ラブひな
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| ラブひな | |
|---|---|
| ジャンル | ラブコメディ |
| 漫画 | |
| 作者 | 赤松健 |
| 出版社 | 講談社 |
| 掲載誌 | 週刊少年マガジン |
| 発表期間 | 1998年47号 - 2001年48号 |
| 巻数 | 全14巻 |
| テレビアニメ | |
| 監督 | 岩崎良明 |
| アニメーション制作 | XEBEC |
| 製作 | テレビ東京、読売広告社 |
| 放送局 | テレビ東京系列 |
| 放送期間 | 2000年4月 - 9月 |
| 話数 | 全26話 |
| ■テンプレート使用方法 ■ノート | |
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| ウィキポータル |
| 日本の漫画作品 |
| 日本の漫画家 |
| 漫画原作者 |
| 漫画雑誌 |
| カテゴリ |
| 漫画作品 |
| 漫画 - 漫画家 |
| プロジェクト |
| 漫画作品 - 漫画家 |
『ラブひな』は、赤松健による少年漫画作品。またそれを原作にしたテレビアニメ、OVA。「週刊少年マガジン」（講談社）に1998年47号～2001年48号まで連載。アニメ版コミックス、バイリンガル版コミックス、小説、ゲームも発売され、多くの翻訳版も出版された。
目次 |
[編集] 概要
EPILOGUE I・IIを含め、全123話（単行本では最終巻で115-116,118-119,120-121話の統合があり、全120話）。ファンブックに0、∞がある。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
浦島景太郎は幼い頃に女の子と交わした約束を果たそうと、東京大学の入学を目指す19歳。しかし、彼は既に2浪の身。家を追い出され、祖母が経営する東京近郊の温泉旅館を頼るのだが、そこは彼の知る昔の姿とはまるで違っていた。唐突に「女子寮」の管理人となってしまった景太郎は、ドタバタに翻弄されながらも、東大入学、そして「約束」に近づこうと奮戦していく。
[編集] 登場人物
初期の設定では、キャラクターの名前は色に因んでいた。その名残は「紺野」「青山」「白井」「灰谷」等に見ることが出来る。
[編集] ひなた荘関係者
- 浦島景太郎（うらしま けいたろう）（上田祐司）
- 物語前半の主人公で、女子寮ひなた荘の管理人である。
- 幼い頃に詳細不明の「約束の女の子」とした、「一緒に東大へ行く」という約束を守るため東京大学を受験する。どんな攻撃、事故、災害などを受けても何故か死なない不死身の身体の持ち主（落下した武道館のタマネギの下敷きになった時も片脚を折っただけだった）。また、なるのコブシや蹴り、素子の剣を受けた際には独特の悲鳴を発する。生家は、地元では有名な和菓子屋「和菓子うらしま」。趣味はプリクラ集め、特技は1浪の時にはまったボウリングとチョコレート作り。合格後は何をするかはっきりとしていなかったが瀬田記康との出会いによって考古学への道を志し、アメリカ留学を経て人間として大きく成長を遂げる。最終話では東京大学の助教授になっている。1979年1月5日生まれ。彼の苗字は浦島太郎から、名前は漫画家有馬啓太郎から拝借。また、この名前が原因でいじめにあった事があるという。
- 成瀬川なる（なるせがわ なる）（堀江由衣）
- 物語後半の主人公で、女子寮ひなた荘の住人である。
- 景太郎と同じく東京大学の受験生だが、景太郎とは対照的に勉強ができ、模試で全国トップを取ったこともある。幼いころ病弱だったため、旅館だった頃のひなた荘に長期療養していたが、幼かったのではっきりとは覚えていない。病弱であった幼女期とは対照的に、10代に入ると健康的かつ活発的な身体となり、それどころか人間を天高く（または宇宙の果てへと）殴り飛ばせる程の超人的な腕力を持つようになった。得意技は右ストレート（なるパンチ）。近眼なので学校ではグリグリメガネをかけている。彼女が景太郎の「約束の女の子」かどうかが物語前半の焦点となっている。1981年3月25日生まれ。エピローグ2で景太郎と結婚し、「浦島なる」となった。
- 前原しのぶ（まえはら しのぶ）（倉田雅世）
- ひなた荘の住人。かつて、ひなた荘の近所にあった洋食屋「洋食ひなた」の娘であった。序盤では一番年下であった。家庭の事情によりひなた荘に入居し、最初に景太郎に恋心を抱く。実家が料理屋であったためか料理がうまい。内気でおっちょこちょいな所があるが、家庭的で面倒見の良い性格。自分が子供っぽい事を気にしており、なるに憧れている。1985年11月15日生まれ。
- 青山素子（あおやま もとこ）（浅川悠）
- ひなた荘の住人。姉鶴子の結婚などのショックで家を飛び出し、ひなた荘に来る。剣道部で神鳴流の剣士。曲がったことが嫌いなため、最初は軟弱な景太郎を毛嫌いしていたが、次第に彼の人間的成長を認める様になり、遂には片想いへと発展する。彼女自身も恋愛と剣の両立で悩んだりする様になり、剣士としても女性としても成長する事になる。亀が苦手。愛剣「止水」を姉に折られた後、浦島家に伝わる妖刀「ひな」を駆る。1982年12月1日生まれ。
- カオラ・スゥ (Kaolla Su)（高木礼子）
- ひなた荘の住人。インド風の容姿。当初はしのぶと同じ中学に通っている。メカが得意でメカたまなど様々な機械、武器などを作る。日本語をみつねから習った為関西弁を話す。バナナが大好物。前半では素子にくっついていたが、サラの入寮後はコンビを組む。景太郎が故郷の兄に似ているらしく、景太郎によくなついている。普段は容姿性格共に全くの子供だが、赤い満月の夜になると大人っぽく変身する。終盤で彼女の意外な（でも無いが）素性が明らかになる。1985年1月11日生まれ。
- 紺野みつね（こんの みつね）（野田順子）
- ひなた荘の住人で、なるの高校時代の先輩。フリーター。キツネと呼ばれている。親との事情によって家出同然にひなた荘にやってくる。ちなみに彼女が転がり込んできた頃はまだひなた荘は「ひなた旅館」であり、浦島ひなたが彼女を住まわせた事が女子寮化のそもそもの原因。関西弁でしゃべる。酒とギャンブル好きで、たまにタバコを吸っている時もある。なると景太郎のよき理解者であり助言者であり進行役。1979年8月31日生まれ。彼女の名前はイラストレーター綾坂みつねから拝借。
- 乙姫むつみ（おとひめ むつみ）（雪乃五月）
- 沖縄出身。元々は中盤の景太郎となるの傷心旅行に登場したサブキャラだったが、その後東大を受験するために上京してくる。強烈な天然ボケで、マイペースでグラマー。登場初期は病弱だったためか、よく仮死状態になっていた。亀語がわかるらしくたまと話しているシーンがある。8人兄弟の長女である。登場当初から景太郎に好意を抱いており、また景太郎と妙に波長の合う性格、そして「浦島」「乙姫」というまさにおあつらえの名前から、「約束の女の子」の最も有力な候補とされていた。が、結局その立場から後半以降完全に干されてしまった。一説には連続テレビ小説『ちゅらさん』の主人公・古波蔵恵里のモデルとも言われている。1978年3月3日生まれ。
- 浦島可奈子（うらしま かなこ）（桑谷夏子）
- 景太郎の義理の妹。養子として浦島家に来る。浦島ひなたと一緒に世界旅行をしていた。幼少期に景太郎に優しくしてもらった(?)ため極度のブラコンになっており、特に兄の「約束の女の子」を敵視している。景太郎がアメリカ留学中のひなた荘に現れ、ひなた荘を旅館に建て直すために、かなり非人道的な手段で住人を追い出そうとした。浦島ひなた直伝の変装術と浦島柔術が得意。1983年8月1日生まれ。
- サラ・マクドゥガル (Sarah MacDougall)（小林由美子）
- 瀬田やはるかの親友の娘。母親の死後は瀬田があずかっている。その後瀬田の多忙に伴いひなた荘に住む事になる。当初は変わり者揃いの住人を嫌がっていたが、結局最大の変わり者であるカオラと意気投合し、一緒によくイタズラを仕掛けている。いわゆる「マセガキ」。一時期、はるかの勧めで日本の小学校に通っていたが、瀬田が結婚した後は、モルモル王国の学校に通っている。1990年12月4日生まれ。
- 浦島はるか（うらしま はるか）（林原めぐみ）
- 景太郎の叔母。幼少期から旅館時代のひなた荘に住んでいた。瀬田とは東大在学中からの知り合いで、一時期サラ母子も加えて遺跡調査に世界を飛び回っていた事もある。卒業後は浦島ひなたより女子寮ひなた荘の寮長に任命される。実は景太郎の従姉であるが、浦島ひなたの養子となったため、景太郎からは「おばさん」と呼ばれているが、本人はその呼称をひどく嫌っている。かなりのヘビースモーカーにして、酒好き。また、八極拳の達人でもある。メンバーの中も発言権が強いひなた荘の実質的な管理人（支配者）とでも言うべき存在である。1971年6月1日生まれ。モルモル王国のトーダイ遺跡で記康と結婚し、「瀬田 はるか」となる。
- 真枝絵馬（まえだ えま）
- エピローグでひなた荘にやってくる少女。自分自身にコンプレックスを持ち、世間を見返す為に東大を目指す。尚、登場のしかたが景太郎と似ている為、ラブひな世界の永続性の象徴とされている。1990年1月5日生まれ。
[編集] その他の人物
- 瀬田記康（せた のりやす）（松本保典）
- 考古学者。はるかやサラの母との古くからの知り合い。ひょんな事で景太郎と知り合い、多大な影響を与えた人生の師匠と呼べる人物。截拳道の達人で素子よりも強い。3浪して、東大文学部考古学科へ入学。東大在学中はなるの家庭教師をしていた事もあり、彼女の憧れの人物であった。卒業後、同大学の考古学の講師として勤務、古代カメ文明を専攻。ある目的のために世界中の遺跡調査に飛び回っている。最終話では東京大学考古学講座の教授になっているが、もちろん助教授は景太郎である。浦島はるかと同様にヘビースモーカーである。1970年7月13日生まれ。彼の名前は漫画家せたのりやすから拝借。
- ニャモ・ナーモ（水樹奈々）
- パララケルス島にいる女の子で、瀬田の恩師の孫に当たる。考古学に関心を抱いていて、初登場時、瀬田の発掘チームに加わっていた。景太郎を連れ戻しに来た時の縁でしのぶと文通をしているが、しのぶのことは「シノム」と呼んでいる。
- ちなみにしのぶとは瓜二つで、誕生日もしのぶと1日違い（1985年11月16日）。また血液型もしのぶと同じO型である。
- 灰谷真之（はいたに まさゆき）（吉野裕行）
- 景太郎の親友。佐々木ゼミナールでは、景太郎、白井らと共にメガネトリオを作っていた。手から花を出す手品が得意。2枚目ではあるがなぜか女性にモテない。影が薄く、久々の登場では白井と共にひなた荘住人に不審者として攻撃された。以前、強制的にスゥの手下として働かされた事がある。1979年2月6日生まれ。
- 白井功明（しらい きみあき）（宮下道央）
- 景太郎の親友。メガネトリオの一員で、背は低く小太りな方。メカに関してはかなり得意で、スゥにほめられたこともある。以前、灰谷と共に、スゥの手下として働かされた事がある。1980年3月8日生まれ。また、スゥからは「小太り丸メガネ」と言われた事もある。
- 青山鶴子（あおやま つるこ）（保木本由起（第12話）、長沢美樹（第25話））
- 素子の姉。神鳴流の剣士。既婚。神鳴流の歴史の中でも一、二を争う程強い。その腕前は結婚して引退した後でも、衰えを知らない。素子を後継者に相応しい立派な剣士にするため厳しくあたっている。1971年9月12日生まれ。元々作者は名前を特に考えていなかったが、XEBECのアニメ制作スタッフが便宜上「鶴子」と名付けたものを作者がOKを出した、「逆輸入」のネーミング。
- 浦島ひなた（うらしま ひなた）（野沢雅子）
- 景太郎と可奈子の祖母。現在は新たな恋を求め、世界一周旅行に出ている。作中では「ひなた荘のラスボス」と呼ばれていて、旅先から時折送られてくるファックスの内容には誰一人逆らうことが出来ない。謎が多いキャラクターで、作中その顔は一切描かれなかった（漫画の冒頭に登場するひなたは、景太郎のイメージである）。
- アニメ版では、名前が「ひな」になっている。
[編集] 動物
- 温泉たまご（おんせん-）（前田ゆきえ）
- 愛称“タマ”。3巻で、景太郎となるがむつみから貰った、メスの温泉ガメ（作中に登場する架空の亀）。「みゅ～」と鳴く。飛行能力をはじめ、字を書いたり、分数の問題を解く事が出来たりと、およそカメとは思えない特殊能力がたくさんある。成人（成亀?）するのに50年かかる。普段はひなた荘の周りを飛び回っている。前半ではよくカオラに食べられそうになる。四神の玄武に対応している。
- クロ
- 可奈子の飼っている黒猫。耳を使って空を飛ぶことが出来る。可奈子の腹話術によって話しているように見せかけることもできる。四神の白虎に対応している。
- 疾風（はやて）
- 鳥の姿をした金色の式神。神鳴流継承者の証で、当初は鶴子が所持していたが、素子が鶴子を倒して譲り受けた。持ち主の霊力によって大きさが変わる。四神の朱雀に対応している。
-
- 烈風（れっぷう）
- 疾風を素子に譲渡した後、鶴子が所持している漆黒の式神。
- レオン
- 絵馬のつれているカメレオン。四神の青龍に対応している。
- デカたま
- ニャモのつれているカメ。温泉カメではあるが、成人済みであるため空は飛べない。タマに愛情（食欲?）を抱いている。
- カメ集団（かめしゅうだん）
- パララケルス島の砂漠に住むカメたち。デカたまと同じ種類のカメである。また、12巻でも何故か登場している。
- 砂漠の主（さばくのぬし）
- パララケルス島の砂漠にいるカメ。通称ぬしタマ。体長3mと結構大きい。飛ぶことことができ、飛行速度もかなり速い。温泉カメであるが空を飛べる事から成体ではない。
[編集] アニメ版オリジナルキャラクター
- 成瀬川メイ（なるせがわ めい）（白鳥由里）
- なるの義理の妹。景太郎の義妹・可奈子と異なり、親同士が再婚した際の連れ子である。一見なるにそっけない態度を取る事が多いが、実際は姉のことを慕っている。原作でも最終話に逆輸入の形で2コマのみ登場した。魔法先生ネギま!の佐倉愛衣のモデル。
- 坂田健太朗（さかた けんたろう）（置鮎龍太郎）
- なるが通っていた「ひなた高等学校」のクラスメイト。実家は少々お金持ちの中流家庭で、彼の父親は機器関係の会社を経営しているらしい。2枚目な美形男子で、高校卒業時では卒業生代表を務めるなど、女子達の憧れの存在であった。しかし、彼は高校1年の頃からなるに想いを寄せていた。卒業後は、K大学医学部へ入学し、プロダクション同好会（サークル）へ所属。なるに少しでも接近したかった彼は、イベント「ひなた市アイドルコンテスト」を開催、事務所を興してグランプリに輝いたなるをアイドルにまで育て上げた事がある（ところが、彼のやり方が気に入らなかったみつねによって、事務所は倒産）その一方、なるもこういった男子は別にタイプではないらしく、それほど相手にはしなかった。彼も最初はなるを本命としていたが、一向に振り向いてくれなかったため、アプローチ先をコロコロと変えるようになる。こういった軽薄さが災いし、ひなた荘の他の住人達からも相手にされる事はなかった。しかし、景太郎にとっては良きライバル、良き理解者の1人、そして良き友達でもある。また、ジェットマシン（父親の会社製品）や自動車を運転する描写もよく見られ、アニメ版後半では、「景太郎&なる」のため、大いに活躍する事となる。自動車に関しては、おそらくPorscheかLotus EliseかMazda roadstarをモデルにしたと思われる。
- 太地あき子（たいち あきこ）（林原めぐみ）
- スゥ、しのぶらが通っている女子中学校（私立）の生徒で、前原のクラスメイト。不幸な事に悪質なイジメに遭っていたが、頼りなき担任はほとんど当てにはできず、しのぶと同様内気で心優しい彼女は、これをイジメとして受け取ろうとはせず、毅然たる態度で傷ついた感情を抑えていた。おっとりとしているが、芯は強い。また、クラスでただ1人かばってくれたしのぶに対し友情を抱くようになった。後に1学年先輩に当たるスゥとも仲良しとなり、休日には、ひなた荘へちょくちょく遊びに来るようになる。
- アマラ・スゥ（久川綾）
- カオラ・スゥの姉。日本語はなぜか江戸っ子口調である。普段はモルモル王国で暮らしている。
- 前原康治（まえはら こうじ）（江原正士）
- しのぶの父親。ひなた荘の近くにある「ひなた食堂」を営んでいたが、妻との仲が悪化し離婚に至る。その際、しのぶを引き取ろうとしたが、しのぶはひなた荘に住むことを宣言して断られた。後にタクシードライバーに転向し、しのぶと再会を果たす。
- 浦島景介（うらしま けいすけ）（上田祐司）
- 1916年（or1917年）生?ひなたの父で、景太郎の曾祖父。風貌は景太郎と瓜2つで、とても優しき人であったらしい。彼はすでに10代で結婚しており、17歳にして娘ひなたを儲ける。1930年代には、東京帝大（現・東大）より、1体の人形「Mome（＝萌）」を買い取っている。その人形「萌」の足を修理するつもりであったが、すっかり忘れてしまったため、果たす事はなかった。しかし、彼の約束は、曾孫（景太郎）の代で見事果たされた。没年不詳。
- 萌（もえ）（こおろぎさとみ）
- 東京帝大に保管されていたからくり人形。足が故障しており、景太郎の曾祖父・景介が買い取り修理される予定だったが、修理することを彼が忘れていたため、長らくひなた荘の倉庫に埋もれていた。しかし、景太郎達によって発見され、カオラやサラによって修理された。
[編集] 用語
- ひなた荘（-そう）
- 元は「ひなた旅館」という温泉旅館だったが、女将・浦島ひなたが世界旅行に出かけて以降、女子寮になった。建物は本館（北南）、新館、離れ、庵、無人別館に分かれていて、住人達は本館と新館で暮らしている。何故か建物全体に秘密通路が存在する。モデルは銀山温泉の温泉旅館であると作者がホームページで明言しており、余談だが連載終了後も銀山温泉に静養に行ったとホームページで語っている。
-
- 無人別館（むじんべっかん）
- ここで泊まったカップルは必ず結ばされるため、「縁結びの宿」の別名を持つ。かつて何千組ものカップルが結ばれたが、あまりの効き目に政略結婚などに使われたため封印がかけられている。
- 和風喫茶「日向」（わふうきっさ「ひなた」）
- 浦島はるかが経営する喫茶店。当初、従業員は店長・はるか以外いなかったが、7巻でアパート「ひかげ荘」を焼け出されて以降、乙姫むつみが住み込みでアルバイトをするようになる。はるかが瀬田記康と結婚した現在、店は紺野みつねに譲渡されている。
- ひなた市（-し）
- ひなた荘が存在する、神奈川県にあるという設定の架空の都市。最寄のゼミまで30分かかる結構な田舎町。海に面している。また路面電車が走っておりひなた荘の前でも止まる。尚、単行本から推定すると鎌倉市を所在地モデルにしていると思われる。「日向」という住所は神奈川県伊勢原市郊外に実在し、日向温泉ではないが近くには温泉がある。
- リッド君（-くん）
- 作中でかつて放映されていた子供向けアニメの主人公。なるはこのキャラのぬいぐるみを持っており、管理人室への穴を塞ぐ重石として使い続けている。物語の中盤で、「約束の女の子」の手がかりとなる重要アイテムであることが発覚する。
- 連載開始当初はピカチュウの予定だった。
- パララケルス島（-とう）
- 太平洋に浮かぶ南国の島で、ニャモ・ナーモの出身地である。カメ文明の遺跡があり島なのにも関わらず少し大きめの砂漠もある。日付変更線の反対側にあるため日付が1日遅い。また、砂漠にはパララケルスオオコブラ等の危険動物が多数生息しており、日中は砂の中に潜んでいる。
- モルモル王国（-おうこく）
- カオラ・スゥの出身国。首都はトーダイ。トーダイ遺跡というカメ文明の遺跡があり、そこには、愛し合う2人が行くと幸せになれるという伝説がある。実は世界最高の科学技術を持っているが国民には自覚がない。通貨単位はモルモル（日本円では50円程度）で、適当に発行しているためレートは安定していないが国民が皆裕福なため問題ないらしい。軍隊は主に飛行船が使われている。
-
- 止水（しすい）
- 中盤まで素子が使っていた刀。元は鶴子の物だったが、素子に譲った。しかし、9巻で、素子に見切りをつけた鶴子に折られてしまう。名前の由来は「明鏡止水」からだとされている。
- 妖刀ひな（ようとう-）
- 鶴子に止水を折られた後、素子が使っている刀。元々は浦島家に代々伝わっている品物で、かつて京都を火の海に変え神鳴流を壊滅寸前まで追い込んだいわくつきの品である。
- 浦島流柔術（うらしまりゅうじゅうじゅつ）
- 浦島家に代々伝わる柔術。素子は浦島可奈子のことを「浦島流柔術継承者」と呼んでいたが、真偽は不明。
- 瀬田カー（せた-）
- 瀬田記康の愛車。ナンバーは『多摩41 す R2-D2』。初登場時から何度もぶつかったり、吹っ飛んだり、炎上したりしたが、決して故障しない（すなわち景太郎と同じく不死身）。何故か砂漠でも水中でも走ることが出来る。物語終盤では景太郎が乗っている。モデルは富士重工業製軽ワゴン、スバル・サンバーディアスクラシック（1993年～1999年）。
[編集] アニメ
[編集] アニメ版の概要
- テレビアニメは2000年4月19日22:28、テレビ東京系列で放送開始。XEBEC製作。全24話。夜10時台に進出した初のアニメ、とされることがあるが、テレビ東京で夜10時台に放送されたアニメとしては、1987年4月～9月まで毎週火曜日22:00～22:30で放送された「マンガ日本経済入門」以来、2番組目（ちなみに深夜アニメは夜11時以降に放映の作品として定義されている為、これらの作品は該当しない）。また、テレビユー福島（TBS系)、新潟テレビ21（テレビ朝日系）、びわ湖放送、奈良テレビ、テレビ和歌山（いずれも独立UHF局）でも放送された。
- アニメマニアや原作ファンからは強力に支持され、林原めぐみが歌う主題歌「サクラサク」のCDシングルは大ヒットしオリコン初登場7位を記録、発売から2週間で20万枚を売り上げた。また、放送当時、番組の公式ホームページはテレビ東京系番組の中でも常にトップ3に入るほどのアクセスがあり、当時としては異例な週3万アクセスを記録したこともあった。さらに、DVDはテレビアニメのDVDとして初の大ヒットとなっており（それ以前に発売されていたテレビアニメDVDは当時のラブひな並に目覚しい売り上げを記録するには至っていなかった。当時発売されていたアニメDVDではOVAの「フリクリ」と売り上げを競った）、DVD「ラブひな PROCESS 3」が2000年10月12日付のオリコンセルDVDチャートで発売2週目の浜崎あゆみのDVD「ayumi hamasaki concert tour 2000 A 第1幕」を抑え初登場1位を記録するなど、関連商品はいずれも驚異的な売り上げを記録している。
- しかし、夜10時台のアニメということで多くのアニメマニアからは「新規時間帯の開拓」と期待されたが、そんな期待を裏切ったかのように視聴率は思ったほど伸びず（ちなみに3%を上回ったことは一回も無かった）、この時間帯をアニメ番組の枠として定着させるまでには至らなかった。もともと裏番組に「明石家マンション物語」（テレビ大分を除くフジテレビ系）や「ここがヘンだよ日本人」（TBS系）といった強力な人気番組があったうえ、「ニュースステーション」（福井放送を除くテレビ朝日系）と、これと同じ時期にスタートしたばかりの「NHKニュース10」（NHK総合）との競争が話題になっていたこともあり、それらの中に埋没してしまい、視聴率は低迷、その結果、わずか半年で枠ごと消滅してしまった。アニメ作品としては成功したが、テレビ番組としては大失敗した作品であった。なお、テレビ東京系列外で放送された局では放送時間が異なっていたため、アニメ枠が消滅した局は少なかった。
- テレビ本放送終了後、本編全24話の続きとして、2000年12月25日正午よりクリスマススペシャルがテレビ東京系列のみで放送された。さらに2001年4月2日には春スペシャルがテレビ東京でのみ放送されたが、2ヶ月遅れでテレビせとうちでも放送されている（他の系列4局および系列外局では未放送）。その他、OVAで第25話、アニメとしては完結編となる「ラブひなAgain」が発表されている。
- アニメ版オリジナルの要素として、ラブコメの古典的な三角関係を導入している。また、「ハーレムアニメ」の代表的作品のひとつとして挙げられることも多い。ただ、設定の改変により乙姫むつみなどの一部のキャラの扱いが悪すぎるという批判も多少はある。
[編集] スタッフ
- 監督：岩崎良明
- シリーズ構成：葉月九ロウ
- 企画：大月俊倫、佐藤徹
- キャラクターデザイン：うのまこと
- コスチュームデザイン：山岡信一
- プロップデザイン：安彦英二
- 色彩設計：金丸ゆう子
- 美術監督：高山八大
- 美術設定：長澤順子
- 撮影監督：広瀬勝利、広川二三男
- オーディオ演出：田中英行
- 音楽：是永巧一、岩本正樹
- 音楽制作：スターチャイルドレコード
- 音楽協力：テレビ東京ミュージック
- プロデューサー補：五島尚武（テレビ東京）、千野孝敏
- プロデューサー：岩田圭介（テレビ東京）、池田慎一、下地志直
- 製作：XEBEC、テレビ東京、読売広告社
[編集] 主なキャスト
- 成瀬川なる：堀江由衣
- 浦島景太郎：上田祐司（現・うえだゆうじ）
- 前原しのぶ：倉田雅世
- 青山素子：浅川悠
- カオラ・スゥ：高木礼子
- 紺野みつね（キツネ）：野田順子
- 乙姫むつみ：雪乃五月（現・雪野五月）
- 浦島はるか：林原めぐみ
- 瀬田紀康：松本保典
- サラ・マクドゥガル：小林由美子
- 温泉たまご（たまちゃん）：前田ゆきえ
- 灰谷真之：吉野裕行
- 白井功明：宮下道央
- 成瀬川メイ：白鳥由里
- 坂田健太朗：置鮎龍太郎
- 太地あき子：林原めぐみ
- 松本幸代：前田ゆきえ（素子を慕う後輩。アニメ版オリジナルキャラクター）
- 市川えみ：保木本由起（同、アニメ版オリジナルキャラクター）
- 尾上菊子：秋田まどか（同、アニメ版オリジナルキャラクター）
- アマラ・スゥ：久川綾
- ランバ・ルゥ：上田祐司（アマラ、カオラの義理の兄。原作ではその存在が示唆されているのみの事実上アニメ版オリジナルキャラクター）
- 萌: こおろぎさとみ
- 浦島景介：上田祐司
- 景太郎の母：速見圭（アニメ版オリジナルキャラクター）
- 景太郎の父：鈴木琢磨（アニメ版オリジナルキャラクター）
- なるの義父：小野健一（アニメ版オリジナルキャラクター）
- しのぶの母：鶴ひろみ（アニメ版オリジナルキャラクター）
- 前原康治：江原正士
- 浦島ひな：野沢雅子
- 青山鶴子：保木本由起（第12話）、長沢美樹（第25話）
- ニャモ・ナーモ：水樹奈々
- 赤松先生：赤松健（特別出演。本編では声のみの登場だったが、クリスマススペシャル・春スペシャルでは、直接登場する。アニメ版オリジナルキャラクター）
[編集] 放映内容
- #1 露天風呂つきの女子寮 温泉な
- #2 ひなた荘の新住人しのぶ 矢印な
- #3 恋する!?ケンドー娘 剣劇な
- #4 東大の約束は15年前 日記な
- #5 急接近!京都二人旅 ドキドキハラハラな
- #6 景太郎、初キス?の相手 旅路な
- #7 初デート、景太郎のしたごころ いまどきな
- #8 ケンドー娘の竜宮伝説 夢かな
- #9 ひなた荘密室現金強奪事件 ミステリな
- #10 月夜にさまよう美女の正体は? 変身な
- #11 目指せ東大生アイドルは予備校生 歌うな
- #12 お色直し?剣豪モトコの晴れ着姿 女の子な
- #13 初キスの味はレモン?マシュマロ? おとな
- #14 再会?なる憧れの人は今東大講師 ラブへな
- #15 好き!洞くつの中のラブラブ宣言 ほらあな
- #16 海の家・浜茶家ひなたのサル芝居 チュウかな
- #17 海…なるにドキッ!妖怪にクラッ 妖しいな
- #18 それぞれの浴衣のきみと夏祭り ほな
- #19 玉の輿?海のむこうの皇太子 暖かな
- #20 眠りの少女とセピア色の約束 カラクリな
- #21 嫉妬爆発!?ボート上のお熱い二人 わなわな
- #22 妹メイのたくらみ、密室大作戦 そんな
- #23 成瀬川なる、揺れる女心と景太郎 こなごな
- #24 祝!サクラサクのは東大?恋? みんな
- #25 素子のセンタク、恋か剣… 泣くな（TV未放送）
- #冬 クリスマススペシャル ～サイレント・イヴ～
- #春 春スペシャル ～キミ サクラチルナカレ!!～
[編集] OVA・DVD
- 「ラブひな Again」
- 2002年、OVAとして発売（1巻『可奈子』:1月26日、2巻『景太郎』:2月28日、3巻『なる』:3月27日発売）。景太郎が東大に合格、その入学式からのストーリー。キャラクターデザインがうのまことから前田明寿に替わり、原作に忠実な作画になる等、大幅に変更された。
- Againから登場するキャスト
- 「ラブひな DVD-BOX」
- 2005年7月6日、テレビ放映の全24話、冬、春、第25話、Againのすべてを収録し、さらに原作でのエピローグを基にしたドラマCDを収録したDVD-BOXが発売された。
- DVD-BOX特典ドラマCDから出演するキャスト
- 真枝絵馬:福圓美里
[編集] ゲーム
- PS ラブひな ～愛は言葉の中に～（コナミ） - 2000年9月28日発売
- PS ラブひな2 ～言葉は粉雪のように～（コナミ） - 2000年11月30日発売
- DC ラブひな 突然のエンゲージ・ハプニング（セガ） - 2000年9月28日発売
- DC ラブひな スマイル・アゲイン（セガ） - 2001年3月29日発売
- GB ラブひなポケット（マーベラスエンターテイメント） - 2000年8月4日発売
- ゲーム化第一号となったこの作品はいわゆる恋愛アドベンチャー（歩き回り女の子と仲良くしていく）作品であるがオリジナルストーリーであり、原作のキャラクターこそほぼ忠実に踏襲しているもののストーリー・イベントすべてにわたり大胆にアレンジされている（はるかやしのぶが景太郎を追い回す展開もある）。絵も全員原作・アニメとも似ておらず、オリジナルの絵である。鼻がない素子などというのはこの作品だけであろう。信頼度のほかに嫉妬等の独特のパラメーターも存在する意欲作であった。
- GB ラブひなパーティー（マーベラスエンターテイメント） - 2001年1月26日発売
- 1作目では大胆なアレンジが行われたもののこちらはアニメ版を基本としており、クイズも登場するなど原作・アニメに忠実なファンディスク的なゲームに変わっている。
- GBA ラブひなアドバンス 祝福の鐘はなるかな（マーベラスエンターテイメント） - 2001年09月21日発売
- PS2 ラブひな ごーじゃす ～チラっとハプニング!!～（コナミ、CERO15歳以上対象） - 2003年5月22日発売
ゲームにのみ登場するキャスト
[編集] 参考資料
- ラブひな0
- ラブひな∞
[編集] その他
- タイトルの「ラブひな」は『LOVE!ひなた荘』の略である。ちなみに英語版のタイトルは『Love Hina』、韓国語版のタイトルは『ラブ・イン・ラブ』である。
- 東京大学の受験が（主題ではなく背景としてだが）描かれたことで、東京大学への関心が高まった。
- 原作の第1話で、景太郎が本当に東大生なのか確かめる為、なるが「『ロブスターのミソ煮定食』が東大の学食にある」と嘘をつく場面があるが、後に学食のメニューとして登場する。
- 原作の第92話に「真空片手駒」と書かれた掛け軸が登場するが、これはアニメの破裏拳ポリマー及び、ザ・キング・オブ・ファイターズシリーズの二階堂紅丸の必殺技である。それ以外にもたくさんのゲーム用語が登場していたりする。
- ラブひなには、様々な鉄道車両・駅がリアルに掲載されている。初期に記述した電車・駅等ではダイヤがつながらない、番線が間違っているなどの指摘があったため、以後電車を遣ったエピソードでは時刻表などを参考にして制作したという。例えば17話で、マガジン掲載時に東海道新幹線の東京駅で「3番線」というアナウンス（本当の東京駅3番線は京浜東北線ホーム）があったが、単行本化時には「14番線」に変わっている。
- 連載時期が映画『ガメラ3 邪神覚醒』の公開時期と重なったためか、作品中にガメラのパロディと思われるシーンが多数登場する。
[編集] 外部リンク
- AI Love Network 赤松健公式ホームページ
- 赤松健作品総合研究所 ファンサイト
- 「ラブひな温泉街へようこそ」アニメ「ラブひな」の公式ホームページ
- OVA「ラブひなAgain」公式ホームページ
- ラブひなを連載していた週刊マガジンの公式ホームページ
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