千葉ニュータウン
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千葉ニュータウン(ちばニュータウン)とは、千葉県印西市を中心とするニュータウンである。白井市(開発当初は白井町)、船橋市、印西市(開発当初は印西町)印旛村、本埜村にまたがる。千葉県企業庁および都市再生機構による共同開発で、大規模な開発が予定されていたが、実際にはそれほど需要が伸びていない。北総鉄道の延伸によって沿線地域は開発されているが、沿線を離れると農村風景が広がっている。北総線沿線の自治体の人口は微増しており、ベッドタウン化しつつあるが、経済不況や少子化の影響もあって、小規模な開発に留まっている。「チバニュー」や「千葉NT」と略されることもある。
目次 |
[編集] 概要
- (新住宅市街地開発法による開発事業計画決定地域の分)
種別 | 面積(ha) | 比率(%) |
住宅用地 | 697 | 36 |
購買施設用地 | 80 | 4 |
教育施設用地 | 108 | 6 |
道路用地 | 457 | 24 |
公園緑地 | 194 | 10 |
その他公共施設用地 | 66 | 3 |
特定業務施設用地 | 112 | 6 |
合計 | 1,933 | 100 |
[編集] 開発地区
千葉ニュータウンは大きく分けて6つの地区がある。また千葉ニュータウン内には北総鉄道北総線6つの駅が存在し、各地区に一駅ずつ位置している。駅は東京寄りから順に以下のとおりである。
- 至新鎌ヶ谷駅 ← 西白井駅 - 白井駅 - 小室駅 - 千葉ニュータウン中央駅 - 印西牧の原駅 - 印旛日本医大駅 → 至成田方面(2010年度開通予定)
- 西白井駅(西白井エリア)白井市
- 白井駅(白井エリア)白井市
- 1979年、西白井エリア街開きから5ヵ月後、街開きが行われた。計画面積197ha、計画戸数5,500戸、計画人口16,300人。2つの住区で構成されている。白井エリアには、白井市役所や運動公園、文化センターなど、白井市の行政が集中するエリアでもある。駅南側にはマルエツ白井店や、北側にはホームセンターなどが立地する。駅前には集合住宅が林立する。
- 小室駅(小室エリア)船橋市
- 1979年に街開きが行われた。計画面積90ha、計画戸数2,190戸、計画人口8,500人。1つの住区で構成されている。小室エリアは、国道16号と国道464号が十時のよう街を交差している。駅前には、イーズ小室店がある。
- 千葉ニュータウン中央駅(千葉ニュータウン中央エリア)白井市、印西市
- 1984年に街開きが行われた。計画面積764ha、計画戸数20,250戸、計画人口61,900人。8つの住区で構成される。千葉ニュータウン最大のエリア。
- 印西牧の原駅(印西牧の原エリア)印西市、本埜村
- 1995年に街開きが行われた。計画面積579ha、計画戸数13,110戸、計画人口40,700人。5つの住区から構成されている。千葉ニュータウンで90年代に入って街開きが行われたエリア。近年大型店舗の進出目覚ましいエリアでもある。ジョイフル本田千葉ニュータウン店の進出を皮切りに、シネマコンプレックスや、家具のアウトレットのメガマックス、複合ショッピングモールの牧の原モアがオープン。2007年にはアウトレットモールを核とした「(仮称)牧の原フェスティバルアウトレット『ビッグホップ』」がオープン予定。また、ヒュンダイモータージャパンR&Dセンターや、マブチモーターの研究所なども立地する。
- 印旛日本医大駅(印旛日本医大エリア)印旛村
現在も各駅間には広大な空き地が広がっている。
- ※1 ゴミ空気輸送システム(ゴミエアシューター)
現在県内で同輸送システムが利用されている自治体は、幕張ベイタウン(千葉市)日吉台ニュータウン(富里市)など、ごく少数にとどまる。
- ※2 M-MOCS(救急搬送支援システム)
- 信号機制御で交差点を優先的に通過させるFAST(現場急行支援システム)と、救急車の救急走行時の通過地点を医療機関に伝えるMOCS(車両通行管理システム)を統合したシステムの事。
[編集] 市町村合併
2003年には、関連する印西市・白井市・印旛村・本埜村の4市村による合併協議会が設立され、住民公募に基づいて新市名を「北総市」と決めたが、翌年に行われた白井市の住民投票の結果、反対票が賛成票の2倍以上の数となり、解散した。
[編集] 教育
[編集] 西白井エリア
中学校
- 白井市立大山口中学校
- 白井市立七次台中学校
小学校
- 白井市立大山口小学校
- 白井市立清水口小学校
- 白井市立七次台小学校
[編集] 白井エリア
高等学校
中学校
- 白井市立南山中学校
小学校
- 白井市立池の上小学校
- 白井市立南山小学校
[編集] 小室エリア
中学校
- 船橋市立小室中学校
小学校
- 船橋市市立小室小学校
[編集] 千葉ニュータウン中央エリア
大学
- 社会保険大学校
- 東京電機大学 千葉ニュータウンキャンパス
- 東京基督教大学
中学校
- 白井市立桜台中学校
- 印西市立木刈中学校
- 印西市立原山中学校
- 印西市立船穂中学校
小学校
- 白井市立桜台小学校
- 印西市立木刈小学校
- 印西市立小倉台小学校
- 印西市立原山小学校
- 印西市立内野小学校
- 印西市立高花小学校
[編集] 印西牧の原エリア
中学校
- 印西市立西の原中学校
- 本埜村立滝野中学校
小学校
- 印西市立西の原小学校
- 印西市立原小学校
- 本埜村立滝野小学校
[編集] 印旛日本医大エリア
専門学校
- 日本医科大学千葉看護専門学校
中学校
- 印旛村立印旛中学校
小学校
- 印旛村立いには野小学校
[編集] 交通
[編集] 鉄道
[編集] 道路
[編集] 国道
成田高速鉄道アクセス線に並行して北千葉道路が一体的に整備される予定。
[編集] 県道
主要地方道
- 千葉県道4号千葉竜ヶ崎線
- 千葉県道59号市川印西線
- 千葉県道61号船橋印西線
- 千葉県道65号佐倉印西線
- 千葉県道64号千葉臼井印西線
一般県道
- 千葉県道189号千葉ニュータウン北環状線
- 千葉県道190号千葉ニュータウン南環状線
- 千葉県道191号西白井停車場線
- 千葉県道192号白井停車場線
- 千葉県道193号小室停車場復線
[編集] 問題と課題
北総線の運賃問題や、近年の郊外型大型店舗の進出による交通渋滞、新住民と旧住民とのコミュニティー不足による不調和、また、近隣の谷津や里山などにおけるゴミの不法投棄問題など、街の拡大と時代の変化による問題が山積しているのが現状である。
[編集] 北総線の運賃問題
北総線の運賃問題は、平成11~12年に国会で審議されたこともある。当時の運輸省は「これ以上の値上げは長期間いたしません」との約束をし、「仮に値上げの申請があっても十分慎重に対応したい」との答弁をした。 今後、2010年(平成22年)4月の成田新高速鉄道の開業により、利用者が増え、北総鉄道の収入増加・負債減少に至った場合、将来値下げが行われる可能性もある。