京阪2600系電車
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京阪2600系電車(けいはん2600けいでんしゃ)は、1978年(昭和53年)に登場した京阪電気鉄道の通勤形電車。
0番台と30番台があり、0番台は普通や区間急行を中心に運用されており、交野線直通列車のK特急「おりひめ」や準急「ひこぼし」にも使用される。また、30番台は特急・K特急を除く本線の列車に使用される。
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[編集] 概要
書類上では登場は「1978年」となっているが、元は「スーパーカー」の愛称で親しまれた2000系である。同系列では架線電圧の600Vから1,500Vへの昇圧に対応ができなかった。その代替として同系列から車体や台車を改修すると共に冷房化などが施されて登場したのが本系列である。
1978年に2601(2601-2701-2801)編成が登場した。これを皮切りに1982年までに103両の全車が更新された。これが0番台である。
また、昇圧後に8両編成の運用も決定したことから7両編成が不足することが予想されたため、1981年から新たに7両編成4本が新造された。これが30番台である。よって、計131両の大所帯となった。
2000年代に入ると廃車も始まり、2006年までに23両が廃車され、計108両となっている。本系列は2000系時代から普通列車運用主体となっている。
最高速度は110km/h、起動加速度は2.5km/h/sである。
1ユニット2両または4両とし、0番台については2両(実際の運用では最短4両)から8両まで編成を組むことが可能である。そのため編成替えの動きが頻繁にある。鴨東線開業前に出町柳駅から叡山電鉄線への直通運転が検討されていた時期もあったことから叡電の輸送需要に合わせて最短2両編成での運用も可能な仕様になっているが、2007年現在に至るまで直通運転構想は実現しておらず、その仕様は活かされていない。
2003年9月のダイヤ改正頃まで6両編成を組むものが存在したが、いずれも4両または5両に組み替えられて消滅した。また、このダイヤ改正で朝ラッシュ時に設定された交野線・私市駅と大阪方面・淀屋橋駅を結ぶ直通列車「おりひめ」にはイベント時などを除き本系列5両編成が充当されている。ただし種別幕に「K特急」幕を持っていないため、黒地に赤文字の「特急」幕を表示し、「おりひめ」のヘッドマークを掲げる。
[編集] 分類
[編集] 0番台
車体や台車は2000系からの流用品であり、その経年は2007年の時点で最も古いもので46年を経過しており、京阪の中でも最古参格の車両である。2200系と連結されている車両や冷風冷房方式の試作編成などの異端車が存在する他、製造時期の違いによる台車や正面窓配列の相違、運転台撤去の簡易作業済み車の端面が異なるなど、形態が多種多様化している。
これは2000系のバリエーションが既にかなり変更を繰り返していたという経緯があり、それがそのまま本系列に受け継がれ、その上改良を繰り返したために本番台には無数の派生バリエーションが存在することとなった。4両編成で1両ごとに台車が異なっているものや、4両すべてにパンタグラフが取り付けられているものなどもある。内装は2200系と同様で、化粧板はすべて緑色となっている。一部の車両には転落防止幌が設置されている。
原則として4両編成または5両編成で運用されている。4両は通常宇治線と交野線で運用されており、本線は回送のみとなっている。5両は交野線と本線の区間急行に運用されている。また、2006年7月頃から7両編成が組成されている車両が存在する(公式サイトの編成表にも掲載)。利用者減による運用見直しから2001年に1900系と同時に廃車が始まり、2002年には後継車10000系の登場もあり、計23両が廃車されている。
[編集] 30番台
0番台とほぼ同じ設計で新たに製造された。基本的に7両編成で運用されている。内装は0番台と大差ないが、ドアの内張りに補強バーがないのが特徴である。また、前照灯は当初からシールドビームであり、尾灯・標識灯も3000系と同じスタイルとなっている。以前は正面に貫通幌が装着されていた(0番台とは異なり3000系や5000系で採用された成田式リコ型と呼ばれるタイプ)が、現在は撤去されている。なお、0番台との併結運転も可能であり、保守検査などの際に混結編成も見られる。2003年までは正規の編成でも両番台が併結されているものが存在した。
[編集] その他
2004年2月にスルッとKANSAIグッズの「Bトレインショーティー」として8000系とともに製品化されている。
[編集] 外部リンク
京阪電気鉄道の車両 |
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現用車両 |
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過去の車両 |
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