羽沢町

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この項目では横浜市の地名について説明しています。練馬区の地名については羽沢をご覧ください。

羽沢町（はざわちょう）は、神奈川県横浜市神奈川区の地名である。郵便番号は221-0863。

[編集] 概要

現在は、主に住宅が広がっている。古くは「ハネザ」・「ハネザワ」等とも呼んだが正確には「ハザワ」である。住居表示は行われておらず、住所は羽沢町○○番となる。番地は1～1825番まである（抜けている番地もある）。

古くからの農村地帯で、江戸時代には稲作のほか、大麦、小麦、粟、大豆、稗、ソバなどが中心に栽培され、当時の村高は享保17年261石であった。しかし、主に水田が広がっていた区域は少なく、畑勝りの地域だった。

明治から昭和の初めまでは橘樹郡城郷村（9大字）の中の一つとして純農村地帯だった。

戦後、1969年（昭和44年）に定められた都市計画法で町内の大部分が、市街化調整区域に線引きされたため、旧城郷村時代の農村風景が色濃く残された。その後、1972年に、残された農地を保全し、周辺地域農業の永続的発展を期待して、営農団地「菅田・羽沢農業専用地区」が設けられた。現在では町内は勿論、神奈川区内の農家にとって重要な生産拠点となっている。「農業専用地区」では横浜ブランドの農産物が生産されており、特に、「横浜キャベツ」は市内一の生産高を誇る（農業専用地区は、農産物の供給、自然や田園環境の保全だけでなく、災害時の防災空間としての役目も負っている。現在、横浜市には菅田・羽沢地区を含め、26地区、1011haの農業専用地区がある）。

2006年10月23日より町南部での住居表示開始に伴い、羽沢南1～4丁目が誕生した。

[編集] 文化

町内には道祖神が四つあり、庚申塔も多く残っている。庚申塔は市の文化財にも指定されている。また、地神講、稲荷講、念仏講といった、昔ながらの農村文化も地域に残る多くの農家によって受け継がれている。

[編集] 硯松

町内に硯松（すずりまつ）という松がある。現在ある松は四代目である。初代は1500年頃にすでに存在した大木で、戦国武将太田道灌が小机城攻めの時に、兵を励ますためにこの松の下に腰掛け、歌を詠んだと言われている。「小机はまづ手習ひの始めにていろはにほへとちりぢりになる」しかし、その後枯れてしまったのでもう一度松を植えた。しかし、その松も枯れてしまったのである。そんなこんなで、1940年頃に現在の松が植えられたのである。

[編集] 交通

[編集] 鉄道

この地域の最寄り駅は横浜市営地下鉄片倉町駅・三ッ沢上町駅、相模鉄道上星川駅である。最寄といっても羽沢町の一部についてで、大部分は横浜市営バス、相模鉄道バスを利用し、最寄りの駅か、新横浜駅、横浜駅へ出なければならない。町内に横浜羽沢駅があるが貨物線なので利用することはできない。

ただし、現在、神奈川東部方面線の建設計画が持ち上がっている。これは、2010年に新設地下線、東海道貨物線を介した、相鉄とJR東日本の直通運転計画ある。この計画が実現すれば、経由地である横浜羽沢駅が旅客化され、当地域はかなり便利な地域になると思われる。さらに、この直通構想に東急が名乗りを上げ、東急東横線から分岐し、新横浜駅を経由し横浜羽沢駅に接続、そこから相鉄線へ直通する構想も持ち上がった。

[編集] 道路

鉄道に比して道路交通の便は比較的良い。町内を環状2号線が貫通する他、第三京浜道路の羽沢入口がある。

また、当地区を通る、都市計画道路山下長津田線、都市計画道路羽沢池辺線を整備中である。

[編集] 地名の由来

由来は解っていないが、おそらく「端沢」（沢の片側の意）が転じ、「羽沢」になったのではないかと考えられている。
戦国武将太田道灌が小机城攻めの時に、綱島から六角橋、神大寺を通り羽沢に立ち寄ったとされ、「硯松」・｢十三塚」といった地名が残っている。

[編集] 歴史

1478年 - 太田道灌が小机城攻めの時に立ち寄り、戦場となる。
1696年 - 観音堂建立。
1716年 - 庚申塔が建つ。
1927年4月1日 - 橘樹郡城郷村大字羽沢から横浜市に編入され、羽沢町となる。横浜市立池上小学校創立。
- 10月1日 - 横浜市の区制施行により神奈川区羽沢町となる。
1965年 12月19日 - 京浜川崎ICから保土ケ谷ICに延伸し第三京浜道路全線開通。
1998年3月 - 環状2号線暫定開通。
2001年 3月30日 - 環状2号線の東川島高架橋開通。
2005年 3月28日 - 環状2号線全線開通。
2006年 10月23日 - 南部地区の住居表示開始に伴い、羽沢南1～4丁目誕生