端岡駅
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端岡駅(はしおかえき)は、香川県高松市国分寺町新居にある、四国旅客鉄道(JR四国)予讃線の駅。駅番号はY03で、駅表示パネルのコメントは「隕石と盆栽の駅」となっている。
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[編集] 駅構造
単式ホーム1面1線と島式ホーム2面4線のあわせて3面4線を有する地上駅であるが、変わった構造を持っている。4線しか持っていないが、これに対してのりばは5つある。これは0番のりばと1番のりばが駅舎から見て一番近い線路を共有しているためである。他ののりばに関しては線路の共有は無い。
- のりば
- 0番のりば - 高松方面
- 1番のりば - 高松方面
- 2番のりば - 高松方面
- 3番のりば - 坂出・宇多津・岡山方面のりば
- 4番のりば - 坂出・宇多津・岡山方面のりば
各ホームを見ていくと、まず駅舎に接して単式ホーム1面1線があり、ここには0番のりばがある。そしてその単式ホームから線路1本を挟んですぐ島式ホーム1面2線があり、ここには駅舎側からそれぞれ1番のりばと2番のりばがある。さらに、この駅のほかの施設から離れて鬼無方向600メートルのところに島式ホーム1面2線があり、ここに3番のりばと4番のりばがある。三つのホームは2つの跨線橋で結ばれている。
便所は駅舎から離れており、0番のりばの坂出寄り端にある。男女共用の汲み取り式である。この駅には休日・早朝・夜間以外は女性駅員が配置され、集札業務と出札業務を行う。端岡駅では改札は行われていない。この駅にはみどりの窓口こそ設置されていないが、新型のPOS端末が設置され、出札窓口にて指定席券やJR四国の企画乗車券などが購入可能である。また駅舎には、オレンジカードの使用も可能な自動券売機が2機設置されており、この券売機では一部の駅との往復乗車券や回数券の発行も可能である。但し、この自動券売機では自由席特急券の発行はできない。
この駅はとても変わった構造を有していると先に記したが、それにはこの駅が快速サンポートと各駅停車の接続駅であるということも関係している。快速サンポートは、朝夕など一部の時間を除いて坂出駅と高松駅の間ではこの駅にしか停車せず、快速サンポートより本数の少ない各駅停車のみがそのほかの駅に停車する。そしてこの端岡駅が両者の接続駅なのである。
まず、0番のりばと1番のりばは、駅舎からみて一番近い線路を挟む形で設置されている。これは同駅で快速サンポートと各駅停車の接続を行う際に、同駅から乗車する乗客や、快速サンポート・各駅停車相互での乗り換え客の負担を軽減するためである。この駅において快速と各駅停車の接続が行われる場合、次のようにして客扱いを行いその負担を軽減する。
- まず、先行する普通列車は1番線(駅舎からみて一番近い線路(単式ホームの0番のりばと島式ホームの1番のりばに挟まれた線路である)に入線、停車し、0番ホーム側のドアを開放して客扱いを行う。
- 後続してやってきた快速列車は、2番線(1番のりばと2番のりばのある島式ホームの駅舎から離れたほうの線路。2番のりばに接している線路である)に入線して停車。2番のりば側のドアを開放して客扱いを行う。
- 普通列車は、快速列車の客扱いを確認すると続いて1番のりば側のドアを開放する。これにより、端岡駅から快速列車に乗車する客は各駅停車の車内を通り抜けて1番のりばと2番のりばのある島式ホームに移動できる。また、快速列車を端岡駅で降車する乗客も、この逆の方法で簡単に駅本屋の改札口に向かうことができる。さらに、快速と各駅停車の相互の乗り換え客も同一ホームでの乗り換えが可能である。
また、快速と各駅停車の接続が無い場合には、快速と各駅停車にかかわらず列車は1番線(駅舎からみて一番近い線路(単式ホームの0番のりばと島式ホームの1番のりばに挟まれた線路である)に停車して0番のりば側の扉を開いて客扱いをする。このことは先ほどの快速と各駅停車が接続する場合と合わせて端岡駅にて高松方面行き列車を乗降する乗客、快速列車と普通列車を乗り換える乗客全てが、跨線橋を利用する必要を持たないことを意味する。この方法はただ単に跨線橋を上り下りする負担を乗客からなくすだけではなく端岡駅の跨線橋にエレベーター等が設置されていないということを補うバリアフリーのための方策としても有効である。
しかしながら、この駅の他の設備から600メートル離れたところに一つある、3・4番線のある島式ホームへは跨線橋を使用しない限り渡ることが出来ず完全にバリアフリー化されたとはいえない。この島式ホームには坂出方面への列車が停車するが、駅舎からの移動には1分ないし2分程度要する上、跨線橋を上り下りする必要もあるため若干不便である。車椅子利用者は3・4番線の高松方にある公道へのスロープ(1・2番線の松山方にもあり)を使用することになる。
このように特異な構造を有する端岡駅であるが、元来は単式ホーム・島式ホームあわせて2面3線を持つのみの構造で、中央の線路は上下線が共用する形になっていたが、このような変形構造ではなかった。ではいつからこのような構造が生まれたかというと、それは2002年に行われたダイヤ改正のときである。このとき四国旅客鉄道(JR四国)は、高松近郊の普通・快速列車増強を目指したが、その計画であると高松~坂出間の線路容量が限界になってしまうこととなった。当時の高松~坂出間には、列車待避設備(列車が他の列車を追い抜くとき追い抜かれる列車が追い抜く列車を待避するための設備である)が端岡駅と坂出駅にしかなかったためである。しかもそれらはともに2面3線構造で中央の一本を共有する形であって貧弱であった。この区間は複線であるため、待避設備がさほど重要視されていなかったのである。
そのため、JR四国は列車の待避設備を高松~坂出に増設することとなったが、その際、なるべくかかる費用を抑えるため、新たな用地買収を最低限にとどめ、既存の用地・施設を有効に活用することとした。そこで、広い保線用地を保有していた鴨川駅と、長大な貨物列車を待避させるため、長大な中線を有していたこの端岡駅が選ばれて、この両駅に待避設備が増設されることとなった。
まず鴨川駅に関しては、既存の保守用線路を2本潰し、上下線本線に各1本ずつ線路を増設する形で島式2面4線構造とした。そしてそれに対してこの端岡駅は、既存の中線を2つに分割してそれぞれを上下線と連結した。先に述べたように、この長大な中線は、長大な貨物列車の待避用に作られたものであったが、現在は貨物列車も旅客列車と同様短編成になっていたため、分割しても特に支障はなかった。また、もともと使用していた0番線は旅客サービスの向上を狙って廃止せず、使用を継続することにした。これに関しては前述のとおりである。かくして、変わった形の端岡駅ホームは誕生したのである。
[編集] 駅周辺
田園地帯ながら近年宅地化が進んできた。駅の北700メートルほどのところには讃岐国の国分尼寺の址がある。
- 高松市立国分寺中学校
- 高松市立国分寺北部小学校
- 国道11号
- 香川県道179号端岡停車場線
- 香川県道33号高松善通寺線
- ジョイフル国分寺店
- 高松エクスプレス(フットバス)ダイヤパレス前停留所が同店の前にある。
- 宮池
[編集] 利用状況
1日平均の利用客数は2,868人である(2003年度)
[編集] 歴史
- 1897年(明治30年)2月21日 - 讃岐鉄道の高松駅から丸亀駅までの開通と共に開業する。
- 1904年(明治37年)12月1日 - 買収により、山陽鉄道の駅となる。
- 1906年(明治39年)12月1日 - 国有化される。
- 1909年(明治42年)10月12日 - 線路名称制定により、讃岐線の駅となる。
- 1923年(大正12年)5月1日 - 伊予西条~壬生川間開業に伴う路線名称変更により、讃予線の駅となる。
- 1930年(昭和5年)4月1日 - 路線名称変更により、予讃線の駅となる。
- 1933年(昭和8年)8月1日 - 路線名称変更により、予讃本線の駅となる。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、JR四国の駅となる。
- 1988年(昭和63年)6月1日 - 線路名称改正により、予讃線の駅となる。
[編集] 隣の駅
- 四国旅客鉄道
- 予讃線
[編集] 関連項目
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