行定勲
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行定 勲(ゆきさだ いさお、1968年8月3日 - )は、日本の映画監督。熊本県出身。熊本県立第二高等学校普通科卒業。東放学園専門学校在学中より制作会社へ入社。
[編集] 来歴・人物
岩井俊二監督のTVドラマ(『GHOST SOUP』・『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』:共にフジテレビ)の助監督、林海象監督のインディーズ系映画の助監督等を経て、岩井俊二監督の劇場映画「『Love Letter』(1995年、ヘラルド・エース)・『スワロウテイル』(1996年、日本ヘラルド)等に助監督として参加。
『OPEN HOUSE』(1997年、松竹)で長編映画初監督(第2回みちのく国際ミステリー映画祭 in 盛岡で新人監督奨励賞グランプリ)。当時松竹のプロデューサーだった奥山和由氏の解任騒動で、劇場での上映 ( 盛岡フォーラム1 ) はこの映画祭のみだった。しかし、行定勲の初監督作品という事で2003年末にシネ・リーブル池袋などで公開された。
この頃から一部業界関係者からはポスト岩井の呼び声も高く、注目され始める。その後『OPEN HOUSE』を観たプロデューサーから映画監督の依頼があり、『ひまわり』(第5回釜山国際映画祭批評家連盟賞)で遂に劇場公開監督デビュー。『GO』(第25回日本アカデミー賞作品賞・最優秀主演男優賞・最優秀助演男優賞・最優秀助演女優賞)の成功で一躍脚光を浴び、『世界の中心で、愛をさけぶ』、『北の零年』、『春の雪』などの監督作品でヒットメーカーとなった。
インタビュー記事によると数多くの日本映画を観ており、特に黒澤明、溝口健二、相米慎二などに影響を受けたという。撮影ではフィルムをたくさん回し、納得のいくまでなかなかOKを出さない事でも有名。
2006年4月からは、生まれ故郷のFM局(エフエム熊本)で月1回の生放送ラジオ番組「月刊行定勲」をスタートさせた。http://www.fmk.fm/kantoku/
[編集] 監督作品
- OPEN HOUSE(1997年、松竹/スープレックス)
- ひまわり(2000年、ケイエスエス)
- 閉じる日(2000年、シネロケット)
- 出演:冨樫真、沢木哲 他
- 贅沢な骨(2001年、スローラーナー)
- GO(2001年、東映・「GO」製作委員会)
- えんがわの犬(2001年、アミューズ/スープレックス)
- ロックンロールミシン(2002年、ギャガ・コミュニケーションズ)
- 月に沈む(2002年、オフィスエイト/avex)
- Justice(Jam Films)(2002年、アミューズピクチャーズ)
- Seventh Anniversary セブンス アニバーサリー(2003年、スープレックス/リベロ)
- きょうのできごと a day on the planet(2003年、コムストック・「きょうのできごと」製作委員会)
- 世界の中心で、愛をさけぶ(2004年、東宝・「世界の中心で、愛をさけぶ」製作委員会)
- 北の零年(2005年、東映・「北の零年」製作委員会)
- 春の雪(2005年、東宝・「春の雪」製作委員会)
- ユビサキから世界を(2006年)
- 出演 : 北乃きい 他
- 遠くの空に消えた(2007年公開予定、ギャガ・コミュニケーションズ・ランブルフィッシュ)