国立天文台
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国立天文台(こくりつてんもんだい、National Astronomical Observatory of Japan)は日本の天文台・天文学研究機関である。本部を東京都三鷹市に置き、日本各地や国外にも観測施設を設置し観測業務並びに機器開発、装置運用を行う。自然科学研究機構を構成する大学共同利用機関の一つであり、総合研究大学院大学に参加している。また、台内に社団法人日本天文学会、財団法人天文学振興財団等の天文学もしくは宇宙物理学研究支援の団体の事務局を持つ。理科年表の編纂といった活動も行なっている。代表的な観測施設としてハワイにてすばる望遠鏡の観測業務並びに機器開発、装置運用を行う。
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[編集] 沿革
- 1878年 東京大学理学部星学科観象台発足
- 1888年 観象台を東京天文台に改称
- 1899年 臨時緯度観測所発足
- 1920年 臨時緯度観測所が緯度観測所となる
- 1949年 名古屋大学空電研究所発足
- 1988年 東京大学東京天文台・緯度観測所・名古屋大学空電研究所第三部門を改組統合、大学共同利用機関国立天文台発足
- 1997年 ハワイ島ヒロ市に日本初の海外研究施設であるハワイ観測所設置
- 1999年 すばる望遠鏡のファーストライト
- 2004年 大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 国立天文台 発足
[編集] 歴代台長
[編集] 概要
国立天文台は日本の天文学研究におけるナショナルセンターとして、天文学及び宇宙物理学(関連項目:天体力学、宇宙論)に関連する分野の研究教育活動をほぼ網羅する。また、自然科学研究機構における天文学専門組織として、各大学間の研究活動の連携を行っている。大学共同利用法人として、各大学や研究室からの申請を受けて、観測装置の共同開発及び開発指導を始め、施設利用の推進、さらに観測データの共同利用なども進めている。さらに国家事業として暦の編纂を行う「暦計算室」や日本標準時(JST)の決定および報時を行う「天文保時室」などの部署を持ち、独立行政法人産業技術総合研究所(略称:AIST)や独立行政法人情報通信研究機構(略称:NICT)などと並んでこの分野における国内の代表的機関の一つである。また、世界時(UT1)を決定するための国際地球回転観測事業にVLBI解析センターとして参画しており、原子時計群の運転やGPS衛星を活用した高精度国際時計比較を行なったり、国際原子時(TAI)の運用に寄与している。
国立天文台は日本以外の天文学研究機関との国際共同研究活動も幅広く実施しており、最近の例としてはすばる望遠鏡やALMA望遠鏡などのプロジェクトが挙げられる。また、4D2Uプロジェクトや太陽系外惑星探査プロジェクトなど、従来の研究活動の枠組みを超えた新たなプロジェクトにも取り組んでいる。
さらに、「開かれた天文台」として石垣島天文台なども設置し、日本における天文学の広報・普及活動を推進している。
2006年現在、より大口径かつ大規模な観測に対応した「超大型光学赤外線望遠鏡」の調査研究・開発研究を開始している。ヨーロッパ南天天文台 (ESO) でも同様のプロジェクトとしてOWL計画の検討を開始しており、今後、このプロジェクトや北米(アメリカ・カナダ)の研究機関とも連携を行う予定である。
[編集] 組織
国立天文台の組織はプロジェクト室・センター・研究部の3つに大きく分かれる。各組織は以下の通りである。特に明記していないものは三鷹キャンパス内に施設及び組織を設置する。
[編集] プロジェクト室
プロジェクト室は、国立天文台が大学共同利用機関として、各大学等の研究室からの利用申請に基づいて様々な観測や実験の実施や開発研究を円滑に行なうために設置された組織である。国立天文台が日本国内外にて運用を行う各観測所もプロジェクト室の一種となっている。
プロジェクト室の室長は教授相当の役職者で、各観測所長は教授もしくは助教授である。国立天文台内では教授会によってプロジェクト運営会議が行われ、各観測所からの要望や要請を集めて審議し、事務機関である自然科学研究機構へ報告並びに申請が行われる。
[編集] 観測所
観測所は、観測装置群の運用、観測業務、観測データ解析を行う施設である。観測業務は、各研究室等からの観測計画に基づき実施されており、観測データは観測計画を立てたグループ等に公開され、解析業務が行われることになっている(注1)。
- 水沢VERA観測所(岩手県奥州市水沢区) - 日本における国際緯度観測事業開始の地 (注2)。
- 水沢局 (岩手県奥州市水沢区)
- 入来局 (鹿児島県薩摩川内市入来町)
- 小笠原局 (東京都小笠原村父島)
- 石垣島局 (沖縄県石垣市)
- VONUSプロジェクト - 日本国内にある電波望遠鏡を超高速インターネット (SuperSINET) 等で接続し、全土をカバーするVLBI計画。
- GGPプロジェクト - 超伝導重力計の国際観測網計画(重力場の精密測定によって地球の形状を測定するプロジェクト)。CHAMP計画の地上支援プロジェクトとして位置づけられている。
- 江刺地球潮汐観測室 (岩手県奥州市江刺区) - 地球潮汐や地殻変動の連続観測を行う施設。地殻歪計や重力計を備える。
- RISEプロジェクト - 宇宙航空研究開発機構のSELENE計画関連プロジェクト。
- 天文保時室 - 日本標準時の基準となる世界時や国際原子時を運用する世界の3極の一翼を担う。NTPサーバなども設置し報時も行う。
- 岡山天体物理観測所(岡山県浅口市鴨方町) - 日本における光学スペクトル観測の発祥の地
- 188cm光学反射望遠鏡
- 91cm光学反射望遠鏡
- 50cm光学反射望遠鏡
- 東京大学宇宙線研究所明野観測所の50cm反射望遠鏡と組み合わせて、岡山MITSuE望遠鏡として稼動中。
- OAO-WFC(超広角赤外線カメラ)
- 2006年6月現在、91cm望遠鏡を改装中。新世代の超広角赤外線カメラへと生まれ変わる予定。
- クーデ式太陽望遠鏡
- 野辺山宇宙電波観測所 (長野県南佐久郡南牧村)- 国内最大のミリ波望遠鏡を備えた観測所。
- ASTE推進室
- 45mミリ波電波望遠鏡
- 10mミリ波電波干渉計(最大基線長:600m)
- 野辺山太陽電波観測所 (長野県南佐久郡南牧村) - 太陽電波観測の草分けである観測所。
- 野辺山へリオグラフ(NoRH)
- 野辺山偏波計(NoRP)
- 野辺山動スペクトル計(NoRS)
- 野辺山干渉計(NoRI)
- 太陽観測所 (東京都三鷹市) - コロナグラフや太陽フレア望遠鏡、クーデ式太陽望遠鏡を持つ観測所。
- ハワイ観測所 (アメリカ合衆国ハワイ州ハワイ島) - 世界最大級の一枚鏡による望遠鏡を備えた観測所。
- すばる望遠鏡(口径8.2mの光学赤外線望遠鏡)
(注1)一般(特に、日本天文学会の非会員、並びに非天文学関連の専門家)には、データ解析結果が論文誌等にて公開された後に、報道機関やインターネット等に公開され、その成果を知ることになる。各観測所の一般公開では、これまでの観測成果を公開している。特別公開では、各観測所の業務内容や研究内容、さらにはホットな研究トピックスを紹介することで、研究業務の理解を深める活動を実施している。
(注2)旧・水沢緯度観測所が水沢VERA観測所と改称された。現在も、国際緯度観測事業を行いつつ、VLBI観測、測地学観測の国内唯一の観測所として機能している。天文保時室は、緯度観測のために、なくてはならないものであり、以前東京天文台本所にて観測の行われていた子午儀と連動することによって、正確なJST(日本標準時)を刻み続ける業務を実施してきた。現在は、情報通信研究機構と連携して正確なGPS時計や数台からなる原子時計を運転して国際時刻比較を行うことで、数万年に1秒しか狂わないとされているJJYの精度を高めること、そしてUT1や協定世界時の精度を上げるための業務を実施している。
[編集] 開発研究室
所在地は全て三鷹キャンパスである。推進室の位置づけは、観測装置群の企画から開発時に設置され、観測装置群が稼動すると、プロジェクト室へ移行し各観測業務並びに運用、解析業務を行うことになっている。また、一般の開発研究室は、それまでの観測業務から得られたデータ解析業務を平行して行いつつ、次世代の開発研究に向けた企画から開発を受け持つことになっている。
- 天文シミュレーションプロジェクト - 天文学専用スーパーコンピュータを備えた研究室。天文学のシミュレーション計算を専門的に取り扱う組織となっている。
- ALMA推進室 - チリ共和国アタカマ砂漠に80台の電波望遠鏡を作る国際プロジェクトの開発研究を推進する組織。
- 重力波プロジェクト推進室 - 重力波望遠鏡の開発研究ならびに運用を進める組織。
- Solar-B推進室 - 「ようこう」の後継として打ち上げられた太陽観測衛星「ひので」(SOLAR-B)の開発研究ならびに運用を進める組織。宇宙航空研究開発機構 (以下、JAXAと記す) 宇宙研究本部との共同プロジェクト。
- RISE推進室 - 月周回衛星計画「SELENE計画」における、月測地学探査に必要な開発研究を行う。JAXA との共同プロジェクト。
- MIRA推進室 - 光赤外線干渉型望遠鏡の研究開発ならびに運用を進める組織。
- JASMINE検討室 - 将来打ち上げる赤外線探査による位置天文衛星計画の技術開発、ならびに検討を進める組織。
- スペースVLBI推進室 - スペースVLBI(VSOP計画)の運用計画を推進する組織。JAXA 宇宙研究本部との共同プロジェクト。VSOP計画にて使用された天文観測衛星はるかは運用を終え、次世代の観測計画VSOP-IIを計画中。
- 4次元デジタル宇宙プロジェクト室(略称:4D2U) - VR技術を用いてインタラクティブな天文学教育ソフトを開発する。
- 「Mitaka」。これまで培ってきた天文データのデジタル化によって、PC等でもインタラクティブに宇宙体験ができるソフトウェア。これまで、日本未来科学館(常設展示)を初めとする各地の科学館で上映が行われることになった。また、日本国外でもハワイ州で上映が行われた。
- HOP広視野カメラプロジェクト室 - CCDを複数搭載することによって画素数及び超広視野を達成するカメラを開発研究する。
- 寿命が近づくハッブル宇宙望遠鏡の代替機として検討が進む次世代のHOP(Hubble Origins Probe)に搭載することを目指し開発研究が進められている超広視野カメラ。JAXA 宇宙研究本部との共同プロジェクト。
- ELTプロジェクト室 - 次世代超大型光学赤外線望遠鏡計画の開発研究を推進する。
- 太陽系外惑星探査プロジェクト室 - 国内では唯一の太陽系外惑星探査に関する研究組織。東京大学、プリンストン大学の研究者との共同プロジェクト。
(※)一般的な推進室、検討室、プロジェクト室等の名称の由来は、上の説明の通りであるが、国立天文台の場合、推進室は観測事業の推進、検討室は観測事業の検討、プロジェクト室は企画・計画立案・研究業務・開発発注業務程度の区分である。
[編集] センター
センターは,天体科学(天文学及び宇宙物理学)全体の発展に欠かせない基盤となる研究活動を支援する組織である。所在地は全て三鷹キャンパスである。
- 天文データセンター - 天文学関連データベースの国内外との連携センター。
- 先端技術センター - 天体観測機器の開発研究を行う。アジアの天文観測装置開発支援センターの役割を担う。
- 現在は重点開発研究としてALMA関連機器、先端技術開発としてHOP超広視野カメラ、JASMINE関連機器、超軽量鏡、Solar-B関連機器、テラヘルツ機器、特殊蒸着装置、完全空乏型CCDの開発を行っている。
- 天文情報センター - 天文学に関連する広報や普及を行う。内外に向けて、様々な情報を発信したり、収集を行うことで、国際的に高い評価の得られた研究成果を発信し続けている。
- 広報室 - 天文学に関連する広報を行う。
- 普及室 - 天文学関連の教育、技術等の普及を行う。
- 暦計算室 - 国家事業としての暦の算定ならびに提案を行う。
- 図書係 - 国立天文台図書室の管理を行う。
- 出版係 - 国立天文台の発行する文書を出版する。
<注意>研究者への助成は、財団法人天文学振興財団や日本学術振興会等が行うことになっている。このセンターは、国立天文台としての活動を支援する組織である。なお、各研究テーマ毎や研究者の年齢等によって、それぞれ助成の対象は異なる。
[編集] 研究部
研究部は、国立天文台の職員が研究テーマに応じて、いずれかの部署にて配属され研究活動を行う組織である。よって、全ての職員はいずれかの研究部に所属している。研究の対象は電波天文学から光赤外天文学さらに高エネルギー天文学、そして重力波天文学までを行うことを目的に設置されている。なお、現在の研究部の構成は、その前身となった東京大学附属東京天文台の流れを汲んだものとなっている。所在地は各観測所並びに国立天文台本部内である。
- 光赤外研究部 - 光赤外天文学の研究を行う。
- 電波研究部 - 電波天文学の研究を行う。
- 太陽天体プラズマ研究部 - 太陽等の天体プラズマの研究を行う。
- 理論研究部 - 天文学の理論的研究を行う。
<注意1>各研究部の配下には、研究テーマに応じてシステム系と呼ばれる研究室群があり、各研究室毎に専門化されたテーマを取り扱うことになっている。例えば、光赤外研究部の配下には、光赤外システム研究系があり、その中には、銀河系・太陽系・太陽等の観測対象別に区分された研究室がある。電波研究部の場合にも同じであり、各観測対象毎に区分されている。なお、区分はされているが、それぞれの研究室毎に交流があり、研究者同士、院生同士で活発なミーティングが行われている。
<注意2>太陽天体プラズマ研究部は、名古屋大学附属空電観測所との合併によって生まれた組織である。名古屋大学のプラズマ研究所は、現在は核融合科学研究所に合併されている。また、空電研究所の第一部、第二部が、現在の太陽地球環境研究所として存続している。
[編集] 関連プロジェクト
上記以外に、各観測所及びセンターに属するいくつかのプロジェクトが行われている。これらのプロジェクトはそれぞれプロジェクトマネージャーやプロジェクトリーダーを中心に、主任研究員,上級研究員(いずれも助手相当),研究員(ポスドク相当)によって運営されている。
- JVOプロジェクト - 世界中に存在する天文データベースを高速専用インターネット(Super SCinet:運用委託先 NTTコミュニケーションズ)によって統合するヴァーチャル天文台プロジェクト。波長の壁を超えて統一的に解析できる新しい天文学研究基盤ソフトウエアの開発研究を目指している。なお、本ソフトウエアは将来的には、4D2Uプロジェクトで開発された"Mitaka"のように登録制のフリーソフトで提供する予定である。
- 太陽周期活動望遠鏡計画 - 岡山天体物理観測所のマグネトログラフや三鷹の太陽フレア望遠鏡で培った観測技術を用いて、より精度の高い太陽活動を捉える将来の望遠鏡開発ならびに観測計画。国立天文台と京都大学大学院理学系研究科附属飛騨天文台、独立行政法人情報通信研究機構との共同プロジェクト。
- 石垣島天文台(沖縄県石垣市) - 国立天文台も参画した5者共同運用の開かれた天文台。特に青少年・生涯教育に重点を置いた試み。
[編集] 東京大学天文学教育研究センター
東京大学天文学教育研究センターを参照。
[編集] 公開行事
- 三鷹キャンパス
- 国立天文台三鷹キャンパス常時公開(年末年始(12月28日~1月4日)を除く10:00~17:00(入場は16:30まで))
- 国立天文台三鷹キャンパス特別公開(例年は、10月中旬から下旬にかけての休日を利用して行う)
- 国立天文台定例天体観望会(第2週の金曜日、第4土曜日)
- 石垣島天文台
- 常時公開は昼間。夜間公開(天体観測)は、事前申し込み30名の定員制で、3交代制:20:30~22:00まで(季節毎に変わるため注意)。
- その他の施設
- 国立天文台のHPを参照のこと。施設毎に常時公開している施設(野辺山宇宙電波観測所)等もあれば、事前申し込み制で公開している施設(ハワイ観測所)等もある。特別公開に関しては各施設毎に地元自治体との協議及び休日・祭日等の利用による。
[編集] 教育研究事業
[編集] 高校教育
- NHK放送学園
- 地学・物理分野における教育を推進中。
[編集] 大学教育
- 放送大学
- 国立天文台の研究者が主任教授や担当講師となって、放送による一般大学教育(自然の理解・天文学分野)を推進中。
[編集] 大学院教育
総合研究大学院大学として、5年一貫性教育入試(修士課程から博士課程までの一貫教育)を実施する。また、従来の博士課程進学等の入試も実施する。
[編集] 社会人教育
- 三鷹ネットワーク大学
- 三鷹市との協力により、生涯教育活動の支援を推進中。
- その他
- 各観測所毎に地元自治体(科学館の場合もあれば、観測所の開放によって)との連携を強化して、生涯教育活動の支援を推進中。更に、観望会や石垣島天文台、施設の特別公開、研究成果の発信等を通じた天文学及び宇宙物理学への理解を深める活動の推進、各地の科学館にて行われているセミナーや公開講座への講師の派遣支援等によって実施。
[編集] 生涯教育
- 各種イベントを通じて、文部科学省及び環境省のスローガンでもある、「日本国の豊かな自然に感謝し、豊かな自然観をはぐくみ、人と自然の共生」を願う教育活動の提案を実施している。例:スターウィーク、各施設の一般公開、特別公開。広報機関(放送機関、新聞社、インターネット、専門雑誌)を通じた成果の発信等による。
- 全国各地の科学館にて実施している出張天文講座、親子で楽しむ天文科学教室、各地の国公立プラネタリウムにおける解説・番組制作支援活動等を通じた活動の支援。有志による、プラネタリウム番組制作活動の支援等によって実施。
[編集] その他
国立天文台(正確には、社団法人日本天文学会及び財団法人天文学振興財団)では現在、ペルーの日本人天文学者石塚睦の支援要請に応じて、ペルーにある電波望遠鏡の運営支援・研究協力等の活動も行っている。また、中華人民共和国を初めとして、韓国、フィリピン、シンガポール、ベトナム、インドネシア、マレーシア、タイ、インド、イラン、パキスタン等のアジア諸国の国立天文台や王立天文台との教育指導を初めとして、施設利用等による観測協力、観測機器開発協力、研究者の交流等の連携を強化中である。