日刊スポーツ
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日刊スポーツ(にっかんすぽーつ、ニッカン)は、日本国内で発行される日刊のスポーツ新聞である。
種類 | 株式会社 |
本社所在地 | 〒104-8055 東京都中央区築地三丁目5番10号 |
電話番号 | 03-5550-8888 |
設立 | 1946年3月6日 |
業種 | 情報・通信業 |
事業内容 | 日刊スポーツ新聞の発行およびそれに付随する事業 |
代表者 | 代表取締役社長 川田員之(かわた・かずゆき)
資本金 =22,500万円 |
従業員数 | 367人 |
外部リンク | http://www.nikkansports.com/ |
目次 |
[編集] 概要
1946年3月6日に日本初のスポーツ新聞として東京で創刊した。現在は、発行所の項目で述べるように、全国各地のそれぞれ別の法人から発行されている。朝日新聞との関係が強い。
[編集] 特徴
- 1面の見出しが青色で掲載されていることから「ブルー・ニッカン」の愛称を持っている(ブルー・ニッカンのスタートは1977年に関東地域即売版から)。
- 1977年、スポーツ新聞で初めて「社会面」を掲載。1983年の田中角栄元首相がロッキード事件の裁判で実刑判決を受けたのをきっかけに、社会報道も一面で大きく扱うようになった。他社のスポーツ紙も、日刊スポーツに倣って社会面を掲載するようになった。
- 日刊スポーツは創刊当時、プロ野球、それも特に2リーグに分裂したてのセ・リーグを広報しらしめる機関紙的な役割を期待された部分があった。ただ現在は、それぞれの地域にある球団に肩入れする記事を書いている。例えば大阪本紙版なら1面から3面までは阪神タイガースの記事を、広島版は広島カープやサンフレッチェ、広島のアマチュアを、西部本紙は福岡ソフトバンクホークスの記事を多く組んでいる。しかし東京本紙版では、朝日新聞グループと言うこともあってアンチ巨人報道が多く見える。
- 1946年の創刊当初、阪神は金田正泰、本堂保弥、藤村富美男、土井垣武といった重量感あるラインナップを送り込んだことから当新聞の記者が「ダイナマイト打線」という愛称を命名した。以降この愛称は阪神打線の代名詞となり、真弓明信・ランディ・バース・掛布雅之・岡田彰布を中心に圧倒的な破壊力でリーグ優勝し、日本一になった1985年にも「新・ダイナマイト打線」として使われた。2003年には当時の田淵打撃コーチが「阪神には打線に愛称がない」と発言したことから、早速大阪本紙版では紙上で愛称を募集し、その候補全てを1面に掲載した。結果は当時の星野監督から「時期尚早」と却下されオクラ入りした。2005年は勝手に「ダイナまいど打線」と命名している。また、2005年の優勝に貢献した3人のリリーフ投手、ウィリアムス・藤川・久保田の愛称として有名になった「JFK」は大阪本社整理セクション記者(=紙面をレイアウトをする人。身分は記者)が命名した。余談だが元大阪本社の女性記者が星稜高の松井秀喜(当時)を「ゴジラ」と命名したことは、その世界では有名な逸話。
- サッカーや野球の「ニッカン式スコア(N式スコア)」はデータ量が豊富で、特に同業記者らから重宝されている。
- 上記の各地域新聞社による発行紙面の他、東京本社では「東北版」、「静岡版」を、大阪本社では「中四国版」、「広島版」、名古屋本社は「東海版(元気とうかい)」などのローカル情報も細かく扱い、一部はネット上でも読む事が出来る。
- 実質的な系列会社に競馬予想会社の「ホースメン会議」を持ち、その協力の下に競馬欄を充実させている。日刊側からは、競馬記者OBを幹部として送り込んでいる。また、競走馬の能力指数を表す「日刊コンピ指数」は根強いファンも多く、関連本も多く出版されている。資本関係は全く無い。
- スポーツ紙にしては社会面の記事が充実している。また、社会関係の記事が他のスポーツ紙よりも1面に載ることが多い。以前社会部として独立したが、現在は文化社会部に一本化した。
- 写真を大きく扱ったり、その大胆なレイアウトは他のスポーツ新聞より一歩先を行くと、関係者の評価が高い。日刊的レイアウトが他社に真似され、後発で登場することも多い。
- 学生スポーツ新聞との連携に積極的で、Web上で主要私立大学の学生スポーツ新聞の記事を紹介するブログサイトも開設している。
- スポーツ紙と言えば「アダルト(風俗、エロネタ)」が特徴だが、日刊スポーツは、全国的に宅配版のみアダルトページを設けておらず(他紙は地域によっては宅配もスタンド売りも同一紙面のことがある)、子供のいる家庭に配慮している(駅売店・CVS販売版でのアダルトページが宅配版ではテレビ番組の紹介・解説欄に差し替えられている)。
- 大阪本社発行版ではスタンド売りも含めアダルト面は全廃している。全くピンク記事が無いスポーツ新聞として独自の路線を歩んでいる。
- 関東・北海道・関西(2007年4月以後)地域宅配版では、最終面にテレビ番組面(関東地区のみにGコード入り)を掲載している(他の地域、及び関東地区の売店即売版は「ダブル1面」といわれるニュース記事が掲載されている。また関東地区の即売版では宅配でラジオ番組欄を掲載しているスペースにテレビ番組欄を小さく掲載している)。
- 西部本社発行版(福岡・山口)の例・・・九州と山口県を中心とする西部版では、一部を除くスタンド売り紙面ではテレビ欄はハーフでNHKG、E、RKB、KBC、TNC、FBS、TVQ、KRY、TYSを掲載。この下はデリヘル情報など。別ページにアダルトページ。
- 大韓民国にも「日刊スポーツ」という新聞があるが、資本関係は無い。因みに、韓国の中央日報とは友好紙となっている。
- 南関東の競輪場で多く発行されている競輪レース予想紙「赤競」や『週刊プロスポーツ』を発行する「日刊プロスポーツ新聞社」、競馬レース予想紙「日刊競馬」とも関係はない。
- 2007年4月から関西版で土曜・日曜(原則)の中央競馬面を別刷り12ページ立てで発行する。
[編集] 創刊年とエリア
[編集] 紙面構成
- 紙面は、東京版と大阪版に大別され、さらに地方に応じて公営競技面、テレビ欄などの地元情報を差し替えている。一部例外はあるが原則として次のように分かれる。
- 東京版系列:日刊本社、北海道日刊社、西部日刊社
- 大阪版系列:大阪日刊社、名古屋日刊社
- 基本の版建て(締切時間の違いによる商品記号)は締め切りの早い順に(遠隔地への配送順に)東京制作が6版、7版、7版★、7版★★、7版★★★。大阪制作が11版、13版、13版△、13版△△(まれに13版△△△あり)となっていて大阪では△のことをB(ビー)と呼んでいる。
- 東京版を使用する北海道、宮城県、福岡県地方では1面に地元プロ野球・サッカーチームの記事を載せる場合もある。当然のことながら、北海道では、北海道日本ハムファイターズとコンサドーレ札幌、宮城では東北楽天ゴールデンイーグルスとベガルタ仙台、福岡では福岡ソフトバンクホークス、アビスパ福岡の記事が中心である。
- 大阪版を使用する広島県地方(一部を除く)では、2006年3月23日からの中国新聞福山製作センターでの現地印刷開始後は、1面に広島東洋カープ・サンフレッチェ広島の記事を載せる場合もある。
- 西部版の中央競馬面は大阪版と共有(重賞レースの場合、大阪版の記事を1面に掲載)。
- 2006年1月から、大阪で独自に製作されていた大阪版と名古屋版の文化・芸能面が東京の日刊編集センター製作に変更された(一部大阪向きの記事に差し替えあり)。
[編集] 発行所
- 北海道日刊スポーツ新聞社(対象地域:北海道)
- 日刊スポーツ新聞社(対象地域:関東、甲信越、東北、静岡県)
- 名古屋日刊スポーツ新聞社(対象地域:中京、富山県)
- 大阪日刊スポーツ新聞社(対象地域:近畿地方(三重県の一部を含む)、石川県、福井県、山口県・島根県の一部を除く中国地方、四国4県)
- 西部日刊スポーツ新聞社(対象地域:沖縄県を除く九州、山口県・島根県の一部)
- 沖縄タイムス社(対象地域:沖縄県)
- ※1部売りは130円(消費税込み)だが、名古屋発行分は120円、沖縄県は50円とそれぞれ10円、80円安い。月ぎめ定価は消費税込み3,260円。
[編集] 株式会社日刊スポーツ新聞社の関連会社
日刊スポーツ新聞社各社を除く
- 日刊スポーツ印刷社
- 日刊スポーツロジテム
- 日刊編集センター
- 日刊スポーツ出版社
- 日刊スポーツ興産
- たきやま
- 日刊スポーツエージェンシー
- 仙台日刊印刷
- 北海道日刊スポーツ印刷社
- 団地通信
- 朝日弘前プリンテック
- 日刊エブリスポーツ
[編集] 関連項目
- 日刊スポーツ映画大賞
- 朝日新聞の関連企業
[編集] 外部リンク
- nikkansports.com(日刊スポーツ新聞社)
- 北海道: nikkansports.com(北海道日刊スポーツ新聞社)
- 名古屋: nikkansports.com(名古屋日刊スポーツ新聞社)
- 大阪: nikkansports.com(大阪日刊スポーツ新聞社)
- 九州: nikkansports.com(西部日刊スポーツ新聞社)
- 日刊スポーツブログ(東京本社最終版1面の記事を掲載したもの)
- 日刊スポーツ4356.jp(2007年新誌面のPRサイト)
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