セブン銀行
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セブン銀行のデータ | ||
英名 | Seven Bank, Ltd. | |
統一金融機関コード | 0034 | |
SWIFTコード | なし | |
代表者氏名 | 社長:安斎隆(あんざい たかし) | |
店舗数 | (有人店舗)5店 (2006年3月3日現在) |
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設立日 | 2001年4月10日 (アイワイバンク銀行) |
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本店 | 所在地 | 〒100-0005 |
東京都千代田区丸の内1丁目6番1号 丸の内センタービルディング |
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電話番号 | 0088-21-1189 (テレホンセンター) |
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外部リンク | http://www.sevenbank.co.jp/ | |
特記事項 : |
株式会社セブン銀行(セブンぎんこう、英称:Seven Bank, Ltd.)は、大手流通企業グループセブンアンドアイホールディングス(セブン&アイHLDGS.)傘下の日本の銀行の一つ。コンビニATM事業最大手である。
2005年10月11日より商号を株式会社アイワイバンク銀行(英称:IYBank Co.,Ltd.)から変更した。なお、商号において「バンク」と「銀行」の名称が重複していたのは、日本の銀行法第6条の定め(「銀行は、その商号中に銀行という文字を使用しなければならない」)によるものである。
目次 |
概要
イトーヨーカ堂を主体に、2001年4月10日に設立され、同年5月7日に営業を開始した。
金融庁の分類では、「新たな形態の銀行等」として、ネット専業銀行など、新規参入銀行とともに位置付けられている。
主要株主は以下のとおり(2006年9月現在)。
- セブン-イレブン・ジャパン 26.04%
- イトーヨーカ堂 16.89%
- 三菱東京UFJ銀行 5.15%
- コーポレート・バリューアップ・ファンド投資事業有限責任組合 4.75%
- ヨークベニマル 4.49%
なお、セブン&アイグループで株式の47.42%を保有している。
通常の銀行において収益源のひとつとなる、事業会社向けの融資業務は一切行わず、与信業務への初期投資は不要となった。同行の主な収益源は、セブン&アイのグループ各店舗に現金自動預け払い機(ATM)を設置することによる、提携先金融機関や利用者からの利用手数料であり、このほか消費者やセブン&アイHLDGS.を始めとする事業者から受け入れた預金は、国債・政府保証債など信用リスクの低い商品に限定して運用する。同行はATMによる決済(現金出納サービス)専業銀行という新しいビジネスモデルといえる。ATMはセブン-イレブン各店舗の売り上げ入金にも利用される。
セブン銀行のATM
2006年12月3日現在、32都道府県に民間としては日本最多の11,855台のATMを設置している(日本郵政公社の郵便貯金は2006年3月末時点で26,297台)。
ATMが設置されていない15県は、以下の通りである。
青森県・秋田県・北陸地方全県(富山県・石川県・福井県)・和歌山県・鳥取県・島根県・四国地方全県(香川県・徳島県・高知県・愛媛県)・大分県・鹿児島県・沖縄県
このうち、青森県には2007年3月頃、和歌山県及び大分県には2007年度中に設置すると発表している。
なお、北陸地方、四国地方の各県、鳥取県、島根県、鹿児島県、沖縄県にはセブン&アイHLDGS.傘下の店舗は全くない。 (ただし、セブン&アイHLDGS.の子会社でミレニアムリテイリングの傘下である、徳島県=徳島そごう・福井県=福井西武・香川県=高松ロフト<FC店>に関しては別)
また、未設置且つセブン&アイHLDGS.傘下の店舗が未出店地域の中で、福井県の福井銀行が2006年11月22日に初めてサービスを開始した。その後、石川県の北國銀行も2007年1月29日にはサービスを開始する予定である。ただし、北國及び福井の両行ともATM利用提携のみを目的としており、現状では、福井、石川両県においてセブン銀行ATMが設置される予定はない。
2006年12月7日には、栃木県市貝町のコンビニからATMが強奪される事件が発生。のちに原型をとどめないほど壊されたATMの無残な姿が発見された(※ ATMが破壊されると紙幣が着色されるようになっているという)。
セブン銀行の預金
普通預金
セブン銀行では普通預金を発売している。
- このうち個人向けのものは一般の銀行等に比べ有利なサービスを掲げ、平休日にかかわらず午前7時~午後7時の払戻しが無手数料、預入については24時間無手数料、通信端末による取引も可能であるなどの特色がある。
- 口座開設にあたって花の名前をつけた12の支店(所在地はすべて本店と同じであり、窓口業務は行っていない)が用意されており、各預金者の口座開設月によって自動的に決まる。このため、希望支店名となる月に口座開設を申込み、支店名を選択することもできる。
- 新規口座に全面的にICキャッシュカード(発行手数料無料・磁気ストライプ有り)を発行するほか既存カードの切替を進めており、2006年4月3日より全ATMにおいてICカード機能が稼働している。
- 同行のATMのほか、郵便貯金ATMでの預入、払戻し、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行ATMでの払戻しができる。同行では民間金融機関におけるATMの相互利用提携「BANCS」に接続している。
- 振込金や給与の受け取りが可能であるが、口座振替はアイワイカード、JCB、三井住友カード、オリコ、SMBCファイナンスサービスを始めとする14の信販・収納代行会社についてのみ、取り扱っている。
定期預金
また、普通預金に続き、2006年3月20日から消費者向けに定期預金が発売された。
- 預入は1万円以上1円単位で、電話やインターネットにより同社の普通預金から振り替えて預け入れる。
- また、2006年10月23日より、ATMにて開設、入金が可能となった。
- 期間は1ヶ月から5年までの期間指定(定型)型のほか、1ヶ月から5年までの間で任意の満期日を指定できる満期日指定型も用意されている。
- 新規発売時における利率(0.06~0.75%)は、一般の銀行等に比べ概ね2倍~3倍程度(三菱東京UFJ銀行や郵便貯金との比較)と、有利な設定として開始された。
その他の預金
- この他、事業性の普通預金(売上金入金や、提携金融機関との決済を行う口座)、確定拠出型年金専用定期預金、セブン&アイHLDGS.を始めとする事業会社からの譲渡性預金を受け入れている。
有人店舗
2005年4月27日に、千葉県千葉市中央区のイトーヨーカ堂蘇我店に初の有人出張所「みんなの銀行窓口。」(本店イトーヨーカドー蘇我店出張所)を開設した。自行業務だけでなく、提携先他行や証券会社などの商品・サービスの取次ぎ業務も行う。
その後、同様の店舗を2005年11月23日に千葉県八千代市のイトーヨーカ堂八千代店内(本店イトーヨーカドー八千代店出張所)と、2005年11月29日に埼玉県川口市のイトーヨーカ堂川口店内(本店イトーヨーカドー川口店出張所)、それに2005年12月6日に東京都江戸川区のイトーヨーカ堂葛西店内(本店イトーヨーカドー葛西店出張所)、さらに2006年3月3日に東京都葛飾区のイトーヨーカ堂亀有店内(本店イトーヨーカドー亀有店出張所)にも新規オープンと同時に開設された。
代理店業務
2006年3月2日より、本店イトーヨーカドー川口店出張所にて、三井住友銀行の代理店業務を行う。窓口代行業務に加え、テレビ電話の機能を使った業務なども行う予定。
ATM納入会社
セブン銀行は開業以来、沖電気工業製の基本構造をもとに日本電気(NEC)により開発された独自設計の機種を一貫して導入し、現在は沖電気の新型ATM「BankIT(バンキット)」に準ずる紙幣計数性能を備え、上部に広告用第二画面を増設した第二世代に移行している。この第二世代は既に東京都・静岡県の全箇所で先行導入され、2009年を目途に全国すべての箇所について更新が予定されている。
ATMを利用できる口座
セブン銀行のATMは、セブン銀行の口座所有者以外でも、セブン銀行と提携した金融機関のカード所有者についてはATMの利用が可能。
[利用できない主な金融機関]
すべての信託銀行と、あおぞら銀行・ソニー銀行(2006年12月20日0:00より利用開始予定)・商工中金・農林中央金庫、一部の地方銀行・第二地方銀行・信用金庫・信用組合。
※:詳しくはセブン銀行のウェブサイトを参照。
[手数料無料で利用できる口座]
以下の口座は下記時間内は無料で利用できる。(2006年12月3日現在)
- セブン銀行の普通預金
- 全曜日7:00~19:00の出金
- 取扱全時間帯(毎月第3日曜日の翌日0:30~5:30を除く全曜日24時間)の入金
- ジャパンネット銀行
- イーバンク銀行(消費者向け口座のみ)
- 取扱全時間帯(毎月第2日曜日(翌日が休日の場合はその休日)の2:00~7:00を除く全曜日0:05~23:45)の入出金
- 新生銀行
- 取扱全時間帯(臨時休止時を除く全曜日24時間)の入出金
- 山形銀行
- 平日8:00~21:00・土曜日・休日9:00~19:00の入金
- 東北銀行
- 平日8:00~19:00・土曜日・休日9:00~19:00の入金
- 平日8:45~18:00・土曜日9:00~14:00の出金
- 足利銀行
- 毎月25日(土曜日・休日に当たる場合は直前の平日)08:45~18:00の入出金
- 常陽銀行
- 平日8:45~18:00の入金
- 東京都民銀行
- 平日8:45~18:00の入出金
- スルガ銀行
- 平日0:30~23:30・土曜日・休日9:00~21:00の入金
- 平日7:00~18:00・土曜日9:00~14:00の出金
- 清水銀行
- 平日8:00~18:00・土曜日9:00~14:00の入出金
- 静岡銀行
- 平日7:00~19:00・土曜日8:45~14:00の入金
- 平日8:45~18:00・土曜日8:45~14:00の出金
- 福井銀行
- 全曜日8:00~21:00の入金
- 平日8:45~18:00の出金
- 十六銀行
- 平日7:00~21:00・土曜日・休日8:45~21:00の入金
- 百五銀行
- 全曜日8:00~19:00の入金
- 平日8:00~18:00の出金
- 南都銀行
- 平日8:00~21:00・土曜日・休日8:45~21:00の入金
- 札幌銀行
- 平日8:00~21:00・土曜日・休日9:00~19:00の入金
- 山形しあわせ銀行
- 平日8:00~21:00・土曜日・休日9:00~19:00の入金
- 殖産銀行
- 平日8:00~21:00・土曜日・休日9:00~19:00の入金
- 北日本銀行
- 東和銀行
- 平日8:45~18:00の出金
- 長野銀行
- 平日8:45~18:00の入出金
- 静岡中央銀行
- 平日8:00~20:00・土曜日・休日9:00~19:00の入金
- 平日8:45~18:00・土曜日9:00~14:00の出金
- 名古屋銀行
- 平日8:00~20:00・土曜日・休日9:00~19:00の入金
- 第三銀行
- 平日・土曜日8:00~21:00・休日8:00~19:00の入金
- 平日8:00~18:00の出金
- 西京銀行
- 平日8:45~ 18:00の入出金
- 佐賀共栄銀行
- 平日8:45~18:00の入出金
- 新銀行東京
- 全曜日7:00~19:00の入出金
- 信用組合
- 平日8:45~18:00・土曜日9:00~14:00の入出金(一部、提携していない信用組合・入金の取り扱いをしていない信用組合がある)
- 労働金庫
- 全曜日7:00~23:00の入金(新潟県労働金庫は22:00まで)
- 全曜日7:00~19:00の出金
- JAバンク(農協・信連)・JFマリンバンク(漁協・信漁連)
- 平日8:45~18:00・土曜日9:00~14:00の出金
振込の取り扱い
概要
セブン銀行ATMにおけるキャッシュカード振込は、セブン銀行の口座を含めてキャッシュカード発行金融機関の定めるところによる。同社との提携内容に基づいて振込取扱いの有無のほか、手数料額についても異なった取扱や手数料額であり、同一宛先への振込、セブン銀行への振込についてもどのカードで利用するかによって料額が大きく異なる。
- 【セブン銀行ATMにおける、同行本支店への振込手数料の例】
BANCS提携銀行の振込取り扱いの変遷
セブン銀行は2001年6月13日より都市銀行キャッシュサービス(BANCS)による払戻の取扱を開始し、同年11月5日からは都銀キャッシュサービスに直接接続。同サービスによる振込を提供開始した。個別提携先以外の都銀各行キャッシュカードには、他の都銀同様払戻・振込・残高照会が提供されたが、これはセブン銀行自身の業務であった。これらの都銀と同社が個別提携を結んだ場合、利用者へのサービスは「セブン銀行自身の業務として提供するもの」から「提携に基づきセブン銀行ATMを当該銀行の出張所として利用させるもの」へと切り替わり、提供内容は当該提携先銀行が定めるものとなる。
ただ、セブン銀行のATMサービス展開後に個別提携を開始した東京三菱銀行(当時、現在は三菱東京UFJ銀行において旧東京三菱店の口座)・みずほ銀行の2行は、個別提携の際に「振込」の取扱を取り止め、以後セブン銀行ATMでの振込は利用できなくなった。
BANCS加盟全行と個別提携が開始された2006年7月現在、BANCS加盟銀行のうち上記2行と三井住友銀行はセブン銀行ATMでは振込の提供を行っていないため、一般のBANCS提携サービスにかかわらず当該キャッシュカードでの振込を利用できない(なお、BANCS接続のシティバンクの口座についても同様に振込を利用できない)。
(備考:シティバンク及びセブン銀行はあくまでBANCS「加盟」ではなく「接続」であり、シティバンクのATMではセブン銀行キャッシュカードを一切利用できない。)
外部リンク
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