ウルトラ忍法帖
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『ウルトラ忍法帖』(ウルトラにんぽうちょう)は、コミックボンボンに1992年7月号から2001年3月号、2002年7月号から2005年12月号まで連載された御童カズヒコによる漫画作品。平成16年度講談社漫画賞受賞。
目次 |
[編集] 概要
ウルトラシリーズの怪獣やヒーローが忍者になるギャグマンガ。1992年から連載されて以来題名を変えつつ長期にわたって連載され、2005年12月号にて終了。基本的にはギャグ漫画なのだが、笑い無しのシリアスな話もある(特に寿の荒神流編、超の前期など)。タイトルは「疾風ウルトラ忍法帖」「ウルトラ忍法帖寿」「ウルトラ忍法帖超」「ウルトラ忍法帖輝」の順。コミックスは疾風、寿が全5巻、超が全4巻、輝が2巻。実は疾風の本当の最終話は寿の第3巻に収録されている『いらっしゃいませ! 「ゾフィール」へようこそ!』である。これは寿が始まったときまだ発売されなかった疾風の収録話を寿として統一したためのズレである。コミックス版では疾風の最終話が5巻の『ねずみ小僧レオ吉登場!』になっている。
[編集] あらすじ
平和な鶴亀の国を脅かす朧党の忍獣達と、正義の忍者ウルトラ忍者(ウル忍)が対決する。
[編集] 登場人物
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] ウル忍
- マン
- ウル忍の実質的リーダーでバカ忍者、それでも実力は高い。第1話から現在までほぼ全話出演。体術、火炎忍法、馬鹿忍法などが得意。頭は閉開式になっており脳が異常に小さい。一度脳が耳から流れ出てしまったが、脳が無くなっても本人に異常は無い。逆に無いほうが頭がよくなる。時々にはスペシウム光線で敵をやっつける。計算ができない。いつも拾い食いをしているが、腹はなんともない。特に腐った饅頭が好きらしい。キレると大変なことになる。また、一時的に朧党の首領になったこともある。かつては捨て子だったが、任務実行中のゾフィーに拾われ忍者へと目覚める。年齢は30歳ぐらい。
- セブン
- マンの尻拭い的存在。修行の頃はマンのライバルの様な存在だったが、ある事件によって深い友情が芽生えた。技術に秀でる。第1話からほぼ出ていたが、レオが登場して以降長らく登場しなかった。寿の3巻で再登場して今に至る。長年を重ねたケガの影響で、ときどき右腕が痺れてくる。今は「やきとりの鳥七」の店主。妻のくノ一アミアと息子の21(ツーワン)の家族をもつ。マンと同い年ぐらい。
- ゾフィー
- ウル忍の頭領。左目に眼帯をかける。ウル忍メンバーからは「お頭」と呼ばれている。任務実行中に捨て子だったマンに出会い、忍者へ育てた。マンのバカにはほとほと困り果てているが、自分もバカ。レストラン「ゾフィール」も経営していたが、後に経営状態が悪化。メンバーの給料を勝手に棒引きして持たせようとしたが、結局バレてつぶれた。巨乳大好き。
- タロウ
- マンの弟分。忍者小学校に通っている。疾風の2巻で初登場。「傷治療」「麻酔注射」などの医術が得意。理由は本人曰く「忍者より医者のほうが儲かるから」。10歳。幼いころは泣き虫だったが、今は泣き虫ではなくなった。将軍の隠し子の疑惑もある。
- エース
- 貧乏な渡世人で、長屋に住む。疾風の4巻で初登場。最初は敵として登場。得意技は剣術の「無宿殺法」。タクワン、梅干が大好物。貧乏でも働くのは嫌い。じゃんけんのライバルにエースキラーがいる。27歳。マン曰く「普段はただのアホな貧乏人」だが、本気を出せばマンとタメを張る実力者。
- レオ
- マンのもう一人の弟分。初期はレオ吉と呼ばれていた。疾風の5巻のコミックス最終話で初登場。ウル忍で一番すばやい。ウル忍になる前は、義賊の「ねずみ小僧」だった。アストラという弟がいる。タロウとはクラスメート。10歳。嘘つき。
- ティガ
- マンを慕う8歳の少年忍者。寿の第2巻に初登場。マジックが得意で、空手も結構強い。だが気配読みがあまり得意でない。気が小さいが考え込みまくることで逆境を乗り越える。輝以降は特技を余り発揮せず、忍獣に倒されてしまったり、人質にされたりと、未熟な面が強調されるようになってしまった。
- ダイナ
- ティガの空手の師範。寿の3巻で初登場。マン曰く「隙が1つも無い」。「荒神流」の六代目。セブンには昔、世話になったことがある。シャドーという共に修行したことのあるライバルがいた。貧乏。
- ガイア
- 異世界のウル忍。仲間や両親が虓魔王と言う闇の存在に殺され、その魔王を追ってウル忍の世界に来た。かなり真面目でギャグ漫画に向いてない。ダイナの同情で居候している。荒神流剛武官で指導員をしているらしい(輝の最終回)。
- 21
- セブンとアミアの息子。1歳ぐらい (?) 。いろんな超能力を持っており、赤ちゃんだがかなり強い。寝起きが悪い。
[編集] 鶴亀の国の住人
- ウルトラの父
- 鶴亀の国の将軍。寿城に住む。バカ。将軍とは思えない発言もする。わがまま。
- エレク
- 寿城の家老。いつも将軍のわがままにつき合わされている。弱い。
- 禁愚和尚(きんぐおしょう)
- 鶴亀寺の和尚でウルトラ族一の物知り。だがボケをかます。忍者小学校の校長でもある。
- アミア
- 元くの一。男女差別に敏感で、禁句は「女のくせに」。忍法はお色気的なものを使っていた。現在はセブンと結婚し、2人で焼き鳥屋を営んでいる。
- ウルトラの母
- タロウの母。物凄くスパルタ。少し欲張り。
- 80先生
- 忍者小学校の教師。1年生から6年生まで担当しているため、過労が激しい。忍者の知識はあるのだが実際の忍者としての経験が無く、技術は全く無い。
- コスモス
- まじめな8歳の少年。暴力反対なのにキレると大暴れする癖があるので、それを直すためにあちこちで修行している。ハッタリでタクワン大会に優勝し、町外れの古寺を購入し、即身仏の墨海上人と住んでいるらしい。天才的な知恵を持つ。陰陽術、中国武術などの知識を持つらしい。風のようにあちこちに修行の旅をしているので、「風士」と呼ばれることもある。血を見るのが苦手。
- 墨海上人(ぼっかいしょうにん)
- 即身仏。しゃべることができて表情も変えられる(最初は変えられなかったが、マンが笑わせようとしたのがリハビリになったらしい)。結構物知り。
- マックス
- 元はパワードの後輩だったが、訳あって日本へ逃げ込んだ。アメリカ生まれでも日本語は凄く上手らしい。アメリカに親類のおばさんがいる。
[編集] 朧党
鶴亀征服を狙う悪の組織。忍獣という怪獣の忍者で征服しようとする。目的がおかしい事(饅頭を盗んだりテレビゲームを盗んだり)もあるが、本気になるとウル忍が全滅の危機に陥るほど強い。
- 冥府羅州烈風斎(めふぃらすれっぷうさい)
- 朧党首領。疾風の第1巻の2話で初登場。頭はあまり良くない。鶴亀の国の征服を狙うが、いつもマン達に阻止される。共通の敵が現れたときにはウル忍と共同戦線をはることもある。実力もかなりのもので若かりし頃にいくつかの悪の組織を倒し吸収して現在までにいたった。キミヒロという息子がいる。年寄り。日本酒が好き。休日に部下を強制的に呼び出すことがあるが、その際はしっかりと休日手当てを渡す一面もある。
- 沸苦(ふっく)
- 朧党の科学者。疾風の2巻に初登場したが、レギュラーキャラとなったのは再登場した寿の1巻から。科学者ながら戦闘の実力は高い。いつも変な物を発明する(ダンボールで作ったニセセブンや石化粘土、日焼けライトなど)。一度「長いこと書いてないから、みどーが顔を忘れた」という設定で、滅茶苦茶な顔を書かれたことがある。
- 笹比羅(ささひらー)
- 冥府羅州の部下で、忍獣の中では、幹部級らしい。忍獣のうちで最も登場頻度が高い(ページの都合であっさりやられる忍獣のなかでは異例)。朧忍法鎌鼬が得意技。結構いい奴。妻の春子(はるこ)と息子の守(まもる)の家族をもつ。
- 怪夢瑠十人衆(けむーるじゅうにんしゅう)
- 冥府羅州の子分たち。あまり役に立たないが忠誠心は強い。元々は何十人もいる戦闘員的なものだったが、2巻で十人兄弟という設定になる(しかし後に八郎は女性で、四郎と夫婦である事が判明したため、直接の血の繋がりはない義兄弟と思われる)。上から一郎、二郎、三郎、四郎、五郎、六郎、七郎、八郎、九郎、十郎となっているが、外見では見分けがつかない。
[編集] 特徴・謎
- 一度登場した忍獣が、再登場するということは多いが、輝以降は明らかに死亡したといえる忍獣が再登場するという事が多くなっている。
- ウル忍の詰所はかつては山奥にあった「ウルトラの里」だったが、いつのまにか、ゾフィーのお屋敷になっている
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