キングレコード
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種類 | 株式会社 |
本社所在地 | 〒112-0013 東京都文京区音羽1丁目2番3号 |
電話番号 | 03-3945-2131 |
設立 | 1951年11月 |
業種 | |
代表者 | 小池武久(代表取締役社長) |
資本金 | 13億円 |
従業員数 | 254人 |
主要株主 | 講談社、東京放送 |
外部リンク | http://www.kingrecords.co.jp/ |
キングレコードは、1931年に講談社(旧大日本雄辯會講談社)の音楽部門として発足したレコード会社。
目次 |
[編集] 概要
演歌に強いレコード会社として知られているが、親会社が講談社という関係を活かしアニメ・ゲーム専門レーベルの「スターチャイルドレコード」を持つほか、ヘヴィメタル・プログレッシブ・ロック専門レーベル「ネクサス」、フュージョンレーベルの「エレクトリックバード」、クラシック専門レーベルの「ドイツ・シャルプラッテン」も持っている。
またかつて、ゲームミュージック専門レーベルでは、「ファルコムレーベル」[1]「コナミレーベル」[2]を持っていたことがある。
- ^ 現在は日本ファルコム自体が自社レーベルで発売、その後マーベラスエンターテイメント(MMV)と業務提携を結び、今後MMVからCDが出される予定である。
- ^ 現在はコナミデジタルエンタテインメント自体がマルチメディアカンパニーとして自社レーベルで発売、現在もその一部をキングレコードに販売委託を行っている。
[編集] 規模が劣る要因
キングレコードが、他の大手レコード会社に比べて規模が劣る原因として、演歌・アニメに強いレコード会社であることと、これらの番組の放送が時間数的には必ずしも多くないことから、テレビ番組やCMでのタイアップが取りにくいことがあげられる。
それでも、近年ではアニメソング(アニメ主題歌、通称:アニソン)では珍しくオリコン週間チャートで『魔法先生ネギま!』の主題歌シングルが3位に、また『魔法少女リリカルなのはA's』の主題歌シングルが2位に入ったことがある。人気J-POPアーティストによるタイアップ前提の楽曲が多くなった最近のアニメ主題歌では希有なケースだと言える。最近では売上減少から演歌部門を縮小・撤退したレコード会社に所属していた演歌歌手を多数受け入れており、一般的には「演歌のキング」として知られている。
[編集] ジンクス
1990年代前半までは、『キングでアニソンを歌うと大成しない。』というジンクスが、音楽業界やアニメ業界の内外で言われてきた。その原因には、当時のキングレコードの「営業力の弱さ」があったことは否定できない。
また、『キング所属のアイドルやアーティストは大成しない。』などと言われたこともある。「演歌のキング」として知られるようになったのは、そのような背景があるからだろう。
そんな中、アニソンは1990年代のスターチャイルドレーベルの本格展開してからの営業努力は、並々ならぬものがあり、その甲斐あって近年では林原めぐみやangela、水樹奈々など安定してオリコン上位に食い込めるアニメ系の人気声優や歌手を輩出。長らく言われてきたこのジンクスも、ようやく過去のものになった感がある。
さらに、売上減少から演歌部門を縮小・撤退したレコード会社に所属していた演歌歌手が多く移籍、以前所属していたレコード会社以上の活躍をしていることから、J-POPを中心にしたレコード会社が売上不振に陥っている中、アニソン同様、売上上昇に貢献している。
[編集] 「~のすべて」、「~の謎」シリーズ
「軍艦マーチのすべて」を1998年に発売して以降、キングレコード社は自社のSPなどの豊かな音源を駆使し、慣れ親しんだ楽曲の伝播や流用の系譜を文化史的に掘り下げるシリーズを展開してきた。 2003年(平成15年)度には「むすんでひらいての謎」が第58回文化庁芸術祭優秀賞を受賞した。
[編集] 「~のすべて」一覧
軍艦マーチのすべて(1998)、君が代のすべて(2000)、軍歌のすべて(2000)、日本の労働歌ベスト(2001)、螢の光のすべて(2002)、ラジオ体操のすべて(2003)、荒城の月のすべて(2003)、四国民謡のすべて(2004)、海ゆかばのすべて(2005)、マーチのすべて(2006)、お玉じゃくしと権兵衛さんのすべて(2006)
[編集] 「~の謎」一覧
五木の子守唄の謎(2003)、むすんでひらいての謎(2003)、赤とんぼの謎(2004)、アリランの謎(2005)
[編集] 沿革
- 昭和6年(1931年)1月:大日本雄辯會講談社にレコード部が設置される(創業)
- 昭和26年(1951年):キングレコード株式会社を設立
- 昭和29年(1954年):英デッカ原盤によるロンドンレーベルによるffrrの第1回LP発売(ハイドン「時計」ほか)
- 昭和34年(1959年)2月28日:ステレオレコードを発売(英デッカ原盤によるロンドンレーベルによるffssレコードなど)。特に第1号であるミュヒンガー指揮によるヴィヴァルディ「四季」(SLB-1)は初版で当時のステレオクラッシックLPとしては異例の2万枚の大ヒットとなる。
- 昭和34年:自社によるステレオ録音をスタートさせる。
- 昭和56年(1981年)10月:英デッカがポリグラムの傘下に入ったことから、同社原盤による新譜などのほとんどの発売がロンドンレコードに移行されるが、英デッカの強い要請により、ステレオ初期を中心とする旧譜の発売については引き続き行うこととなる。
- 昭和58年(1983年):CDの発売を行う。(朝比奈隆指揮によるリヒャルト・シュトラウス「ツァラトゥストラはかく語りき」ほか)
- 昭和60年(1985年):大手家電メーカー・三洋電機の資本参加と業務提携を実施。CDプレスの中心拠点を同社に置く。
- 昭和61年(1986年):新しく出た媒体CDに疑問を投げかけた同社のプロディーサー高和元彦が高品質のアナログLPである「ザ・スーパー・アナログ・ディスク」を発売し、英デッカを初め国内外から絶賛を浴び、後の高品質アナログ・ディスクのパイオニア的存在となる。(当初は日本ビクターにてプレスを行った。)
- 平成2年(1990年):創業時から提携関係にあった独テレフンケンを所有する独テルデック社がワーナーミュージックの傘下に入ったため、同原盤による発売が中止される(同原盤は日本ではワーナーミュージックジャパンに発売が移行する)。
- 平成5年(1993年):新本社社屋完成
- 平成8年(1996年):関口台スタジオ完成
- 平成10年(1998年):江戸川橋スタジオ完成
- 平成12年(2000年):英デッカがユニバーサルミュージックの傘下に入ったため、同原盤によるロンドンレコードの発売が全て中止となる。
- 平成13年(2001年):創業70周年
- 平成17年(2005年):民間放送キー局・東京放送(TBS)の資本参加と業務提携を実施
- 平成18年(2006年):創業75周年
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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