ケビン・ミラー
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ケビン・ミラー(Kevin Millar, 1971年9月24日 - )は、アメリカ合衆国・ミズーリ州出身のプロ野球選手(内野手)。メジャーリーグ、ボルチモア・オリオールズ所属(2006年現在)。 2003年に中日入団の予定だったが、トラブルの末結局来日せず。
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[編集] 略歴
- 身長/体重 183cm/95kg
- 投/打 右/右
- 出身地 アメリカ合衆国・ミズーリ州
- 球歴・入団経緯
[編集] ケビン・ミラー問題
2003年1月から2月にかけて中日ドラゴンズとボストン・レッドソックスの間で発生したミラーの入団を巡って起きた騒動のこと。
2003年1月、それまで主砲として活躍していたレオ・ゴメスの引退に伴い、新しい主砲を探していた中日が当時フロリダ・マーリンズに所属していたミラーに白羽の矢を立て、2年契約年俸総額660万ドルで契約を結んだ。
ところが、マーリンズが中日に譲渡する為にミラーをウェーバー公示にかけたところ、突如レッドソックスが獲得を表明した。メジャーリーグと日本球界の間には「日本の球団に譲渡する目的でウェーバーにかけた選手は獲得をしない」という紳士協定があり、レッドソックスのやり方は明らかな協定破りだと思われる。
レッドソックスはまずミラー本人と交渉をするが、ミラー側が拒否。すると、今度は中日に対し「ミラーに支払った契約金を全額レッドソックスで肩代わりする」「代替選手としてベニー・アグバヤニ(現・千葉ロッテマリーンズ)を中日に譲渡する」と言う条件でトレードを申し込むも、中日側が拒否。後にメジャーリーグ機構が「ミラーの所有権は中日にある」という声明を発表したこともあり、中日はミラーを支配下選手登録する。
しかし、ここで突如ミラーが翻意し、レッドソックスの入団を希望し、来日を拒否。中日側が説得を続けるも、ミラー側は「米軍で軍医補をしていた父親が最近のイラクを巡る状況から日本へ行くことを心配している」と頑として首を縦に振らず、さらには会談の日時を指定しておきながら姿を見せない、と言った態度に出る。また、メジャーリーグ選手会がミラーを支持し、中日がミラーとの契約を解除しない場合は、東京ドームで開催予定であったシアトル・マリナーズとオークランド・アスレチックスの開幕戦への選手派遣を拒否することをほのめかす。これらの状況から中日は「これ以上の説得は無理」と判断。結局「ミラーが契約金を全額返還し、中日側に謝罪をする」「マーリンズが中日に金銭補償をする」と言う条件で中日はミラーとの契約を破棄する。ミラーはレッドソックスに入団し、中日はミラーの代わりとしてアレックス・オチョアを獲得する事となる。なお、アスレチックスとマリナーズは、イラク情勢の変化を理由に、結局来日を中止する。
今後もこのような問題が起こる可能性もあり、早急に日米間で契約に関しての明確なルール作りが望まれる。しかしながら、このような問題には日本国内でも球団間に利害の対立があり、メジャーリーグ側とのルール作りには困難が予想される。
なお、ミラーは中日とのトラブルについて、「ニューヨーク・メッツと契約してから翻意した日本人三塁手(中村紀洋)と同じこと」と述べている。また、ミラーはレッドソックス入団後も雑誌等のインタビューで「機会があったら日本でプレーしたい」と言っているが、このような問題を起こした経緯(後に日本のマスコミには「中日に入団する」と言っていた一方でアメリカのマスコミには「レッドソックスに入団する」と言っていた事も明らかになった)などから今後、日本の球団が獲得に乗り出す可能性はまずないと思われる。
[編集] レッドソックスではワールドシリーズ制覇に貢献
レッドソックスでは一塁でクリーンナップを打つなど大活躍し、2004年にはワールドシリーズ制覇に貢献するなど、ボストンではスター選手となった。結果的にレッドソックス入団はミラーにとっては大正解だったといえる。
[編集] 年度別打撃成績
年 | 所属 | 試合 | 打数 | 得点 | 安打 | 二塁打 | 三塁打 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 四球 | 三振 | 打率 | 出塁率 | 長打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1998年 | FLA | 2 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | .500 | .667 | .500 |
1999年 | FLA | 105 | 351 | 48 | 100 | 17 | 4 | 9 | 67 | 1 | 40 | 64 | .285 | .362 | .433 |
2000年 | FLA | 123 | 259 | 36 | 67 | 14 | 3 | 14 | 42 | 0 | 36 | 47 | .259 | .364 | .498 |
2001年 | FLA | 144 | 449 | 62 | 141 | 39 | 5 | 20 | 85 | 0 | 39 | 70 | .314 | .374 | .557 |
2002年 | FLA | 126 | 438 | 58 | 134 | 41 | 0 | 16 | 57 | 0 | 40 | 74 | .306 | .366 | .509 |
2003年 | BOS | 148 | 544 | 83 | 150 | 30 | 1 | 25 | 96 | 3 | 60 | 108 | .276 | .348 | .472 |
2004年 | BOS | 150 | 508 | 74 | 151 | 36 | 0 | 18 | 74 | 0 | 57 | 91 | .297 | .383 | .474 |
2005年 | BOS | 134 | 449 | 57 | 122 | 28 | 1 | 9 | 50 | 0 | 54 | 74 | .272 | .355 | .399 |
2006年 | BAL | 132 | 430 | 64 | 117 | 26 | 0 | 15 | 64 | 1 | 59 | 74 | .272 | .374 | .437 |
通算 | 9年 | 1064 | 3430 | 483 | 983 | 231 | 14 | 126 | 535 | 6 | 386 | 602 | .287 | .366 | .472 |