NHK衛星第1テレビジョン
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NHK衛星第1テレビジョン(略称:BS1、ビーエス・ワン、デジタル放送の受信機表示アイコン:NHK1)は、NHKに所属するテレビジョン放送衛星局の一つである。
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[編集] 概要
日本国内外のニュース(BSニュースセンターの独自制作、ただし政治・皇室関連の特設ニュースについては総合テレビと同時放送となる場合もある)、スポーツ中継、ドキュメンタリー(国際情勢やスポーツに関する内容)に特化した編成になっている。
BSアナログ放送・BSテジタル放送ともに同内容の放送を実施している。
BSデジタル放送では全放送時間の半数以上がハイビジョン同様16:9の画面で放送(ニュース番組のすべてと一部のスポーツ中継、ドキュメンタリーなど)されていて、2か国語放送・解説放送もステレオで放送される事がある。2006 FIFAワールドカップ(デジタル放送は全試合ハイビジョン同様16:9の画面で放送)ではBS1のデジタル放送開始以来初めて5.1サラウンド放送が行われた(デジタル衛星ハイビジョン同時放送のみ)。またリモコンのdボタンで、気象情報のデータ放送を見る事もできる。なお、16:9の画面で放送されている番組は原則としてハイビジョン制作である。NHKの国内のデジタルテレビジョン放送では唯一、字幕放送が行われていない(アナログテレビ放送ではBSハイビジョンもあてはまる)。なお、BSデジタル放送については、NHKは放送免許を持たず、委託放送事業者として放送を行っている。
2004年11月以降、24時間ニュース専門放送を目指す観点から、深夜・早朝を含めた毎時間『NHK BSニュース』を定時放送している。しかし、この構想はNHKのBS波削減の動きもあることから、今後の動向は不透明である。
[編集] 沿革
- 1984年5月 試験放送開始
- 当初は難視聴対策の為、衛星第1テレビでは総合テレビ、第2テレビは教育テレビの中継をする予定が、放送衛星「ゆり2号a」の中継機3台のうち2台が故障、1チャンネルで総合・教育の混合編成を行っていた。
- 1987年6月 独自編成による24時間放送を開始
- ワールドニュース、スポーツ中継、コンサート、映画などの総合編成を行った。但し、1997年のBSAT-1に移行するまでは、毎年2-4月、及び9-11月の一時期は「食」(放送衛星が太陽、月などと重なるため電波が遮られる状態)が発生するため未明の0:30-4:30を放送休止とし、20時間放送となった。
- 1989年6月1日 本放送開始
- これに伴い衛星放送の番組体系をより明確にする為、ニュースとスポーツ中継を中心とした専門チャンネルとして放送するようになる。
- 2000年12月1日 デジタル衛星第1テレビジョン放送開始
- BSアナログ放送停止までの暫定措置としてBSアナログ放送と同内容の放送を行う。
- 2007年12月以降 アナログBShiの終了に伴う衛星スロット配置の変更に伴い、デジタル放送は従来の6スロットに3スロット追加されて9スロットとなり、画質が改善される予定
[編集] コールサインの遍歴
- アナログ放送でのコールサインは放送を発信する衛星によって割り当てられたコールが異なっている。
- 1984年(試験放送開始当初 ゆり2号a使用)JO2B-BS-TV
- 1986年(ゆり2号b使用)JO21-BS-TV
- 1990年(ゆり3号a使用)JO31-BS-TV ※この時、放送チャンネルがBS-15chからBS-7chに変更される
- 1997年(BSAT-1使用)JO21-BS-TV
- デジタル放送は株式会社放送衛星システムが管理・コールサインを保有している関係から、NHKは委託放送事業者として放送を行っているためNHK単体でのコールサインはない。
[編集] 放送形態
毎日5:00を起点とした24時間放送(年1回メンテナンスのためデジタル放送のみ放送休止あり。アナログ放送は送出を2系統化しているためメンテナンスがあっても完全無休で放送。しかし、2006年7月24日未明、デジタル放送の開始以来初めて、メンテナンスによるデジタル・アナログ同時休止が行われた)。放送休止時、デジタル放送ではデータ放送、EPGも使用できないとされているが、実際にはデータ放送、EPGの操作は利用可能である。
[編集] 時刻出し
- 05:00~10:00(スポーツ中継の都合で08:00または09:00までのときあり。また、番組の始まりに関係なく毎正時にも10秒間表示)
※2006年11月25日より、アナログ放送での時刻表示の縁が地上波と同様に薄くなった(地上波よりもさらに縁が薄い)。しかし位置がやや左上に寄ってるため、一部のテレビでは全て表示できない場合がある。
2007年1月13日、津波警報発令に伴うニュースを放送したため、総合テレビと同様13:42~18:10:10まで時刻表示をしていた。1999年3月まで朝の時刻表示は9:00までだった。
[編集] その他
- 2006年11月20日の5時以降、BSデジタル放送では標準画質であるものの、ハイビジョン制作の番組は画角16:9のサイズで放送されるようになった。ただし大幅に減ったものの、4:3で放送する番組も残る。
[編集] オープニング・クロージング
- 現行 2006年7月24日-現在使用中
- オープニング 砂漠の夜明けの映像の中心に、「BS1」のロゴ~ID画面。画面比は16:9。
- クロージング 宇宙から撮影された地球の静止画をバックに、「このあと衛星第1テレビジョンは放送設備の点検・整備のため午前(開始時刻)まで放送を休止します。」「なお、デジタル衛星第1テレビジョンのデータ放送、EPG(番組ガイド)もご利用いただけません。ご了承ください。」というテロップとナレーションが入る(デジタル放送のみ休止の場合は「デジタル衛星第1テレビジョンのデータ放送、EPG(番組ガイド)もご利用いただけません。」「なお、アナログ衛星第1テレビジョンは終夜で放送します。ご了承ください。」と表示。2007年2月19日未明の放送休止では「なお、デジタル衛星第1テレビジョンのデータ放送、EPG(番組ガイド)はご利用いただけます。」と表示(BS2でも同様 ただ、BShiとは違い、放送休止中でもその断り書きは記されず、灰色の画面のみである))。画面比は当初4:3だったが現在は16:9(アナログ放送はレターボックス放送)に変更されている。放送休止の開始時間に10秒間時刻出しがある。
- 基本的に、映像・BGMはBShiと同じフォーマットである(当然、BShiは同じフォーマットでもハイビジョン画質である)。また、原則24時間放送のため、オープニングとクロージングはめったに見ることができない。
- 1世代前 不明
- 通常の24時間放送では5:00直前にID画面が表示される。放送形態をあわせて参照
[編集] 現在の放送チャンネル
- デジタル放送
- BS-101ch(リモコンキーID1)
- アナログ放送
- BS-7ch
- 中継局
- 小笠原父島 VHF9ch(10w)
- 小笠原母島 VHF10ch(1w)
- 南大東 VHF4ch(100w)
- ※小笠原諸島と大東島では、現在、通信衛星を使い、東京で放送されている地上波テレビ放送が再送信されている。
[編集] 以前の放送チャンネル
[編集] 関連項目
北海道 : 札幌 | 函館 | 旭川 | 帯広 | 釧路 | 北見 | 室蘭
東北 (宮城県) : 仙台 | 青森 (弘前・八戸) | 盛岡 | 秋田 | 山形 (鶴岡) | 福島 (郡山・いわき)
関東・甲信越 (東京都) : 東京 | 横浜 | 千葉 | さいたま | 水戸 | 宇都宮 | 前橋 | 甲府 | 長野 (松本) | 新潟
東海・北陸 (愛知県) : 名古屋 (豊橋) | 岐阜 (高山) | 津 | 静岡 (浜松) | 金沢 | 富山 | 福井
近畿 (大阪府) : 大阪 | 神戸 (姫路) | 京都 | 大津 | 奈良 | 和歌山
中国 (広島県) : 広島 (福山) | 岡山 | 松江 | 鳥取 (米子) | 山口 (下関)
四国 (愛媛県) : 松山 | 高知 | 徳島 | 高松
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