月 (桑田佳祐)
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月 | ||
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桑田佳祐 の シングル | ||
リリース | 1994年8月24日 2001年6月25日(再発) |
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録音 | 1994年5月~7月 猫に小判STUDIO VICTOR STUDIO |
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ジャンル | ロック | |
時間 | 8分47秒 | |
レーベル | ビクタータイシタ | |
プロデュース | 桑田佳祐 | |
レビュー | ||
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チャート順位 | ||
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ゴールド等認定 | ||
売上枚数 | ||
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桑田佳祐 年表 | ||
真夜中のダンディー (1993年) |
月 (1994年) |
祭りのあと (1994年) |
『月』(つき)は、桑田佳祐の4枚目のシングル。1994年8月24日発売。発売元はビクターTAISHITAレーベル。
目次 |
[編集] 解説
『Keisuke Kuwata』以来約5年ぶりとなるオリジナルアルバム『孤独の太陽』の発売を1ヵ月後に控えた桑田佳祐の、まさにアルバムのコンセプトど真ん中の路線の楽曲である作品に仕上がっている。実質アルバムからの先行シングルという形であり、サザンオールスターズや桑田佳祐の持つ夏、ロックというイメージからは対となる楽曲であるために、セールス的にそれほど伸びることはなかった。
しかし前作「真夜中のダンディー」とは“ギター一本でロックは出来る”というアルバム『孤独の太陽』のテーマを忠実につなげた形であり、前作がバンド形態寄りのストレートなロックだったものの、本作ではアコースティック・ギターやハーモニカなどを中心においてしっとりと歌いあげる演奏であり、更にその形が色濃く出ている。アルバムでもプロデュースや編曲、サポートメンバーとして全面的に参加した小倉博和が本作でも双曲に渡り関わっている。
c/wでは現在でも耳にすることも多い楽曲、「ラヴァーズ・コンチェルト」をカバーしている。こちらはエレキギター中心のロックなアレンジになっている。長らくオリジナルシングル盤のみ存在しており、アルバムに収録されなかった「A LOVER'S CONCERTO」はシングル盤のみでしか音源を入手できなかった。しかし、7年ぶりのソロシングル「波乗りジョニー」の発売に合わせ、サザンのデビュー23周年となる2001年6月25日にはリマスタリングが施されマキシシングルとして再発された。
タイトルは明治時代から伝わる楽曲「月」などが関わっていることは想像に難くない。こういった古き良き日本の文化を半ば直接的に表現する楽曲は、桑田の作品の中でも珍しいといえる。
[編集] 収録曲
- 月
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:桑田佳祐 & 小倉博和)
日本の古歌である「月」を連想されるような、秋や日本古来からの古き良き文化、そして桑田らしい女性視点からの切ない物言いを歌うという桑田節が全面に表現されている楽曲。こういった落ち着いたバラードは一般的に受けるものではなかったが、マイナーテンポの曲を好む人々やサザンファンからは、桑田佳祐の新たな一面として高い評価を博している。また、桑田自身もこの曲がお気に入りであることを公言している。後に香港の歌手・張学友によって「望月」というタイトルでカバーされ、大ヒットになっている。2002年のベストアルバム、『TOP OF THE POPS』に収録。また、PVがライブビデオ『すべての歌に懺悔しな!! 桑田佳祐LIVE TOUR '94』の初回版及び再発版DVDにボーナストラックとして収められている。 - A LOVER'S CONCERTO
(作詞・作曲:Sandy Linzer & Denny Randell 編曲:桑田佳祐 & 小倉博和)
1965年にザ・トイズがヒットさせた楽曲のカバー。現在でも小・中学校の音楽の授業で演奏・合唱されることも多い。日本においてもSarah Vaughanによるカバーが有名であり、これ以前にも洋・邦問わずかなりの数のアーティストによりカバーされているが、本作のセールスがそれほど高くないことや、シングルのc/wにのみ留まっているために、若いファンや一般的にこのカバーはあまり知られていない。エレキギター中心の演奏や、シャウトするような歌い方はこの曲のカバーの中でも割と珍しい。
[編集] 参加ミュージシャン
- 月
- A LOVER'S CONCERTO
- 桑田佳祐:Vocals, Harp
- 小倉博和:Guitars, Bass
- 松本賢:Computer Operation