まじかる☆アンティーク
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まじかる☆アンティーク | |
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対応機種 | Windows95/98 |
発売元 | Leaf |
発売日 | 2000年4月28日 |
ジャンル | 経営SLG+AVG |
レイティング | 18禁 |
キャラクター名設定 | 不可 |
エンディング数 | 7 |
セーブファイル数 | 10 |
画面サイズ | 640×480 8bit |
BGMフォーマット | CD-DA |
キャラクターボイス | なし |
CGモード | あり |
音楽モード | あり |
回想モード | 一部(骨董図鑑) |
メッセージスキップ | あり(未読/既読) |
オートモード | なし |
備考 | KeyDisc |
『まじかる☆アンティーク』は2000年4月28日にLeafから発売されたアダルトゲーム。異世界からやってきた魔法使いのスフィーと共に骨董品店を経営していくというもので、店の経営を行うSLGパートとキャラクターとのやり取りを行うAVGパートに分かれる。略称は『まじアン』。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 概要
骨董品店という舞台設定に意外性はあったが、ゲームシステムやシナリオは堅実にまとめられ、キャラクターの可愛らしさや同種のゲームの中では比較的廉価なこともあって、爆発的とは言えないながらも人気を博する。 企画・脚本を手がけたのは東大卒の新人椎原旬、原画も新人のはぎやまさかげであったが、二人ともこの作品の発表後に退社している。
[編集] 本作に対する評価
『こみっくパーティー』に続くLeafのSLG路線の走りともなった作品だが、最大の特徴である経営部分と攻略キャラクターのシナリオが十分にリンクしきれていない部分が多くあった為か、ゲームとして高い評価には至らなかった。その理由として、多額の売り上げが必要な高倉みどりと、レベル調整で魔法を使用しなければならないスフィーを除く3人については、経営部分を無視してもハッピーエンドを迎えられるという点が挙げられる。
発売時はちょうどLeafがビジュアルノベル路線からの脱却を図っていた時期であった。しかしLeaf東京開発室の設立など、新しい流れに旧来のファンが反発、また後作の『誰彼』が失敗に終わったことや、『痕』での盗作騒動まで重なり、日毎にアダルトゲームファンの間で論争が激化。結果としてLeaf大阪は『To Heart』の頃に比べて斜陽化されたと言われ、本作もその要因とされていた。しかし実際に売り上げ、評価ともに水準以上ではあり、多くのファンから駄作と呼ばれるほどではなかった。
[編集] その他
- Leafのゲームとしては珍しくやりこみ系のゲームであり、売り上げ等の総合ポイントを競った企画が発売時雑誌等でされていた。
- ファンディスク『猪名川でいこう!!』に本作の予告編が収録されており、スフィーがホットケーキを食べるシーンなど、本編にはないCGが収録されている。 同じくファンディスク『アルルゥとあそぼ!!』においては、後日談としてなつみを主人公にしたSLG『グエンディーナの魔女』が発表されている。『Routes』においても、その後の健太郎らしきキャラクターと五月雨堂という骨董品店が登場している。
- 攻略対象キャラは5人だが、スフィーの容姿によってエッチシーンやエンディングの内容が変化する。またストーリーもスフィーの容姿によって細部が微妙に異なることから、全てのイベントを見るには最低でも8回はプレイしなければならない。
- 舞台となった具体的な地名は明らかにされていないが、結花が「県大会の水泳記録保持者」と紹介されてることから、少なくとも東京や大阪、京都や北海道でないことが分かる。
- 名前がありセリフもある中年男性の登場人物の数が多く、攻略対象キャラや主人公達といった若者の数を超えている。
- 『円盤皇女ワるきゅーレ』が本作に似ていると言われるが、本作も過去の幾多ある魔女っ子アニメをモチーフにした作品の一つである。ムック本『まじかる☆アンティーク公式アートワークス』ではこの点をネタにしている上、両方のコミック版が同じスクウェア・エニックスから出版されているので、問題にはされていないと思われる。
- エッチシーンの効果音として「ズン」と「パン」を多用しており、後に椎原旬はそれらを多用したことに対して、反省するコメントを出している。
- 初期販売版では一部キャラ絵が表示されないバグがあり、メーカーHPから修正ファイルをダウンロードする必要がある。
[編集] あらすじ
大学生・宮田健太郎の両親は骨董品店「五月雨堂」を経営している。その両親が突然海外に長期の買い出し旅行(を名目にしたラブラブ旅行)に出かけた為、健太郎はやむなく留守の間の経営者となってしまう。途方に暮れたその矢先、天空から突如光が降ってきて彼に衝突。あえなく死亡してしまった健太郎は、その光の正体である魔女スフィーの魔法によって蘇る。だが、スフィーによれば今の彼の身体は、100日間に渡って常時魔力の供給を受けていないと完全回復せず、再び死を迎えてしまう不安定なものらしい。
かくして、健太郎はスフィーと一つ屋根の下で共同生活を送り、共に五月雨堂を切り盛りしていくことになった。
[編集] 登場人物
- 宮田健太郎(みやた けんたろう)
- 本作の主人公。国立大学の大学生だったが、両親によって大学を休学させられ骨董屋「五月雨堂」の経営を預かることになる。この手のゲームの主人公としては珍しく、本編において顔が明確に描かれている。170㎝の結花より背が高いのもはっきりしているので、身長はかなり高いと思われる。
- 2003年に発売された『Routes』には本作後の彼らしきキャラクターが登場しており、PC版では他のキャラと同じく声が無かったが、2007年に発売された同作のPS2及びPSP版にて本作の人物では初めて声が付いた(声優は不明)。なお、劇中では温厚で若いハンサムと紹介されている。
- スフィー・リム・アトワリア・クリエール
- 身長:168cm / スリーサイズ:88-57-86 / 誕生日:3月12日 / 血液型:O型
- 家のしきたりの為、魔法世界グエンディーナから『こっちの世界』にやって来た魔女。年齢は21歳だが、プロローグにおいて健太郎の蘇生に魔力を使い果たした影響により、幼い少女の姿となった。結花の作るホットケーキが大好物で、その食欲は凄まじいものがある。反面、料理の腕は下手。その性格、見た目と裏腹に魔法の腕は超一流である。ゲームの進め方によってスフィーの魔力は増減し、それに応じてレベル1から4まで4種類の姿に成長する。
- リアン・エル・アトワリア・クリエール
- 身長:156cm / スリーサイズ:77-60-78 / 誕生日:6月15日 / 血液型:A型
- スフィーの妹で、姉を追いかけてグエンディーナからやってきた眼鏡っ娘。姉に比べるとしっかり者の為、幼い姿となったスフィーの横に立つとどちらが姉か分からなくなる。性格は落ち着いているが、思い込んだら無茶をする性格でもある。姉と同じく魔法使いではあるが、ゲーム中魔法を使うシーンは少なく、魔法の影響によって容姿が変わるようなこともない。なお、『こっちの世界』に来てからは結花の家に居候することとなる。
- 江藤結花(えとう ゆか)
- 身長:170cm / スリーサイズ:78-56-82 / 誕生日:11月24日 / 血液型:B型
- 喫茶店『HONEY BEE』の自称看板娘で、健太郎の幼馴染。胸の小ささをからかう健太郎を怒った結花がどつき(蹴り)倒す光景は、日常茶飯事である。運動神経が良く高校時代は水泳部に所属しており、水泳の県大会ではチャンピオンになるほどの実力であった。可愛い物が大好きで、幼くなったスフィーを抱きしめるのが日課。プロ野球遠鉄バッファーズを応援している(元ネタは近鉄バファローズ)。
- 高倉 みどり(たかくら -)
- 身長:164cm / スリーサイズ:91-60-90 / 誕生日:5月2日
- 五月雨堂の常連客。高倉財閥のお嬢様で、父親も五月雨堂の常連客である。骨董品を購入の際には値切り交渉を行うなど、意外な行動が多い。コミック版によれば運動神経が良いらしい。
- 彼女のシナリオは雨之幸永が担当。攻略の難易度はLeaf作品全体でも一番と言われるほど高い。スフィーを除く他のキャラは選択肢さえ間違えなければクリアは容易なのに対し、彼女の場合は経営部分も緻密に計算した上のプレイを行わないと、クリアは不可能である。
- 牧部 なつみ(まきべ -)
- 身長:158cm / スリーサイズ:80-58-82 / 誕生日:2月21日 / 血液型:AB型
- 骨董には興味が無いのに、何故か五月雨堂を頻繁に訪れる女子高生。彼女の深層意識が分身となって登場し、通称はココロと呼ばれている。隠しヒロインで、一度ゲームをクリアしないと登場しない。
- 彼女のシナリオは高橋龍也が担当。後にファンディスク『アルルゥとあそぼ!!』のミニゲーム『グエンディーナの魔女』では、主人公を務めた。
- 名前の由来は『機動戦士ガンダム』のマ・クベから。
- 長瀬源之助(ながせ げんのすけ)
- TV番組『どれでも鑑定班』に出演している骨董鑑定人。『神の腕』と言われるほど、優れた骨董品修繕の腕を持つ。健太郎とは古くからの知り合い。Leafではお馴染みの長瀬一族の一員で、BGMも長瀬のテーマの和風バージョンである。TV番組名共々、モデルは『開運!なんでも鑑定団』に出演している鑑定士の中島誠之助。なお、容姿がレベル1時のスフィーとリアンのシナリオを進めると、意外な正体が判明する。
- 高倉宗純(たかくら そうじゅん)
- 高倉みどりの父親で、高倉財閥の会長でもある。みどりと健太郎の仲を裂こうと、無理難題を押し付ける。車は自分で運転しないと気が済まない。血筋なのか、骨董品を買う時は必ず値引き交渉を行う。
- 因幡ましろ(いなば -)
- 黒いうさぎの絵皿を求めて五月雨堂にやってくる。容姿や喋り方は古風で掴み所が無いが、その正体は…。
- 江藤泰久(えとうやすひさ)
- 結花の父親で『HONEYBEE』のマスター。料理の腕前は一流。娘には頭が上がらない。本編未登場の妻(結花の母親)の美希は、若い頃は結花に似ていた。健太郎の父親と泰久と美希の三人には、かつてラブロマンスがあった。
- フリマの兄ちゃん
- 本名は不明。フリーマーケットに登場する。スフィーをおだて上げるなど、商売上手な面もある。
- 骨董市のおっちゃん
- 本名は不明。健太郎とは古くからの知り合い。曰く付きの商品を持ち込むことが多い。
- 骨董祭の爺さん
- 本名は不明。月に一度開催される骨董祭に掘り出し物を出店してくる老人。かなりの目利きである。とあるイベントでも登場する。
- 牧部なつみの叔父
- 本名は不明。通称「牧ちゃん」。両親のいなくなったなつみを引き取って育てた。骨董に興味があり、みどりシナリオでは五月雨堂の客としても登場している。
- 和由(わゆ)
- 五月雨堂の近所にあるパン屋の女の子。飼い猫のさくらを探し、健太郎とスフィーに協力を求めてくる。
- あきら
- スフィー、結花、リアンの各シナリオにおいて、別の理由でようすけと共に五月雨堂を訪れる子供。結花シナリオを進めた時だけ、あきらについて意外な事実が判明する。
- ようすけ
- あきらと一緒に五月雨堂を訪れる男の子。
- 西中島 美南(にしなかじま みなみ)
- コミック版にのみ登場する、高飛車なお嬢様。みどりを一方的にライバル視しており、彼女が懇意にする五月雨堂を潰すべく、対抗して骨董店(というかビル)を建てる。名前の由来はLeaf大阪本社の最寄駅「西中島南方駅」。
- あすか
- 健太郎とあるキャラクターの間に生まれた娘。Leaf作品では珍しく主人公とヒロインの実の娘で、名前とセリフが設定されている。エンディングに後姿のみ登場。
- 雅(みやび)
- 健太郎とあるキャラクターの間に生まれた娘。あすかと違ってセリフは無いが、一応顔の出ているCGはある。エンディングにのみ登場。
[編集] コミック
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エニックス(現スクウェア・エニックス)刊『月刊Gファンタジー』に2001年3月号から2003年2月号まできたうみつな作・画のコミカライズ作品が連載された。
なお、同じ作者による同誌連載『To Heart 2』第5話では長瀬源之助がゲスト出演している。
- 2002年3月27日初版 ISBN 4-7575-0658-9
- 2003年2月27日初版 ISBN 4-7575-0887-5
※1巻初版はリーフファイトTCG・プロモーションカード「スフィー」添付。
- C-1053 江藤結花&リアン
- C-1054 スフィー
- C-1055 宮田健太郎&スフィー
[編集] 外部リンク
- まじかる☆アンティーク(Leaf公式サイトの製品紹介ページ)
- まじアン最萌トーナメント表 匿名掲示板2ちゃんねるのLeaf,key掲示板で行われた人気投票。優勝はスフィーL1、準優勝はリアン。
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ビジュアルノベル | 雫 - 痕 - To Heart - Routes - ToHeart2 (Radio) |
AVG | 誰彼 - 天使のいない12月 - 鎖 -クサリ- |
AVG + SLG | WHITE ALBUM - こみっくパーティー - まじかる☆アンティーク - うたわれるもの(らじお) - Tears to Tiara |
RPG / A・RPG | Filsnown - テネレッツァ |
麻雀 | DR2ナイト雀鬼 - フルアニ |
その他 | アミューズメントソフト - P/ECE - リーフファイトTCG |
人物 | ()内は2007年4月現在アクアプラス社員ではない人物(歌手は除く)
社長・音楽: 下川直哉 |
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