デビルマン
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『デビルマン』(Devil Man) は永井豪による漫画作品およびそれと同時に作られたTVアニメ作品。
目次 |
漫画版・TV版誕生のいきさつ
永井豪の漫画『魔王ダンテ』(「ぼくらマガジン」連載)をベースに「悪魔をヒーローとした作品」としてテレビ用企画を設定。その設定を基に別個に、漫画版を永井豪が執筆、テレビアニメ版は脚本担当の辻真先がオリジナルストーリーを構成した。両作は『先行する原作漫画とそのアニメ版」といった関係ではなく、永井自身が指摘しているように『同一の基礎設定を使用して描かれた2つの作品』という関係に近い。漫画版は購読者層をやや高めに設定したことと、連載を経る毎に黙示録的な世界観へと変遷していったのに対し、アニメ版は単純な反面、低年齢層の視聴者を取り込みやすいヒーロー物の体裁を取っている。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
漫画版
1972年から1973年にかけて『週刊少年マガジン』にて連載された。全53話。
ストーリー
氷の中で眠っていたデーモン(悪魔)が、地球を人類から奪い返そうと目覚めつつある。不動明は親友の飛鳥了からそう知らされ、人類を守るためにデーモンと合体して悪魔の力を手に入れようとする。人間がデーモンと合体しても人間の心を持ち続けるための条件(合体時に理性を失った状態でいる、デーモンの意識を抑える強い意思を持つ、善良で純粋かつ正義を愛する若者である)を満たした明は、デーモンの勇者・アモンと合体。人間の心と悪魔の力を持つ悪魔人間・デビルマンとなる。
デビルマンを倒すため次々にデーモンの刺客が迫り、ついにはデーモンの人類に対する総攻撃が行われる。人類は伝説上の存在と思っていたデーモンからの攻撃に戸惑うが、近代兵器の力でデーモンに大きな被害を与える。そこで、デーモンは人間との無差別合体を始めた。理性ある人間との合体はデーモンにとっても死を意味し、一人一殺のこの作戦は数に劣るデーモン側に不利と思われた。ところが、この作戦の結果、世界的な権威・雷沼教授が「悪魔の正体は社会に不満を持つ人間」と発言したため、お互い疑心暗鬼になった人類は悪魔狩りの名の下、中世の魔女狩りのごとくデーモンと疑わしい人物を次々と逮捕・拷問にかけていった。
事の成り行きを見守っていた明は単身で無数のデーモンと戦うが、多勢に無勢で倒れてしまう。デーモンがデビルマンにとどめを刺そうとしたとき、魔将軍ザンが、デビルマンを生かすことが大魔神サタンの意向だと告げ、デビルマンを逃す。一人の力では戦えないと悟った明は、無差別合体で覚醒した他のデビルマンを集め、デビルマン軍団を組織した。
明が無数のデーモンとの戦いから帰還したことで、自分の思い通りに物事が進むことを不思議に感じた了は、事件について考え直すため自宅に向かう。自宅を調べると、悪魔実在の証拠である石像は偽物で、しかも見つけた写真には自身とは別人の"既に死んでいる了"が写っていた。混乱する了の前に無数のデーモンが現れ、了を迎えに来たと告げて、全ての謎が氷解する。了こそ、デーモンの支配者である大魔神サタンだった。
記憶を取り戻した了は、デビルマンが人類のため戦っていることを隠し、不動明は悪魔に取り付かれたと話した。牧村夫妻は悪魔を匿ったとして殺される。事ここに至り、お互いを信じず殺し合う人類に絶望した明は、残された戦う意義として牧村美樹を守ろうとする。しかし、美樹の下へ駆けつけた明が見たものは、狂気に身を任せた住人たちが美樹を惨殺し、その生首を槍の先に掲げている地獄絵図であった。明は怒り狂い、美樹を殺した者たちを焼き尽くす。
全ての希望を失った明は、最後の行動として、デビルマン軍団を率い、サタン率いるデーモンとの最終決戦・アーマゲドンに臨む。
最終決戦の直前、サタンは明に会い、デーモンの時代を共に生きようと語りかける。サタンは両性具有の存在であり、了としての生活を送るうちに明を愛してしまったのだ。しかし明の返した答えは徹底抗戦だった。アーマゲドンは数十年間続き、デビルマン軍団、デーモン、双方の全滅で幕を下ろした。人類も全滅していた。生き残ったのは明とサタンだけだった。
戦いが終わった後、サタンは明に語った。かつて地球を支配していたデーモンを、創造主たる神が滅ぼそうとしたこと。それに反発したサタンはデーモン側について戦い、勝利して永い眠りについたこと。目覚めると地球が人類に支配されていて、サタンは地球を荒らした人類を許せなかったこと。しかしサタンは自分が人類に対し行ったことが、かつて神がデーモンに行ったことと同じだと気付き、人類を滅ぼしたことを後悔して明に謝罪した。
サタンが語り終えたとき、戦いで傷ついた明は息を引き取り、サタン以外の命が絶えた地球に神の軍団が降臨して物語は幕を下ろす。
登場人物
- 不動明(ふどう あきら)
- 主人公。人間の心に悪魔の力と姿を持つデビルマン。合体したデーモン、アモンが強い能力を持っていたことにより、悪魔以上の能力を得ることになった。両親がいないため、牧村家に居候している。元来は臆病な性格だったが、デビルマンになったことが精神に影響を与え、好戦的な性格に変わった。
- 後半は組織的な攻撃を仕掛けてくるようになったデーモンに対抗するため、世界中からデビルマンを集めてデビルマン軍団を結成する。終盤は人間の醜さを目の当たりにして絶望するも、改めてサタンと戦うことを決意する。
- 飛鳥了(あすか りょう)
- 明の親友。考古学者であった父の研究を引き継ぎ、明とデーモンの合体の準備を整えた。
- 牧村美樹(まきむら みき)
- 牧村家の長女。明と友達以上恋人未満の関係。
- 牧村健作(まきむら けんさく)
- 美樹の弟。愛称は「タレちゃん」。
- 牧村夫妻
- 明を実の息子のように世話している。
- 木刀政
- 明に喧嘩を売った不良グループのリーダー。しかし明に叩きのめされた挙句に、デーモンに操られていたのを助けられ、以降、人間のままグループ全員で、明とデビルマン軍団に協力する。牧村家が近隣の住民に襲撃された際に一人居合わせ、美樹と健作を守って奮戦するが惨殺され、美樹同様、その死体をバラバラにされる。
影響
この強烈なストーリーには当時の読者のみならず、後世の作家・海外の作家たちに多大な影響を与えた。およそ「世紀末物」を扱った日本のアニメ・漫画は全てがデビルマンの影響下にあるといっても過言ではない。後世のそれら「世紀末物」が「大風呂敷を広げて纏められないで破綻した。」のに対して「『デビルマン』のみが唯一、大風呂敷を広げてきちんと纏め上げた。」と評される。
またストーリーだけではなく、永井の独特の感覚から生まれた悪魔の造形美も後世の漫画・アニメに影響を与えている。
永井自身も『デビルマン』の印象は非常に強かったようであり、その後の作品群にはデビルマンが直接・間接に影響しているものが多々見受けられる。『デビルマン』執筆終了直後、『バイオレンスジャック』の連載が開始されるも、当初は永井自身も含めだれも「続編」とはわからなかった。その長大な物語のラストにて「実は『デビルマン』の続編であった」ことに帰着され、多くの読者にかなりの衝撃を与えた。長期連載の『バイオレンスジャック』を独立した作品と見ていた読者にとって、その衝撃的結末は現在に至っても是非に二分される。(無論、そのラストだけをもって評価される作品でもない)
更に『デビルマンレディー』(『レディー』)が執筆された。こちらも当初は続編とは言明されてはいなかったが、物語の中盤辺りからデビルマン不動明が堂々と登場し、作品の位置づけが読者には理解しやすかった。(作中にて、正編との関係がパラレルワールドであることが明かされている)しかし、正編『デビルマン』との関連(世界観、人物相関)から否定的意見も少なくなかった。
この『レディー』では、後年執筆された複数の作品に連なる「人間は進化の果てに悪魔化する」という、作家的テーマが明確に現れていることを強調しておきたい。このテーマは正編で描かれていた、デーモン/人間(サタン=飛鳥了/デビルマン=不動明)の対立構造を根本的に変え、『レディー』にも登場する『魔王ダンテ』のテーマ神/悪魔の対立構造に戻ったものとなった。
その後、永井豪原作の『AMONデビルマン黙示録』(マガジンZ:講談社)が、衣谷遊の作画で発表され、ビデオアニメ化されているが、この作品はオリジナルの『デビルマン』の補完あるいはトリビュート作品として位置付けられると思われる。
また、『デビルマン』に対するトリビュートコミックとして、多くの漫画家による『ネオデビルマン』も発表された。(1996年~1999年、コミックガンマ:竹書房~モーニング新マグナム増刊:講談社)
ハリウッドを中心として海外からも、このデビルマンを実写化したい、というオファーは過去に何度も寄せられたようだが、いずれも「デビルマン=悪魔、敵」というコンセプトであったことやその他の契約上の理由などで、作者本人はOKしなかった、というエピソードがある。
派生漫画作品
永井豪による作品
- バイオレンスジャック(1973年~、週刊少年マガジン他)
- 新デビルマン(1979年、1980年、1981年、増刊少年マガジン)
- デビルマンレディー(1997年~2000年、週刊モーニング)
他の作家による作品
- 蛭田充版デビルマン(テレビアニメ版に準拠した漫画作品。秋田書店「冒険王」掲載)
- SUNDAY COMICS版(1972年、秋田書店)
- N COMICS版(1976年、永岡書店)
- STAR COMICS版(1986年、大都社)
- 風子瞳(五十子勝)版デビルマン(テレビアニメ版に準拠した漫画作品。講談社「テレビマガジン」「たのしい幼稚園」掲載)。
- ネオデビルマン(1999年、2000年、講談社)
テレビシリーズ
放送時期
- 放送期間:1972年(昭和47年)7月8日から1973年(昭和48年)3月31日
- 放送回数:全39話(NET(現テレビ朝日)系列初放送は38話)
- 放送時間:毎週土曜日20:30 - 20:56
- 放送局:NET(現テレビ朝日)系
- キー局バージョン(26分地域用でエンディングの放送はなく、オープニングと予告編はローカル局バージョンより短い)とローカル局バージョン(30分地域用)がある。(DVDは両方収録)
概要
「人類滅亡をもくろむデーモン族の妖獣に、デーモン族の裏切り者デビルマンが人間を守るために戦う」という基本線は、漫画版と共通している。しかし、作者の個性によって設定が拡大し終末テーマの大作SFへと発展していったのに対して、TVシリーズ版は一話完結でデビルマンが妖獣と戦うという基本線を守り続け、ヒーローものとしてのスタンダードな展開は最後まで全うされた。 しかし、ほとんどのエピソードの脚本を担当した辻真先が永井豪作品のファンであり、そのテイストを意識してストーリーを展開したため、「勧善懲悪に終わらない毒のあるストーリー」「ギャグやブラックユーモアも交えた展開」等々、永井作品の特色は充分に生かされていた。 また、漫画版とは逆にデビルマンの意識が不動明を取り込んだ形になっているため、「愛に目覚めて人間の側に立った悪魔」という部分は漫画版よりも強調されている。 物語はデーモン族との決着を見ないまま39話で終了し、約4ヶ月後に公開された映画『マジンガーZ対デビルマン』においてその後もデーモン族と戦い続ける姿が描かれている。
ストーリー
ヒマラヤの氷の中に封じ込められた地球の先住民族・デーモン族が復活した。地球の支配権を手にするため立ち上がった魔王ゼノンは、デーモン族最強の勇者デビルマンを呼ぶ。ヒマラヤ登山中だった日本人・不動教授親子は、クレパスからデーモン一族の眠る氷の国へと転落し、デーモン族の妖獣たちに襲われた。不動教授は死亡したが、気を失った息子の高校生・不動明は人間社会へ先兵として潜入するデーモンの宿主として選ばれてしまった。デビルマンは、仲間の妖獣たちを倒して自らが先兵となり、明の体へと憑依した。孤児となった明=デビルマンは、不動教授の親友である牧村教授の家に引き取られるが、人間として生活する中で牧村の娘・美樹への恋愛感情から、次第に「人間界を滅ぼす」という使命に消極的になる。デビルマンの変心に業を煮やした妖獣ヘンゲが美樹を襲ったとき、明はデビルマンに変身しヘンゲを倒した。 こうして、デーモン族を裏切ったデビルマンは不動明として生活しながらも、美樹を守るために送り込まれる妖獣たちと戦う。やがてその戦いは、美樹だけではなく牧村家の人々や友人たち、そして美樹の生きる人間界を守るための戦いになっていく。
テレビシリーズの設定
- 主人公はデビルマンという名前のデーモン族であり、不動明の意思はデビルマンに吸収されて消えている。(ただし、美樹への恋愛感情等、明の意思も生きてデビルマンの人格に影響していると原作者によって語られている)
- 毎回送られてくるデーモン族の刺客=妖獣と戦うため、不動明はデビルマンに変身して戦う(「デービーッル」との掛け声で変身)。
- 光線技などを使う度に技の名前を叫ぶ。
- 人間界に明の正体を知る者はなく、基本的に協力者はいない。後半デーモン族を裏切った妖獣ララのみが、明の正体を知りつつコメディリリーフ的に協力している。また、映画『マジンガーZ対デビルマン』においては、マジンガーZの操縦者・兜甲児に正体を明かして共闘している。
- 日常は明たちが通う名門(なかど)学園を舞台にしている。小中高一貫の学校であるため、美樹の弟・健作ら小学生たちもドラマに関わっている。
デビルマンの技
- デビルウィング
- 翼を展開し、飛行する。拘束されている場合の脱出に使うこともある。
- デビルカッター
- ベルトから三日月状のカッターを多数打ち出す。
- デビルアロー
- 頭部のツノから出す超音波で攻撃。時折、電撃を出しているように見えることもあり、その場合はデビルビームとの違いは判別不能。
- デビルビーム
- 当初は「全身のエネルギーを溜めて作ったエネルギー弾を打ち出す技」であったが、戦いが進むにつれ「敵に抱きついて電撃で焼き殺す技」に変わった。いわゆる必殺技であり、これを食らって生きている敵は基本的にいない。主題歌の中で「熱光線」と歌詞に歌われている。
キャスト
スタッフ
- 原作:永井豪
- 企画:有賀健、旗野義文
- NETプロデューサー:宮崎慎一
- 製作担当:江藤昌治
- 脚本:辻真先、山崎忠昭、高久進、安藤豊弘
- 演出:勝間田具治、鈴木実、山口秀憲、明比正行、白根徳重、西沢信孝、設楽博
- キャラクターデザイン:小松原一男
- 作画監督:小松原一男、白土武、森利夫、荒木伸吾、津乃一(角田紘一)、邦原真琴、落合正宗
- 音楽:三沢郷
- 主題歌
放送リスト
- 悪魔族復活(6.6%)
- 妖獣シレーヌ(7.8%)
- 妖獣ゲルゲ(8.0%)
- 魔将軍 ザンニン(8.6%)
- 眠れる美女 ゾルドバ(9.6%)
- ロクフェルの首(7.3%)
- 恐怖の人形使い ズール(10.0%)
- イヤモンとバウウ(10.4%)
- 脳波妖獣 ゴンドローマ(11.5%)
- 妖獣ガンデェ 眼が歩く(11.5%)
- 真紅の妖花 ラフレール(13.4%)
- 火焔妖獣 ファイアム(14.0%)
- 誇り高き マーメイム(14.0%)
- 氷の国への 挑戦(11.9%)
- 妖獣エバイン 千本の腕(13.5%)
- 闇に住む 妖獣ジェニー(14.3%)
- 切手妖獣ダゴン(13.5%)
- 銀色の魔矢子(12.2%)
- 妖獣アダル 人形作戦(11.5%)
- さらば 妖獣ドランゴ(13.1%)
- 妖獣ドローは 人間が好き(14.6%)
- 妖獣ムガール 幻影の魔術師(14.0%)
- 妖獣ベラ チベットの怪(13.3%)
- 妖獣ジャコン 生きている幽霊(14.0%)
- 妖将軍ムザン 学園大襲撃(12.7%)
- 白銀の妖獣ララ(11.6%)
- 妖獣ジュエル 果てなき欲望(15.5%)
- 妖獣ミニヨン 悪魔のペンダント(12.0%)
- 妖獣ケネトス 謎のネックレス(12.6%)
- 妖獣ファイゼル 影に狂う(12.0%)
- 妖獣キルスキイ 真紅の旋風(13.4%)
- 妖獣オーロラ 輝く牢獄(11.5%)
- 妖獣ウエザース 太陽の反乱(10.5%)
- 妖獣アルロン 恐怖のマキシ(11.2%)
- 妖元帥レイコック 凍れる学園(10.6%)
- 妖獣マグドラー 空飛ぶ溶岩(11.2%)
- 妖獣ウッドドウ 怒れる緑(9.5%)
- 妖獣ドリムーン 月は地獄だ(10.0%)
- 妖獣ゴッド 神の奇蹟(未放送)
(かっこ内は初回放送時視聴率)
補足
第39話(最終話)はローカル局のみの放送であり、キー局では再放送で初公開された。そのいきさつは2説ある。
- キー局が38話で終わるとローカル局の放送枠が1話分余ってしまうので急遽39話を作った。(CDの解説)
- 初めから39話の契約だった(DVDの解説)
その他のメディア
OVA
テレビアニメ版とは違い、永井の漫画の展開に比較的忠実なOVAが講談社を中心として製作、発売された。デビルマン誕生までを描いた『誕生編』、妖鳥シレーヌ及び魔獣ジンメンとの戦いを描いた『妖鳥死麗濡編』の2本が発売。テレビアニメ版も担当した小松原一男がキャラクターデザインを担当し、完結編となる3巻の発売も告知されたが、未完に終わった。当該シリーズはもともとテレビ版でも漫画版でもない、オリジナルのストーリーで全2巻を発売する予定であり、当初から2本分の予算しか組んでいなかったため製作が中断。当該2本のヒットを受けて次巻発売が協議されたが、実現に至らなかった。番外編として同一スタッフによる『CBキャラ永井豪ワールド(ちびきゃら ながいごう わーるど)』「オレは悪魔だ デビルマン!」なども製作されている。2003年になってバンダイビジュアルより誕生編・妖鳥死麗濡編がセットとなった「OVA COLLECTION」(DVD)が発売されている。
- 『デビルマン - 誕生編』 1987年11月1日発売。 キングレコード
- 『デビルマン - 妖鳥死麗濡編』 1990年2月25日発売。 バンダイビジュアル
- 『デビルマン OVA COLLECTION』 2003年3月28日発売。バンダイビジュアル
キャスト
- 不動明:速水奨
- 飛鳥了:水島裕
- 牧村美樹:澄川真琴、高野槇じゅん(芸名変更)
- 不動礼次郎:津嘉山正種
- 不動須弥子:池田昌子
- タレちゃん:鈴木みえ(現・一龍斎貞友)
- シレーヌ:榊原良子
- ジンメン:青野武
- カイム:石塚運昇
- ゲルマー:立木文彦
- アグウェル:中嶋聡彦
スタッフ
- 脚本:永井豪、飯田つとむ
- キャラクターデザイン:小松原一男
- 作画監督:小松原一男、安藤正浩
- 監督:飯田つとむ
- 音楽:川井憲次
- 制作:OH!プロダクション
CDドラマ
- 「デビルマン伝説」
- 未完に終わったOVA版を引き継ぐ形で、1998年10月21日にCD「デビルマン伝説」がファーストスマイルエンターテイメントより発売された。物語の結末であるアーマゲドン編がOVA版と同一の速水奨、水島裕の主演でCDドラマ化されている。なお牧村美樹については高野槇じゅんが引退したため、三石琴乃に変更され、ゼノンには堀勝之祐がキャスティングされた。脚本は瀧晃一、音楽は蓜島邦明が担当した。なお本ディスクは当該ドラマだけでなく、永井豪の他作品「バイオレンスジャック」や「酒天童子」等のイメージ音楽も合わせて収録されている。
映画
初の実写映画。原作の世界観を踏襲しているが、不動明と飛鳥了が双子である等、登場人物の設定がかなり異なる。 「文春きいちご賞」(週刊文春主催の映画賞。ゴールデンラズベリー賞の日本版的な賞。)を受賞した。
T-VISUALという実写とアニメを融合した新技術を使用してデーモンを表している。
キャスト
スタッフ
- 原作:永井豪
- 監督:那須博之
- 脚本:那須真知子
- 特撮監督:佛田洋
- CGプロデューサー:氷見武士
- CGスーパーバイザー:野口光一
- アクションコーディネーター:野口彰宏
小説
- 『真・デビルマン』ソノラマ文庫(朝日ソノラマ)(1981年)全4巻
- 『新ビデオ小説 デビルマン 誕生編』講談社X文庫(講談社)(1987年)全1巻
- 『デビルマン THE NOVEL』電撃文庫(角川書店)(1999年)全4巻
永井豪の実兄、永井泰宇が漫画版をノベライズしたもの。主人公・明の父母に不動礼次郎・須弥子の名が与えられていたり、アモンのかつての恋人・イフェメラが登場したり、木刀政たち不良グループが終盤出てこず、代わりに牧村家襲撃のくだりでは腕がデーモン化した礼次郎の助手が戦ったり、漫画ではほとんど描かれなかったハルマゲドンの描写にページを割いたり、原作にない(あるいは原作を補完する)設定や描写が多々なされている。設定やストーリー展開の一部はOVA版などにも取り入れられている。
ゲーム
- 『デビルマン』(ファミリーコンピュータ、1989年、ナムコ)
- 原作準拠のアクションゲーム。エンディングは二通りある。
- 『デビルマン』(プレイステーション、2000年、バンダイ)
- アクションアドベンチャー。ストーリーは原作に準拠している。
- 『悪魔雀~デビルマージャン~』
- オーツーから2001年に発売。麻雀ゲーム。(MS-Windows版)
パチンコ、パチスロ
- 『デビルマン3』
- 2005年、エレコ(販売はアルゼ)よりリリース。パチスロ機(第5号基準機)。
- 15インチ大型液晶でCGアニメがゲームと連動して映し出される。ストーリー展開とキャラクターは漫画版に準拠しながら、音楽や声優、演出はテレビアニメ版を再現しているという、『漫画版とテレビアニメ版の折衷』の姿をした、デビルマン史上でも珍しいメディア展開商品。
- TV版で明を演じた田中亮一がゲーム中の明の声を担当し、漫画版の明がTVアニメ版のように「デビール」のかけ声で変身し、デビルアローやデビルキックなどTVアニメ版のみで見られた技を繰り出す。また飛鳥了とシレーヌはOVA版でそれぞれ声を担当した水島裕、榊原良子を起用する一方、最終ボスである魔王ゼノンはTV版の柴田秀勝を起用するなど、凝った配役となっている。
- ボーナスゲーム後に派生する、いわゆるリプレイタイム中に、特別ステージである永久氷原に移行すると魔王ゼノンとのボスバトルに発展。更にゼノンに勝利できると、確率は低いが漫画に沿った形で飛鳥了が正体(魔神サタン)を現すプレミアバトルに発展することがあり、勝利出来れば漫画版のラストシーンを再現したエンディングとなる。
- 大当たり中のBGMは揃えた目によって音楽が変わるが、特定の条件をクリアすると水木一郎が歌うアニメ版主題歌、エンディングが流れる。
- 小役とボーナスの同時抽選機能(重複フラグ)を備えた、業界で初めての機体であり、特定の小役を揃えた時点で大当たりが内部で当選していると、時間差で大当たりへと移行する。
- バトルリーチは「デーモンからの脱出(飛鳥了がデーモンから車で逃げる演出)」「美樹を救え(ゲルマー、アグウェル戦)」「妖鳥シレーヌ戦」「魔獣ジンメン戦」「妖虫ラズパ戦」「魔王ゼノン戦」、そしてプレミアである「大魔神サタン戦」。リプレイタイムであるデビルゲーム中に再度大当たりを引き戻すことで大当たりをループさせることが可能であり、理論上では「吉宗」並の出メダル機となる可能性を持っているのが売りであるが、出メダルを全般的に押さえた5号機であるため、実際の連チャン確率はやや低めに設定されている。
関連作品
- バイオレンスジャック(1973年~、週刊少年マガジン他)
- 永井豪作品のキャラクターが設定を変えて登場するのが特徴だったが、最終的に「全編がデビルマンの後日談だった」という形で幕を閉じた。
- 新デビルマン(1979年、1980年、1981年、増刊少年マガジン)
- 歴史を改変しようとするデーモンを倒すため、明と了が時空を超えて過去の世界で戦うサイドストーリー。愛蔵版や文庫版ではデビルマン本編に組み込まれている。
- デビルマンレディー(1997年~2000年、週刊モーニング)
- 「デビルマンという漫画作品が広く知られている世界の出来事」として始まったが、中盤からデビルマン本編とリンクしていった。時系列的には「バイオレンスジャック」の後になる。
- アニメ化もされたが、原作とは世界観の解釈が異なる。
- ネオデビルマン(1999年、2000年、講談社)
- 複数の作家による、オムニバス形式のサイドストーリー集。永井豪自身も参加している。
- AMONデビルマン黙示録(1997年~2000年、月刊マガジンZ)
- 衣谷遊による本編のif的な作品。牧村美樹の死をきっかけにアモンが明の体を支配するという起こりえたもう一つの黙示録を描いている。後にOVA化された。
- おいら女蛮(1974年、小学館)
- 主人公・女蛮子は最初、牧村家の隣に住んでおり、美樹にことあるごとにちょっかいを出していた。その度に美樹はまんざらでもない態度を見せ、一緒にいる明をやきもきさせていた。
- 鉄の処女(アイアンバージン)JUN(1983年 ビッグコミックスピリッツ)