七つの海のティコ

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世界名作劇場
通番	題名	放映期間
第19作	若草物語 ナンとジョー先生	1993年1月 ～1993年12月
第20作	七つの海のティコ	1994年1月 ～1994年12月
第21作	ロミオの青い空	1995年1月 ～1995年12月

『七つの海のティコ』（ななつのうみのティコ）は、フジテレビ系列の「世界名作劇場」で放映されたテレビアニメ作品である。放映期間は1994年1月16日～同年12月18日、全38話（+テレビ未放映1話）。

目次 1 特色 2 ストーリー 3 登場人物（声の出演） 3.1 ペペロンチーノ号乗組員 3.2 生物 3.3 GMC関係者 3.4 その他登場人物 4 アイキャッチ 5 サブタイトル表示 6 スタッフ 7 放送リスト 8 豆知識 9 主題歌

[編集] 特色

『世界名作劇場』シリーズの初にして唯一の完全オリジナル作品である。その為、視聴していた者達の間では『この作品を『世界名作劇場』と呼んで良いのかどうか』といった意見も出ている。また、主人公は東洋系（日系アメリカ人）という設定で、ストーリー中に日本が登場したのもシリーズ初にして唯一である。更には、世界名作劇場シリーズやそれ以前のシリーズも含め、平成時代を時代背景とした唯一の作品である。1994年以降のシャチ型玩具の人気に火を付け、その売れ行きに影響を及ぼした作品でもある。

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注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。

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[編集] ストーリー

早くに母を亡くした主人公の少女・ナナミは、海洋生物学者の父・スコットと相棒のアル（アルフォンゾ）とともにティコというシャチを連れて海洋調査船「ペペロンチーノ号」で暮らしながら世界中を旅している。目的は伝説の生き物「ヒカリクジラ」を探すことだが、なかなか手掛かりすら見つからない。冒険好きのお嬢様女子大生・シェリルと、スコットの大学時代の先輩の息子・トーマスを仲間に加え、ヒカリクジラを捜し求めて世界中の海へ冒険の旅に出る。

しかし、トロンチウムを探し求めている組織「GMC」がヒカリクジラからトロンチウム反応が出ることを突き止めると、GMCはヒカリクジラを捕獲し、生態調査を始める。人間の技術進歩が他の生物の犠牲の上に成り立つことがあってはならないと考えるスコットは、GMCへと乗り込む。

[編集] 登場人物（声の出演）

[編集] ペペロンチーノ号乗組員

ナナミ・シンプソン （声：林原めぐみ）

アメリカカリフォルニア州バークリー出身の11歳の少女で、父親に同行し世界を旅している。1982年4月14日生まれ。アメリカ人の父親と日本人の母親から生まれたハーフ。母親は彼女が3歳の時に死去。名前の由来は日本語の「七つの海」からきている。シャチのティコとは一心同体で、水深100m以上素潜りができる。髪はオレンジ色。食欲は旺盛だが、テーブルマナーを知らずに悪戦苦闘したということもあった。

スコット・シンプソン （声：池田秀一）

ナナミの父。カリフォルニア大学を卒業後、海洋生物の研究室に入るが、仲間達と研究の考えが食い違うようになり、研究室を飛び出す。海洋調査のため、そして幻のヒカリクジラを探すため、ナナミとともにぺペロンチーノ号で世界中の海を旅している。髪は濃い茶色。顎ひげを生やしている。

アルフォンゾ・アンドレッティ （声：緒方賢一）

ヨーロッパの港でスコットと知り合いペペロンチーノ号に乗り込んだ、シチリア沖の島出身の男性。通称・アル。潜水球“スクイドボール”を開発。宝探しをしたり、停泊地でカニを売ったりして金儲けしようとするが、いつも失敗しており、ナナミやスコットはまったく期待していない。祖母のロザリントには頭が上がらない。

シェリル・クリスティーナ・メルビル （声：水谷優子）

メルビル財閥の一人娘で、イギリスの大学の経済学部に通う大学生。わがままなお嬢様だが、好奇心旺盛で行動力も抜群。冒険を求めてペペロンチーノ号に乗り込む。ヘリコプターと飛行機を各一機墜落させたことがある。

トーマス・ルコント （声：松井摩味）

アメリカ出身の10歳の少年で、バハマでナナミたちと出会う。嘘つきで内気な性格だったが、父親であるルコント博士から離れ、ナナミたちと冒険をすることに。コンピュータ操作が得意で、ゲームを作ることもできる。

ジェームス・マッキンタイア （声：増岡弘）

メルビル家に仕える執事。一日6回のティータイムを大切にするイギリス人紳士で、フランス製の製品が嫌い。寝るときに大きないびきをかく。日本の鉄道の時間の正確さに感動する。

[編集] 生物

ティコ

全長8メートル、体重7トンの大きなシャチ。推定年齢18歳のメス。スコットが幼いティコを助けた日にナナミが生まれた。ナナミとは一心同体の存在である。いたずら好きな性格をしている。物語の中盤でジュニア（下記）を出産するが、北極でアルを助けるため命を落とす。

ティコジュニア

ティコの子供。生まれた頃は、「ジュニア」と呼ばれ、母ティコ亡き後は、ナナミから「ティコ」と呼ばれるようになる。母親に似て、大のいたずら好き。

ヒカリクジラ

スコットが7年間探し求めてきた伝説のクジラ。このヒカリクジラからトロンチウム反応が出るため、GMCが捕獲を試みている。

ロロ （声：山田ふしぎ）

リチャードが飼っているオウム。

ツピック

トゥッピアといつも一緒にいる犬。4歳のトゥッピアを背負い、50マイル（約80km）歩き続けて帰ってきたという。

[編集] GMC関係者

ルコント博士 （声：納谷六朗）

トーマスの父で、スコットの大学時代の先輩。

ナターリャ・カミンスカヤ・ベネックス （声：川島千代子）

世界経済乗っ取りを企む、GMCの女幹部。トロンチウムを探すためにルコントに援助している。トロンチウムを利用して生物兵器の開発を企んでいる。世界名作劇場で唯一爆死を経験したキャラクター。

ゴロワ （声：山下啓介）

GMCの一員。ルコント博士に言わせると「くだらない男」。トロンチウムを手に入れるため、ルコントを利用する。

[編集] その他登場人物

メタル・クロー （声：郷里大輔）

密輸を企む組織・リオコネクションの一味。右手は金属製の鋭利な爪が付いた義手。黒服の部下達を率いている。

リチャード （声：塩屋翼）

世界中を旅しているカメラマン。リオコネクションがアザラシを殺し、銃を密輸する現場を偶然に見てしまい、リオコネクションから追われることになる。「リチャード!」と鳴くオウム・ロロを飼っている。

ゲイル （声：石丸博也）

アフリカで出会った青年。財宝を求めて旅をしている。魚が嫌い。後にオーストラリアでナナミ達と再会する。

ジョージ・タフト （声：石塚運昇）

アメリカ上院議員。2年前にクルーザー事故を起こして娘を死なせてしまう。以来、タフト家は家族の絆を失う。泳ぎが苦手。

メグ・タフト （声：高島雅羅）

ジョージの妻。出会ったナナミが死んだ娘の面影と似ていたため、娘との、家族との楽しかった日々を思い出してしまい、泣き出してしまう。

テリー・タフト （声：冬馬由美）

ジョージとメグの息子。クルーザーの事故で命は助かったが、歩けない体になってしまった。

マギー・タフト（声：笠原留美）

ジョージとメグの娘で、テリーの双子の妹。2年前のクルーザーの事故で亡くなる。ナナミに顔が似ていた。

ロザリント （声：京田尚子）

アルの故郷・シチリア島に住む、アルの祖母。気性が激しく、帰ってきたアルを張り倒すほど元気なお婆さん。料理が上手い。

ルイージ （声：田口昂）

シチリア島の村長。ロザリントおばあさんには頭が上がらない。

エンリコ （声：島田敏）

ロザリントの孫で、アルの従兄弟にあたる。

ジョルディーノ （声：西村知道）

島にやって来たナポリの開発業者の職員。島を乗っ取り、巨大なカジノや観光地を建設しようとした。

マルセリーニ （声：徳丸完）

ナポリの開発業者社長。元はニューヨークマフィアの殺し屋で、人質を取ってでも目的を果たそうとする。

メルビル （声：阪脩）

メルビル財閥の会長を務める、シェリルの父。早くに妻を亡くしている。

フィリップ・ビルモア （声：家中宏）

イギリスの有名大学を首席で卒業し、メルビル財閥が所有する北海油田の責任者となる。しかし杜撰な管理が崇り、油田事故を起こしてしまう。

トゥッピア （声：矢島晶子）

イヌイットの少女で、年齢はまだ6歳。スコットたちに協力する。

アンジュアン （声：岸野幸正）

コモロ諸島のバーの店主。人に情報を教えては金を催促する。ゲイルの知り合い。

洋子・シンプソン （声：藤井佳代子）

ナナミの母。瀬戸内海にある小島の出身。アメリカ留学中にスコットと知り合い、結婚。しかしナナミが3歳の時、交通事故により亡くなる。

渚 （声：岡本麻弥）

洋子の妹で、ナナミの叔母。ナナミ達が洋子の生家を訪れた時にいろいろと世話をしてくれた。

[編集] アイキャッチ

地球を左上に、ナナミとティコが右上に配置され、下のほうに｢七つの海のティコ｣と大きく書かれている(A･Bパート共通)

[編集] サブタイトル表示

メルカトル図法の地図のバックに放送回のサブタイトル(第1話であれば｢シャチを連れた少女　冒険者ナナミ｣と表示される。)

[編集] スタッフ

• 製作：本橋浩一
• 製作管理：本橋寿一
• 企画：清水賢治、佐藤昭司
• 原案：広尾明
• 監督：高木淳
• 脚本：青山紀之、三井秀樹、松井亜弥、登戸徹
• キャラクターデザイン：森川聡子
• 作画監督：大城勝、井上鋭、五月女浩一朗、佐藤好春
• 設定協力：片渕須直
• 美術設定：伊藤主計
• 美術監督：森元茂
• 絵コンテ：高木淳、楠葉宏三、片渕須直、稲垣卓也、鈴木輪流郎、辻伸一、知吹愛弓
• 演出：高木淳、稲垣卓也、花井信也、楠葉宏三
• 撮影監督：森田俊昭
• 色彩：小山明子、大城千恵子、小酒井久代
• 原画：才田俊次、池田淳子、朝戸澄子、宮崎なぎさ、平松禎史、小川端恵、高野登、真庭秀明、尾崎和孝、村田耕一、川岸隆太、山口賢一、星和伸、相馬満、石川健朝、久高司郎、吉野高夫、大城勝、亀井隆、増谷三郎、楠田博樹、清積紀文、大山康彦、平石素子、南静子、青野厚司、山口明子、石川哲也、藤井裕子、諸橋伸司、近藤久美子、伊藤広治、鷲田敏弥、入好さとる、佐藤佑一、岩男貴志、丸山宏一、坪内克幸、荒川直樹、小川一郎、西村貴世、原憲一、津幡佳明、尾形雄二、山縣亜紀、北崎正浩、寺田千久紗、逸見俊隆、松田秀明、土信田和幸、奥村一正、小野隆哉、近藤高光、小川瑞恵、浦谷千恵
• 動画：中川とし子、牛越和夫、牛越則与、茂木継夫、徳江規子、関合健、豊田たず子、坂上まりこ、野田泰宏、岡江秀樹、井多波広、大内真佐枝、岡田薫、塚田将久、岩井麻子、栗田真理子、前川幸雄、山崎博史、波多野恵子、岡田由起子、中城悦雄、宮本崇、伊藤信枝、藤田美香、石野清人、小山明美、植村淳、中西順子、橋爪恵、成海厚子
• 動画チェック：佐藤耕、長谷部忠信、高野由美、伊藤英樹
• 彩色：小松原智子、中里智恵、星薫、戸田めぐみ、茂木美実、金田裕子、小竿文恵、阿部清美、小林多恵子、藤井滋、塚田文子、林敬子、石井眞美、桑原和雄
• 特殊効果：義山正夫、吉山正夫
• 背景：清水敏幸、川村英明、笠原淳二、斉藤由美子、西原繁男、伊東佐由里、石橋建一、吉岡奈帆、筒井典子、桑波田梨郁、藤原紀子、川口正明、伊東佐由理
• タイトル画：譚小勇
• 撮影：鳥越一志、黒木康之、松沢宏明、遠藤泰久、関戸広樹、津村治彦、杉山幸夫、籔下喜久、金沢章男、馬場知浩、森夏子、福本竜二、関戸宏樹、藪下喜久、橘高敬司
• 編集：名取信一、目黒広志
• ネガ編集：上遠野英俊
• タイトル：道川昭
• 音楽：美和響
• 音響監督：藤野貞義
• 録音制作：小野哲男
• 整音：佐藤千明
• 効果：松田昭彦
• プロデューサー：鈴木吉弘、余語昭夫
• 制作デスク：小村統一、渡辺秀信
• 制作進行：西田健一、青木大祐、林強、田中和平、安形裕篤、祖父江誠司、宮田充
• 演出助手：宮下新平、藤本次郎
• 仕上検査：石井智恵子
• 製作：フジテレビ、日本アニメーション

[編集] 放送リスト

1. シャチをつれた少女冒険者ナナミ
2. カリブの海賊は子供をねらう!?
3. 大西洋のギャングがやって来る!?
4. 逃げて逃げて逃げまくれ!!
5. リオデジャネイロは眠らない
6. シロナガスクジラに逢った日
7. 大西洋の底トーマスひとりぼっち
8. ザイール川の沈没船 秘宝の謎
9. 幻の地底湖に浮かぶ希望の船
10. ペペロンチーノ号が陸を走る!
11. プリンセスナナミ エーゲ海の夢
12. もうひとりのナナミと幸福な家族
13. ああ! トーマス君の人生最悪の日
14. 豪快! シチリア島のアル婆ちゃん
15. 素晴らしき団結！空に舞うナナミ
16. 新しい仲間!!ティコの赤ちゃん!
17. がんばれジュニア! 最初の深呼吸
18. えっ!!シェリルさんついに婚約!?
19. 北海油田大パニック海鳥を守れ!
20. ジュニアはナナミがきらいなの!?
21. 光る氷山! 北極海のオーロラ伝説
22. 氷の迷宮! 埋もれたままの時間
23. さようなら永遠に! ティコの死
24. 命を継ぐ者・海に響くクジラの歌
25. 日本へ! 母さんの思い出を訪ねて
26. お母さんに会えた! 遠い日の夏
27. 霧の怪談! セントエルモの幽霊船
28. スクイドボール2号深海をゆく!
29. ナナミの冒険・チョウの舞う島!
30. 永遠の美しさが手に入る奇跡の卵
31. （テレビ未放映話） シェリルとスコット無人島の一夜
32. シーラカンスの海へ光る怪物の謎
33. スコット応答せず!!悪魔の棲む海
34. 帆をあげろ!!大追跡ヒカリクジラ
35. ラストチャンス! 父さんの祈り
36. ヒカリクジラが危ない悪魔の襲撃
37. 動き始めた野望! 南極大陸の城
38. ヒカリクジラの導き鉄の城の最後
39. それぞれの旅立ち・永遠の光の輪

[編集] 豆知識

• オープニングソングの｢sea loves you｣は全体的にエコーが掛かっているためヴォーカルの声が聞き取り難く特にサビのところはコーラスのほうが目立っている。
• 主人公ナナミはシェリルやスコットから"ナナミ"ではなく"ナナミ"といわれている。(太字はアクセント)
• 第31話は野球中継のため未放送になった。
• 2000年に出版された世界名作劇場大全ではこの作品の製作された背景に辛辣な評価と裏話が掲載されている。
• この作品は原案者の広尾明氏(角川スニーカー文庫)と草原ゆうみ氏(竹書房文庫)によってノベライズされており、内容が若干違う。また、竹書房から発刊された草原ゆうみ版ノベライズは前記の広尾明版のものと若干違い、原作に忠実に作られている。

[編集] 主題歌

• OP
  • Sea loves you （歌：篠塚満由美）

    作詞：佐藤ありす、作曲：清岡千穂、編曲：戸塚修

• ED
  • Twinkle Talk （歌：篠塚満由美）

    作詞：佐藤ありす、作曲：清岡千穂、編曲：戸塚修

フジテレビ 日曜19:30の枠
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