JOCX-TV2
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JOCX-TV2(ジェイオーシーエックス ティーヴィードゥー)とは、フジテレビジョン(CX)が1987年から使用していた、深夜番組の時間帯の総称である。後にJOCX-TV+、MIDNIGHT TV+、JOCX-MIDNIGHTと何度か変更され、1996年にこの総称は消滅した。
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[編集] 概要
JOCX-TVまでは英語読みだが、2だけは英語のtwo(トゥー)ではなくフランス語のdeux(ドゥー)と読む。
フジテレビでは1987年夏に放送した「FNSスーパースペシャル1億人のテレビ夢列島」での深夜時間帯の視聴率を分析した結果、深夜帯でも視聴者のニーズがあり、営業的にもペイできると判断、同年秋より深夜番組の時間帯を第2のフジテレビ、「JOCX-TV2」と銘打って、それまでにない実験的な内容の番組を数多く開始した。中には「視聴者を眠らせようとする番組」や「小説を朗読するだけの番組」などといった深夜だからこそ出来る番組が増えていった。
フジテレビの社内機構としても、編成部内に深夜帯の編成に(予算配分も含め)特化した「深夜の編成部」と呼ばれたチームを作り、深夜帯だからこそ出来る企画を送り出していった。
フジテレビの深夜番組ブームの火付け役となったのは1988年に放送されたドラマ「やっぱり猫が好き」や、駆け出しだった頃のウッチャンナンチャンやダウンタウンが登場した「夢で逢えたら」の存在が大きい。その後1990年からはフジ深夜番組の最高傑作といわれる「カノッサの屈辱」が放送され高視聴率を記録。他にも「IQエンジン」「奇妙な出来事」「TVブックメーカー」「たほいや」など傑作番組が数多く誕生し、深夜番組ブームはさらに高まっていった。
しかし1995年辺りから以前のような実験的で勢いのある深夜番組が減少し、1997年のフジテレビお台場移転を契機に深夜帯の番組構成が改革され、深夜番組ブームは静かに終っていった。その後、1998年スタートの「社会の窓」や、2000年秋スタートのチノパン/エブナイといった深夜生番組、2002年には「トリビアの泉」や「クイズ!ヘキサゴン」などの深夜番組がヒットしたが、深夜番組ブームが復活となるところまでは至らなかった。
[編集] 時間帯移動に関する俗説
フジテレビの深夜番組には何時からか「深夜でヒットした後、ゴールデンタイムに移動する」という俗説が存在する。だが実際には「深夜番組だからこそできた」という内容のものが多く、ゴールデンに移った番組の大半はや雰囲気が大衆向けに変更された結果失敗に終るケースが多い。
ゴールデンに移動し成功を収めた番組は「世にも奇妙な物語」、「トリビアの泉」などごく少数である。
[編集] 主な番組
※ここに列挙されている番組の中には、厳密にはJOCX-TV2として放送されなかった番組もある。
- TV2教育(教育テレビのノリで放送された教育番組)
- TV2実験(同じく教育テレビ風の馬鹿馬鹿しい実験を行う番組)
- 読切美人(毎週金曜?の明け方4時30分頃からの15分間で女性タレントが本を朗読する番組。1日で前・後半に分かれており前半はベストセラー、後半はアダルト小説を読む。(フランス書院版の類の官能小説を)、何やら照明を落し気味の淫靡な感じの装飾のスタジオの真ん中に設置された椅子に女性が一人座り朗読する。後半の最初に(毎回ではないが)朗読する女性にインタビュ-(アダルトビデオのオープニングの様に女性だけ映り男性インタビュアーが声だけ出す方法。同時に女性のプロフィールがテロップで出る。インタビュー内容はエロスの要素ではないが、とりとめのない会話を1分位)その光景を女性の顔アップやスタジオ全てが収まる光景、そして足元(まるで爪先のパンストの切替し部分まで映る位の位置)からボディ、胸元、うなじ、目、口元など、まるで前身を嘗め回すかの様な巧みなカメラワークでパンされるのが特徴。その女性はごく普通にテレビ、映画に出るタレントは出演せず、女優・アナウンサーの卵、ストリッパー、AV女優などが多く出演する。ちなみに薮本雅子(日本テレビ入社前の早稲田大時代)も出演した。
- やっぱり猫が好き(シチュエーションドラマ、後にゴールデンへ移動)
- マーケティング天国(様々なマーケティング戦略を解説する番組。カノッサの屈辱の源流となった)
- 夢で逢えたら(コント中心のお笑い番組、後に23時台へ移動)
- 眠くなるテレビ(女性アイドルが入れ替わり出演し、視聴者が眠くなるように行動する番組)
- ゲーム名人戦(カードゲーム・ボードゲームなどの様々なゲームを紹介、プレーする番組)
- DEBATE(与えられたテーマについて討論を行う番組)
- IQエンジン(第三舞台出演のクイズ番組)
- 丹波倶楽部(丹波哲郎がスタジオの一般人の人生相談を受ける番組)
- チキチキバンバン(素人参加型の海外旅行を賭けたオリエンテーリングゲーム番組、丸井提供)
- 奇妙な出来事(日常に潜む恐怖を描くオムニバスドラマ。後に「世にも奇妙な物語」としてゴールデンに移動)
- 東京ストーリーズ(恋愛物をテーマにした一話完結のオムニバスドラマ)
- ボクらの気分(スタッフが8ミリカメラで撮影した東京の風景を出演者が見て行く番組)
- クリニックス(毎回、2つの現代病の症例や治療法を紹介して行く番組)
- 第8法廷(実際の民事事件を脚色し、簡略した形で裁判を行う番組)
- F1ポールポジション(当時大人気だったF1に関する専門情報番組)
- 週刊切り絵小説 村は七色(きたろうの語りと切り絵のみで綴るエロ小説番組)
- カノッサの屈辱(80年代のサブカルチャーを歴史に置き換えて解説、当時爆発的なヒット)
- 子供、ほしいね(「やっぱり猫が好き」の後番組、三谷幸喜が脚本&出演)
- アインシュタイン(純粋な科学番組、当時としては珍しいCGを使用)
- 19XX(毎回とある年代をテーマに当時の映像をバックに当時の流行歌が流れる)
- TV PLUS PRESS(古舘伊知郎が放送前週に起こったニュースの中から9項目を取り上げ解説する報道番組)
- ダンスダンスダンス(ダウンタウンによるダンス・音楽情報バラエティ)
- いとしのファブリオ(きたろうの語りと人形劇のみで綴るエロ小説番組)
- 曼陀羅図鑑(きたろうの語りと写真のみで綴るエロ小説番組)
- でたらめ天使(つみきみほ・高嶋政伸・ラッキィ池田・劇団健康が出演のオムニバスコント番組)
- TVブックメーカー(毎週とあるイベントの結果を予想し賭けを行う番組)
- 欽ちゃん走るッ!(萩本欽一出演のコント番組)
- 地理B(毎週とある国をテーマにその国についてのデータを紹介する)
- ヤマタノオロチ(フジテレビのアナウンサーや社員がくだらないニュースを生放送で紹介していく。オールナイトフジの後番組)
- 哲学の傲慢(哲学や身近な事柄を面白おかしく様々な切り口から考察する番組)
- カルトQ(毎回ジャンルを決めそれに関するカルト問題を出題する。後にゴールデンに移動)
- アメリカの夜(宝田明が映画の技法を毎回紹介していく。)
- BANANA CHIPS LOVE(全編ニューヨークロケの深夜ドラマ)
- Butlerの受難(退屈な田中広子演じるお嬢様に執事が海外の番組やCMのビデオを見せて行く番組)
- 欧州旅籠通信簿(海外の一流ホテルを紹介し、それを採点していく番組)
- アジアバーグス(アジア版のスター誕生)
- 全日本ガイジン選手権(外国人による外国人バラエティ)
- 悪いこと(人間の内面に潜む悪いことを描いたオムニバスドラマ)
- そっとテロリスト(数本の短いVTRを用意し、ゲストに選ばせ見せて、その反応を見るという「オムニバスバラエティ」。岸田今日子が出演)
- NIGHT HEAD(超能力を持つ兄弟豊川悦司・武田真治に巻き起こる出来事を描いた連続ドラマ)
- La cuisene(食にまつわる人間模様を描いた一話完結のオムニバスドラマ)
- 征服王(いわゆる人間将棋番組。大掛かりなセットが特徴的)
- 新しい波(新人の芸人を発掘する為の漫才番組。とぶくすりを生み出すキッカケとなった)
- 宣誓(現代芸術を取り上げそれが芸術品であるかないかを刑事裁判の形式で弁論していく番組)
- 皆殺しの數學(くだらない数学問題を数学博士、秋山仁が詳しく解説していく番組)
- 5年後(5年後の世界にいる牧原俊幸アナが過去5年間を様々な切り口で振り返るという設定で、勝手に未来を予想する番組)
- バンピィな男たち(男性によるお色気番組)
- ロ(雑談の音声をバックに、片仮名のロを画面に大映しするだけの10分(5分)番組)
- とぶくすり(殿様のフェロモン、めちゃ×2イケてるッ!の元となったお笑い番組)
- たほいや(広辞苑を使用した知的ゲーム番組)
- 落語のビン(立川談志メインの本格的な落語番組)
- デタカルチョ(データ分析によりJリーグの勝敗を予想する番組)
- 音効さん(音響効果スタッフにスポットを当て映像に本来とは違う音をつける)
- 古代エジプトパズル(主演者は一切無しの難易度の高いクイズ番組)
- 音楽の正体(誰にも語られる事の無かった音楽を解説する番組)
- 寺内ヘンドリックス(ギターという楽器を題材にちょっぴりおバカな企画やまじめな企画を行う音楽番組)
- 殿様のフェロモン(とぶくすりメンバーを前面に出した生放送バラエティ。ハケ水車がヒット。エロとドッキリで真裏のテレビ東京「ギルガメッシュないと」に肉薄した)
- Trap-TV(ハイレベルな謎解きを要求されるミステリ番組)
- MAESTRO(西村雅彦扮する指揮者を中心に毎回ひとりの作曲家の作品をドラマ仕立てで紹介する)
- とぶくすりZ(とぶくすりの続編)
- 完全人体張本(人体にまつわるバラエティ番組)
- 文學ト云フ事(毎回1つの小説作品を取り上げその作品の予告編を放送する番組)
- シチリアの龍舌蘭(CGを多用した近未来SFドラマ)
- よい国(仮想の国「よい国」の国王と家庭教師(緒川たまき)が他国の法律を元に自国の法律を制定していく番組)
- 快楽妊婦(様々な夫婦の妊娠から出産までを追ったドキュメンタリー番組)
- Mars TV(無名芸人のコントとストリップ(局部はモザイク処理)がメイン)
- 東京Sex(SEXを題材とした一話完結オムニバスドラマ)
- ハートにS(見る人の心をあたたかくさせる一話完結物のオムニバスドラマ)
- かしこ(ゲストの書いた手紙についてトークする番組)
- TK MUSIC CLAMP(小室哲哉司会による対談中心の音楽番組)
- UN FACTORY カボスケ(ウッチャンナンチャン進行の無名新人のバラエティ)
- SMAPのがんばりましょう(SMAP×SMAPの元となった月~金の帯番組)
- 冒冒グラフ(今田耕司・東野幸治・板尾創路によるコント中心の月~金の帯番組)
- ジンガイ記者くらぶ(日本人に近い外国人が日本の文化や習慣について話し合う番組)
- 3番テーブルの客(三谷幸喜の書き下ろした1つの脚本を毎回違うスタッフ、キャストで制作する※この番組自体はJOCX-TV2終了後に放送されているが、便宜上掲載する)
- 巡査 今泉慎太郎(「古畑任三郎」本編が放送された直後に放送された短編ドラマ。本編と多少関連性がある)
[編集] キャッチコピー
この枠では年に一度毎回スポットと共にキャッチコピーを紹介していたが、96年に『JOCX-MIDNIGHT』と言う括りが無くなりスポットも終了した。 また、このスポットからSTRAY SHEEPと言った人気キャラクターも誕生した。
- 眠らない、眠らせない。(87年10月~88年9月)
- どんばんは、よながんばって(88年10月~89年9月)
- はっちゃん、寝る(89年10月~90年9月)
- ねこに、こんばんは。(90年10月~91年9月)
- GARDEN(91年10月~92年9月)
- JUNGLE(92年10月~93年9月)
- 音楽美学(93年10月~94年9月)
- STRAY SHEEP(94年10月~95年9月)
- Midnight Restaurant(95年10月~96年9月)
[編集] フジテレビ深夜黄金伝説
上記番組の一部は、SKY PerfecTV!のフジテレビ721・739のフジテレビ深夜黄金伝説(-しんやおうごんでんせつ)枠内で再放送している。
[編集] 関連番組
深夜番組レーベル |
バラパラ(フジテレビ)- ネオバラエティ(テレビ朝日) - ナイトinナイト(朝日放送) - バリューナイト(日本テレビ) - スポパラ(テレビ東京) - ネオネオバラエティ(テレビ朝日) - 登竜門(フジテレビ) - ネオバラエティ第3部(テレビ朝日) - ネオバラエティ第4部(テレビ朝日) - ミッドナイトチャンネル(NHK総合) ナイトセレクション(NHK総合) - 23時のNHK(NHK) - どんまい!! VARIETYSHOW&SPORTS(日本テレビ) - ZZZ(日本テレビ) - Pooh!(TBS) - JOCX-TV2(フジテレビ) - 月深(フジテレビ) - 23 SATURDAY DREAM SHOW(フジテレビ) - ブンブンサタデー(フジテレビ) - Gパラダイス(テレビ東京) |