宇野駅
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宇野駅(うのえき)は、岡山県玉野市築港1丁目1-1にある西日本旅客鉄道(JR西日本)宇野線の終着駅である。
現在は普通電車のみの運行で、朝夕のラッシュ時には岡山行の直通列車もあり1時間に2本運転しているが、日中は1時間に1本ワンマン化された2両編成の213系電車が、茶屋町-宇野間の区間運転を行っている。
かつては、四国への移動手段であった宇高連絡船との接続駅として、東京・大阪方面からも様々な優等列車や貨物列車が入線し、賑わい留置線や機回し線が幾本もある広大な駅であったが、1988年に瀬戸大橋の開通で四国との連絡口としての使命を終え、1990年には宇高航路で残っていた高速艇も休止になり、1994年には旧駅の北へ新築された新駅に移転し翌年から始まった駅前広場の再開発によって、その名残も無くなった。
目次 |
[編集] 駅構造
- 両開きの線路配置、列車留置用の側線がある
- 1面2線の頭端式ホームがある地上駅
- 出入口(改札)は1ヶ所ある
- 有人駅で、駅舎内にはみどりの窓口・みどりの券売機・近距離切符の自動販売機(オレンジカード対応)・トイレ(改札内)・売店・飲み物の自動販売機・公衆電話などがある
- トイレは、男女別の水洗式で駅舎改札内にある
- 94年2月から現在の駅の位置へ移転し使用開始。以前の駅は現在の駅よりも南側にあった
- 乗務員宿泊施設がある
- 夜間には列車の停泊(通常は4編成)もあり
- 駅前に、バス(両備、下電バス)・タクシー乗り場、コイン駐車場、駐輪場、ポスト、公衆電話あり
- みどりの窓口営業時間(7:00-19:00)、5489サービス対応
- 有人駅(始発~7時までと19時~終着までは駅窓口の営業時間外)
- パークアンドライド対応(要予約)
- のりば
1・2 | ■宇野線 | 茶屋町・岡山方面 |
※日中は主に1番線から発車
[編集] 駅周辺
[編集] 名所など
[編集] 公共施設など
- 玉野市観光案内所
- 岡山県警玉野警察署宇野駅前交番
- 玉野商工会議所(産業振興ビル)
- 玉野市文化会館(徒歩5分)
- 岡山県警玉野警察署(徒歩10分)
- 玉野市役所(徒歩13分、バス5分)
- 玉野市消防本部・玉野消防署(徒歩13分)
[編集] 教育機関
- 玉野総合医療専門学校(徒歩10分)
- 玉野市立宇野中学校(徒歩15分)
- 岡山県立玉野高校(徒歩20分)
[編集] 交通機関
[編集] 医療関係
- 玉野中央病院(徒歩5分)
- 玉野市民病院(徒歩15分、バス5分)
- 日赤玉野分院(徒歩15分、バス7分)
[編集] 金融機関・郵便局
[編集] 各種施設
- セブン-イレブン宇野駅前店
- 宇野港銀座商店街(徒歩5分)
- ツタヤ・宇野店(徒歩10分)
- 宇野港ボウル(徒歩10分)
- 天満屋ハピータウン玉野店・ショッピングモールメルカ(徒歩13分、バス5分)
- サークルK玉野郵便局前(徒歩15分)
- 三井造船玉野事業所(バス15分)
- ダイヤモンド瀬戸内マリンホテル(バス20分)
[編集] 道路
- 国道30号
- セブンイレブンの角が本州側の終点である。
- 国道430号
- 岡山県道22号倉敷玉野線
[編集] バス
- 宇野駅前バス停留所
- 両備バス
- 玉野渋川特急(八浜経由岡山、渋川・おもちゃ王国)
- 普通(30号線経由岡山、上山坂経由岡山、渋川、国道フェリー、奥玉経由秀天橋、王子ケ岳など)
- 玉野市コミュニティーバスシーバス
- 特定(玉野競輪場・競輪開催日のみ運行)
- 下電バス
- 普通(倉敷)
- 特定(児島競艇場・競艇開催日のみ運行)
[編集] 宇野駅前のバス乗り場案内
備考欄に注意書きが無い路線は両備バスが運行。
乗り場 | ■行先・方面など | 備考 |
1 | ■〔特急〕八浜・締切堤防経由 天満屋・岡山駅 | 渋川特急 |
■30号線経由 天満屋・岡山駅 | ||
■国道フェリー | ||
2 | ■上山坂・締切堤防経由 天満屋・岡山駅 | |
■鉾立、上山坂 | ||
■奥玉経由 企業団地・秀天橋 | ||
■奥玉・秀天橋経由 玉野光南高校 | 日祝運休 | |
3 | ■〔特急〕渋川・おもちゃ王国 | 渋川特急 |
■宇野港 | ||
■日赤玉野分院 | ||
■玉4丁目・渋川経由 王子ケ岳 | 終点・王子ケ岳にてJR児島駅行の下電バスと連絡 | |
■渋川・王子ケ岳経由 倉敷駅 | 下電バスが運行 | |
4 | ■玉4丁目経由 日比・渋川荘 | |
■藤井海岸経由 渋川荘 | ||
■藤井経由 由良病院・向日比 | ||
■シーバス(玉野市コミュニティバス) | 東ルート(八浜駅・上山坂・鉾立・山田方面) 西ルート(常山駅・長尾・玉原・すこやかセンター・日比方面) 北ルート(紅陽台・常山駅・八浜駅・東七区方面) |
|
5 | ■玉野競輪無料バス | (開催日のみ運行) |
■児島競艇(児島ボート)無料バス | 下電バスが運行(開催日のみ運行) |
- 築港銀座バス停留所(駅から西に約200m)
[編集] 築港銀座(高速宇野築港銀座)のバス乗り場案内
乗り場 | ■行先・方面など | 備考 |
. | ■〔高速〕八浜・岡山駅経由 大阪・なんば | リョービエクスプレス |
■〔特急〕八浜・締切堤防経由 天満屋・岡山駅 | 渋川特急 | |
■30号線経由 天満屋・岡山駅 | ||
■上山坂・締切堤防経由 天満屋・岡山駅 | ||
■鉾立、上山坂 | ||
. | ■〔特急〕渋川・おもちゃ王国 | 渋川特急 |
■玉4丁目経由 日比・渋川荘 | ||
■国道フェリー | ||
■宇野駅 |
[編集] 利用状況
- 1日平均の乗車人員は1,388人である(2004年度)
[編集] 歴史
- 1910年(明治43年)6月12日 - 開業。宇高航路が開設され連絡船が就航。
- 1953年(昭和28年)4月5日 - 備南電気鉄道(のちの玉野市営電気鉄道)が宇野~玉間を開業。
- 1956年(昭和31年)3月24日 - 備南電気鉄道が玉野市営電気鉄道となる。
- 1960年(昭和35年)6月 - 宇野駅開業五十周年記念式典が行われる
- 1965年(昭和40年)8月26日 - 旅客ホーム1番線の延伸工事が開始。
- 1968年(昭和43年)6月4日 - 広潟第2踏切簡易跨線橋完成し使用が開始される。同時に広潟第2踏切が廃止される。
- 9月1日 - 宇野駅構内にあり開かずの踏切でもあった宇野踏切解消の為に、宇野駅構内跨線橋工事が開始される。
- 1969年(昭和44年)5月1日 - 宇野駅構内跨線橋完成し使用が開始される。同時に開かずの踏切であった宇野踏切が廃止される。
- 8月23日 - 駅構内の大改良工事開始。
- 1970年(昭和45年)4月30日 - 宇野線の手小荷物運搬電車運転終了。
- 6月 宇野駅開業六十周年記念式典が行われる。
- 10月1日 - 駅構内の大改良工事が完成。
- 1972年(昭和47年)4月1日 - 玉野市営電気鉄道が廃止。
- 1980年(昭和55年)6月 宇野線開業七十周年記念式典が行われる
- 1986年(昭和61年)11月1日 - 貨物の取扱を廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR西日本の駅となる。
- 1990年(平成2年)4月1日 - 高速艇が運航休止。翌年3月16日に廃止され、宇高航路は名実ともに81年の歴史に幕を下ろす
- 1994年(平成6年)12月3日 - 北側(内陸方向)に建設していた新駅舎の使用を開始する。同時に営業距離が0.1km短縮される。現在、海際にあった旧駅施設と桟橋設備は全て解体され跡地は再開発。
- 1995年(平成7年)3月 - 旧駅舎の解体工事が始まる。旧駅舎や駅構内跡地周辺の再開発工事が開始される
- 2004年(平成16年)8月30日 - 台風16号の高潮の被害を受ける(下の節参照)
- 8月31日 - 前日の台風の影響により、始発からダイヤが大きく乱れる
- 2006年(平成18年)4月21日 - 強風の為、瀬戸大橋線が始発から運休し、宇高国道フェリーや四国フェリーの宇高航路での振替輸送を実施。これに対応する為に、223系臨時「マリンライナー」が岡山-宇野間で終日運転される(宇野-茶屋町間ノンストップ、一部列車は茶屋町まで各停)
[編集] 2004年8月台風での冠水
2004年8月30日に中国地方に上陸した台風16号の影響で瀬戸内海沿岸は予想以上の高潮が発生し、岡山県南部でも各所で浸水による被害があった。宇野駅周辺も冠水し翌朝始発列車の為に駅構内(ホーム)へ停泊していた岡山電車区所属の105系F8の2両編成と、115系D17の3両編成の2本の電車も床下浸水の被害を受け電気部品・回路の故障により自走不能に陥り、駅構内の電気・信号設備も冠水、駅事務所でもマルスなどの機器類が被災し、当日は始発からダイヤが大きく乱れ、切符の発券などをはじめとした駅事務にも支障をきたした。
また、当時岡山では105系は和歌山へ転属、115系は短編成化・リニューアル工事、213系もワンマン化で入場している編成が多く、予備車が極端に不足していたため、たまたま岡山にいた網干総合車両所所属の223系J1を急遽宇野線の運用に投入した。その間、宇野線では2種類の223系を見ることができた。
また宇野駅北300mの位置にある両備バスの玉野営業所も冠水し、同所所属で車庫に駐車してあった全てのバス(47台)が被災した為に運用できる車輌が無くなり、しばらくの間は廃車予定のバスを延命したり、既に廃車になったバスを再登録したり各所からの応援のバスで凌いでいた。路線車中だけでは数が足りず、中には高速車や観光車、系列会社のマイクロバスまでが一般路線バスとして走る光景も見られた。ただし高速車や観光車などは方向幕をはじめとしてワンマン運転に必要な設備の放送テープや料金箱が無い為に、紙やホワイトボードに行き先を表示して車掌が乗務していた。
[編集] その他
[編集] 隣の駅
- 西日本旅客鉄道
- 宇野線
- 備前田井駅 - 宇野駅
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
宇野駅に乗り入れるバス