台湾桃園国際空港
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台湾桃園国際空港 | |||
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IATA:TPE - ICAO:RCTP | |||
概略 | |||
空港種別 | 商業 | ||
運営者 | 交通部民用航空局 | ||
開港日 | 1979年2月26日 | ||
所在 | 桃園県大園郷 | ||
海抜 | 106ft(32m) | ||
位置 | 北緯25度04分39秒東経121度13分58秒 | ||
滑走路 | |||
方向 | ILS | m×幅 | 表面 |
05/23 | YES | 3,660×60 | 舗装 |
06/24 | YES | 3,350×60 | 舗装 |
台湾桃園国際空港(たいわんとうえんこくさいくうこう)は、台湾桃園県大園郷にある同国最大の国際空港である。中国語繁体字表記では台灣桃園國際機場 (タイワンタウユエン クオジー ジーチャン、注音: ㄊㄞˊ ㄨㄢ ㄊㄠˊ ㄩㄢˊ ㄍㄨㄛˊ ㄐㄧˋ ㄐㄧ ㄔㄤˇ、ピン音: Táiwān Táoyuán Gúojìjīcháng、英語表記:Taiwan Taoyuan International Airport、公式表記:桃園國際航空站) 。
なお、台湾の航空会社であるチャイナエアライン(中華航空)とエバー航空はこの空港をハブ空港として使用している。
旧名中正国際空港であり、2006年9月6日台湾桃園国際空港と改称。[1]
目次 |
[編集] 空港の名称由来
この空港の名前は十大建設に桃園国際空港と予定した。但し開通前中華民国の初代総統である蒋介石の記念のために、中正国際空港と改称される(蒋介石の本名は中正)。特に英語では、蒋介石の英語表記(Chiang Kai – Shek)の頭文字を取ったC.K.S. airportと言う別称が多用されている。また中華航空の機内では、日本語アナウンスで「蒋介石国際空港」と称していた。
更には、同空港は台湾北部にある桃園県大園郷にあることから、地元である桃園県の職員や民主進歩党を始めとする泛緑連盟の人々の間では桃園国際空港という別称を多用している。中華人民共和国の側でも桃園空港と呼ばれる場合が多い。
[編集] 空港の経緯と現状
この空港は、台北市内で国際空港の機能を果たしていた松山空港から、国際線を移転することを目的として、1979年2月26日に開港した。これにより、松山空港は国内(中華民国政府の統治領域内)線用、中正国際空港は国際専用という役割分担がなされるようになった為、国内・国際の航空路線を共に増便することが可能となった。その後、国内航空路線は増便が続き、現在では台北と高雄間の移動には鉄道よりも飛行機の方が高い利便性をもつまでになっている。一方の国際航空路線も順調に増便を続けてきたが、最近では香港国際空港や上海浦東国際空港、仁川国際空港といったハブ空港が近隣諸国に次々と開港した為に、それぞれの空港と航空貨客の取り扱いをめぐって激しい競争が生じている。
[編集] 略史
- 1979年2月26日:開港
- 1994年6月8日:中国南方航空機ハイジャック機が着陸
- 1998年10月28日:中国国際航空機ハイジャック機が着陸
- 2000年7月28日:第2ターミナルビルが供用開始
- 2000年10月31日:シンガポール航空のボーイング747-400離陸に失敗し炎上。
- 2003年1月18日:スカイトレイン(PMS:People Mover System)開業
- 2006年9月6日:名称変更
[編集] 空港と事故
この空港は、過去にテロ計画の舞台とされた他、近年事故が立て続けに起きた空港でもある。まずはテロであるが、1995年に決行が予定されていたアルカーイダのボジンカ計画では、同空港から発着するアメリカの航空会社の飛行機がテロの対象となっていた。次に事故であるが、同空港では2000年10月31日にシンガポール航空の飛行機が使用不可能な滑走路から離陸しようとした為に墜落したという事故が発生している。また、2002年5月25日にも、同空港から香港国際空港に向かう予定の中華航空機が墜落するという事故が発生している。(航空事故も参照のこと)
[編集] 空港へのアクセス
[編集] バス
この空港から台湾各地への交通は、現在のところは高速道路のみとなる。空港からは台北や台中や桃園、中壢など空港の周辺都市へバスが出ており、特に台北市中心部に向かうリムジンバスは数社が運行しており、本数も多い。空港から台北市までの所要時間は約1時間前後である。ただし、朝晩の通勤時間帯は高速道路が渋滞するため、それ以上の時間がかかることもある。周辺都市までの料金は、リムジンバスが100~140元、タクシーが約1,200~1,500元程度である。なお、台北市内から空港までは、リムジンバスが概ね110元、タクシーが均一料金(1,000元)に設定されている(2005年)。
[編集] 鉄道
空港と主要都市を結ぶ鉄道路線は未開通であるが、現在、桃園機場捷運の工事が行われている。完成すれば、台北駅から、空港及び台湾高速鉄道桃園駅を経由し、桃園県中壢市までを結ぶ予定である。快速直達車で台北駅まで35分で結ばれる予定である。
現状の最寄駅は台湾高速鉄道桃園駅、バス約15分。
かつては林口線(空港付近を走る台湾鉄路管理局の貨物線)を旅客線化する構想も浮上していたが、こちらは貨物輸送との両立が難しい事、空港アクセス線としては路線の状況が劣悪な事などから見送られた。林口線を参見。
[編集] ターミナルと就航航空会社
この空港には第1ターミナルと第2ターミナルが存在し、ターミナル間には2分半ごとに無料で運行されている連絡電車が走っている。なお、各ターミナルを利用している就航航空会社は以下の通りである。日本と台湾の間に定期便のある航空会社は※印を付けている。(★は過去に日本と台湾の間に定期便を運航していた航空会社)
[編集] 第1ターミナル
(アジア(日本を除く)、ヨーロッパ路線)
- マカオ航空
- キャセイ・パシフィック航空※
- コンチネンタル・ミクロネシア航空
- 遠東航空
- ガルーダ・インドネシア航空
- 大韓航空★
- マレーシア航空★
- マンダリン航空
- ノースウエスト航空※
- パシフィック航空
- パラオ・アジアパシフィック航空
- フィリピン航空★
- プレジデント航空
- ロイヤルブルネイ航空
- タイ航空★
- 復興航空
- ベトナム航空
- アンコール航空
- ジェットスター・アジア航空
[編集] 第2ターミナル
(日本、アメリカ(含ハワイ、グアム)、カナダ、オーストラリア線)
[編集] 警備
現在では小銃以上の武器を所持しての巡回は行われていない。
[編集] 外部リンク
空港情報 (RCTP) |
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