トラップ一家物語
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『トラップ一家物語』(とらっぷいっかものがたり)は、フジテレビ系列「ハウス世界名作劇場」の枠にて放映されたテレビアニメである。放映期間は1991年1月13日から同年12月22日までの全40話。
世界名作劇場 | ||
通番 | 題名 | 放映期間 |
第16作 | 私のあしながおじさん | 1990年01月 ~1990年12月 |
第17作 | トラップ一家物語 | 1991年01月 ~1991年12月 |
第18作 | 大草原の小さな天使 ブッシュベイビー | 1992年01月 ~1992年12月 |
目次 |
[編集] 作品紹介
原作はマリア・フォン・トラップの『サウンド・オブ・ミュージック』(The Story of the Trapp Family Singers)。前年の『私のあしながおじさん』に続いて恋愛がテーマになり、主人公の年齢もシリーズ最高齢になった。
原作を元としており、映画版では描かれることのなかった側面、トラップ家の経済的危機やアンシュルスによるナチスの侵攻などが描かれている。特にナチスについては、エピソードの中に数多く織り込まれ、ナチスの脅威に対する当時のオーストリアの人々の苦悩や様子が色濃く描かれている。
[編集] ストーリー
幼い頃に両親を亡くし、苦労を重ねてきたマリア。修道女を目指しザルツブルグへとやってきたマリアは、一番厳しい修道院として教えられたノンベルク修道院を訪れ、志願の結果修道女見習いとして迎え入れられる。しかし、しきたりや規律等に無頓着なマリアは、徐々に修道院では問題のある存在としてみなされていくようになってしまう。
ある日マリアは、オーストリアの名門貴族であるトラップ大佐の家に次女マリアの家庭教師として9ヶ月間派遣されることになった。7人の子どもたちは、当初は心を閉ざし反発していたが、次第に天真爛漫で裏表の無いマリアに心を開いていく。そしてゲオルクも、マリアに惹かれるようになっていく。
[編集] 登場人物(声の出演)
- マリア・クッチャラ(声:勝生真沙子)
- 主人公。世界名作劇場シリーズでは最年長の18歳。ノンベルク修道院の見習いシスターだが、9ヶ月という条件で、トラップ家の26人目の家庭教師として派遣される。両親を幼いころに亡くしたため、家族というものに対する思いは強い。天真爛漫な性格でそれまで心を閉ざしていた子供達の心を開き、このことがきっかけでゲオルクと結ばれることとなる。
- 結婚後は家族にに降りかかる様々な危機を乗り切り、良妻賢母ぶりを発揮する。1月25日生まれの山羊座(但しこの日は本来水瓶座の日である)。
[編集] トラップ一家
- ゲオルク・フォン・トラップ(声:堀勝之祐)
- トラップ家の当主で男爵。38歳。品格と知性を伴う人物。妻のアガタを亡くしてからは、子供達に対しても心を閉ざしていたが、マリアとの付き合いを通じてかつてのような暖かい性格の持ち主となる。第一次世界大戦の時にはオーストリア海軍の潜水艦の艦長だった(階級は大佐)。それゆえ、愛国心と誇りから後半はナチスと対立し、徴兵を機に国外への脱出を決意する。
- 本作品内の設定は不明だが、史実では、第1次世界大戦終了後はドイツとの合併までオーストリアは海に接しておらず、その期間海軍は存在していない。
- ルーペルト・フォン・トラップ(声:安達忍)
- トラップ家の長男。14歳。体育以外の勉強はよくでき、しっかり物で真面目。医師を目指し、インスブルックの医科大学に進学する。
- ヘートヴィッヒ・フォン・トラップ(声:川村万梨阿)
- トラップ家の長女。13歳。気が強く、始めのころはマリアに最も反発していたが、やがて心を開くように。父の結婚にも反対で、婚約解消をしてほしいあまり家出をしたことも。
- ヴェルナー・フォン・トラップ(声:松岡洋子)
- トラップ家の次男。10歳。元気な腕白少年。貴族の仕来たりをきょうだいで1番嫌っている。普段はいたずらっ子だが、動物には優しい。
- マリア・フォン・トラップ(声:白鳥由里)
- トラップ家の次女。8歳。マリアと区別するために「小さいマリア」と言われる。2年前に猩紅熱にかかって以来、心を閉ざしていたが、マリアとの出会いで解消。あることがきっかけで、母のヴァイオリンを弾くようにもなる。性格は、穏やかで優しい性格。
- ヨハンナ・フォン・トラップ(声:石川寛美)
- トラップ家の三女。6歳。やんちゃのおてんば娘で、迷子になったり、化粧をしたり、コインを飲んだり、何かと珍事件を引き起こす。トラップ家のムードメーカー的存在。
- マルティナ・フォン・トラップ(声:鈴木砂織)
- トラップ家の四女。5歳。頑固で口数は少ないが、驚くべき発言をしたりする。手にはいつもテディベアのニコラを持っており、家族いわく、「マルティナは、ニコラの小さなお母さん」。
- アガーテ・フォン・トラップ(声:渡辺菜生子)
- トラップ家の五女。3歳。末っ子だけあって、性格は甘えん坊でいたずら好き。おねしょを5日連続やっている記録を持つ。ナチス党員にも無邪気に接する。
- アガタ・フォン・トラップ
- 7人の子どもたちの母で、ゲオルクの妻。2年前に猩紅熱で亡くなった。旧姓ホワイトヘッド。
[編集] 使用人
- マチルダ夫人(声:藤田淑子)
- トラップ家の家政婦長。貴族の仕来たりにとても厳しく、そのためにマリアの存在を苦々しく思っていたが、徐々に彼女の存在を認め始め、マリアの結婚を気に引退した。
- ハンス(声:平野正人)
- トラップ家の執事。生真面目で誠実な性格で、子供達だけではなく、マリアに対しても色々とサポートした。聖ニコラウスに化けるなど家族の一員として親しみを得ていた。しかし、その性格が仇となり、ナチスの信仰者となり、ゲオルクと対立する。
- ミミー(声:萩森順子)
- トラップ家のメイド。アガーテの生まれたころから勤めているらしい。チロル訛がある。
- クラリーネ(声:色川京子)
- トラップ家のメイドだが、厳密に言うとマチルダ夫人専用メイド。イヤミ口調で、ミミーとはよく喧嘩する。
- ローズィ(声:遠藤晴)
- トラップ家の調理師。威勢のいいおばちゃんで、何かとマリアの味方になってくれる。
- フランツ(声:大山高男)
- トラップ家の庭師。ゲオルクとは第一次世界大戦のころからの付き合い。今でも彼を「艦長殿」と呼び、慕っている。
[編集] その他
- ヴァスナー(声:森功至)
- トラップ家の下宿屋に最初に宿泊した神父。その後一家と一緒に住むことになり、一家の合唱団の指揮者を担当するようになる。
- イヴォンヌ・ベルベデーレ(声:山田栄子)
- ゲオルクの婚約者。アガタとははとこである。子どもたちの母としてではなく、ゲオルクの妻になることを望んでいる。
[編集] 実話との違い
ここでは、マリアの現実の物語とアニメの違いを簡単に述べる。
- マリアがトラップ家に派遣された時の年齢は、原作では21歳。
- ゲオルクとマリアの年齢差は、25歳(アニメでは20歳)。
- 子どもたちの順番も、少し異なる。アニメでは、上の順番になるが、実話では、
ルーペルト→アガーテ→マリア→ヴェルナー→ヘートヴィッヒ→ヨハンナ→マルティナ
の順である。また、母の名前も、原作ではアガーテである(これはややこしさ回避のため、敢えて変更したものとの解釈が多い)。 - 実話では、アメリカ亡命までの間、マリアとゲオルクの間に、ローズマリーとエレオノーレという、2人の娘が生まれている。但し、マリアが亡命の間妊娠していたというのは本当の話(実話では、末子のヨハネスが生まれる)。
- 執事のハンス・シュヴァイガー(Hans Schweiger)は、史実ではナチ党員であり監視していることを告白した後も、「(上部に報告せざるを得なくなる為、)自分の前で政治の話はしないように」と語ったり、アメリカからのコンサート出演依頼に乗じて一家に亡命を進言するなど、一家には協力的だった。
この他にも違いはあるが、基本的には映画「サウンド・オブ・ミュージック」よりは実話に忠実に作られている。
[編集] サブタイトル
- 私、修道女志願です
- シスターとしての未来
- 艦長と7人の子供たち
- 26人目の家庭教師
- マリアは騒ぎの張本人
- 迷子とはらぺこ騒動
- 大人は信じられない
- 礼儀作法が大事です!?
- トラップ男爵の婚約者?
- ミシンとヴァイオリン
- どろんこ遊びは最高!
- マリア風チョコレートケーキ
- ドン・キホーテの初恋
- オルゴールの秘密
- マルティナと熊のニコラ
- マリア先生がいない家
- 傷ついた子鹿
- 生きとし生けるもの
- イヴォンヌ姫のお土産
- それぞれの人生
- トラップ男爵の決断
- 1人で生きてゆける?
- 天使への願い事
- クリスマス・キャロル
- 白銀のアルプスにて
- オレンジと花の苗
- 昨日・今日・明日
- いたずらアガーテ
- 妻になる人、母になる人
- 結婚してくれますね!?
- 神様の思し召し
- 七月の花嫁
- 本当の家族
- ファミリー合唱団誕生
- 歌声は風にのって
- ナチス侵攻
- あたらしいご挨拶
- ハンスの秘密
- 誇りと信念
- さようならわが祖国
[編集] スタッフ
- 製作:本橋浩一
- 製作管理:高桑充、中島順三
- 企画:清水賢治、大橋益之助、佐藤昭司
- プロデューサー:立川善久、和田実、松土隆二
- 脚本:しろやあよ
- 監督(演出):楠葉宏三
- キャラクターデザイン:関修一
- 音響監督:藤野貞義
- 音楽:風戸慎介
- 制作:日本アニメーション、フジテレビ
[編集] 主題歌
著作権の影響から、OPテーマが本放送とビデオ、DVDとで異なっている。また、DVDの最終巻に収録されている特典のカラオケも、他作品が全てOPなのに対し、本作のみED「両手を広げて」になっている。
但し、地上波、衛星放送での再放送の場合、OPは本放送時と同じく「ドレミの歌」が流される。
- OP
- ドレミの歌(本放送、再放送時)
- (歌:伊東恵里、森の木児童合唱団/作詞:オスカー・ハマースタイン2世/日本語詩:ペギー葉山/作曲:リチャード・ロジャース/編曲:風戸慎介)
- ほほえみの魔法(ビデオ、DVDなど)
- (歌:伊東恵里/作詞:いしいめぐみ/作曲:岸正之/編曲:風戸慎介)
- ドレミの歌(本放送、再放送時)
- ED
- 両手を広げて
- (歌:伊東恵里/作詞:いしいめぐみ/作曲・編曲:風戸慎介)
- 両手を広げて
[編集] 補足
『サウンド・オブ・ミュージック』はミュージカル作品としても有名だが、それとは別に、このアニメ版『トラップ一家物語』の方を元にしたファミリーミュージカルも上演されている(イマジンミュージカル)。
世界名作劇場 | |
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カルピスまんが劇場: | どろろと百鬼丸 - ムーミン - アンデルセン物語 - 山ねずみロッキーチャック - アルプスの少女ハイジ |
カルピスこども劇場: | フランダースの犬 - 母をたずねて三千里 - あらいぐまラスカル |
カルピスファミリー劇場: | ペリーヌ物語 |
世界名作劇場: | 赤毛のアン - トム・ソーヤーの冒険 - 家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ - 南の虹のルーシー - アルプス物語 わたしのアンネット - 牧場の少女カトリ |
ハウス食品世界名作劇場: | 小公女セーラ - 愛少女ポリアンナ物語 - 愛の若草物語 - 小公子セディ - ピーターパンの冒険 - 私のあしながおじさん - トラップ一家物語 - 大草原の小さな天使 ブッシュベイビー - 若草物語 ナンとジョー先生 |
世界名作劇場: | 七つの海のティコ - ロミオの青い空- 名犬ラッシー - 家なき子レミ |
ハウス食品世界名作劇場(BSフジ): | レ・ミゼラブル 少女コゼット |
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