交響曲第2番 (ショスタコーヴィチ)
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ドミートリイ・ショスタコーヴィチの交響曲第2番「十月革命に捧げる」ロ長調作品14は、ショスタコーヴィチが作曲した2番目の交響曲である。
この交響曲は、「ロマノフ朝への抵抗と闘争・十月革命における大衆の勝利・レーニンへの賛美」をテーマとした標題音楽である。その標題を表現する方法として前衛音楽と合唱が用いられている。
前衛音楽は、主に曲の前半部分において、ロマノフ朝による大衆への弾圧・大衆による抵抗や闘争を表現する手法として用いられている。楽章構成を破棄した単一楽章の形式、無調音楽・27声部におよぶウルトラ対位法などの技法が見られる。(ソ連は前衛音楽を弾圧した国家として知られているが、この頃の当局は音楽政策を確立しておらず、前衛音楽活動も合法であった。そのため西洋前衛音楽の動きが、ソ連の若手作曲家にも影響を与える土壌が存在した。ショスタコーヴィチは前衛音楽団体の「現代音楽協会」の趣旨に賛同し、前衛音楽を作曲に取り入れた)
合唱は、曲の後半部分において、工場のサイレン(労働者の勝利のモチーフと考えられる)とともに始まる。歌詞はベズィメンスキーの詩から引用され、革命前に虐げられていた大衆の苦しみ、革命に勝利した大衆の喜びとレーニンへの賛美を表現している。曲の最後には、レーニンを称えるシュプレヒコールが持ち込まれている。
この曲は、革命10周年を記念するコンクールで第1位に選ばれ、また初演でも高く評価された。しかし、1930年代以後のソ連では、当局が前衛音楽を弾圧する政策をとったため、殆ど演奏がなされていない。また西洋でも、レーニンを賛美する歌詞が敬遠された。そのためショスタコーヴィチの交響曲の中でもきわめて演奏頻度が低い。
- 演奏時間:約20分
- 作曲時期:1927年
- 初演:1927年11月5日、ニコライ・マルコ、指揮、レニングラード・フィルハーモニー交響楽団、レニングラード国立アカデミー・ア・カペラ合唱団
[編集] 編成
ドミートリイ・ショスタコーヴィチの交響曲 |
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