ヒカルの碁
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『ヒカルの碁』(ひかるのご)は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)に1998年12月から2003年まで連載された、囲碁を題材にした少年漫画及びそれを原作としたテレビアニメ。コミックスは全23巻。
原作はほったゆみ、漫画は小畑健、監修は日本棋院所属の女流棋士・梅沢由香里がそれぞれ担当した。2000年に第45回小学館漫画賞 、2003年に第7回手塚治虫文化賞新生賞受賞。略称は「ヒカ碁(ひかご)」。2007年に向けて集英社が完全版コミックスの準備をしている。このことは集英社の要望コーナーの回答にて表明している。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] あらすじ
主人公・進藤ヒカルはごく普通の小学校6年生。祖父の家の倉にあった古い碁盤に血痕を見つけたヒカルは、その碁盤に宿っていた平安時代の天才棋士・藤原佐為の霊に取り憑かれる。囲碁のルールも佐為がかつて憑いていた碁聖・本因坊秀策(虎次郎)の強さも知らないヒカルは、「神の一手を極める」という彼の壮大な目標に付き合わされ、彼にせがまれるままに碁を打つことになる(以降、佐為はヒカル以外には姿も見えず会話もできず、物を動かすことすら出来ない存在であることを前提に話は進む)。
一方、ヒカルと同年齢の少年・塔矢アキラは、名人の父・塔矢行洋から英才教育を受け周囲から一目置かれる天才少年だが、碁の道を邁進することに未だふんぎりをつけられずにいた。ある日、佐為にせがまれ碁会所に入ってきた初心者のヒカルと軽い気持ちで対局するが、圧倒的な差を見せつけられ負かされてしまう。生まれて初めて、全力で戦ったのに同い年でしかも初心者の少年に敗れるという悔しさを味わったアキラは、ヒカルの謎めいた強さに疑問を持つと共に、ヒカルに注目していくことになる。
実はアキラが戦ったのはヒカルではなく佐為の方だった。2人の対局するさまを目の前で見ているだけだったヒカルは疎外感を覚え、碁を自分で打てないことをはがゆく思う。その後出会った塔矢行洋の打ちざまに心惹かれたヒカルは、佐為に頼らずに一人で碁を打とうと決心する。佐為もまた、ヒカルのその姿勢に感心し、彼の成長の助力になれることを素直に喜ぶのだった。
この物語は、季節も時間も週刊連載に沿ってリアルタイムで進行し、ヒカルの成長とその上で切り捨てなければいけない者たちとの別れを淡々と描き終幕する。
[編集] 概要
少年漫画としては異色の囲碁漫画であったが、緻密で繊細な作画と熟考されたストーリーで人気を博した。以前までは、年配の愛好家が主であった囲碁を小学生・中学生を中心に浸透させ、囲碁ブームを引き起こした。中には関達也のように、この作品をきっかけに囲碁を始め、プロ棋士になった者もいる。この作品が出来るきっかけは、原作者のほったゆみが趣味でやっていた囲碁が上手くならなかったので、「囲碁の神様がいてくれたらなぁ」と思ったことによるという。
本作は大きく分けて二部あり、主人公ヒカルと佐為の出会いと別れやアキラとのライバル関係を描いた第一部「佐為編」、その後のヒカルの活躍を描いた第二部「北斗杯編」になる。この間に一時中断があり、定期的に「番外編」と銘打たれた30ページほどの読切が6話掲載された。
囲碁については、初心者にもわかる程度の基本ルールの説明にとどまり、対局の進行描写や技術解説もほとんど放棄していた。碁を知らない者にとっては、実際対局を飛ばしても話がわかるように工夫されてはいるが、作中の観客の解説にでてくる囲碁の専門用語を追うだけの雰囲気漫画である。だが盤面の状態は厳密に考証されており、碁を覚えると作中のセリフを読むだけで対局の進行状況が手に取るようにわかるようになっており、二度おいしい作品になっている。上級者になると、登場人物の棋風(碁を打つ際に見受けられる打ち手の特徴や癖)がわかるようになるという。そのため、プロ棋士にも、国の内外を問わず愛読者が多い。作中の棋譜はほぼ全て実在の棋戦の棋譜を元にしており、本作最大の一戦である「sai」(佐為のネット碁上での名)VS塔矢行洋戦では途中でどちらが勝つかわかってしまった者が多かったという(第22期名人戦リーグ、黒林海峰・白依田紀基を元にしている。)。本因坊算砂の三コウや本因坊秀策の耳赤の一局も作中で登場している。
本作の前身として、週刊少年ジャンプの新人漫画家募集企画「ストーリーキング」第2回ネーム部門の準受賞作『九つの星』がある。約100ページにわたるネーム状態の読切作品で、あらすじは連載版とほぼ同じである。九つの星とは碁盤の目にある九つの黒い点を指し、作中で主人公が碁盤を宇宙に碁石を星に見立てて碁を打つ場面がある。この辺りの話は連載版でも描かれている。
韓国では『ゴースト囲碁王』、中国では『棋魂』と言う題名になっている。両方とも、藤原佐為の立場を指した表現である。
本作は緻密な取材と現実的な志向によって編まれており、作中でファンタジーの部分を挙げるとなると霊が登場することと現代の囲碁界最強の棋士が日本人(塔矢行洋)になっていることぐらいである。
本作は日本棋院が全面バックアップしており、作中にも棋院内部や関連施設やイベントなどが登場している。連載開始時に「世界初」と銘打たれるほど囲碁漫画は珍しいジャンルだったうえ(将棋漫画に比べて囲碁漫画は個性の表現が難しく、青年誌を含めても皆無に近く少年誌での連載はこれが初めてだった)作品が成功したため、棋院自身もヒカルの碁人気に頼ったイベントを数多く行ってきたが、囲碁ブーム沈静後の現在、どう展開してゆくかが注目されている。
[編集] 主な登場人物
[編集] 主要人物
- 進藤ヒカル(しんどう ひかる) (声優:川上とも子)
- 本作の主人公。小学6年の冬、祖父の蔵で見つけた古い碁盤に宿っていた佐為にとりつかれる。最初の頃は佐為に言われるがままに碁を打っていたが、ライバル・アキラとの出会いや中学囲碁部への参加などで囲碁の楽しさに目覚め、以降佐為を師として自らの手で打つようになっていく。プロを目指すため院生(日本棋院のプロ養成機関の生徒)になり、一年とたたずにプロ試験に合格。塔矢行洋ら一流棋士に一目置かれる存在になる。性格はやんちゃで無鉄砲、思ったことをすぐ言ってしまうトラブルメーカー。囲碁界の常識についても無知で、アキラや和谷を怒らせることもしばしば。囲碁に興味を持つ以前から、「5」や「GO」の文字が入った服を着ていた。佐為が成仏して消えたことにショックを受け、一時碁から離れていたが、心配して家に訪ねてきた伊角と対局することにより、自分の碁の中に佐為を見つけ立ち直った。
- 藤原佐為(ふじわら の さい) (声優:千葉進歩)
- ヒカルの祖父の蔵にある本因坊秀策所縁の碁盤に眠っていた平安時代の天才棋士の霊。平安貴族らしくたおやかな性格だが、囲碁となると鬼神のごとき強さを発揮する。ただ、自身が霊体のため、物を持つことも話しかけることもできず、媒体となるヒカルを通してでないと周囲と接触も碁を打つこともできない。ヒカルにしか姿が見えないため自分の存在を知らしめることもできない。そのため、ヒカルを介して対局したり、ネット上でハンドルネーム「sai」を名乗ってネット碁を打ったりしている。「神の一手」を極めるために現世に固執していたが、ヒカルの成長を見守るうちに自分の囲碁の発展における役割を悟り、ヒカルにバトン代わりの扇子を託して、成仏した。ちなみに、見た目と性格で読者に女性と間違われやすいが(実際原作者も説明するのに苦労していた)、正真正銘れっきとした成人男性である(余談だが、烏帽子をかぶって宮中に参内する、ピアスのようなものを付けているなど、彼の服装は時代考証から見るとおかしい部分が多々ある)。
- 塔矢アキラ(とうや あきら) (声優:小林沙苗)
- ヒカルと同い年の天才棋士。父に名人の塔矢行洋を持ち、幼い頃から直々に囲碁の教育を受けてきたエリート中のエリート。誰よりも囲碁を心から愛し、それゆえ周りが見えず無礼と思われることも。同じ年頃のライバルの不在に漠然とした不満を持っていたころにヒカル(佐為)に敗れ、ヒカルを猛烈にライバル視して追いかけるが、中学囲碁部の大会での対局以来、公の場ではヒカルとの接触を避け常にヒカルのはるか先をゆく役回りを演じている。冷静に振舞っているように見えて何かにつけヒカルの言動に振り回されている節がある。第二部ではヒカルを生涯のライバルと認めているが、口喧嘩ばかりしている。おかっぱ頭がトレードマーク。
- ライバルのヒカルを「進藤」と呼んでいるが、ヒカルが中学生のフリをして中学の囲碁大会で海王中に勝った後(この時打っていたのは佐為)、一度だけ「進藤くん」と呼んだ。ヒカルの前に突然現れることが多々ある。
[編集] 囲碁部編
- 藤崎あかり(ふじさき あかり) (声優:かかずゆみ)
- ヒカルと同い年の幼馴染。ヒカルがプロを目指すために退部した葉瀬中囲碁部を引き継いだ。棋力はいまいち伸びず、出番も少ない本作のヒロイン。だがヒカルがプロを目指すことで一時崩壊の危機に瀕した囲碁部を力強い一言で救った。ヒカルに好意を持っている。作中には登場しないが姉がいる。中2あたりまで、ヒカルより身長が高かった。
- 筒井公宏(つつい きみひろ) (声優:津村まこと)
- ヒカルの二つ上の先輩で、葉瀬中囲碁部の創設者。大人しい性格だが囲碁のことになると感情的になる。ヨセと定石をこよなく愛する。囲碁部で対局を重ねるうちに目覚しい成長を遂げたヒカルに“打倒海王”の夢を託したかったが、ヒカルの更なる目標を聞き、寂しさを堪えてヒカルを送り出した。後に北斗杯編でヒカルの対局を観戦に来る。作中には登場しないが、妹がいる。
- 加賀鉄男(かが てつお) (声優:伊藤健太郎)
- 囲碁部の誰よりも囲碁が強い葉瀬中将棋部部長で、ヒカルの二つ上の先輩。中学生でありながらタバコを吸い、生活主任から逃げ回ってばかりいる不良。かつてアキラに同情されたあげく対局で手をぬかれたことが原因で囲碁嫌いになったが、ヒカルが囲碁部を辞めてプロを目指すのを男らしく後押しした。後に番外編で小池に筒井と間違われ、その際に再び囲碁部を救うことになる。
- 三谷祐輝(みたに ゆうき) (声優:浅川悠)
- ヒカルの同級生。他人との接触をあまり好まない一匹狼。碁会所で賭け碁をしていたところを、噂を聞きつけたヒカルに強引に囲碁部に入れられる。ヒカルの突然の退部に激怒し、一時期囲碁部を離れていたが後に再び囲碁部に舞い戻る。姉が一人いる。
- 金子正子(かねこ まさこ) (声優:ゆきじ)
- ヒカルの同級生。本来はバレー部員だが、碁が打てるということでヒカルに強引に囲碁部に誘われる。金太郎似のたくましい体格と太っ腹な性格で、葉瀬中囲碁部のお母さん的存在。三谷の天敵?
- 夏目(なつめ) (声優:川村拓央)
- ヒカルの同級生。葉瀬中囲碁部二代目の部長。
- 小池仁志(こいけ ひとし) (声優:重松朋)
- ヒカルの一つ下の下級生だがヒカルとは面識はない。葉瀬中囲碁部三代目の部長。加賀のことを伝説の筒井先輩と勘違いする。
- 津田久美子(つだ くみこ) (声優:渡辺明乃)
- ヒカルの同級生。碁に関してはまったくの初心者だが、あかりに誘われて葉瀬中囲碁部に入部する。
- 岸本薫(きしもと かおる) (声優:櫻井孝宏)
- アキラが所属していた海王中囲碁部の当時の部長。かつてプロを目指して院生になり1組にもあがったことがあったが、勝つことができず夢を断念した過去を持つ。大人びた達観した性格で、ブラックコーヒーを愛飲する。ヒカルが院生を目指すきっかけを作る。
- 尹(ユン) (声優:伊藤和晃)
- 海王中囲碁部顧問。韓国人で母国でも子供たちに囲碁を教えていた。プロを目指すはずのアキラが囲碁部に入部したことに困惑するものの、彼やヒカルの才能を高く評価している。
[編集] 院生・プロ試験編
- 和谷義高(わや よしたか) (声優:高木礼子)
- ヒカルの院生仲間で、一つ上の兄貴分。森下九段の門下生。後輩思いの優しい性格で、ヒカルを森下の研究会に誘ったり、プロ試験対策と称して碁会所に連れて行ったりしている。ヒカルと同期のプロ試験合格者。ネット碁編のキーパーソンでもある。ハンドルネームは「zelda」。saiの事がかなり気になりヒカルのことをsaiの弟子などといったりとても勘が良い。伊角さんとは仲がよく他にも誰とでも仲良くできるムードメーカー。奈瀬とは良い付き合いかも…
- 伊角慎一郎(いすみ しんいちろう) (声優:鈴村健一)
- ヒカルより四つ上で院生1位の成績を誇り周囲から期待の新星と言われながらも、精神面の脆さから何度もプロ試験を落ち続け、ヒカルが院生になった年に院生でいられる最後の年を迎えた崖っぷちの最年長の院生。そのプロ試験でヒカル相手にポカを犯してしまい自滅、持ち直したものの時すでに遅く試験脱落。一時期消息不明になっていたが、中国棋院で武者修行し精神面を克服。翌年のプロ試験に全勝で合格。新初段シリーズでは、桑原本因坊と対局する。佐為と別れたショックで目的を失っていたヒカルを立ち直らせる原動力となる。
- 越智康介(おち こうすけ) (声優:松岡洋子)
- ヒカルの一つ下の院生仲間。実業家で囲碁好きの祖父の傍らで育ち、自邸にプロを呼んで指導碁を受けてきた。自分に厳しく、自分より強いと思う者には敬意を払うが、自尊心が高いために少し無作法なところもある。ぽっと出のヒカルを脅威に思い、祖父の伝でアキラに師事する。対局に負けるとトイレにこもり、検討をする。ヒカルと同期のプロ試験合格者。
- 奈瀬明日美(なせ あすみ) (声優:榎本温子)
- ヒカルの二つ上の院生仲間。世話焼きだが攻撃的で人一倍負けん気の強い美人女子高生。ヒカルの研修仲間内では紅一点。随時彼氏募集中だが、本人曰く、「普通の子と付き合うのって難しい」。自分の棋力について疑問を抱き進路で悩んでいる。
- 福井雄太(ふくい ゆうた) (声優:水田わさび)
- 通称フク。ヒカルの二つ下の院生仲間。院生1組では最年少である。早碁が得意。
- 飯島良(いいじま りょう) (声優:山口隆行)
- ヒカルの三つ上の院生仲間。心理戦で相手を翻弄するのが得意だが、彼自身の心理は脆い。成績が伸びずプロを目指すか普通の人生を歩むかで悩んでいたが結局院生を辞める。現実主義者。奈瀬明日美との2ショットが多かった。
- 本田敏則(ほんだ としのり) (声優:櫻井孝宏)
- ヒカルの三つ上の院生仲間。ヒカルが合格した年は試験に落ちたものの、後にプロ棋士に。実力は一枚落ちるが負け方に味がある脇役という扱い。
- 篠田(しのだ) (声優:坂東尚樹)
- 院生師範を務めるプロ棋士。温厚な性格で、プロ試験に臨む人々を温かく見守る。院生たちからは「先生」と呼ばれている。
- 門脇龍彦(かどわき たつひこ) (声優:高瀬右光)
- アマチュア界では知る人ぞ知る実力者。軽い気持でプロ試験を受けようとしたが、肩慣らしで対局したヒカル(実際は佐為)に大敗、誤解ながらもその年の層の厚さを実感し受験を諦める。1年の修練の後に翌年の試験でプロ棋士に。プロ試験では伊角以外に全勝だったことから考えて、実力は相当にある模様。
- 椿俊郎(つばき としろう) (声優:西村知道)
- 外来のプロ試験受験者。三船敏郎似の風貌とがさつな性格から、ヒカルたちに「ヒゲゴジラ」と呼ばれ恐れられる。受験資格ギリギリの年齢で会社を辞めてまで試験を受けに来たが夢破れ、ヒカルにその夢を託す。
[編集] プロ編
- 塔矢行洋(とうや こうよう) (声優:津田英三)
- アキラの父で、一時期は名人などタイトルの五冠(引退時は四冠)を持っていた囲碁界の第一人者。現世で神の一手に一番近い人物と謳われ、同じ目標を持つ佐為に一方的にライバル視されている。「sai」の対局の挑戦を受けてネット碁で戦うが敗れ、対局前の宣言どおり引退する。引退後は後進の育成と新人の発掘のため各国を飛び回っている。しかし、強さは衰えを見せることなく、最善の一手の追求と「ある相手」との再対局を望んでいる。息子のアキラが通う海王中学の校長は、塔矢行洋の海王中学時代の担任教師。
- 緒方精次(おがた せいじ) (声優:藤原啓治)
- 塔矢門下で、アキラの兄弟子にあたる若手棋士。九段。初心者時代のヒカルを知る数少ない関係者の一人で、ヒカルが一旦門前払いされた院生試験を自ら推薦したり、塔矢門下の研究会に誘ったりしている。ネット碁の心得もあり、「sai」に対し異様な関心を持つ。後に十段と碁聖を獲得。野心家で、桑原が目の上のたんこぶ。しかし普段はその真意を見せることはない。名前は、内田康夫の『本因坊殺人事件』の登場人物に由来する。外国語(おそらく英語)も話せる。
- 桑原仁(くわばら ひとし) (声優:納谷六朗)
- 本因坊のタイトルホルダー。陽気に振舞っているがその実思慮深く、精神攻撃で挑戦者をねじふせる老獪な翁。ヒカルにただならぬ気配(佐為)を感じた不可思議な人物でもある。本人いわくシックスセンス。名前は本因坊秀策が桑原という姓だからか?
- 座間(ざま) (声優:石住昭彦)
- 新初段シリーズでアキラと対局したプロ棋士。冷静を失うと扇子をかじる癖がある。一時期王座のタイトルを失うが後年奪取。小畑健お気に入りのキャラの一人。
- 一柳(いちりゅう) (声優:楠見尚己)
- 棋聖のタイトルホルダーで一時期は防衛に失敗し無冠になったが後に返り咲いた。ハゲ頭で落語家並みの話好き。ネット碁の心得があり、ハンドルネーム「ichiryu」は有名。
- 倉田厚(くらた あつし) (声優:岩田光央)
- 二十代のプロ棋士で次世代のタイトルホルダー筆頭候補。六段。大食漢ででっぷりとした体格。自己顕示欲が強いがどこか愛嬌のある人柄。囲碁を始めて二年でプロになった前例として登場する。中学生時代に競馬の1着を高確率で当てまくるなど非凡な才能の一端が描かれる。その後、碁に興味を持ちプロ棋士になる。北斗杯では日本選手団の団長となり、ヒカルを敢えて高永夏と対戦させてヒカルの成長を促す。
- 芦原弘幸(あしわら ひろゆき) (声優:小西克幸)
- 塔矢門下の若手棋士で倉田と同い年。四段。アキラからはライバルではなく友達といわれている。明るい性格で、イジられキゃラ(?)
- 冴木光二(さえき こうじ) (声優:清水敏孝)
- 森下門下で和谷やヒカルの兄貴分で四段。芦原とはライバル関係。
- 真柴充(ましば みつる) (声優:吉野裕行)
- アキラと同期のプロ試験合格者。元院生だが、イヤミな性格で院生達から嫌われている。溝口九段門下。ただし謙虚な一面もあり、伊角の実力が高いことは公に認めている。後半ではあまり嫌味な描写がされなくなった。
- 森下茂男(もりした しげお) (声優:北川勝博)
- 和谷、冴木、白川らの師匠。九段。ヒカルが通う森下研究会の主宰者であり、ヒカルとは第二部で一度対局。塔矢行洋とは同期で「(冴木に対して)芦原より先に五段になれ!」「(ヒカル、和谷に対して)塔矢アキラを何とかせいっ!!」っと発破をかけるなど何かと塔矢門下をライバル視している。長男一雄と長女しげ子(声優:町井美紀)を棋士にしようとしていたが、二人とも囲碁の才がない上(本人曰く「棋士の子供なのにヘボ碁しか打てない」)に関心がないため、諦めている。
- 白川道夫(しらかわ みちお) (声優:遊佐浩二)
- 囲碁のいの字も知らなかったヒカルが初めて訪れた初心者囲碁教室の講師だったプロ棋士。七段。一年後、院生になったヒカルと再会し、その成長の早さに驚く。森下門下。石倉昇(九段)をモデルとしている。
[編集] 北斗杯編
- 社清春(やしろ きよはる) (声優:石塚堅)
- 関西棋院所属のプロ棋士。ヒカルと同い年。東京生まれの大阪育ちで関西弁を使う。初手天元など奇手を得意手としている。ヒカル、アキラと同じ北斗杯の日本代表。父親がプロ碁界に否定的なため、高校受験に合格し卒業することを条件にプロ活動をしている。
- 高永夏(コ ヨンハ)
- 韓国棋院所属の新進気鋭のプロ棋士。北斗杯の韓国代表の一人。通訳トラブルに便乗して秀策の価値を切り捨てる発言をし、ヒカルに挑戦的な態度をとる。しかし本当は秀策を高く評価し、道策や丈和まで研究している勉強家でもある。この作品中では美形ポジションに位置し、睫毛が異常に長い。
- 洪秀英(ホン スヨン) (声優:伊東みやこ)
- 韓国棋院所属の研究生(日本でいうところの「院生」)。日本で碁会所を経営するおじを頼って来日、ヒカルと対局。後日プロになり、北斗杯の韓国代表の一人に選ばれる。日本語も話せるようになった。
- 楊海(ヤン ハイ) (声優:坂口賢一)
- 中国囲棋協会所属のプロ棋士。雲南省出身。英語・日本語・韓国語などを流暢に話す。くだけた性格で、中国棋院で孤立しがちな伊角の面倒見や精神面の指導を行う。
[編集] その他
- 河合(かわい) (声優:小野健一)
- 碁会所「道玄坂」の常連客のタクシー運転手。ヒカルの後援者の一人。気に入った子供の頭をグシャグシャに掻きなでる癖がある。本因坊秀策のゆかりの地に行きたがるヒカルに同行する。
- 市河晴美(いちかわ はるみ) (声優:雪野五月)
- 塔矢行洋経営の碁会所の受付嬢。塔矢アキラに惚れているとも取れる描写が毎度ある。
- 進藤平八(しんどう へいはち) (声優:中博史)
- ヒカルの祖父。地方の囲碁大会で優勝したことがある。佐為の宿っていた碁盤は、もともと彼が兄の形見分けでもらったもの。
- 進藤美津子(しんどう みつこ) (声優:日野由利加)
- ヒカルの母。囲碁の知識は皆無のごくごく普通の主婦で、息子の突然の決断に驚き右往左往する姿が一貫して描かれている。当時高中学生の一男一女をかかえていた原作者の分身とも言えるキャラクター。義父の平八とも非常に仲がよい。プロ編以降はヒロインであるはずのあかりより登場頻度が高くなる。ちなみに夫(ヒカルの父)の正夫(まさお)はごく普通のサラリーマンで、表面上は登場していない。(アニメでは千葉進歩の声で特別出演)
- 塔矢明子(とうや あきこ) (声優:佐久間レイ)
- アキラの母。年齢不詳の美女。息子のアキラを「さん」付けで呼ぶ。
- 三谷の姉 (声優:川崎恵理子)
- 本名不詳。インターネットカフェのアルバイト店員。パソコン初心者のヒカルに無料でパソコンの使い方を手取り足取りで教える。
- 趙石(ちゃお しい) (声優:藤巻恵理子)
- 中国のプロ棋士。まだ少年であるが中国棋院を訪れた伊角を一蹴し、伊角が中国棋院で修行するきっかけとなる。北斗杯でも来日。
- タマ子先生 (声優:石塚理恵)
- 葉瀬中の教員。囲碁部を応援している。かなりの巨乳である。
- 日高由梨 (声優:本田貴子)
- 海王中の囲碁部員。大会では対局開始前に三谷や筒井を侮辱しまくり、三谷を怒らせる。一方で海王中囲碁部ではいじめられている塔谷をかばうなど、首尾一貫しないキャラ。
[編集] 書籍
- 『ヒカルの碁』(単行本全23巻)
- イラスト集『ヒカルの碁イラスト集 彩-sai-』
- ガイドブック『ヒカルの碁 碁ジャス☆キャラクターズガイド』
- 『ヒカルの碁勝利学』(著者:石倉昇(九段))
[編集] アニメ
- 『ヒカルの碁』(テレビ東京系、2001年10月10日-2003年3月26日)全75話。
- 原作の1巻~17巻、および18巻の番外編の幾つかをほぼ忠実にアニメ化。(一部の編集以外)忠実すぎて原作と違いがほとんどなく、角度しか演出の差がないと既読者がアニメ誌に批判をしたこともあった。
- 原作で省かれていた対局の進行状況を(囲碁番組のように)真上からのアングルで詳細に表現しており、その点では評価が高い。
- ヒカル役の川上とも子は成長していくヒカルに声を合わせるのに苦労しつつも(実際、放映終盤にはヒカルは少年時代の終わりを迎えており「声が高すぎる」「限界」とネットで評された)小学6年生から中学校卒業までの成長期の少年を演じきった。佐為役の千葉進歩の声は「低すぎる」「もっと女性的な声が良かった」という意見に対し「男性だとわかりやすい」という意見があり賛否両論である。
- 本放送では同時ネット局も含めてJR東日本がスポンサーとなっており、OPに同社のICカード・Suicaを使用する場面が見られる。
- 韓国KBSでも『ゴースト囲碁王』(2004年6月1日-2005年7月1日)として放送されたが、放送局側が日本色を消すために佐為が着ている狩衣(日本平安時代の装束)を全て真っ白な物に差し替えたところ、視聴者から不自然だとの声が相次ぎ、不評を買った。
- 『ヒカルの碁スペシャル 北斗杯への道』 (テレビ東京系、2004年1月3日放送)
- 本作は原作の北斗杯編前半(19巻~21巻)の予選部分にあたり、後半にあたる本戦のアニメ化予定は未だ立っていない。
- 『梅沢由香里のGOGO囲碁』
[編集] 放送内容
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[編集] スタッフ
- 製作:テレビ東京、電通、ぴえろ
- エグゼクテイブプロデューサー:岩田圭介(テレビ東京)、島本雄二(電通)、玉村輝夫(集英社)、布川郁司(ぴえろ)
- 企画プロデューサー:原田孝(テレビ東京)、菅原章(電通)、鳥嶋和彦(集英社)、本間道幸(ぴえろ)
- プロデューサー:小林教子(テレビ東京)、山西大平(電通)、三上孝一(ぴえろ)
- 原案協力:八坂健司、茨木政彦、大内重昭(集英社「週刊少年ジャンプ」編集部)
- 監督:西澤晋、神谷純、えんどうてつや
- プログラムマネージャー:渡辺哲也(電通)
- シリーズ構成:大橋志吉
- 囲碁アドバイザー:梅沢由香里
- メインキャラクターデザイン:本橋秀之
- キャラクターデザイン:関口可奈味、上田美由紀、芝美奈子
- 脚本:大橋志吉、冨岡淳広、横手美智子
- 演出:西澤晋、えんどうてつや、政木伸一、谷田部勝義、殿勝秀樹、高瀬節夫、くるおひろし ほか
- 作画監督:本橋秀之、時矢義則、宮前真一、前澤弘美、杉藤さゆり、芝美奈子 ほか
- 美術監督:高木佐和子(Studio Wyeth)
- 色彩設計:いわみみか。
- 撮影監督:沖野雅英(ティ・ニシムラ)
- 編集:松村正宏(JAY FILM)
- 音楽:若草恵
- 音響監督:高橋秀雄(ドリーム・フォース)
- 音響効果:西村睦弘(フィズサウンドクリエイション)
- 録音制作:神南スタジオ
- 音楽プロデューサー:長澤隆之
- 音楽ディレクター:高畑裕一郎
- 音楽制作/協力:avex entertainment、テレビ東京ミュージック
- 製作協力:日本棋院
[編集] 主題歌
[編集] オープニングテーマ
- Get Over (第一局~第三十局、北斗杯への道)
- 作詞:松室麻衣/作曲:BOUNCEBACK/編曲:矢崎俊輔・中尾昌史/歌:dream
- I'll be the one (第三十一局~第六十局)
- 作詞:HΛLNA/作曲:佐藤あつし/編曲:HΛL/歌:HΛL
- FANTASY (第六十一局~第七十五局)
- 作詞:片瀬那奈/作曲・編曲:長岡成貢/歌:片瀬那奈
[編集] エンディングテーマ
- ボクらの冒険 (第一局~第十二局)
- 作詞:Keiji/作曲:Keiji・朝三“Sammy”憲一/編曲:Kids Alive・朝三“Sammy”憲一/歌:Kids Alive
- ヒトミノチカラ (第十三局~第三十局)
- SINCERELY~ever dream~ (第三十一局~第四十六局)
- 作詞:松室麻衣/作曲:菊池一仁/編曲:HΛL/歌:dream
- Days (第四十七局~第六十三局)
- 作詞:shela/作曲・編曲:原一博/歌:shela
- MUSIC IS MY THING (第六十四局~第七十四局)
- 作詞・作曲:John Sauli・Fonny De Wudi/日本語詞:海老根祐子/編曲:冬野竜彦/歌:dream
- Get Over(Special Mix) (第七十五局)
- 作詞:松室麻衣/作曲:BOUNCEBACK/編曲:松藤由利+wonderwall/歌:dream
- Everlasting Snow (北斗杯への道)
- 作詞:dream+BOUNCEBACK/作曲:BOUNCEBACK/編曲:ats-/歌:dream
[編集] ゲーム
- 『ヒカルの碁』(ゲームボーイアドバンス)
- 『ヒカルの碁2』(ゲームボーイアドバンス)
- 『ヒカルの碁3』(ニンテンドーゲームキューブ)
- 『ヒカルの碁 - 平安幻想異聞録』(プレイステーション)
- 『ヒカルの碁 - 院生頂上決戦』(プレイステーション)
[編集] 外部リンク
テレビ東京 水曜19時台後半 (本作以降アニメ枠) |
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前番組 | ヒカルの碁 | 次番組 |
いい旅・夢気分 (19:00-、水曜20:00枠に移動) |
NARUTO -ナルト- (木曜18:30枠から移動) |