高松駅 (香川県)
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高松駅(たかまつえき)は、香川県高松市浜ノ町にある四国旅客鉄道(JR四国)の駅である。駅番号は予讃線がY00、高徳線がT28となっており、駅名標には「瀬戸の都、四国最北端の駅」と記されている。
また日本貨物鉄道(JR貨物)の駅でもあるが、2000年より貨物列車の発着は無い。
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[編集] 利用可能な鉄道路線
このほか、予讃線経由で土讃線・瀬戸大橋線の列車が乗り入れてくる。また、駅東方約200mに高松琴平電気鉄道(ことでん)琴平線の高松築港駅があり、乗り換えが可能である。ただし、国道30号(中央通り)を渡らなければならないため、乗換時間が5~10分程度は必要である。
[編集] 駅構造
頭端式4面9線のホームを持つ駅で高松港に隣接する。頭端式であるため、駅周辺の道路や駅前広場からホームまで一切の段差がなく、バリアフリーで表彰されている(ただし、2006年に1階コンコース隅の喫煙コーナーが2階の隅(段差あり)に密閉式で移設されたため、移動制約のある人が改札外で喫煙する場合、喫煙コーナーにたどり着けないという問題が発生した)。
また、5~9番のりばは、基本的に電車や2000系気動車といった、ステップのない車両が発着するため、これらのホームでは電車の床面との段差がない1100mm規格のホームとなっている(4番のりばは、電車も発着するが、一部の列車にステップのある気動車が発着するため、ホーム高さが低くなっている。よって、予讃線を走行する、ステップつき気動車は全て4番のりばから発着となる)。ステップのない車両と段差無しで乗れる、JR四国内唯一の駅である。しかし、ホーム上の待合室には冷暖房が設置されておらず、冷暖房を設置してほしいという要望もあるものの、JR四国が断固として拒否しているため実現していない。列車接近放送では、「瀬戸の花嫁」のメロディが流れる。
現在の駅は2001年に宇和島・徳島方に移転したものである。そのため0キロポストはなく、0.3kmから始まっている。このキロポストは5番線ホーム下にある。
なお、高松市は駅南に土地を確保しており(現在は公園)、この場所に高松琴平電気鉄道が高架(連続立体交差化)で乗り入れる計画がある。香川県は2005年に事業凍結(事実上の事業中止)を決定したため、一時は可能性が限りなくゼロに近くなっていたが、連続立体交差を再検討する委員会が設立され、駅南へ乗り入れる可能性が少し高まった。ただ、この新駅、計画段階でJR高松駅に隣接するとはいえ別々に作られることで一体化などのことは話し合われず一時問題にもなった。そのことを伝えた四国新聞の特集記事(1998年2月2日掲載)
- のりば
- 1~3番のりば 主に高徳線(電化されていないため、電車は入線できない。2番のりばは1番のりばの西側奥の欠き取り部分にある。特急「うずしお」を含む。)
- 4番のりば 主に予讃線・土讃線
- 5番のりば 主に瀬戸大橋線快速「マリンライナー」
- 6番のりば 主に瀬戸大橋線快速「マリンライナー」・予讃線・土讃線(特急「しまんと」を含む)
- 7~9番のりば 主に予讃線・土讃線と瀬戸大橋線の一部(一部の「マリンライナー」・特急「サンライズ瀬戸」、「いしづち」)
データイム時、快速マリンライナーは5番のりばと6番のりばを交互に使用する。「次のマリンは○番のりば」と改札内に表示される。
頭端式ホームのため、岡山発着の「うずしお」は当駅で進行方向が逆向きになる。
- 時刻表には列車入線時刻が載るが、折り返しなどのため早く入線していても、発車15分前の時刻で掲載される(12:00発の列車が11:30に入線しても、入線時刻は11:45となる。ただし、15分以内で折り返す場合は列車が到着する時刻が載る)。
[編集] 利用状況
かつては宇高連絡船との接続駅として賑わった。現在でも四国における玄関口である。鉄道の起点で1日の利用者は26,579人(2003年度)、発着本数は360本程度あり、利用者数、発着本数共にJR四国でトップを誇る。
[編集] 駅周辺
高松駅・高松港旅客ターミナルなどを含めた高松港頭地区など付近一帯は「サンポート高松」として再開発されており、駅北側にはオフィスビル、国合同庁舎(2006年12月完成)、多数の高層マンションが所狭しと林立している。また、駅前には高松初となる21階建て高層シティホテルである全日空ホテルクレメント高松、30階建ての高松シンボルタワー、高松港旅客ターミナルビルなどの高層ビル群が立ち並んでいる。ちなみに、四国旅客鉄道(JR四国)の本社もこの地区に存在する。
高松の繁華街はことでん瓦町駅周辺だが、高松駅周辺が新たな商業・業務拠点となりつつある。
- 高松港旅客ターミナル
- 玉藻公園(高松城址)
- 高松シンボルタワー
- マリタイムプラザ高松(高松シンボルタワー内ショッピングモール)
- 国道30号(水城通り、中央通り)
- 香川県道173号高松停車場栗林公園線(県庁前通り)
- 高松北警察署
- 2001年に現在地(四国鉄道病院跡地)に移転。
[編集] 接続する他の交通機関
[編集] バス
※高松駅前バスターミナルを参照
[編集] 航路
※高松港を参照
[編集] 歴史
- 1897年(明治30年)2月21日 - 讃岐鉄道の駅として開業。旅客及び貨物の取扱を開始。当時は現在地より南西にあった。
- 1904年(明治37年)12月1日 - 山陽鉄道の駅となる。
- 1906年(明治39年)12月1日 - 山陽鉄道の国有化により、国鉄の駅となる。
- 1910年(明治43年)6月12日 - 宇高航路運航開始。
- 7月1日 - 高松港近くへ移転。2代目駅舎使用開始。
- 1911年(明治44年)12月20日 - 高松駅隣に高松桟橋待合所を開設。
- 1924年(大正13年)8月10日 - 高松駅構内扱いで高松桟橋~高松間が開業。
- 1925年(大正14年)8月1日 - 高徳線が開業。
- 1959年(昭和34年)9月15日 - 駅を東方へ移転。高松桟橋駅を廃止し高松駅に統合。駅ビルとなった3代目駅舎使用開始
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、JR四国・JR貨物の駅となる。
- 1988年(昭和63年)4月10日 - 高速船を除いて宇高連絡船廃止。
- 1990年(平成2年)4月1日 - 宇高航路高速船休止。
- 1991年(平成3年)4月1日 - 宇高航路高速船廃止。
- 2000年(平成12年)8月22日 - コンテナ貨物等の貨物取扱業務を新設の高松貨物ターミナル駅へ移管。当駅の貨物列車の発着が無くなる。
- 2001年5月13日 - 駅を西方へ移転、4代目駅舎となる新駅ビル使用開始。
- 2005年3月25日 - 土佐くろしお鉄道宿毛駅での衝突事故を受けて増設した速度照査用ATS地上子の使用を開始
[編集] その他の特徴
- 当駅発着の切符を購入すると「(讃)高松 - ○○」または「○○ - (讃)高松」と印字される(讃は予讃の略)。これはJR西日本吉備線の備中高松駅や、七尾線の高松駅と区別するためである。特に岡山駅からは高松駅(香川県)と備中高松駅の両方に行く列車が発着するため、区別する必要性がある。
- 瀬戸大橋線開業以前は到着列車はすべて上り列車となり、出発列車はすべて下り列車となっていたが、瀬戸大橋線開業で下り列車の到着、上り列車の発車が生まれた。
- 宇高連絡船のあった時代から新幹線や寝台特急と四国内特急列車との乗り継ぎ割引が適用される乗換駅である。
- JR四国は副業が好調なことで知られているが、改札内にはうどん屋、外にはパン店「ウィリーウィンキー」、スープ店「シコックスープ」など多く出店している。
- 宇高連絡船で出されていた「連絡船うどん」が2004年に駅構内のうどん屋で復活した。(ただし、納入する製麺業者は連絡船時代とは異なる)
- 地下駐輪場では高松市が運営する1日100円のレンタサイクルがある。ことでん瓦町駅、栗林駅などと相互に乗り捨ても可能。
[編集] 隣の駅
- 四国旅客鉄道
- 予讃線
- 高徳線
- 高松駅 - 昭和町駅