中国ハイウェイバス

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中国ハイウェイバス（ちゅうごくはいうぇいばす）は、西日本JRバス、神姫バスの2社によって共同運行される大阪府大阪市・吹田市・豊中市・兵庫県宝塚市・西宮市と兵庫県神戸市・三木市・加東市・西脇市・加西市・姫路市・宍粟市・佐用郡佐用町・岡山県美作市・勝田郡勝央町・津山市を結ぶ中国自動車道の昼行高速バス路線で、正式な路線名は中国高速線である。

このうち、大阪市と津山市をノンストップで結ぶ超特急便はスーパーライナー津山と呼ばれる。

類似の路線に、両備バスによって運行される大阪府門真市・大阪市・豊中市と岡山県津山市を結ぶ中国自動車道の昼行高速バス路線としてなにわスーパーエクスプレスがある。これについても本項で解説する。

なお、大阪と津山以西の各地を結ぶ中国自動車道経由の昼行高速バス路線等は、中国ハイウェイバスに分類されない。

また、西日本JRバス、神姫バス以外の中国自動車道経由の昼行高速バス各路線は、クローズドドアシステムを採用して路線個別の運用や案内となったため、平成以後に高速バスが普及するまで、一部利用者に混乱をもたらした。

中国ハイウェイバスの超特急便、なにわスーパーエクスプレスは全便座席指定制。それ以外は全便自由席。あらかじめ乗車券を購入しなければならない（ローソン・ファミリーマートでも可能）。

目次 1 歴史 1.1 沿革 1.2 姫新線との関係 2 運行会社 2.1 中国ハイウェイバス 2.2 なにわスーパーエクスプレス 3 停車停留所 4 運行経路 4.1 中国ハイウェイバス 4.2 なにわスーパーエクスプレス 5 所要時間・運賃 6 運行回数 6.1 中国ハイウェイバス 6.2 なにわスーパーエクスプレス 7 車両 7.1 車内設備 8 関連項目

[編集] 歴史

[編集] 沿革

• 1974年4月23日　国鉄バス中国高速線(大阪～津山 163.6km)の路線免許を申請。
• 1975年11月1日　中国ハイウェイバス（中国高速線）開業。神姫バスとの共同運行。
• 1999年8月31日　大阪シティエアターミナル（OCAT）への乗り入れはこの日限り。

[編集] 姫新線との関係

中国ハイウェイバスは姫新線とほぼ並行しているが、中国ハイウェイバスが運行開始されると、安くて速い上に大阪へ直行する高速バスに乗客が移ってしまった。これによって姫新線は陰陽連絡路線としての地位を奪われた。また西脇・北条方面のバスに関しても、こちらは加古川線、北条鉄道に圧倒的に優位に立っている。

このことは「国鉄バスが国鉄の乗客を奪った」として国鉄社内でも大変な問題になった。国鉄バスの高速バス運行目的に「鉄道線の補完」というものがあったが、補完どころか鉄道線に大打撃を与えてしまったためである。以後、国鉄バスの高速バス路線展開は控えられることになる。

ここにおいて国鉄は「安価な高速バスは地方の鉄道路線にとっては脅威となる」という認識を持つに至り、1980年代以降の「中央高速バス問題」にもつながっていくことになる（中央高速バス問題については中央高速バス#中央高速バス問題を参照のこと）。

[編集] 運行会社

[編集] 中国ハイウェイバス

• 西日本ジェイアールバス
  • 大阪高速管理所が津山線16往復（超特急便3往復、特急便6.5往復、急行便6.5往復）、北条線8往復を、西脇線4往復を担当。
• 神姫バス
  • 西脇営業所が西脇線9往復を、姫路営業所北条出張所が北条線8往復を、西脇営業所津山出張所が津山線16往復（超特急便3往復、特急便6.5往復、急行便6.5往復）を担当。ただし、予約センターは神戸にある。

[編集] なにわスーパーエクスプレス

• 両備バス
  • 両備観光大阪カンパニーが2往復を、両備観光カンパニー津山支店が2往復を担当。

[編集] 停車停留所

▲・△・▼・▽…頂点が向いている方向のみ乗降可能（白印は一部便停車）

◆・◇…双方向に乗降可能（白印は一部便停車）

｜…通過

∥…他線経由

停車停留所名	中国ハイウェイバス津山線超特急	中国ハイウェイバス津山線特急	中国ハイウェイバス津山線急行	中国ハイウェイバス北条線急行	中国ハイウェイバス西脇線急行	なにわスーパーエクスプレス	備考
両備バス門真車庫						▽
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン		▽	▽			∥
湊町(OCAT)		∥	∥			▼
大阪駅桜橋口	▼	▼	▼	▼	▼	∥
新大阪駅	∥	▼	▼	▼	▼	∥
千里ニュータウン（桃山台駅）	｜	▼	▼	▼	▼	∥
柴原駅	｜	｜	｜	▽	｜	∥
大阪国際空港	∥	∥	∥	∥	∥	▽	降車客がない場合は経由しない
宝塚IC（中国道）	｜	｜	▼	▼	▼	｜
西宮名塩（中国道）	｜	｜	｜	｜	▼	｜
西宮北IC（中国道）	｜	｜	◆	◆	◆	｜
長尾（中国道）	｜	｜	◆	◆	◆	｜
吉川IC（中国道）	｜	｜	◆	◆	◆	｜
東条（中国道）	｜	｜	◆	◆	◆	｜
社（中国道）	｜	｜	◆	◆	◆	｜
滝野社IC（中国道）	｜	｜	◆	◆	◆	｜
滝野	∥	∥	∥	∥	▲	∥
板波	∥	∥	∥	∥	▲	∥
野村	∥	∥	∥	∥	▲	∥
西脇	∥	∥	∥	∥	▲	∥
東本町	∥	∥	∥	∥	▲	∥
上野南	∥	∥	∥	∥	▲	∥
西脇営業所	∥	∥	∥	∥	▲	∥
泉（中国道）	｜	｜	◆	◆		｜
加西IC（中国道）	｜	｜	◆	◆		｜
加西市役所前	∥	∥	∥	▲		∥
アスティアかさい	∥	∥	∥	▲		∥
北条バスセンター	∥	∥	∥	▲		∥
加西フラワーセンター南門前	∥	∥	∥	△		∥	3月20日～3月31日・6月1日～11月30日の休日及び4月1日～5月31日（休園日を除く）のみ
北条（中国道）	｜	◆	◆			｜
福崎IC（中国道・播但道）	｜	｜	◆			｜
夢前（中国道）	｜	｜	◆			｜
安富（中国道）	｜	｜	◆			｜
山崎IC（中国道）	｜	◆	◆			｜
葛根（中国道）	｜	｜	◆			｜
南光（中国道）	｜	｜	◆			｜
佐用IC（中国道）	｜	｜	◆			｜
中国上月（中国道）	｜	｜	◆			｜
作東（中国道）	｜	◆	◆			｜
美作IC（中国道）	｜	◆	◆			｜
中国勝間田（中国道）	｜	◆	◆			｜
津山IC（中国道）	｜	▲	▲			｜
津山駅	▲	▲	▲			∥
津山駅前（津山広域バスセンター）						▲
津山パーキング						▲

※但し、西宮名塩～西宮北IC間相互の利用は不可。

※津山線（特急便・急行便）は加西SAで7分間休憩（超特急便は途中休憩なし）。

[編集] 運行経路

[編集] 中国ハイウェイバス

• 津山線
  • USJ - ユニバーサルシティ出口（大阪行き）/島屋出入口（津山行き） - 阪神高速道路2号淀川左岸線 - 阪神高速道路5号湾岸線 - 阪神高速道路16号大阪港線 - 阪神高速道路13号東大阪線 - 阪神高速道路1号環状線 - 阪神高速道路15号堺線（津山行きのみ） - 阪神高速道路1号環状線 - 阪神高速道路11号池田線 - 梅田出入口 - 大阪市北区内（大阪駅） - 国道423号 - 大阪府道2号大阪中央環状線 - 阪神高速道路11号池田線 - 池田出入口 - 中国池田IC - 中国自動車道 - 津山IC - 国道53号 - 津山市内（津山駅）
• 西脇線
  • 大阪市北区内 - 国道423号 - 大阪府道2号大阪中央環状線 - 中国池田IC - 中国自動車道 - 滝野社IC - 兵庫県道17号西脇三田線 - 兵庫県道54号西脇停車場線 - 国道427号 - 西脇市内（神姫バス西脇営業所）
• 北条線
  • 大阪市北区内 - 国道423号 - 大阪府道2号大阪中央環状線 - 中国池田IC - 中国自動車道 - 加西IC - 兵庫県道24号多可北条線 - 兵庫県道23号三木宍粟線 - 加西市内（北条町駅） - 兵庫県道23号三木宍粟線 - 兵庫県道24号中北条線 - 加西市内（北条バスセンター） - 加西市道古坂高室線 - 兵庫県道23号三木宍粟線 - 加西市内（加西フラワーセンター）

[編集] なにわスーパーエクスプレス

• 門真市内 - 国道163号 - 大阪府道2号大阪中央環状線 - 大東鶴見IC - 阪神高速道路13号東大阪線 - 阪神高速道路1号環状線 - 阪神高速道路15号堺線（大阪行きのみ） - 湊町出入口 - 大阪市中央区・浪速区内（なんば） - 湊町出入口 - 阪神高速道路15号堺線（大阪行きのみ） - 阪神高速道路1号環状線 - 阪神高速道路11号池田線 - 大阪空港出入口 - 大阪国際空港 - 中国池田IC - 中国自動車道 - 津山IC - 国道53号 - 津山市内

[編集] 所要時間・運賃

両備バス門真車庫～津山パーキング

• 3時間35分～3時間45分
• 片道2,900円　往復5,220円　4枚回数券10,440円
• 学生割引：片道2,320円　往復4,640円　4枚回数券9,280円

両備バス門真車庫～津山駅前（津山広域バスセンター）

• 3時間30分
• 片道2,900円　往復5,220円　4枚回数券10,440円
• 学生割引：片道2,320円　往復4,640円　4枚回数券9,280円

USJ～津山駅

• 特急便3時間20分　急行便3時間39分
• 片道2,810円　往復5,060円　4枚回数券10,120円
• 学生割引：片道2,250円　往復4,500円　4枚回数券9,000円

USJ～津山IC

• 特急便3時間10分　急行便3時間29分
• 片道2,730円　往復4,910円　4枚回数券9,820円
• 学生割引：片道2,180円　往復4,360円　4枚回数券8,720円

USJ～美作IC

• 特急便2時間59分　急行便3時間18分
• 片道2,560円　往復4,610円　4枚回数券9,210円
• 学生割引：片道2,050円　往復4,100円　4枚回数券8,200円

湊町(OCAT)～津山パーキング

• 2時間45分～2時間55分
• 片道2,670円　往復4,810円　4枚回数券9,610円
• 学生割引：片道2,140円　往復4,280円　4枚回数券8,560円

湊町(OCAT)～津山駅前（津山広域バスセンター）

• 2時間40分
• 片道2,670円　往復4,810円　4枚回数券9,610円
• 学生割引：片道2,140円　往復4,280円　4枚回数券8,560円

大阪駅桜橋口～津山駅

• 超特急便2時間25分　特急便2時間45分　急行便2時間59分～3時間4分
• 片道2,670円　往復4,810円　4枚回数券9,610円
• 学生割引：片道2,140円　往復4,280円　4枚回数券8,560円

大阪駅桜橋口～津山IC

• 特急便2時間35分　急行便2時間49分～2時間54分
• 片道2,590円　往復4,670円　4枚回数券9,320円
• 学生割引：片道2,070円　往復4,140円　4枚回数券8,280円

大阪駅桜橋口～美作IC

• 特急便2時間24分　急行便2時間38分～2時間49分
• 片道2,420円　往復4,360円　4枚回数券8,710円
• 学生割引：片道1,940円　往復3,880円　4枚回数券7,760円

新大阪駅～津山駅

• 特急便2時間28分～2時間34分　急行便2時間47分～2時間48分
• 片道2,600円　往復4,680円　4枚回数券9,360円
• 学生割引：片道2,080円　往復4,160円　4枚回数券8,320円

新大阪駅～津山IC

• 特急便2時間18分～2時間24分　急行便2時間37分～2時間38分
• 片道2,530円　往復4,550円　4枚回数券9,100円
• 学生割引：片道2,020円　往復4,040円　4枚回数券8,080円

新大阪駅～美作IC

• 特急便2時間7分～2時間13分　急行便2時間26分～2時間27分
• 片道2,360円　往復4,250円　4枚回数券8,500円
• 学生割引：片道1,890円　往復3,780円　4枚回数券7,560円

大阪国際空港～津山パーキング

• 2時間10分～2時間15分
• 片道2,400円　往復4,300円　4枚回数券8,600円
• 学生割引：片道2,140円　往復4,280円　4枚回数券8,560円

大阪国際空港～津山駅前（津山広域バスセンター）

• 2時間5分
• 片道2,400円　往復4,300円　4枚回数券8,600円
• 学生割引：片道2,140円　往復4,280円　4枚回数券8,560円

美作IC～津山駅

• 特急便21分　急行便21分
• 片道390円

美作IC～津山IC

• 特急便11分　急行便11分
• 片道280円

[編集] 運行回数

[編集] 中国ハイウェイバス

• 昼行61往復
  • 津山線32往復（超特急便6往復、特急便13往復、急行便13往復）
  • 北条線16往復（全便急行便）
  • 西脇線13往復（全便急行便）

[編集] なにわスーパーエクスプレス

• 昼行4往復

[編集] 車両

1975年に運行開始した当時の車両は、国鉄バスは三菱ふそうのB907NAで、エンジンは300psの8DC6型、全長も11.3mと短く、東名・名神ハイウェイバスより小ぶりな車両であった。また、東名・名神の車両と比較すると、WCが省略されているが、これは運行距離が短いことと、常に高い乗車率のため、その分座席数を増やすことが得策と考えられたためである。神姫バスもほぼ同種の車両を導入している。その後、1979年、1982年に車両が増備されたが、この時には国鉄専用形式のMS504Qで、WCが省略されたこと以外は東名・名神の車両と同一仕様であった。

1986年からは再び市販形式のエアロバスとなり、前記導入の車両は富士重工車体、後期導入の車両は三菱純正車体で導入された。

民営化後は、名神ハイウェイバスと共通運用となる車両もあり、新車でもWC付の車両が導入・運用されるようになった。特に途中休憩のない超特急便については、WC付の車両限定運用となっている。その一方、近年の新車でもWCを省略した仕様の車両が導入されることがあり、超得割青春号と共通運用となっている。

[編集] 車内設備

• 4列シート
• トイレ（一部を除く）

[編集] 関連項目

• 津山エクスプレス京都号（京都～津山間）