競馬中継 (KBS京都テレビ)
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競馬中継(けいばちゅうけい)はKBS京都テレビ制作の中央競馬実況テレビ番組。
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[編集] 概要
土曜日の中継は、テレビ放送開局から最初の土曜日の1969年4月5日から続いており、テレビ東京(札幌・函館開催の時はテレビ北海道、福島第3場開催の時は福島テレビ、新潟第3場開催の時は新潟放送又は新潟総合テレビ)と提携してメインレースの中継も相互に送っている。
- ※因みにテレビ東京の土曜競馬中継「ウイニング競馬」は、2005年4月16日より関西、中京でもBSジャパンで視聴することができる。なお土曜日の競馬中継は、テレビ東京系列局(TXN)並びにテレビ東京の番販を多く行う地方局に同時ネットされるものだが、テレビ大阪では1982年の開局以来、競馬中継の放送をフルネット局で唯一行っていない。KBS京都の中継に対する配慮と思われる。なお、GI競走(レース)の実況のうち、関東開催分は映像資料用にテレビ東京から実況素材を提供する(メガスポでも放送されている)。
日曜日は関西テレビ放送とのリレー中継という体裁で、1985年頃から始まった。
夏期開催の中京競馬場、小倉競馬場でのレースもKBS京都のスタッフを動員して中継する(それ以外の第3場開催で行われる場合は、それぞれ地元局(テレビ愛知、三重テレビ放送、2004年まではTVQ九州放送も)が独自に放送する)。
なお土曜日の関東主場最終レース(第3場開催時の小倉メインレースを含む)、並びに日曜日の関西主場以外の特別競走・最終競走については、グリーンチャンネル配給(実況はラジオNIKKEI(2005年までは「ラジオたんぱ」のクレジット)の音源で放送)の映像を使って中継される。
KBS京都の中継は、地上波テレビ放送の競馬中継としては1週間における放送時間が日本で最も長い。この長時間中継を活用して、レースの合間にインタビューコーナー、調教ビデオ・参考レースビデオなどを豊富に使った展望コーナーを充実させた放送を行っている。
また以前は、副音声でオッズが放送されていたが(自動音声)、馬単・三連複の導入に伴い終了した。そのため現在は、スポーツ中継としては珍しいモノラル音声で放送されている。
年間最後の放送ではその年の全GIレースを、最後の直線でハイライトして行くコーナーで締め括る。
[編集] 放送時間
- 土曜日 12:35~16:30
- 日曜日 12:35~15:00と16:00~16:45の2部構成
[編集] 特別編成時の措置
- GI競走開催日に、関西テレビ系列の「ドリーム競馬」が14:35開始の場合は、日曜日第1部は14:35までとなる。
- 夏の小倉開催のみ、2004年度まで日曜日第2部は~16:30だったが、薄暮競走実施の為、2005年度からは土日とも17:00まで延長して放送している。
- 夏季高校野球期間中は、朝日放送との高校野球リレー中継放送のため、日曜日第1部は14:10からとなる。
- 毎年7月下旬頃に放送される、フジテレビ系列の「FNSの日」特別番組放送日は、15時台の休憩なしでノンストップで放送される(2005年10月9日、2006年10月8日にフジテレビ系列でF1日本グランプリ生中継が行われた際も、同様の措置がとられた)。
- サンテレビでは日曜日に阪神戦の中継がある時は1部は放送されない(15時30分まで阪神戦を中継するため。逆に京滋地区(KBS京都)ではその時は地上波での阪神戦が視聴できないということになる) 。
- 変則開催(1月5日の金杯当日(2006年まで)、及び1月第2月曜の成人の日と9月第3月曜の敬老の日のハッピーマンデー制度に伴う変則開催、その他代替開催)が実施される場合も、原則として土曜日の放送時間帯での放映となる(ネット局は別途定める)。
- 2003年11月3日に福島競馬場で中央競馬が開催された当日は、KBS京都・サンテレビともに、関東独立UHF向けに放送している「中央競馬ワイド中継」(発局・テレビ埼玉)を放送した。またこれまで関東地区のみが天災などによる開催中止の代替開催が行われた場合は関西地区での競馬中継は行わなかったが、2006年1月23日の中山競馬場代替開催が実施された時も同じ「中央競馬ワイド中継」(発局・ちばテレビ)がネットされた。
- 2004年から9月の敬老の日を含めた3連休は、中山、阪神、札幌の3場の開催スケジュールを調整し、土曜日は中山と札幌での開催となり阪神開催が行われない(月曜日に阪神、札幌開催)が、その場合は15:00から1時間の中継のみとなる。この場合はKBS京都本社スタジオからの進行で、中継映像は通常の中継同様それぞれTXN各系列局から配給されたものを使う(TXN系列局であるテレビ愛知・TVQ九州放送・テレビせとうちは、テレビ東京製作の「ウイニング競馬」を放送)。
- 「KBS京都賞ファンタジーステークス」が開催される日曜日は、KBS京都のみ15時台の中断なしで放送される(ネット局は通常通り15時台は中断する)。かっては京都新聞杯が秋の日曜日に開催されたときも中断なしで放送されていた。
- 2006年5月28日は、東京競馬場で「目黒記念」が最終レース(17:00発走)に組まれた為、それを中継する関係で、KBS京都と三重テレビは17:25まで、奈良テレビ放送とサンテレビは17:15まで延長して放送した。
[編集] タイトル
- KBS京都テレビではかつて、土曜日・日曜日とも共通のタイトルロゴを使用してたが、現在は各曜日とも独自性を高めるため、違ったタイトルロゴが使われている。なお日曜日はかつてキャスターを務めた青芝フックが題字を書いていたものが使われていたが、その後フックが勇退してから別の題字に変更された。
[編集] テーマ曲
- オープニングのテーマ曲にはかつて、スーザの「海を越える握手」が使われていた時期もあった。現在は土曜日がSavage Gardenの「The Best Thing」、日曜日がCold Playの「Clocks」となっている。なお、KBS京都以外は番組の頭から放送しないため、テーマ曲がそれぞれ異なる。
[編集] 出演者(2006年8月から)
[編集] キャスター
- 土曜日
- 日曜日
- 池山と太平洋は開催ごと(4週おき)に交代で出演。初登場の2005年10月9日と「ファンタジーステークス」が行われた同年11月6日は2人が共演した。
- 久保は2006年夏の小倉競馬期間中は出演せず、第2部のみ後述の実況アナウンサーのうち一人が、サブキャスターを担当した。
- 過去の主なキャスター
- 過去のアシスタント
- 西村隆子(土曜日)
- 愛田夏希(土曜日)
- 安井牧子(土曜日)
- 前田由紀子(日曜日)
- 小林万希子(日曜日)
- 高橋ちひろ(現・高橋知裕、日曜日)
- 小池さおり(日曜日、~2004年3月28日)
- 大川信子(日曜日、2004年4月4日~2006年3月26日)
- 野上ともよ(土曜日、~2004年3月27日)
- 藤下佳乃子(土曜日、2004年4月3日~2006年3月25日)
- 岩田久美(日曜日→土曜日)
- 岩田はこの番組への出演がきっかけで、後に日刊スポーツの競馬担当記者となる(現在はフリーの競馬ライター)。
- 土居美保子(土曜日→日曜日)
[編集] 解説
- 土曜日
- 中野秀幸
- 長岡利幸(パドック担当)
- 松本晴夫(「RACING TARGET」担当)
- 日曜日
- 内炭重夫→藤井嘉夫
- 井上泰司(パドック・「快答乱馬」担当)
解説者のうち、井上のみスポーツニッポン所属、それ以外は競馬ブック所属。
2006年2月26日から10月1日の放送まで井上が長期療養の為、代理として同じくスポーツニッポンの仙波広雄が日曜日のパドック解説を担当していた(仙波が出演できない週は、上岡圭吾又は柏原健士が担当)。
2006年7月23日の放送で井上からの手紙が紹介され、がんであったことを明らかにし、同年10月8日に番組に復帰することも発表され、予定通り同日から番組に復帰している。
[編集] 実況
- ※寺西はKBS京都の局アナウンサー時代にも競馬中継に出演していたが、2005年2月まで担当した久保房郎アナがKBS京都を定年退職、2005年3月まで担当した岩崎心平アナが東日本放送に転籍し、局アナスタッフが人員不足となった関係上同年4月から復帰した。なお、寺西が実況をする時は名前の字幕の下に「KBS京都」と表示されない。
- ※森谷は2006年3月から実況をしているが、当初は生中継の行われない午前中のレース(中継枠内の「午前中のレース再生」と深夜のダイジェスト番組用に収録)のみ担当。2006年9月の中京開催から午後の実況も担当。11月11日の京都ハイジャンプで重賞初実況。
- ※上記のほかにも、宮本英樹が長年実況担当として活躍したが、2006年夏の人事異動に伴いデスク業務(報道デスク)となり、同年7月30日の放送を最後に競馬中継を離れた。
[編集] 主なコーナー
[編集] 土日共通
- 有力馬HOT情報
- 主に当日(土曜日は翌日も)のメインレースの有力馬について、その馬の調教師または騎乗する騎手のインタビューを放送する。
- RACE REVIEW
- 午前中のレース結果を、実況VTR(原則ノーカット。障害競走は抜粋)を交えて伝える。この午前中のレースは深夜のダイジェストでも使用される。
- 小倉ジョッキーTOTO(2005年夏季開催のみ)
- 期間中の小倉競馬の1着ジョッキーに単勝式の配当金相当のポイントを与える。但し毎週土曜日第10レース(メインレース扱い)と日曜日最終レース(薄暮競走)については特別賞として配当金ポイント+ボーナスポイント1000点を与える(小倉以外=即ち新潟、北海道や海外遠征は対象外)。
- 視聴者は誰が多くのポイントを稼ぐか、はがきで1人1枚、2名の騎手を選んで投票する(複数投票は無効)。2ヶ月間の開催終了後、最多ポイント獲得騎手に投票した視聴者5人に賞金3万円をプレゼントする。但し5名以上をオーバーした場合はもう一方の騎手の獲得ポイントを参考に決定し、それでも同点の場合は抽選で決定。
- 番組ではその中間集計結果を随時発表するが、この企画についてJRAにその中間集計結果を問い合わせたファンが若干名いた。その為「これは番組のオリジナル企画なので、JRAに問い合わせていただくのはお止めいただきたい」と8月27日・28日放送分でアナウンスした。
- 視聴者プレゼントコーナー
- 競馬に関連したグッズや書籍、またGI開催週の翌週はそのレースのゴール前パネル写真の贈呈もある(土曜日は15時台、日曜日は14時台=第1部の終わり際に募集する。2006年3月まで翌週土曜日の放送で当選発表したが、同年4月以後は放送時間上の都合で発表は当選者に対する発送を持って振り替えることにした)。
[編集] 土曜日
- 笑顔をキャッチ
- 前週のメインレースを制した騎手または調教師の喜びの声を放送する。
- GENERATION ○○~新馬たちの戦い~(○○の中は西暦年、新馬戦開催期間中のみ)
- 前週に行われた新馬戦を、VTRを交えて振り返る。
- サタデークローズアップ
- 中野による当日のメインレース予想。
- MAGNIFICENT SEVEN
- 競馬ブックの若手トラックマン7名が交代で出演、自信のあるレースを予想する。
- 風の大地と優駿と(夏の小倉開催期間中のみ)
- 北海道で秋のGIレースを待つ有力馬や、競走馬の育成に携わる人々を取材する(2006年は放送なし)。
- 澤武博之のデータにおまかせ!!
- 澤武が半ば無理矢理なデータを駆使して、自信のあるレースを予想する。出光とのやり取りも見所の一つ。自分のデータと矛盾する点がある場合でも目を瞑ることもしばしばである。コーナーの冒頭で前週の成績発表があるが、予想が的中した場合は澤武が、外れた場合は森谷がナレーションを務める。
- 松本晴夫のRACING TARGET
- 松本による翌日のメインレース予想。このコーナーだけ、何故か進行は澤武のみとなる。
- 中野さんのドーンとこい!
- 翌日のメインレースについて、澤武・藤井の狙い馬を中野に評価してもらう。このコーナーは番組の一番最後に放送されるため、最終レースの進行具合によっては割愛される場合がある。
[編集] 日曜日
- 久保のおすすめハート印(実際には「ハート」の部分がハートマークになっている)
- 久保が注目するレースの予想を行う。
- 井上泰司の快答乱馬
- 井上による当日のメインレース予想。キャスターによるタイトルコールが名物となっている。
- semba.hlp(センバドットヘルプ)
- 井上の療養期間中、仙波による当日のメインレースの予想。
- 出口調査(自場で行われるG1レース開催日のみ)
- 当日のG1レースの狙い馬を、競馬場の来場客に聞くもの。
[編集] ネット局
[編集] 土日共に放送
- 三重テレビ放送(土曜日・日曜日共に 12:45~15:00と16:00~16:30の2部構成)
- 中京競馬第3場開催時は、土曜日はテレビ愛知制作で裏送りネット。日曜日は自社制作。なお土曜日は2005年末までは中断なしだったが、2006年1月の放送からテレビ愛知とのリレー放送に変更された。これに関してはテレビ愛知が視聴できない地域から一部批判が出ている。
- 奈良テレビ放送(土曜日 13:00~16:30、日曜日 13:00~15:00と16:00~16:30の2部構成)
- サンテレビジョン(土曜日 13:00~16:30、日曜日 14:00~15:00と16:00~16:30の2部構成)
[編集] 土曜日のみ
- テレビ愛知
- 中京競馬第3場開催時は自社制作で、15時台以外の時間は三重テレビへの裏送り。
- ちなみにテレビ愛知開局以前は中京テレビ放送で放送されていた。
- TVQ九州放送
- 2004年まで小倉競馬第3場開催時は自社制作であったが、2005年以降はKBS京都製作の京都競馬場からの中継をそのまま同時放送。
- テレビせとうち
- ここまではテレビ東京系列局。放送時間はいずれも15:00~16:00。
- ここまではテレビ朝日系列局。放送時間はいずれも15:00~15:55。
なおいずれの局も、他のスポーツ中継や特別番組などにより、放送休止または時間短縮の場合がある。またかつては、「FNSの日」特別番組放送日に通常土曜日のみのネット局でも、一部15:00~16:00のみネットする場合があったが、最近はこの措置は行われていない。
[編集] 関連番組
- 競馬展望(テレビ:金曜日22:30~22:45、土曜日23:15~23:30、ラジオ:主にG1開催週とそのトライアルレース開催週の金曜日21:30~21:50)
- 中央競馬ダイジェスト(テレビ:土曜日23:00~23:15、日曜日23:00~23:30、ラジオ:土・日曜日17:50~18:00)
- JRAターフジョッキー(ラジオ:2005年3月終了)
※テレビの中央競馬ダイジェストは、中継を行っているネット局にもネットされている(一部地域では未放送、または別の放送局にネット)。またテレビの競馬展望はサンテレビジョンに、ラジオの競馬展望はラジオ関西と九州朝日放送にもネットしている。
[編集] 関連記事
- 競馬ブック(中継の提供スポンサー・協力)
- ※週刊誌(原則月曜日発売)の関西版に、「週刊ビデオ」と題して実況アナウンサーと出光・久保・池山・太平洋の各氏が週替りでコラムを執筆中。
- ウイニング競馬(テレビ東京)
- TVhサマー競馬(テレビ北海道)
- ワンダフル競馬(新潟放送)
- エキサイティング競馬(福島テレビ)
- 土曜競馬中継(テレビ愛知)
- 日曜競馬リレー中継(三重テレビ放送)
- NSTスーパー競馬(新潟総合テレビ)
[編集] 関連ビデオソフト
- 中央競馬GIレース年鑑(西暦)シリーズ
- 1991年より製作。日本ビクター製作、フキュウカイ発売。2003年まではVHSビデオテープだったが、2004年からDVDソフトに形態を変更。関東のレースに関しては中央競馬ワイド中継の映像と、同番組司会・実況でおなじみの長岡一也の実況により、また関西については当番組の映像・音源を使用している。