岡本仁志
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岡本仁志 | ||
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基本情報 | ||
愛称 | おかもっち、カリスマギタリスト | |
生年月日 | 6月12日 | |
血液型 | A型 | |
ジャンル | J-POP・ギターポップ | |
職業 | ギタリスト、作曲家 | |
担当楽器 | ギター | |
活動期間 | 1999年 - | |
レーベル | GIZA studio | |
共同作業者 | GARNET CROW | |
影響 | ガンズ・アンド・ローゼズ THE BLUE HEARTS ジェリーフィッシュ (バンド) ティーンエイジ・ファンクラブ Mr.Big |
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公式サイト | http://www.giza.co.jp/okamoto/ |
岡本 仁志(おかもと ひとし、6月12日 - )は日本のギタリスト、作曲家。旧名、岡本仁。主にGARNET CROWのギタリストとして活動しているほか、ギターポップを基調としたソロアーティストとしても活動し、倉木麻衣や小松未歩らへ作曲提供も行っている。
目次 |
[編集] 概要
2007年現在、GARNET CROWのギタリストとしての活動が中心になっている。GARNET CROWとしての詳細な活動内容はGARNET CROWのページに詳しい。岡本個人の作品においては、ギターのみならず全楽器を演奏・収録し、作曲・ボーカルもほぼ全て自身が行うという宅録スタイルをとっている[1][2][3]。歌詞は主にAZUKI七から提供される。作曲はギターを使用し、コードを弾きながら鼻歌を歌う形で行われる[1]。ZARDのほか、小松未歩・ 倉木麻衣・菅崎茜等、他アーティスト作品への楽曲編曲、提供も多い。こうしたソロ活動がGARNET CROWとしての活動にも影響を与え、2004年以降のGARNET CROWのライブツアーにおいては、本来ギター担当であるはずの岡本が、ボーカルとしてGARNET CROWの楽曲を一曲歌うコーナーが設けられた(「千以上の言葉を並べても...」「Last love song」等)。ラジオ番組「PASTIME PARADISE」(α-station、毎週日曜)のパーソナリティも担当しており、現在ではGARNET CROWのなかで唯一、自身の番組を持っているメンバーである。GARNET CROWのライブでは中村由利から「カリスマギタリスト」と紹介される。
[編集] 経歴
[編集] 少年時代・学生時代
小学校6年生の頃にイカ天などのバンドブームが起こり、THE BLUE HEARTSなどを聞いて育つ。中学2年生の頃、友人がピアノを演奏していたことに影響され、4、5万円のセットで販売されていたヤマハのギターを購入し弾き始める[4]。ギターを選択した理由は、本来はドラムが叩きたかったが、住宅事情を考慮したためである。流行曲のバンドスコアを少しずつコピーして音楽の知識を蓄えた。高校時代は、軽音楽部に所属しながらバンドを組み、ガンズ・アンド・ローゼズやMr.Bigなどのコピー演奏をした。大学時代からUK寄りの音楽に傾倒する[5]。バンドの一員として様々なライブハウスで演奏をし[1]、京都府内でチケットを売り歩くなどの活動を行うが[6]、人気は全くなかった。同じライブハウスに出演していて人気があったのはポルノグラフィティだったと本人は語っている。
(以上、特に脚注がない限り、出典は後述の『GARNET CROW photoscope 2005 ~5th Anniversary~』による)
[編集] ビーイング入社・GARNET CROW結成
大学4年生となった22才の頃[7]、所属していたバンドの活動が停滞し、就職活動の一環としてビーイングにデモテープを送り、それが契機となって同社へ入社する[2]。入社した時期は厳密には明かされていないが、音楽活動が表に出てくるのは1999年からである。

1999年4月7日、同じビーイング系列に所属するZARDがシングル『MIND GAMES』を発売、そのカップリング曲に岡本仁として作曲・編曲した「Hypnosis」が収録されており、これが岡本の作品中、最も早く世に出た楽曲といえる[8]。同年8月31日にはZARDの船上ライブ「Cruising & Live」に参加、サイドギターを演奏した[9](右写真はその会場)。
また、この時期には倉木麻衣が全米デビューに向けてスタジオ制作を行っており、これに参加する。この制作を通じて、当時は新人であり後に作曲家・ボーカリストとなる中村由利、作詞家のAZUKI七、アレンジャーの古井弘人の3人と意気投合し、古井弘人をリーダーとしてGARNET CROWを結成する。1999年12月4日、GARNET CROWのギタリストとしてインディーズデビュー。多忙な活動であり、この時期の直後に一時入院。2000年3月29日にメジャーデビュー(これ以降のGARNET CROWにおける詳細な活動についてはGARNET CROWのページを参照のこと)。
[編集] ソロデビュー・岡本仁から岡本仁志へ
GARNET CROWの活動と平行して、ソロとしての楽曲制作を開始。2000年11月8日に、岡本仁志としてシングル「First fine day」を発売し、これがソロデビューとなる。これを機に岡本仁から現在の表記である岡本仁志へと改名。2004年1月22日、hillsパン工場にて「OKAMOTO NIGHT」と称して初のソロライブを行って以降、しばしばソロライブを行っている。2004年のZARD初の全国ツアーにはサポートメンバーとして参加している。
[編集] 使用楽器
今までに岡本仁志が使用したギターは、以下のものがある。
[編集] エレキギター
- ギブソン社 ES-335[4][1]
- 1stアルバム『a first fine day』のジャケットやGARNET CROW「夢みたあとで」のプロモーションビデオでみることができる赤いエレキギター。2001年頃に購入したもので、オールドモデルではなく復刻版。レコーディングで主に使用されているが、岡本の身長とのバランスが合わず、ライブでは使用されていない。弦の太さは11を使用。
- ギブソン社 Historic Collection 57 Les Paul Standard Reissue[1]
- 2ndアルバムでオーバーダビング時に使用されたギター。GARNET CROWでも主に使用している。
- Performance(形式・型番不明)[10]
- GARNET CROWの1stツアーでメインとして使用された水色のエレキギター。Performanceとはフェンダーで働いていた須貝邦夫によって設立されたギターメーカーのことである。量産品ではなくカスタムオーダー品で、音は潰れにくく鳴りも抜群に良いと岡本は語っている。
- フェンダー US FAT TELE[4][1]
- 1998年から1999年頃に購入したもので、2003年当時の現行品。弦の太さは10を使用。当初ピックガードは貝殻模様だったが、後に岡本が自作した黒のピックガードに付け替えられ、2005年のインタビュー時には再度白いピックガードに付け替えられている。岡本の体型とのバランスが最も良く、またコンパクトエフェクターであるLINE6 POD STとの相性が良いとして、2ndアルバムのメインとして起用された。2ndアルバムの6、7割の音はこのテレキャスターによる。GARNET CROWのインディーズアルバム『first kaleidscope ~君の家に着くまでずっと走ってゆく~』 のエレキギターの音も、ほとんどこのギターによるものである。
[編集] アコースティック・ギター
- S.Yairi YD304[4]
- 1970年代後半のもので、自分と同い年ぐらいであると本人は語る。中古楽器店で岡本が見つけ、傷がついていたが音が気に入り購入した。音に癖が強く、使用頻度は少ない。
[編集] 評価・音楽性
[編集] 岡本自身による評価・音楽性の解説
[編集] ギタリストとして
ギタリストとして演奏する音の特徴は、ギターらしいギターの音ではなく、あくまで曲の中におけるギターを追及している。特に自身が参加しているGARNET CROWにおいては、中村由利の曲とAZUKI七の詞を前提として楽曲制作がなされており、そのバランスを壊すことがないように配慮している。そのためGARNET CROWにおいて作曲をすることは考えておらず、あくまで曲と詞を支える立場であり、自身もその立場の居心地がよい、と以上のように語っている[11]。
[編集] ソロアーティストとして
岡本の個人作品は、「宅録」と呼ばれる自宅録音で制作が行われている。宅録で楽曲制作を行う理由は、自分が理想とする楽曲を追求するためであるとする[2]。バンドの形態では複数の人間の話し合いで楽曲制作がなされるが、岡本の場合は理想とする楽曲像がすでに明確にあり、現代ではそれをコンピュータ上で実現することができる。そのためソロ作品においては、直接ギターを弾くよりも、音をコンピュータ上で編集、加工している時間のほうが長い[4]。そのほか、制作途中のデモテープの感じがよいとの評価を周囲から受けたので、宅録で楽曲制作を行うことによって生じる荒さや安っぽさを表現できること、自宅でおちついて制作が行えることなども理由としてあげている。歌詞は主にAZUKI七によるものであるが、AZUKI七の詞は直接的な表現ではなく婉曲的な表現で書き上げられているため、自分の音楽に合っていると本人は語っている[5]。
[編集] 外部による評価・音楽性の解説とその影響
岡本のソロ作品は、自身による評価と同様に、ギタリストとしては珍しくギターが控えめな作品であるとされる[11]。ギターのテクニックで聴き手を圧巻させるようなものではなく、緻密な楽曲構築と暖かな声で包み込む形の音楽であると評された。音楽雑誌『ROCKIN'ON JAPAN』元副編集長の宇野維正は[12]、良質なギターポップを作曲できる岡本がGARNET CROWにおいては全く作曲を行っていないことに驚き、「GARNET CROWのギタリスト」という先入観からするととても意外であると評した[2]。また、トッド・ラングレンのように無国籍な音楽であり、特に邦楽による影響がほとんど見いだせない点を特徴として挙げている。岡本はこの点に関して、自分を職業作曲家として意識してからは、邦楽は全く聞かなくなったことを理由として返答した。
CDの売り上げは、ソロ作品と提供曲では差がある。上記で評されたソロ作品はほとんどがオリコンチャートの圏外である。1st・2ndシングルおよび1stアルバムはいずれもランキング圏外であり、2ndアルバムも最高145位である。提供曲については、シングルの表題曲となったものとして倉木麻衣の「P.S♡MY SUNSHINE」があり、この作品はオリコン週間シングルチャートの8位を記録している。岡本の提供曲のうちではこれが最高順位である(2007年3月現在)。
岡本の音楽性に影響されたアーティストとしては、2006年までインディーズレーベルで活動していた女性歌手、北空美羽(きたぞらみう)がいる。北空は岡本と同じビーインググループにおいて活動を行っており、岡本を尊敬するアーティストの一人として明言していた[13]。岡本と同じ宅録を基本とした楽曲制作を行い、ライブでは岡本と共演したり、岡本の楽曲である「Autumn sky」(2ndアルバムに収録)をカバーするなどの交流もみられたが、2006年末をもって北空は活動を休止している。
[編集] 作品
[編集] シングル
[編集] アルバム
- a first fine day (2002年3月20日、GZCA-5012)
- FF/REWIND (2004年11月17日、GZCA-5050)
- オリコン最高145位
[編集] コンピレーション参加アルバム
- 「GIZA studio Masterpiece BLEND 2001」(2001年12月19日、GZCA-5007/5008)
- 「Sweet×2 Summer Rain」収録
[編集] 提供曲
[編集] 作曲・編曲
- 上原あずみ「ママレード☆ラブ」
- 上木彩矢「約束の場所で」
- 岸本早未「AIR MAIL...」「テレパシー」「reigning star」
- 北原愛子「花咲く道」
- 倉木麻衣「Juliet」「P.S♡MY SUNSHINE」
- ZARD「Hypnosis」(「岡本仁」名義、古井弘人と共同編曲)
[編集] 作曲のみ
[編集] 編曲のみ
- 岸本早未「DOMINO」
- 倉木麻衣「Tell me what」
- 小松未歩「いつかのダイアの恋」「大空へ」「sun and moon」「sha la la...」「特別になる日」「はるのきおく」「向日葵の小径」
- Sparkling★Point「キーライムの空」
- 高岡亜衣「想い出の夏が来る」「君の笑顔を見ると嬉しくなる 君の涙を見ると切なくなる」「forever my friend」
- 竹井詩織里「Sleep」
[編集] ライブ
GARNET CROWとしての出演は、GARNET CROWのページに詳しい。
- THURSDAY LIVE at hills パン工場 "OKAMOTO NIGHT"
- 2004年1月22日:hills パン工場
- 2004年8月5日:hills パン工場
- 2004年11月4日:hills パン工場
- 2005年3月10日:hills パン工場
- 2005年6月30日:hills パン工場
- 2005年12月8日:hills パン工場
- 2006年11月30日:hills パン工場
[編集] ゲスト出演
- THURSDAY LIVE at hills パン工場
- 2003年4月3日:hills パン工場 ("BLUES NIGHT")
- 2003年5月15日:hills パン工場 ("SOUL NIGHT")
- 2003年6月26日:hills パン工場 ("LATIN NIGHT")
- 2004年5月13日:hills パン工場 ("WEST COAST NIGHT")
- 2004年9月30日:hills パン工場 ("秋の夜長 NIGHT")
- 2005年8月18日:hills パン工場 ("KITAHARA NIGHT")
- 2006年2月9日:hills パン工場 ("KITAHARA NIGHT")
[編集] バンドメンバー出演
- ZARD Cruising & Live
- 1999年8月31日:ぱしふぃっくびいなす
- ZARD What a beautiful moment Tour
- THURSDAY LIVE at hills パン工場 "hills パン工場 THURSDAY LIVE1周年記念 NIGHT"
- 2004年3月18日:hills パン工場
[編集] 関連書籍
- GARNET CROW『GARNET CROW photoscope 2005 ~5th Anniversary~』、株式会社ジェイロックマガジン社、2005年1月21日。(ISBN 4-916019-41-5 C0073)
- 岡本自身の経歴、GARNET CROW結成以前の状況などについて、詳細なインタビューが収録されている。
- THURSDAY LIVE BOOK STAFF編『THURSDAY LIVE -TRACKS OF THREE YEARS-』、株式会社ジェイロックマガジン社、2006年8月1日。(ISBN 4-916019-45-8 C0073、JRZ-8024)
- ライブ「OKAMOTO NIGHT」の詳細な公演記録とセットリスト、本人へのインタビューが収録されている。
[編集] 参考文献・出典
- ^ a b c d e f g h 井桁学(取材)「特選ミュージシャン 岡本仁志(GARNET CROW)」『月刊サウンド・デザイナー 2005年1月号』、株式会社ディー・アンド・エー、2005年。
- ^ a b c d 宇野維正(文)「check it out! 岡本仁志」『ROCKIN'ON JAPAN 12月号』、株式会社ロッキング・オン、2004年。
- ^ ギター・マガジン編集部編「Interview 岡本仁志」『ギター・マガジン 2005年1月号』、株式会社リットーミュージック、2005年(ISSN 1344-6355)。
- ^ a b c d e music freak magazine編集部「岡本仁志(GARNET CROW) Player's rhapsody」『music freak magazine Vol.99 2003年2月号』、株式会社エムアールエム、2003年。(Web版バックナンバー)
- ^ a b music freak magazine編集部「岡本仁志 Interview」『music freak magazine Vol.72 2000年11月号』、株式会社エムアールエム、2000年。
- ^ music freak magazine編集部「The MUSIC 272 PASTIME PARADISE」『music freak magazine Vol.99 2003年2月号』、株式会社エムアールエム、2003年。
- ^ music freak magazine編集部「岡本仁志インタビュー」『music freak magazine Vol.79 2001年6月号』、株式会社エムアールエム、2001年。
- ^ CDシングル ZARD『MIND GAMES』、B-Gram_RECORDS 、1999年4月7日(JBDJ-1046)。
- ^ CDアルバム+CD-ROM ZARD『CRUISING & LIVE』、B-Gram_RECORDS 、2000年1月26日(JBCJ-1026)。
- ^ 岡本仁志「essay HITOSHI OKAMOTO 「guitar」」『GARNET SCOPE vol.001』、GARNET CROW オフィシャルファンクラブ「G-NET」、2003年。
- ^ a b 田中大(取材・2004年10月21日)「縁の下のギタリストの主張」『音楽と人 2004年12月号』、株式会社シンコーミュージック・エンタテイメント、2004年。
- ^ 宇野維正(FACT)「SELECT MOOCS」 ニフティ、2006年8月3日(参照:2007年3月13日)。
- ^ 前掲書 『THURSDAY LIVE -TRACKS OF THREE YEARS-』、269頁。
[編集] 外部リンク
- 岡本仁志 OFFICIAL WEBSITE
- GARNET_CROW_Official_WebSite - 岡本の所属するGARNET CROWの公式サイト。
- α-STATION PASTIME PARADISE - 自身の番組である『PASTIME PARADISE』の公式ページ。
- 岡本仁志-ORICON STYLE WM ミュージック - 作品の売り上げランキングが記載されている。
メンバー | |
---|---|
中村由利 - AZUKI七 - 岡本仁志 - 古井弘人 | |
シングル | |
Mysterious Eyes - 君の家に着くまでずっと走ってゆく - 二人のロケット - 千以上の言葉を並べても... - 夏の幻 - flying - Last love song - call my name - Timeless Sleep - 夢みたあとで - スパイラル - クリスタル・ゲージ - 泣けない夜も 泣かない朝も - 君という光 - 僕らだけの未来 - 君を飾る花を咲かそう - 忘れ咲き - 君の思い描いた夢 集メル HEAVEN - 晴れ時計 - 籟・来・也 - 夢・花火 - 今宵エデンの片隅で - まぼろし - 風とRAINBOW/この手を伸ばせば | |
オリジナルアルバム | |
first soundscope ~水のない晴れた海へ~ - SPARKLE ~筋書き通りのスカイブルー~ - Crystallize ~君という光~ - I'm waiting 4 you - THE TWILIGHT VALLEY | |
インディーズアルバム | |
first kaleidscope ~君の家に着くまでずっと走ってゆく~ | |
ベストアルバム | |
Best | |
その他のアルバム | |
Cool City Production Vol.8 GARNET CROW REMIXES | |
DVD | |
GARNET CROW first live scope and document movie - GARNET CROW live scope 2004 ~君という光~ - "le 5 eme Anniversaire" L'Histoire de 2000 a 2005 | |
関連項目 | |
Being - GIZA studio |