠特番/日本国内未放送)
- 撮影秘話、NG集等。(「チャングムの誓い大事典」のエンディングで一部放送)
[編集] 関連書籍
- 『宮廷女官チャングムの誓い (上)』 ISBN 4812418887
- 『宮廷女官チャングムの誓い (中)』 ISBN 4812420741
- 『宮廷女官チャングムの誓い (下)』 ISBN 4812421756
- 『チャングム1 宮廷篇』キム サンホン (著), 米津 篤八 (翻訳) ISBN 4150410704
- 『チャングム2 追放篇』キム サンホン (著), 米津 篤八 (翻訳) ISBN 4150410720
- 『チャングム3 医女篇』キム サンホン (著), 米津 篤八 (翻訳) ISBN 4150410747
[編集] 漫画
講談社『BE LOVE』誌上で、三原陽子作画によるコミカライズが2006年第6号(3月15日号)より連載中。第3号(2月1日号)に「プレ連載」として第1話が掲載された。
[編集] コマーシャル
この作品をモチーフとしたCMが多数作られている
韓国国内
- 炊飯器(出演者不明、韓国)
- お菓子(ヨ・ウンゲ、チェ・ジャヘ出演)
- 豆乳(ヤン・ミギョン、チョ・ジョンウン出演)
韓国国外
[編集] 外部リンク
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