みどりの券売機

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

みどりの券売機（みどりのけんばいき）は、西日本旅客鉄道（JR西日本）の指定券自動発売機である。

みどりの窓口にほぼ同等の機能を持つことを証明する為か、機械やその周りはみどりの窓口と同じ緑色を基調としたデザインである。導入当初からしばらく愛称はなかったが、2001年10月ごろにこの「みどりの券売機」という愛称がついた。

[編集] 概要

MV10型のみどりの券売機（二条駅）

MV31型のみどりの券売機（八本松駅）

JR西日本が導入している指定券自動発売機である。主にJR西日本管内を走る特急・急行と新幹線（夜行列車は不可）を取り扱う（設置駅により取り扱い列車は変わる）。指定席では、乗客自身で座席表から席を自由に選べる（特急・指定席のある快速など在来線列車、山陽新幹線（金沢支社の一部駅は上越新幹線も）とそれに接続する特急列車（名古屋乗り継ぎの『ワイドビューひだ』も含む。）のみ。なお、JR東日本の同等機種は東北・上越・山形・秋田・長野新幹線についても可能。また、JR九州（博多駅のみ設置）の同等機種も東海道新幹線直通列車以外は可能。以前はJR西日本にも福山駅に東北・上越新幹線系統の購入・座席位置指定が可能なものが1台あったが、機能改修で消滅した）。

元々は鉄道情報システム株式会社が開発した物で、MV10型と、その改良型で発売できる券種を拡充したMV30型、クレジットカード専用のMV40型の3種類がある。なお、MV40型については、インターネット予約や電話予約の受取専用機として使われることが多く、JR西日本では「みどりの受取機」と愛称を使用している。また各支社によっては愛称があり、福知山支社では、みどりくんと呼ばれている。

ICOCAエリア内に設置されている駅でICOCA定期券の購入が出来る（ただし通学定期は継続のみ）。また短距離購入でも領収書発行が可能である。JR東日本が導入している、もしもし券売機Kaeruくんと違って学生割引など種割引制度を受ける場合の証明書を用いる切符などは購入できない。また、自社ブランドカードであるJ-WESTカードの他、各種クレジットカードの利用も可能である（使用可能ブランド：JCB・VISA・MasterCard・AMERICAN EXPRESS・DinnersClub International・UC・DC・UFJcard（以上5489サービス可）・CFCard・JR東海エクスプレスカード（5489サービスはJCB・VISA・Master Card各ブランド付のみ利用可））。しかし一部の法人用クレジットカードは、暗証番号がない為、MV10型・MV30型では切符の発券が出来ない（ただし予約分の切符の受取は可能）。

他の鉄道会社の指定席券が購入可能な券売機については、自動券売機を参照。

[編集] 利用できるサービス

特急券・乗車券の購入
ICOCA定期券（ICOCAエリアのみ）・磁気定期券（フレックスも可）の購入
切符の受け取り（エクスプレス予約・JR西日本5489サービス・プッシュホン・サイバーステーション）
指定席の予約・変更
トクトクきっぷの購入（一部の駅のみ）
入場券の購入（京都支社を中心とした一部の駅や新幹線停車駅のみ。なお、購入が出来ない駅もある）

ちなみに、みどりの券売機やみどりの受取機でも乗車券のみの購入ができる（券売機のMV10型・MV40型は新幹線停車駅とその周辺への駅行のみ）。これは現金の他にクレジットカードも利用可能（受取機ではクレジット決済のみ）だが、普通列車のみ乗車分は当駅分・当日からのみ購入可能となっている（ちなみに、JR東日本のMV30型である指定席券売機では東京近郊に設置されているものは全国ほぼ全ての駅から目的駅までの乗車券が1ヶ月前分から買えるが、地方の駅に設置されているものは当駅分からのみのものもある）。しかし、利用客の中には「みどりの○○○」とあるために新幹線や特急に乗車する場合でないと使えない、と誤解している人もいるようだ。

新幹線停車駅で改札内にある場合は、その駅までの切符を挿入しないと買えないようになっている。