MUSASHI -GUN道-
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『MUSASHI -GUN道-』(ムサシ ガンどう)は、モンキー・パンチ原作の時代劇ガンアクションアニメ作品。2006年4月9日から10月29日(本編は10月8日)までBS-iで毎週日曜日9:30~10:00に放映されていた。全26話(BS-iで放送された総集編4回分を含めると計30話)。 タイトルロゴをそのまま読めば「GUN道MUSASHI」であるが、紹介メディアによって作品名表記が違っている。BS-i、ANIMAXの『MUSASHI』(ムサシ)、イーネットフロンティアの『GUN道 MUSASHI』(ガンどう ムサシ)、その他に『GUNDOH ムサシ』(ガンドー ムサシ)と表記されていることがあるが、表題でもあるGyaOの『MUSASHI -GUN道-』という表記が一般的である。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 概要
本作は『ルパン三世』などの原作者として知られているモンキー・パンチが構想に12年の年月を費やしたという原作を基に、自身が役員を務めているACCプロダクションが制作したアニメーション作品である。そのアニメーション技術の低質さがかえって話題を呼んでしまった作品でもある。その話題性が人気をよび、2006年5月中旬にはついにGyaOの総合ランキングで一位に、リテイク無しの放送版収録のDVDがとあるショッピングサイトの売上ランキング上位に入るまでに至った。
[編集] あらすじ
現実世界とは異なり、豊臣幕府が天下を治める時代。成り行きで「アヤカシ」と呼ばれる魔物たちと戦う事になったムサシは、最強の拳銃「ガン鬼の銃」を手に、一癖も二癖もある仲間と壮大な旅を続けて行く。
[編集] 登場人物
- 表記は「登場人物名:キャスト(声の出演)」。
[編集] ムサシ側
ムサシ一行、ならびにムサシに友好的な登場人物。
- ミヤモトムサシ:浪川大輔
- 二丁拳銃とアヤカシ用の特殊な弾丸、オンミョウダン(陰陽弾?)でアヤカシと戦う少年。GUN道は「おいら流(我流?)」だが、非常に軽い身のこなしで相手を翻弄し、実力はかなりのものである。城盗りが本業であり、今までに30の城を落としたらしい。銃で人を傷つけるのが嫌いなため、主に電気剣や眠り弾を使用している不殺主義者でもある。また、佐々木小次郎を非常に嫌っており、名前を聞くだけで怒り出す。モデルは宮本武蔵と思われ、武蔵の二天一流から二丁拳銃使いのキャラクターを造形したと推測される。一人称はもちろん「おいら」。かなりの食いしん坊。好物はひつまぶし。
- ロウニン:堀川仁
- 特殊な剣(念剣・メイレツ)を持つ、自称剣の達人。ムサシの相棒でお互いの信頼も厚いようだが、元々は敵同士であったらしい。頻繁に「だな!」という相槌をうつ。女好きの一面を覗かせたこともある。アフレコバージョンにおいて「ローニン」と表記されている。また、作中で本名を聞かれるシーンがあったため、(このときははぐらかしていたが)ロウニンは偽名である可能性もある。
- ニンジャ太郎(ニンジャたろう):小林ゆう
- 「ムサシ殿の一の子分」「忍者の中の忍者」を自称するが、ムサシからは「へっぽこ子分」と呼ばれているドジな伊賀流忍者の少年。「ニンジャ五郎」など、周囲(主にムサシやロウニン)から間違った名前で呼ばれてしまう。間違って呼ばれた名前をムキになって訂正するのが持ちネタだが、「ニンジャ868号」の名で呼ばれた場合は更に「ホームラーン!」と叫ぶ特別なリアクションを入れる。これは王貞治の本塁打数が元ネタである。
- 実はヤシャとウラシマが分離した時に一緒に分離した猿飛佐助の未来の姿で、ヤシャとウラシマが一つになった時に再び一つになり消えた(なぜ未来の佐助が忍者としての実力が落ちているのかは不明)。
- デスペラード:柳沢真由美
- 父の仇であるムサシ(ムサシは自分が仇であることを否定している)の命を付け狙う、異国(イギリス)の美女。浴衣のような衣装にブーツという身なりをしている。3発同時に発射できるライフルに似た銃を使う。ムサシと共に行動するようになってからは敵討ちを忘れた模様。アフレコバージョンでは「デスグラード」「デススペラード」と表記されることも。
- カグヤ:河原木志穂
- 豊臣秀吉の養女で大阪城の姫。相当の女傑であり、素手でアヤカシと空中戦で渡り合えるほどの実力を持ち、ムサシにじゃじゃ馬姫と呼ばれていた。リョウゲンの妻にしようとするアヤカシの集団に狙われている。「神通力」をもつといわれ、彼女の存在が「歴史」を変えたと言われている。
- ダンジョウ:山野井仁
- カグヤの付き人で、豊臣秀吉の家臣。特殊な剣術、オンミョウケン(陰陽剣?)の使い手。関が原の戦いでは西軍の斬り込み武将だった。
- 見た目と違って意外と臆病。しかし負けず嫌いで最初は強気でいる為、佐助からは「言葉に重みがない」と言われてしまう。
- へっぽこだが1話ではカグヤの護衛らしい活躍をし、ヤシャからそれなりに実力を認められた。
- タクアン和尚:田中総一郎
- 大徳寺の和尚。GUN道を国中に広めた第一人者で、空中で銃を撃ち「落ちながら戦う」ことのできる超絶な技の持ち主。佐々木小次郎との勝負に敗北し、その時の約束で現在はシバヅケ和尚を名乗っている。しかし、ほとんどの僧からはタクアン和尚と呼ばれ、自分でもタクアンと名乗っている。荼毘の字とは旧知の仲。左腕は義手だが、自由に動かせるため生活に支障はない。茶道もお手の物である。
- BS-i作品紹介ページにて「よぼよぼのじいさん」と表現されているが、体つきはとても良い。ムサシ一行が寺から去って行った後にデスペラードにGUN鬼の銃用の3つの弾を託して旅にでた。モデルは沢庵宗彭か。
- なお、企画段階では日本で初めて銃を実戦に投入した織田信長の仮の姿となる予定だったが、恐らく尺の都合で没になってしまったようである。
- 猿飛佐助(さるとび さすけ):小林ゆう
- 荼毘の字が飼っている忍者猿。その正体は真田十勇士のひとり猿飛佐助である。ヤシャの企みを知ったために、ヤシャによって猿に変化させられたのを、荼毘の字がお供としていた。その姿と声はニンジャ太郎瓜二つで、ムサシはニンジャ太郎だと見間違えたが、ニンジャ太郎とはちがい、「天才忍者」と呼ばれる。
- 夢姫(ゆめひめ):中村千絵
- 光鳥「ルコウ」を通じてムサシの動向を夢に見る記憶をなくした少女。月の映像など、幻想的な世界を他人に見せることが出来る。彼女の特殊能力は幕府も重要視しており、とある城の座敷牢に小早川秀秋と共に幽閉されていた。カグヤの妹で異星からきた。地球で初めて視た地が阿蘇山だったため、地球が本物の地獄だと思ったらしい。カグヤの力が「闘うための力」なのに対し夢姫の力は「護るための力」。BS-i作品紹介ページではユメ姫と表記されている。
- ウラシマ:五十嵐麗
- 封印魂から現れた陰陽師。封印魂を守る罠を作った張本人。ヤシャとの戦いで身体を奪われ精神のみの存在となっていた。しかし気の塊と協力し身体を取り戻しムサシ達に封印魂集めを促しながらテレポーテーションで封印魂のある場所まで送っている。アヤカシを統べる者、ヤシャが消えアヤカシやリョウゲン達に害がなくなったのに武田信玄を消滅させ、ムサシたちに封印魂を集めさせたり、カグヤや夢姫の歌う歌に過敏に反応するなど謎が多い。しかしその正体はカグヤと夢姫の母親の月の巫女で、かつて豊臣秀吉に惚れて豊臣秀吉にその力を利用されていた。そのため本来あるはずのないリボルバー拳銃が存在する。しかし本来ないはずの物を呼び寄せた為に歴史が狂い、安倍晴明によって封印されていたアヤカシ(ダヴィンチが千年前の出来事と言っているが戦国時代から数えると安部晴明は存在しない)が復活し、またウラシマ自身も悪の心が芽生え、それがアヤカシと融合しヤシャが誕生した。封印魂に執着した理由は豊臣秀吉を復活させるため。一応英語も喋れる。最終回が近くなるにつれて奇妙な言動が目立つようになる。
- 馬
- カグヤとダンジョウが大阪城より出たときに使用した馬。カグヤ達がアヤカシカラスに襲われた時に暴れることなく待機していたことを考えると、よく調教された馬だと言える。冷静沈着さとカメラ目線が特徴的。
- 3つ目の封印魂を探しに遥か西方の山口・秋芳洞へ向かう際にカグヤとダンジョウが使用した馬。ウラシマがカグヤ達を手助けするために姿を現す際の空間歪曲に興奮し、突然モンキーダンスを踊りだした。これは原作者モンキー・パンチに対するパロディだと考えられる。
- この馬は、それぞれ別の馬であるが、共通してカグヤの騎乗する馬は白毛、ダンジョウの騎乗する馬は栗毛である。
[編集] アヤカシ
ムサシ一行を苦しめるアヤカシ達。
- ヤシャ:五十嵐麗
- アヤカシの首領。凄まじい妖術を使う。「表の歴史」を何故か知っており、リョウゲンに力を貸している。劇中では「優男」と言われているが、女性声優による中性的な声とも相まって、その素性には謎が多い。実はウラシマから分離した姿で、かつて存在した本当のアヤカシを滅ぼし新たなアヤカシを自分の部下にした。その後ウラシマと再び一つとなる(ウラシマが身体を取り戻し、ヤシャは事実上消滅した)。エンディングでは度々「ヤシヤ」と誤記される。
- リョウゲン:斎藤志郎
- 正体は徳川家康。ヤシャに「表の歴史」の話を教えられたことから豊臣幕府の転覆を狙い、アヤカシに魂を売り渡す。人の心を保つために、若い女性の「エキストラクト」が必要で、若い女性を城下から連れ去ってきては、「エキストラクト」を夜な夜な吸い取っている。「神通力」をもつといわれるカグヤ姫の力を狙い、妻にしようと目論んでいる。
- ダジャレ好きで何かにつけて苦しいダジャレを連発し、荼毘の字にバカにされている。
- イーネットフロンティアによる人物紹介では、徳川家康の説明に「徳川初代将軍」と書かれてるが、MUSASHIの歴史では家康は征夷大将軍ではないので、これは単なる誤記の可能性が高い。
- ジジョウダ
- 第2話で大徳寺を襲ったアヤカシ。体型は大きく人間に近いが、頭に角が2~3本生えており、背中には半透明のコウモリのような翼がある。この翼を羽ばたかせて突風やかまいたちで攻撃したり、まぶしく光るバリアーで銃弾を弾いたりすることができる。眼が弱点で、タクアン和尚の大技「落ちながら戦う」の前に敗れた。
- ガンダダーン:根本圭子
- 第3~5話でムサシやタクアン和尚達を苦しめた女王蜘蛛のアヤカシ。顔や体は人間のようだが蜘蛛のような脚を持ち、口からとても丈夫な魔糸を吐いて他の人間を操ることができる。元々は天国の蜘蛛がアヤカシになったものであり、アヤカシ用の武器が効かない。廓詞で話す。モデルは芥川龍之介の小説『蜘蛛の糸』より、罪人カンダタ(犍陀多)を極楽の地に導いた蜘蛛(の糸)。
- アヤカシカラス:桐井大介
- 第8話でカグヤを襲ったアヤカシ。見た目は普通のカラスだが、大人と同じくらい大きい。「新月のときに最も弱体化する」という弱点を複数で行動することで補い、カグヤの大技「落ちながら戦う」に一羽落とされてしまったが、その隙を狙い、他のアヤカシカラスがカグヤを連れ去った。
- アヤカシフクロウ
- 第12話で古城の天守閣での出来事を監視していたアヤカシ。ヤシャに見た事を伝えることができるヤシャの使い。見た目は普通のフクロウ。
- アヤカシ武田信玄(たけだ しんげん):西凛太朗
- 第13話でムサシ一行に襲い掛かったキメラアヤカシ。アヤカシに「『人間の心のパッション』を組み込むことでアヤカシはさらに強くなる」と荼毘の字に教えられたヤシャが、30年前に胃がんで死んだ武田信玄の魂を使って作り出した。その妖気は通常のアヤカシを軽く凌駕する。初めて現れたときは、『其疾如風 其徐如林 侵掠如火 不動如山』ではなく風林火山と書いた旗を掲げていた。周辺の空間を変化させ、武田の旗を伴って出現したり、巨大な虎に変身、さらには、「戦国バトル亜空間」と呼ばれる亜空間を作り出し、引きずり込むことも出来る。このとき敵であるムサシにアドバイスを与え、「敵に塩を送るのは俺の趣味」と言っていたが、史実では送ったのは上杉謙信で、武田信玄は受け取った方である。信玄餅が好みのようで、ヤシャに用意させておく程である。しかしその後、ヤシャと融合したウラシマの力で言葉を残すことなく消滅してしまう。
- 気の塊:赤城進
- かつて存在した本当のアヤカシ。ヤシャに仲間を滅ぼされたためヤシャを憎んでいる。ヤシャを消すためにウラシマと協力した。
- 餓鬼魂(がきこん)
- 佐渡にある金の城にいた心を持たず、実体を持たず、無心で生あるもの全てを喰らい尽すバケモノ。無敵でかつてタクアン和尚に封印されていた。ムサシと別行動していたロウニン、デスペラード、ダンジョウ、ゴエモンと手に入れた封印魂を飲み込まれた為、ウラシマが呼び寄せた大蛇(おそらく金の城を守る玄武の尾)によって飲み込まれた。
[編集] その他
- 荼毘の字(ダビのじ):廣田行生
- カラクリ屋の主人。ムサシにアヤカシ用の特殊な弾丸を売るなど、様々な援助をしているが、どんな緊迫した場面においても、金を取る事だけは忘れない。ある程度の英語を話すことが出来る。佐助という猿を飼っている。「荼毘の字」はニックネームで、本名はレオナルドダビンチ。モデルもレオナルド・ダ・ヴィンチであり、作中時間の100年程前に没しているが、ヤシャの力で生き返ったという経緯を持つ。最初はムサシに弾を売っていたが、ヤシャに頼まれ猿飛佐助を元に戻す代わりにヤシャの元でラセツなどのカラクリを作ることになった。ヤシャ側に就いた当初はリョウゲンの馬鹿さに呆れていたが、ヤシャがいなくなって以降共に宴会をしたりリョウゲン用にカラクリを作るなど良い関係になっていった。最終話において、リョウゲンと未来で漫才コンビを組むことが判明する(それ以前に「ダビ&タヌキ」という名前で、漫才コンビを組んでいた)。アヤカシ武田信玄とは違い、ロウニンの剣がアヤカシ特有の妖気に反応していないことから、アヤカシとは異なる存在であると思われる。
- 吉岡伝七郎(よしおか でんしちろう):赤城進
- 兄・吉岡清十郎の仇をとろうと50人を超える一門を連れムサシに挑むが、一乗寺下り松にて敗れる。
- 師範:赤城進
- 大徳寺の師範。寺のNo.3と言われているが、ムサシには及ばなかった。ちなみにNo.2は不明だが、No.1のタクアン和尚が旅に出たことになっていることを考えると、No.2はシバヅケ和尚(名目上で実質No.1)である可能性が高い。なおイーネットフロンティアによる人物紹介では大徳寺No.2と表記されているが、誤記の可能性が高い。
- 明智光秀(あけち みつひで):桐井大介
- ガン鬼の銃「ガン鬼の天」を手にしたために鬼となってしまった男。鬼にとりつかれたことによって本能寺の変を起こした。このとき荼毘の字に「ガン鬼の地」は月にあると言い残した。
- 石川ゴエモン(いしかわ ごえもん):赤城進
- 初代石川五右衛門の遺志を継ぐ2代目。とある城の中でムサシ一行に出会うが、ロウニンによってあっけなく倒される。24話にて突如、まったく別人としか思えない風貌で再登場。「六エモン」「ファイブエモン」と名前を間違えられ、さらに「868エモン」と呼ばれたときに「ホームラーン」と返したことから、消滅したニンジャ太郎のキャラクターを引き継いだようだ。なお『ルパン三世』に登場する第十三代目の五ェ門との繋がりは特に無さそうである。
- 小早川秀秋(こばやかわ ひであき):武藤正史
- 荼毘の字に「なかなかのハンサムボーイ」と評される青年。関が原の戦いの功労者であるにもかかわらず、とある城の座敷牢に捕らえられ、そこで夢姫に出会う。
- 牢からぬけた後は豊臣幕府へ復讐するためGUN鬼の銃を欲するようになる。そこでGUN鬼の銃を持つムサシをおびき寄せるためカグヤと夢姫を誘拐し、真田幸村と城盗り勝負をするよう仕向ける。その城でムサシからGUN鬼の銃をぶん取るが、直後GUN鬼に取り付かれ復讐さえも忘れ暴走してしまう。その後GUN鬼の銃は再びムサシの手に戻るが、精神はGUN鬼に乗っ取られたままとなりヤシャに回収される(その後どうなったかは不明)。
- GUN鬼に乗っ取られた際に放った「あひゃひゃひゃひゃ」という笑いは一部で名言となっている。なお、11話でGUN鬼の銃を手に入れた際に鬼の姿となったが(カグヤ達には普通の姿に見えたが影は鬼の姿となっていた)、総集編を挟んだ12話では元の姿に戻っていたため視聴者の混乱を招いた(鬼の姿と元の姿のどちらが正しいのかは不明)。
- 真田幸村(さなだ ゆきむら):木下紗華
- 美人の武将。石田三成の命を受け、夢姫を大阪城へと連れて行こうとしたが、その途中で小早川秀秋に夢姫を連れ去られてしまう。史実では男性だが、この作品では女性になっている。
- 三好清海入道(みよし せいかいにゅうどう):飯島肇
- 真田十勇士のひとり。金棒を振るう剛力の大男。第13話での彼の腕の動きは必見である。エンディングのクレジットやイーネットフロンティアによるキャラクターの説明では、「三好晴 海入」「三好青海 入道」などと表記されている。どの名が正しいのかは不明だが、三好清海入道のモデルとなった三好政康の出家後の法号が青海なので、あながち後者が間違いとも言えなくもないが、この場合は明らかに誤表記であろう。
- 霧隠才蔵(きりがくれ さいぞう):増田裕生
- 真田十勇士のひとり。痩躯の男。手裏剣を使う。
- 根津甚八(ねづ じんぱち):赤城進
- 真田十勇士のひとり。髭の男。
- 豊臣秀頼(とよとみ ひでより):笹島かほる
- 豊臣秀吉の息子。征夷大将軍であるが、まだ子供であるためか政治に興味が無く、西洋の絵筆で絵ばかり描いている。絵はダヴィンチに認められるほどの腕前のようだ。義姉であるカグヤのことを慕っている。
- 石田三成(いしだ みつなり):赤城進
- 関が原の戦いでの西軍総大将。政治に興味の無い秀頼のかわりを務めているようである。
- 徳川秀忠(とくがわ ひでただ):木下尚紀
- 徳川家康の三男。アヤカシとなった父親の殺害をムサシに頼む。後にリョウゲンとの戦いをけしかけられたムサシが「戦う理由がない」と言っていたので、このことを忘れていたか、そもそも引き受けたつもりがなかったものと思われる。
- ガン鬼
- 「ガン鬼の銃」に宿っている鬼。銃を手にした者を夢幻世界と呼ばれる別の世界に引きずり込み、使い手たる資格があるかを試す。
- ラセツ
- 荼毘の字が作った最新のカラクリ。身体の中に封印魂を高い精度で探索できるレーダーを持つ。一つ目の封印魂を手に入れたムサシ達を苦しめた。身長がシーンごとによって異なるが、テレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する人型兵器「エヴァンゲリオン」と同様な理由で、適切な作画の為であり、最大で荼毘の字の5倍程度、最小で荼毘の字の1.5倍程度に変化する。また、身長や顔つきなどを自在に変化させる機能を持つという説もある。
- 佐々木小次郎(ささき こじろう):櫻井孝宏
- ムサシの宿敵で、GUN道の達人。大徳寺で修行していた。長い刀と銃を持つ。実は男装の女性であり、その容姿を武器にタクアン和尚にも勝利している。ムサシ同様城盗りを生業としておりムサシいわく「男だと言いながら女である事を武器に城盗りをする卑怯者」。ムサシが好きでかねてよりムサシに求婚していた。
- 史実と違いMUSASHIでは女性だが、男性声優が声を担当している。
- 豊臣秀吉(とよとみひでよし)
- 豊臣秀頼の父で今は故人。カグヤと夢姫は表向きには養女としていたが本当は実父。カグヤと夢姫の母親の力を利用し、月にあったはずのGUN鬼の地や本来ないはずのリボルバー拳銃を手に入れるが、そのせいで歴史が狂う。封印魂の力で蘇り、無言のままムサシの持っていたGUN鬼の天を奪おうとする。ムサシは疲れを理由にあっさり渡すが手にする直前に溶けて灰になってしまった。
[編集] GUN道(ガン道)
[編集] 概要
ムサシやタクアン和尚、佐々木小次郎が使用する、銃を用いた総合武術。片手に拳銃、片手に刀、というスタイルを基本とする。我流のムサシは2丁拳銃を使用するため「2丁拳銃のGUN道使い」と呼ばれる。また、扱う銃において特に決まりは無いようで、佐々木小次郎は物干し竿のように長い銃を使っていたと回想されている。
[編集] 歴史
発祥の地や創始者は不明であるが、日本国内においてはタクアン和尚が全国に広めたとされ、彼が和尚を務める京都の大徳寺では、多数の修行者が日々精進を行なっている。
流派を問われたムサシが「しいて言や、オイラ流かな」(=我流)と答えるやり取りがある事から、複数の流派が存在する事がわかるが、具体的な流派については、作品中では明言されていない。
[編集] 特徴的な大技
- GUN道奥義「ケンジャの舞」[1]
- タクアン和尚が、デスペラードに乗り移ったアヤカシを引き剥がす際に用いた技。両腕を大きく振りかざしたのち、地団駄を踏むように両足で連続して大地を蹴り、「ガッダイ」「テッジョウ」と唱えながら逆手に握った拳銃の銃把で相手を撃つ。相手を倒すというより、アヤカシのような強力な妖気を祓うのが目的と思われる。また、特別儀式的な要素も含まれていると思われ、術者としての能力を封印していたタクアン和尚がこの技を使うと知った大徳寺の僧たちは、総じてこれを一大事と認識していた。
- 落ちながら戦う
- アヤカシ・ジジョウダとタクアン和尚の戦いを、ニンジャ太郎が評した言葉。地上から助走なしにジャンプし、屋根よりも高い場所に滞空するジジョウダの位置まで一気に上昇し、落下しながら至近距離による射撃を行なうこと。しかし映像を見る限りでは「落ちながら」とは言い難い、非常にゆっくりとした速度で降下しているが、タクアン和尚がどんな方法でこれを可能にしているのかは未だに謎である。
- ムサシも鬼に支配された小早川秀秋のガン鬼の銃の乱射を「落ちながら」見事にかわしていた。このシーンからはムサシのGUN道の上達の早さを垣間見ることが出来る。
- また、カグヤもアヤカシカラスに襲われた際、これに近い跳躍技を披露しているが、銃を所持していない為、射撃ではなく格闘を行なった。技の類似性が話題となったが、彼女とGUN道との関わりは不明。
- 明智撃ち
- 明智光秀や小早川秀秋などGUN鬼に乗っ取られたものが使う、腕を左右に振る2枚の画でしか表していない手抜きとしか言い様のない撃ち方をインターネット上で名づけられた名称。荼毘の字の回想シーンで明智光秀の銃乱射で最初に使用されたことからこの名が付いた。
[編集] アヤカシ
阿倍晴明によって亜空間に封印されていたが、ある理由により千年(ただし、封印したのが本当に阿倍晴明であった場合、その期間は600年ほどだが)の眠りから目覚め、この世界に発生し始めている妖怪。人間の数百倍の能力を持っていると言われる。容姿はアヤカシによって異なるが、主に紫色で目が緑色に光っている。ヤシャのような上位のアヤカシには通常の武器が通用しない。月の満ち欠けに強さが左右され、満月のときに最も強力な力が発揮でき、新月のときに最も弱体化する。
その存在は以前から認知されていたようであるが、GUN道においてアヤカシに対応する武器や弾丸については、意外と数が少ない。ムサシが対アヤカシ用に使う「陰陽弾(漢字は推定)」は低級のアヤカシにしか効かず(ヤシャには効いた)、また、強力な効果を発揮する弾丸(エンカボウ弾など)は、事実上、タクアン和尚が封印していた魔銃「ガン鬼の銃」でなければ扱えないなど、使用できる人間が非常に限られている。
[編集] その他用語・武器解説
このアニメの、公式サイトには、武器や用語の細かい設定などを掲載していない(2007年4月現在)。そのため、ここに記す固有名詞の多くはアニメ本編から直接聞き取ったものであり、推量の域を出ないことに留意していただきたい。
- ガン鬼の銃
- 「ガン鬼の天」「ガン鬼の地」という二丁で一組のリボルバー拳銃。GUN道を究めたものしか手に取ることができず、資格無き者が手にすれば鬼になると言われている。この銃を手に取ったことで、今まで何人ものGUN道使いが命を落とした。ガン鬼の銃には鬼が宿っており、精神力が弱ければ、鬼に体をのっとられてしまう。たとえ、鬼に打ち勝ったとしても、二丁とも手に入れなければ、いずれ鬼に体を乗っ取られてしまう(頭が爆発するという説もある)。また、鬼と化した人間をムサシは変貌した姿で、夢姫とカグヤはその姿ではなく、角の生えている影で判断したこと、そして鬼と化した明智光秀に関する回想において光秀の姿が変貌せず、影が変形していたことから、ガン鬼の銃を持たない者には鬼と化している人間も普通の人間の様にしか見えないと思われる。
- ガン鬼の銃で撃った弾は通常の100倍の威力で敵を倒し、またいかなる弾だろうと撃つことが出来る。さらにはガン鬼の銃を手にした者の潜在能力を10倍から100倍にまで高めることが出来る。天下無敵天下最強の伝説の銃である。
- 「ガン鬼の地」が見つかっていないため、タクアン和尚は自身の義手の中に「ガン鬼の天」を封印していたが、ガンダダーンを倒すために封印を解き、ムサシに託した。
- 「ガン鬼の地」は月にあると言われていたが、カグヤたちの母が月から持ってきており、秀吉の死体の手に握られていた。
- ちなみに、銃弾の反動による空中移動も可能。
- オンミョウダン(陰陽弾?)
- ムサシが荼毘の字から買ったアヤカシ用の弾丸。陰陽道との関係は不明。使用時のムサシの「うおっまぶしっ!」(後述)は名言。
- エンカボウダン(「炎華暴弾」?「炎渦防弾」?)
- ガンダダーンを倒すため、荼毘の字がムサシに売りつけた装填するだけで何度でも使うことが出来る不思議な銃弾。火炎放射器のように銃口から連続して炎を打ち放つ。引き金を引いている間は炎を出し続けるようだが、通常の銃で撃った場合は威力が10分の1まで下がり、銃本体が熱に耐えられず溶けてしまう。これは、ガン鬼の銃のような丈夫な銃を使うことで回避できる。引き金を断続的に引くことは炎弾モードと呼ばれ、火球を飛ばすことが出来る。
- 眠り弾(ねむりだま)
- ムサシが荼毘の字から買った弾丸。撃った相手を殺すことはなく、一時間ほど眠らせる。見た目は普通の銃弾と全く変わらない。
- 電気剣
- ムサシが荼毘の字から買った刀。斬った相手を殺すことはなく、気絶させる。
- オンミョウケン(陰陽剣?)
- ダンジョウが使用する剣術。手首から日本刀の刀身の先までを赤いオーラで包み込む。通常の武器では傷つかなかったヤシャの服を切り裂いた。
- 念剣・メイレツ(ねんけん - )(「冥裂剣」?)
- ロウニンが使用するアヤカシの骨で鍛えられた刀。近くにアヤカシがいると反応し、赤いオーラで包み込まれる。ダンジョウのオンミョウケンと同じく、ヤシャを傷つけることができた。赤いオーラは持ち主のロウニンの意思によって自由自在に発生させる事が出来、またこのオーラを飛ばして敵に叩き付け(技名:ネンケン波動)、敵を吹き飛ばす事も可能である。
- ダンパセン
- ロウニンがムサシ用に手に入れたらしい。防御に使ったり、補助武器として使ったり、投げて使ったりと使い道が広い。
- 銀の弾(仮称)
- デスペラードがイギリスの教会で買ったゴーストバスター用の弾丸。日本のアヤカシに効果があるかどうかは不明。
- 封印魂(ふういんこん、ふういんだましい[2])
- 遥か昔に陰陽師達がアヤカシ封じの為に作ったと言われる、7つ集めることで、アヤカシを封じることが出来ると言われる秘宝。当初は巻物の形をしていたが、二つ目以降は勾玉のデザインに変更された。
- 日本中に散りばめられており、それぞれウラシマが作ったアヤカシ避けの結界やトラップ等に守られている。
- 一つ目の封印魂は、現在の本栖湖の位置にあたる湖に水没した城の中に隠されていた。
- たいま刀(退魔刀・対魔刀?)・げっか(月下・月華?)
- カグヤの持っている対アヤカシ用の短刀。
- エキストラクト
- アヤカシとなったリョウゲンが人の心(と、スベスベなお肌)を保つために、必要となるエネルギーのようなもの。主に若い女性から吸い取る。リョウゲンにエキストラクトを吸われた女性は、まるで老婆のようなしわが体中に出来る。
- 伊賀忍法・木の葉隠れ
- ニンジャ太郎がデスペラードにせがまれて見せた忍術。風を巻き起こし、自身の体を木の葉で完全に覆い隠す。ただ、完全に隠れているとは言い難く、デスペラードの不興をかった。
- 「うおっまぶしっ!」
- 第2話においてジショウダにオンミョウダンを発射し、それが通用しなかった際にムサシが唐突に放った台詞。直前にムサシをまぶしがらせるようなシーンは見当たらないため、いったい何をもってこの台詞を喋らせたのか制作側の意図は不明である。演出の準備の遅延から、該当場面のシーンを丸ごと削除したのではという説や、攻撃直後にジショウダのアップのシーンが入っているため、ジショウダの目が光ったために「うおっまぶしっ!」と叫んだのではないかと言う説がある。この作品を象徴する台詞として、一部の視聴者には格好のネタとなっている。声優の浪川大輔のサインに「うお まぶし!」と書かれたり、26話で佐々木小次郎がムサシの好物のひつまぶしを一緒に食べようと誘うときにムサシが「ひつっまぶしっ!」とわざとまぶしっを目立たせるような効果音をつけたこと、もあり、スタッフ側もネタにしていた可能性がある。また、後番組のRGBアドベンチャーでも1話で主人公のリュウが「うっ、まぶしっ!」と発言している(ただし、こちらはちゃんとまぶしがっている)。
- 信玄餅(しんげんもち)
- 第14話にて、敵である武田信玄が居城に戻ったときに、空腹のため好物である信玄餅をアヤカシに要求した際に出てきた餅。実際の信玄餅と第14話に描写されている信玄餅があまりに違いすぎ、また餅だけ何故か小学生がクレヨンで描いたようなタッチだった為、ファンの間で話題騒然となる。折しも前回の第13話でMUSASHIの作画のクオリティアップが懸念されていた直後なだけに、ファンの間では「MUSASHI-GUN道-完全復活」と賞賛される象徴となった。なお、この時代に信玄餅は存在しないが、そのあたりはフィクションならではの演出といえるだろう。後にアニマックスでの放送では修正が行われたが一番問題とされた青と赤のカビが生えている様な描写のみが削除され、単に大福(というよりは卵に近い)にしか見えない絵になってしまい抜本的な修正とはならなかった。
- 「だな!」
- ロウニンの決め台詞。第11話以来頻繁に使うようになり、いつのまにか他のキャラも真似するようになる。ロウニンは自分の決め台詞の流行を喜ぶ一方で台詞をとられることに渋い顔をしており、複雑な心境であるようだ。阿蘇山では「だな!」の代わりに「あっそ」という相槌を使用したこともある(言うまでもないが阿蘇とあっそをかけてある)。第11話が初出だが、実はムサシのほうが先にこの台詞を使用している。『ルパン三世 セブンデイズ・ラプソディ』にて次元が「だな!」と言ったことが一部で話題になった。
[編集] MUSASHI世界の歴史
- この歴史は、作中では「裏の歴史」と呼ばれ、1597年以降は「表の歴史」と呼ばれる史実とは大きく異なる。
- 1500年代初期 レオナルドダビンチ死亡
- 1573年 武田信玄死亡
- 1582年 明智光秀が本能寺の変を起こす。光秀と織田信長死亡。
- 1597年~ 慶長の役で豊臣軍が勝利。朝鮮出兵に反対していた徳川家康はこの頃から力を失っていく。
- 1600年7月 石田三成挙兵。アヤカシが千年の眠りから目覚める。
- 1600年9月 関が原の戦いが起こる。小早川秀秋の活躍により西軍が勝利。
- 豊臣秀頼が征夷大将軍になる。
- 大阪に豊臣幕府が開かれる。
- 1603年 家康がヤシャと出会う。
- 江戸がアヤカシの手に落ちる。
- 1604年 荼毘の字のカラクリ屋に忍び込んでいた猿飛佐助がヤシャに猿の姿にされる。
- 1605年 一乗寺下り松の決闘(第1話)。
[編集] 話題の背景
本作は幅広い年齢層を対象とした冒険活劇であるが、BSデジタル放送の普及率が低い現状において、その知名度は必ずしも高いものではなかった。広報活動がほとんど行われていないこともあり、同時期のアニメ放送本数が週60本近くもあるという飽和状態の中、放送開始すら知らない人が殆どという状況で、シリーズはスタートする。
基本的にアニメーション作品の制作現場は、慢性的に人材と予算が不足している。(ことに本作品の場合、ただでさえ動画が大量に必要なアクションシーンが、チャンバラとガンアクションが複合された複雑なものになっている。)MUSASHIはこれらの問題が画面上に顕著に表れてしまい、程なくしてGyaOにて無料配信が開始された為に視聴者が急増し、ネット上において話題になった。
大きく崩れる作画、アクションシーンの稚拙さ、表現としての演出なのか判断に苦しむスローモーション、カットごとに違う小道具のデザイン、音声と映像のタイミングがズレている、写真をそのまま取り込んだ背景など、多くの不備があり、これらによって一部の好事家からは、それらを笑いあう「ネタアニメ」として、(制作側には不本意であろうが)最上級の評価を与えられてしまう事となる。
しかし、こうした問題を否定的(?)に捉える傾向が多い中、一部でキャラクターの台詞回しや声優の熱演などを評価するファンもいる。とくに声優陣は、この作品によって知名度や人気、評価がさらに高まるという結果となった。
また、他作品の主題歌などの音楽に合わせて独自に映像を編集したもの(MADムービー)を、YouTube等にアップロードする者も現れ始め、その作品をきっかけにMUSASHIの存在を知るというパターンも数多く見受けられた。[要出典]この中には海外アニメファンも含まれており、アニメフォーラムで"The worst anime of the century(今世紀最悪のアニメ)"の名を冠されて話題を呼んだ。
[編集] アニメーションとしての水準
史上稀に見る低品質さで妙なブレイクを果たした本作は、第一話から視聴者を驚かせたが、第一話は本作中では最高クラスの品質であったと言われている。ネタアニメとして見ている視聴者は、各話でクオリティの向上が見られると逆に「本作の味が失われる」と批判するという、奇妙な作品になってしまった。実際、放送予定を急遽変更し総集編(事実上放送休止に等しく、GyaOでは放送されなかった)の翌々週の放送では作画の品質が上がっていたのだが、それに対するファンの嘆きが続出した。
後述の放送オリジナルバージョンと称してDVD-BOXを発売した事も、本来ならば行われるはずのリテイク作業を省くという悪例となった為、今後のアニメ業界に悪影響を及ぼす事が懸念される。
[編集] MUSASHIにおける主な問題点
具体的な問題例にまで言及していくときりが無いため、ここでは最も視聴者の話題を呼んだ一例のみを挙げる。
- 11話における小早川の姿
- 小早川の項でも触れたとおり、10話後半のシーンでは彼の姿について理解しがたい展開となっている。これは話の流れから判断すれば、『外見は普通だが、精神を何らかの邪悪な存在に乗っ取られており、その姿が影にだけ反映されている』という、普遍的な展開をスタッフは意図していたと考えられる。
- ところが、国外に発注する際にいかなる伝達ミスがあったのか、内面だけでなく外見まで『邪悪な存在』(ここではGUN鬼の鬼)の姿で作画されてしまった結果、どう見ても鬼以外には見えない人物を登場キャラが『小早川』と呼ぶ、あるいは鬼にしか見えない眼前の人物を無視し、影を指して『今の彼は小早川ではない』と判断する等、シュールな光景が展開されてしまうに至ったのではないか、という仮説が立てられる。
- あるいはあえて鬼の姿で作画することで、操られている小早川を象徴的に演出したかったのだ、という考え方も可能だが、その場合は影を指摘するシーンだけが浮いてしまう為、やはりミスと考えるのが妥当と思われる。
- 本作における問題点は多いが、名前持ちのキャラクターを完全に別人と取り違えて作画されてしまった点は、全話を通してもこのシーンのみである。ゆえに本作を象徴する深刻な例としてここでは紹介した。
他にも問題例は多々あるが、おおまかな分類をするにとどめる。
- 動画と効果音やセリフのズレ・不一致
- あまりにも不自然な動き・現象
- 人物や武器などの外観が一貫しない
- 場所・地形やキャラの立ち位置がカットごとにコロコロ変わる
- 画面と内容が合わないため、時にストーリーにまで矛盾を生む
- 動画数の少なさ
- 同じシーンの使いまわしの多さ
- 実写画像の切り張りで構成された背景
- 誤字の頻発
- 各方面への予告と放送時のタイトル・あらすじが一致しない
- これらが毎回当たり前のように起こった結果、「MUSASHIではよくあること」とまで認識されてしまっている。なおアニマックスでは目立つ作画ミスのいくつかは直されている。(当然、前述の小早川の姿も修正済み。しかし影の角まで修正(削除)してしまっているため、影を指摘するシーンがかえって浮いてしまっている)
[編集] スタッフ
- 原作:モンキー・パンチ
- 制作統括プロデューサー:管谷信行
- 監督:木下ゆうき
- キャラクターデザイン:須田正巳
- チーフシナリオライター:酒井直行
- 美術監督:中原英統
- 音響監督:高桑一
- 音響制作:平田哲、明瀬礼洋(ダックスプロダクション)
- 音楽監督:石黒典生
- 劇中音楽:小池敦、杉本善徳
- 編集:西山茂(リアル・ティ)
- 制作:ACCプロダクション制作スタジオ(第1話では制作ではなく製作と表記されていた)
- 製作:「MUSASHI」製作委員会(ACCプロダクション、イーネットフロンティア)
- 主題歌
- 1~15話まで
- オープニングテーマ:「GHOST BUSTERZ」歌:ULTRA BRAiN
- エンディングテーマ :「STYLE」歌:Kimeru
- 16話以降
- オープニングテーマ:「Glitter」歌:Phantasmagoria
- エンディングテーマ :「艶色の光」歌:青山愛
[編集] 放送局・メディア
- BS-i(BSデジタル放送)毎週日曜9:30-10:00 ※放送終了
- GyaO(インターネットテレビ)毎週土曜12時頃に1話毎更新 ※2006年12月30日から再放送。2話毎更新。
- ANIMAX(CS放送)毎週木曜23:00-23:30、(木)28:00-28:30、(金)14:30-15:00 ※修正版での放映
- フレッツ・スクウェア(NTT東日本フレッツユーザー向・インターネットテレビ)毎週月曜日更新、過去の話も閲覧可能。
※尚、BS-iでは放送終了後に総集編を3回に渡って放送(当初は同じくACCプロダクション制作の「ギルステイン」が放送予定とされていたが急遽差し替えとなった)
[編集] サブタイトル
前述の通り、各方面への予告と放送時のタイトル・あらすじが一致しない時がある。各種メディア向け発表はBS-iをはじめとする作品紹介ページや、アニメ雑誌向けに公表されていたものである。
話数 | 本放送 | 各種メディア向け発表 | 次回予告 |
---|---|---|---|
第1話 | GUN道 MUSASHI | GUNDOH ムサシ | GUN道 |
第2話 | GUN道 | ガン道 | タクアン和尚 |
第3話 | タクアン和尚 | タクワン和尚 | ガン鬼の銃 |
第4話 | ガン鬼の銃 | (同左) | 鬼の道 |
第5話 | 鬼の道 | (同左) | 牢獄と夢と |
第6話 | 牢獄と夢と | (同左) | ガン鬼の地 |
第7話 | ガン鬼の地 | (同左) | 戦乱の世、再び |
第8話 | 兆し | 戦乱の世、再び | 月の巫女 |
第9話 | 月の巫女 | 夢姫 | 真田十勇士 |
第10話 | 真田十勇士 | (同左) | 城取り勝負 |
第11話 | 城盗り勝負 | (同左) | 猿飛佐助 |
総集編 | 総集編 地の巻 | 総集編 | (無し) |
第12話 | 猿飛佐助 | (同左) | 封印魂(ふういんだましい) |
第13話 | 封印魂 | (同左) | 水没した城 |
第14話 | 水没した城 | (同左) | あの女、再び |
第15話 | あの女、再び | (同左) | 過去を撃て! |
第16話 | 過去を撃て! | (同左) | 謎の陰陽師 |
第17話 | 謎の陰陽師 | (同左) | ウラシマとヤシャ |
第18話 | ウラシマとヤシャ | (同左) | 池と鐘乳洞 |
第19話 | 池と鐘乳洞 | 血の宴 | アヤカシ抹殺 |
第20話 | アヤカシ抹殺 | (同左) | 相討ち |
第21話 | 相討ち | (同左) | 休息の日 |
第22話 | 休息の日 | (同左) | ラセツの最期 |
第23話 | ラセツの最期 | (同左) | 金の城 |
第24話 | 金の城 | (同左) | 破滅 |
第25話 | 破滅 | (同左) | 恋 |
第26話 | 恋 | (同左) | 総集編1 地の巻 |
総集編1 | 地の巻 | (ギルステインの予定だった) | 総集編2 天の巻 |
総集編2 | 天の巻 | 総集完結編 | |
総集完結編 | 総集完結編 |
[編集] 関連商品
- 放送オリジナルバージョンDVD-BOX(2006年7月7日発売。1話-8話収録。初回限定生産・5枚組。ゲオにてレンタル中)
- 発売まで2週間を切った6月下旬、突如通販サイトに情報がアップされ、放送版そのままでの発売は無いと思っていたファンは、突然の発売決定に騒然となる。収録映像は放送版そのままで作画修正の跡は無く、黒塗りのBOXに大きく「封印」とデザインされるなど、自虐的な装丁が目立つ。
- 収録フォーマットの不可思議さ(本編がレターボックス、特典映像ディスクがスクイーズ。画質を考えれば、普通は本編と特典の収録形態は逆)や、チャプター未設定、ブックレット無し、パッケージのあらすじがBS-iのサイトに掲載された「間違ったまま」のものだったりと、こちらも本編同様の突貫工事ぶりを発揮してしまっている(ただし、価格は1万円とDVD-BOXとしてはかなり安い)。
- 特典映像ディスク「アフレコバージョン」には、音声収録の際に使用された1~3話の映像(収録時に未完成だった部分には、原画や絵コンテを流用)を収録。本編ディスクでカットされたヤシャのアイキャッチも収められている。
- 尚DVD化されたのはこの商品のみで9話以降はDVD化されていないままである。
- MUSASHIBOX(仮)
- 再び突如幾つかの通販サイトに情報が載り、「2007年5月16日発売予定」とされていたが4月下旬になって突如製作メーカーから発売中止になった。
- オリジナル・サウンドトラック(2006年9月20日発売予定だったが発売中止の模様)
[編集] その他
- BS-iで放送されるアニメ番組の殆どにはネット上に無断で画像や動画をアップロードする事に対する警告文のテロップが流れるのが慣例となっているが、この番組の場合以下の理由で警告文テロップの表示が行われていない。
- 制作にBS-iやTBSが関わっていない為(所謂、番組買い取り枠の為)。
- 制作側に警告文テロップ表示の意思がない為。
[編集] 脚注
- ^ GyaOの作品紹介ページにおいて「賢者の舞」と表記されているが、公式ソースによる正式な表記は現在のところ、確認されていない。そのため技の効果である邪気を顕かにするという意味を持つ、「顕邪の舞」という読みも考えられている。
- ^ 第13話の予告ナレーションにおいては「ふういんだましい」だが、劇中においては「ふういんこん」と呼称される。
[編集] 関連項目
- ガンドレス(MUSASHIの制作会社、ACCプロダクションが撮影に参加した作品)
- アンサー・スタジオ(24話目の作画担当、この回は作画崩壊が少なく、1話目の作画水準に戻っている、もしくはそれ以上と評された)
- ヤシガニ(ロスト・ユニバースの第4話の事及びロスト・ユニバースの俗称。詳細はリンク先参照)
- RGBアドベンチャー
[編集] 外部リンク
BS-i 日曜9:30アニメ枠 | ||
---|---|---|
前番組 | MUSASHI -GUN道- | 次番組 |
- | RGBアドベンチャー |
カテゴリ: 出典を必要とする記事 | アニメに関するスタブ | BS-iのテレビアニメ | アニメ作品 む | 宮本武蔵