ゴーストスカッド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『ゴーストスカッド(ごーすとすかっど)』とは、セガが開発した、アーケードガンシューティングゲームである。
主題は、『特殊部隊』で、主人公は、国連組織の擁する極秘精鋭特殊部隊の隊員となり、様々な任務をこなすことにある。その為、登場するイベントも、『人質救出』、『爆弾解体』、『戦術格闘』、『狙撃』、『ステルス(忍び込み)』等といった、特殊作戦をメインとしている。
ガンコントローラー(ガンコン)は、サブマシンガン型(自動小銃に近い方)を採用。
また、通称(略称)は、『ゴスカ』、『ゴースカ』、乃至、タイトルの頭文字から取った『GS』である。
尚、2007年、『Ghost Squad Evolution』という改良作品が、欧州等でリリースされる予定だが、日本でのリリースはない模様(また、後述の『ICカード』を使用しない。)。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] ICカード
この『ゴーストスカッド』の最大の特色として、ICカードを購入して使用し、自分の戦績を保存、記録することで、以下のような特典が与えられる。
- 様々な銃器、コスチューム(戦闘服)を入手、使用出来る。
- 同じステージでも、新たなイベント、ゲーム展開が見られるようになる。
- インターネット ランキング登録用のパスワードを掲示され、インターネットランキングに登録出来る。
- ゲームをプレイする度、経験値を蓄積することで、自分のレベル、隊員としての階級を上げられる(階級は、二等兵から始まり、一等兵→上等兵→軍曹→曹長→上級曹長→准尉→上級准尉→少尉→中尉→大尉→少佐→中佐→大佐→准将→少将→中将→大将、そして、最高位たる元帥に上がっていく。 また、レベルは、1~99まである。)。
[編集] ストーリー
多発するテロ、地域紛争等の新たな時代に対応せんと、国際連合は、『MOP(Multiple Operation Program…多目的作戦計画)』という、超法規的な権限を持つ対テロ司令部を極秘裏に設立。また、その『MOP』の隷下には、『GHOST Squad(Global Humanitarian Operation & Special Tactics Squad…全世界的人道作戦/特殊戦術部隊)』という、全世界の軍等から選ばれた優秀な隊員からなる実働部隊を擁している。
『GHOST』は、正規軍が介入出来ぬ、様々な事態に迅速に対処、痕跡を残さずに行動するという、世界平和の裏で、命を賭して戦う影の精鋭集団だ。
主人公は、その要人救出部隊:『GHOST3』に所属するエリート隊員で、国際テロリスト集団:『蒼い狼』と死闘を繰り広げる。
[編集] ステージ紹介
- MISSION1:『グランドヴィラ救出作戦』
極秘会談の為に、政府高官用の保養地:『グランドヴィラ』に集まった、A国大統領等先進3カ国の首脳の救出、及び、国際テロ集団:『蒼い狼』部隊の排除。
- エントランスエリア…『グランドヴィラ』に潜入すべく、エントランスエリアに侵入した、『GHOST3』のアルファユニットは、内部に突入し、エントランスエリアを制圧するか、外部から回り込み、屋上で敵増援部隊の侵入を阻止することとなる。
- レストランエリア…食堂の制圧作戦。1階を制圧するか、2階から後続部隊の援護射撃を行うか、地下食糧庫で待機している敵増援部隊の殲滅を行う。
- ホテルエリア…中庭で、見張りの戦闘員達を狙撃で排除し、宿泊施設に突入する。ベランダを通り、窓の外から援護射撃を行うか、宿泊施設内に入り、3つの部屋のどれか一つを制圧することになる。終盤、主犯格のアレックス・ハボックを発見するも、彼は、攻撃ヘリで逃亡せんとする。アルファユニットは、その攻撃ヘリを携行SAMで撃ち落とすこととなる。
- MISSION2:『エアフォースワン』
国際テロ集団:『蒼い狼』により、ハイジャックされてしまった、欧州での会談からの帰りのA国大統領専用機:『エアフォースワン』の逆制圧、及び、A国大統領の救出。
- 操縦室エリア…コクピットに急襲を掛け、制圧する。ミッションレベル3からは、ステルス(忍び込み。敵にバレる前に、敵を全滅させる。)で侵入することとなり、更に、ミッションレベルが上がっていくと、電気制御室にも突入し、客席エリアの明かりを消すことが出来る。
- 客席エリア…操縦室エリアの電気制御室で、照明を消していれば、暗闇となり、暗視装置を装着するか否かを選び、任務を行う。先に会議室に突入し、A国大統領を連れ去った、ハイジャック事件の首謀者:ラッカード=ジモンを追うか、客室で人質の救出等をしてから、会議室に突入することになる(簡単に表現するなら、大統領救出優先か否か。)。
- 貨物室エリア…客席エリアで、会議室に突入したか、客室で人質救出を先に行ったかで侵入経路がかなり違う。会議室に突入した場合、真っ暗闇の電子機器室で、暗視装置か、フラッシュライトを使いつつ、敵を殲滅させることとなる(客室で人質救出等を行った場合も、電子機器室に入ることとなるが、こちらは、真っ暗闇でない。)。貨物室内に入り、敵戦闘員を倒した後、脱出機があるカーゴベイに突入する。そこで、ラッカード=ジモンが脱出機に乗り込み、大統領とともに逃走する前に、たった一発で頭を狙撃せねばならない(プレイヤーと、ラッカード=ジモンとの距離は、ミッションレベルが上がるにつれ、遠くなっていき、狙いにくくなる。)。
- MISSION3:『密林からの奪還』
最新鋭の装備を欲する国際テロ集団:『蒼い狼』により、誘拐されたA国大手軍需産業:『ITS社』の兵器開発部部長:スティーブ=マッコイ氏の奪還、救出。
- 隠れ集落エリア…『蒼い狼』ゲリラ部隊のアジトに侵入。終盤、3つの小屋の中から、ひとつを選んで、その中を捜索することとなる。3つのうち、スティーブ=マッコイ氏が居る小屋だけが、煙が上がっており、他の二つの小屋は、戦術格闘か、小規模銃撃戦か、ランダムで決められる。
- 森林エリア…スティーブ=マッコイ氏を護衛しつつ、ジャングルに潜伏する敵を倒していく。途中、遺跡を迂回するか、そのまま、ジャングルを直進するかを選択することになる。ここで、遺跡に行った場合、遺跡周辺、遺跡上層部で敵と戦うか、真っ暗闇の遺跡の地下室に潜入し、フラッシュライトを使い、敵を探し、人質を撃たぬよう、敵と戦うことになる。
- 河川エリア…ボートに乗り込んだアルファユニットと、スティーブ=マッコイ氏は、ジャイロヘリ含む敵部隊と、激しいボートチェイスを繰り広げる。終盤、敵部隊の主力たる装甲船が現れ、『ヘビーマシンガンモード(グレネードランチャー付き軽機関銃を使用する。)』で、60秒以内で装甲を破壊し、ゲリラ部隊隊長:『ディンゴ』を30秒以内で倒すこととなる。
[編集] 登場人物
[編集] 『MOP』、『GHOST』
『MOP』傘下の『GHOST』は、後述の7つもの部隊を擁している。 また、国連組織たる『MOP』、そして、『GHOST』は、『ある種の国連軍』といってもいいだろう。
世界各国の軍隊、警察から有用な隊員を引き抜いて構成している(例:日本の場合、自衛隊でレンジャー徽章を取得していたり、警察のSATに所属していた場合、『MOP』本部からお呼びが掛かる等。)。また、各隊員は、『報復』を恐れる為、自分の戸籍が抹消されてしまう。
- 『GHOST』を構成する部隊一覧
- GHOST1/陸戦部隊
- GHOST2/海兵隊
- GHOST3/要人救出部隊(主人公の所属する部隊。)
- GHOST4/空挺部隊
- GHOST5/重装備部隊
- GHOST6/諜報-要人暗殺部隊
- GHOST7/後方支援部隊
[編集] GHOST指揮官
- GHOST指揮官
黒いベレー帽を被った、主人公達の上司。
遠方のMOP本部から、主人公達に指令を下したり、サポートをしてくれる。
また、任務等が失敗した際、「馬鹿者!!」とこちらを叱り付ける。
[編集] 『GHOST3』
主人公達の所属する部隊。
有事の際に要人を救出したり、犯罪組織、テロリスト等に拉致された要人を奪還したりするのが主任務である。また、MISSION2では、大統領専用機(エアフォースワン)に極秘裏に乗り込み、ハイジャック事件が発生した際、それに対処するという任務も請け負っている。
[編集] アルファ(A)ユニット (主人公)
- アルファブルー(1P側主人公)
栗毛色の白人系の青年で、要人救出部隊:『GHOST3』のエリート隊員。
- アルファレッド(2P側主人公)
黒人系の男性で、要人救出部隊:『GHOST3』のエリート隊員。
因みに、『TOUGH GUY(タフガイ)』のコスチュームを着用したときの服装が、タンクトップシャツを着用しており、アルファブルーのそれとは全然違っている(アルファブルーは、上半身裸。)。
[編集] ブラボー(B)ユニット、チャーリー(C)ユニット (同僚隊員)
アルファユニットを支援してくれる、要人救出部隊:『GHOST3』の同僚隊員。鉄帽に付けられたラインの色で、チームを識別する。
彼等を誤射して倒すと、残りのライフが減ってしまう(但し、一発で倒れてしまう人質とは違い、一発では倒れない。)。
余談だが、プレイヤーがコスチュームを変えても、彼等のコスチュームは、初期装備の『GHOST SQUAD(ゴーストスカッド)』のままである。
[編集] 国際テロリスト集団:『蒼い狼』
その名の通り国際的に暗躍する巨大なテロ組織。内部には複数の凶悪犯罪者や国際指名手配犯等が居るという、曰く付きの国際テロリスト集団だ。
[編集] 『蒼い狼』幹部(ボスキャラクター)
現在判明している幹部は、以下の通りである。
- アレックス=ハボック
- 国際指名手配犯。左目の眼帯が特徴の、太っている中年の男。結構老けており、年齢は、50代から60代と思われる。
- MISSION1:『グランドヴィラ救出作戦』では、数多の部下を引き連れ、A国等先進3ヶ国の首脳が極秘会談を行っていた政府高官用の保養地:『グランドヴィラ』を占拠し、多数の人質とともに籠城していた。
- 最後は、AH-64 アパッチ攻撃ヘリで逃亡を図るも、アルファユニットにより、携行SAMを放たれ、ヘリが爆散。そのまま、グランドヴィラに隣接する湖に墜落、死亡した模様。
- ラッカード=ジモン
- 茶色い髪に、髭を生やしており、紫色の半袖シャツに、灰色の防弾チョッキを着用した男。どこか、高圧的な口調で喋っている。
- MISSION2:『エアフォースワン』にて、欧州での会談からの帰りのA国大統領を拉致せんと、大統領専用機(エアフォースワン)をニセSPと、貨物室に忍び込んでいた部下とともに、ハイジャックしてしまう。
- 大統領を人質に取り、カーゴベイにあった脱出機で、無理矢理連れ出した大統領とともに、逃走を図る。
- しかし、脱出機の発進の為、カーゴベイのハッチが開いてしまっており、乱気流による突風がカーゴベイに吹き荒れ、バランスを崩し、よろける。その隙に、アルファユニットにより、スナイパーライフルで頭部を一発で狙撃され、開いていた後部ハッチから機外に投げ出され、持っていた手榴弾が爆発し、爆死するという悲惨な最期を遂げる。
- どうでもいいことだが、名前の由来は、『ダチョウ倶楽部』の『寺門ジモン(テラカドジモン)』なのではないかという意見が、チラホラ聞かれている。
- ディンゴ
- 『蒼い狼』ゲリラ部隊隊長。全身に、『ITS社』が製作したものと思しき防弾重装甲服を着用しており、素顔は不明。
- MISSION3:『密林からの奪還』にて、A国の大手兵器会社:『ITS社』の重要人物(兵器開発部 部長):スティーブ=マッコイを誘拐し、南米のジャングルのアジトに篭城する。
- 最後は、装甲船(『ITS社』製?)に乗り込み、アルファユニットとボートチェイスを繰り広げ、防弾シールドで身を守りつつ、一度に多数の手榴弾を投げまくり、右手で担いだ携行ミサイルランチャーで、アルファユニットと、スティーブ=マッコイ部長の乗るボートを撃沈せんとする。
- …が、逆に、防弾シールドは破壊され、アルファユニットによるグレネードランチャー付軽機関銃の集中砲火で、全身を蜂の巣にされ、死亡。
- オスカル=ブラジウス
- ミッションレベルを全て、最高の16にして、尚且つ、全てのミッションのボスを倒すことに成功すれば、拝むことが出来る『真のエンディング』にて、その名前だけ登場していた、『蒼い狼』のリーダー。