秋葉原駅
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秋葉原駅JR中央改札口・つくばエクスプレス入口(2005年10月7日撮影)。
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東京地下鉄日比谷線秋葉原駅3番出入口
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秋葉原駅(あきはばらえき)は、東京都千代田区にある東日本旅客鉄道(JR東日本)・東京地下鉄(東京メトロ)・首都圏新都市鉄道の駅である。
目次 |
[編集] 利用可能な鉄道路線
[編集] 駅構造
[編集] JR東日本
所在地は東京都千代田区外神田。改札口は電気街口・昭和通り口・中央改札口の3ヶ所である。また、電気街口と中央改札口の間には東西自由通路(改札外)がある。
高架の山手線、京浜東北線及び上野駅からの宇都宮線・常磐線・高崎線の回送線、東北新幹線のさらに上を、総武線が直交して乗り越す(オーバークロス)構造になっている。東北新幹線は、本駅構内の上野方で地下に潜る。
2005年のつくばエクスプレス開業とヨドバシAkibaなどの開業に併せて駅改良工事を行い、中央改札口が新設された。なお、2006年12月31日まではアキハバラデパートに連絡するデパート口があったが、同デパートの閉店により閉鎖された。
ホームは、京浜東北線・山手線が島式2面4線、総武線が相対式2面2線である。
なお、総武線ホームの乗り換え案内には、日比谷線の他に、都営新宿線(岩本町駅)も表記されている。
[編集] のりば
1 | ■京浜東北線 | 上野・田端・大宮方面 |
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2 | ■山手線 | 上野・田端・池袋方面 |
3 | ■山手線 | 東京・品川・渋谷方面 |
4 | ■京浜東北線 | 東京・品川・横浜方面 |
5 | ■中央・総武線(各駅停車) | 御茶ノ水・新宿・三鷹方面 |
6 | ■中央・総武線(各駅停車) | 錦糸町・船橋・千葉方面 |
[編集] バリアフリー設備
- エスカレータ:総武線千葉方面~山手線内回り・京浜東北線北行、総武線三鷹方面~山手線外回り・京浜東北線南行、改札口~ホーム
- エレベーター:コンコース~ホーム(総武線と山手線・京浜東北線の両ホームを結ぶエレベーターはない)
- 多機能トイレ
[編集] 特急停車に関して
かつて、JRは千葉駅発着の特急「あずさ」の停車駅であったが、総武線ホームが10両分の長さしかないため、11両編成で運転されるE257系への全面置き換えに伴い「あずさ」は停車しなくなった。但し、臨時特急「新宿さざなみ」・「新宿わかしお」・房総方面の臨時快速列車・「ホームライナー津田沼」号は現在も引き続き停車駅である。
[編集] 発車メロディに関して
発車メロディは、2005年3月まで全ホームで宗次郎作曲のものを使用していたが、そのうち「清流」「雲を友として」の2曲が著作権料がかかる事を受け、同時期にサウンドファクトリー製の曲「教会の見える駅」「春~New Ver~」に置き換えられた。さらに、2006年6月には山手線・京浜東北線のホームをすべてテイチク製の曲「小川のせせらぎ」「スプリングボックス」「カプチーノ」「線路の彼方」に置き換えられた。そのため、「教会の見える駅」と「春~New Ver~」は一時期に当駅で2ホームが使用されていた事になる。
[編集] 東京地下鉄
JR線東側の昭和通りの真下に位置する地下駅。登記上の所在地は東京都千代田区神田佐久間町。相対式ホーム2面2線。電気街などのJR線西側へは、神田川沿いの道路を通って行く。また、都営新宿線の岩本町駅へは、小伝馬町寄りの改札口を出て和泉橋を渡って行くが、日比谷線との連絡運輸は行っていない。
[編集] のりば
1 | ○日比谷線 | 銀座・中目黒・東急東横線(菊名)方面 |
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2 | ○日比谷線 | 上野・北千住・東武伊勢崎線(東武動物公園)方面 |
[編集] 首都圏新都市鉄道
所在地は東京都千代田区神田花岡町。島式ホーム1面2線の地下駅。深夜にこの駅で「外泊」する電車がある。
JRの中央改札口付近に地上側出入口を持っており、電気街などのJR線西側へは東西自由通路を通って行く。東京メトロ日比谷線への乗り換えは、地下鉄3番出入口まで道路を通る事になる。
利用者の増加に伴い、現在自動改札機の増設を行っている。また、つくば国際会議場に向かう来賓の方のために「TXルーム」という特別待合室の設置が計画されている。
現在、この駅から東京駅までの延伸が計画されている。
[編集] のりば
1 | TX つくばエクスプレス線 | 南流山・守谷・つくば方面 |
---|---|---|
2 | TX つくばエクスプレス線 | 南流山・守谷・つくば方面 |
[編集] 利用状況
[編集] JR東日本
- 1日平均乗車人員 171,166人(2005年度)
- 2004年度より約3万人も増加し、2004年度JR乗車人員数第16位から第12位に上がった。
[編集] 東京メトロ
- 1日平均乗降人員 116,333人(2005年度)
[編集] 首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス)
- 1日平均乗車人員 41,200人(2006年4月度)、沿線中第1位
[編集] 駅周辺
JR線西側に世界屈指の電気街(秋葉原)がある。
最近では、電器店やPCのハードウェア及びソフトウェア、無線機器販売店の他、アニメや漫画などを扱う店舗(いわゆるオタクショップ)が増えている。現在では関東のオタク文化の重要な発信源となっており、様々なオタク向けのイベントも開催されている。この傾向は年々顕著になっており、マスメディアや各種コミュニティでは秋葉原を電気街としてではなくオタクの聖地として紹介される事が多くなった。また、『電車男』の主な舞台でもある。とは言え、現在でも、他では手に入らない様な電子部品を扱っている小規模店舗は健在である。JR秋葉原駅の構内でも、電器店やオタク向けの広告が数多く提示されている。秋葉原電気街振興会
JR総武本線は東西に、JR東北本線(山手線)は南北に通り、南側を神田川が東西に、東側を昭和通りが南北に通る。
西側の電気街にある中央通りの地下には東京地下鉄銀座線が通るが、末広町駅と神田駅の中間付近であり駅は、ない(銀座線における電気街最寄り駅は末広町駅とされる)。
旧国鉄中央本線のターミナル駅、旧万世橋駅は駅南西の神田川対岸にあった。同駅跡に交通博物館があったが、埼玉県さいたま市に2007年10月14日から鉄道博物館として移転するため、2006年5月14日に閉館した。
[編集] 電気街口
既述の通りJR専用の改札・出入口である。JRの中央改札口のある出入口及びつくばエクスプレスA1・A2出入口との間に東西自由通路がある他、JR山手線高架下を通る道路経由でも行き来が容易である。なお、秋葉原電気街の詳細は秋葉原を参照の事。電気街店舗一覧にはしない。有名電器・PC店は店舗が複数ある。
千代田区外神田(電気街)方面
[編集] 中央改札口
つくばエクスプレスのA1~A3出口前と同じエリアである。
千代田区神田花岡町(ヨドバシカメラ)、神田練塀町、台東区秋葉原方面
- 駅前広場
- ヨドバシカメラ・マルチメディアAkiba店 - A3出入口直結
- 自転車駐車場
- セブン-イレブン
- 富士ソフト秋葉原ビル
- 日本農業新聞
- 秋葉原ワシントンホテル
- 石丸電気テレビタワー
- ラオックス楽器館
[編集] 昭和通り口
東京地下鉄日比谷線の1~5出口前とおおよそ同じエリアで、1~3番が北寄り、4・5番出入口が南寄りである。
都営地下鉄新宿線の岩本町駅が、JRの昭和通り口及び東京地下鉄日比谷線の4・5番出口から昭和通りを南へ神田川を渡ったところにあり、徒歩2~3分の距離である。但し、連絡運輸は行っていないため、都営⇔東京メトロの乗継割引などは適用されない。このため、岩本町駅及び日比谷線秋葉原駅の改札出口には、都営⇔東京メトロ連絡乗車券での乗り換えはできない旨の注意が表示されている。
千代田区神田平河町、神田松永町、神田和泉町(凸版印刷、三井記念病院)、神田佐久間河岸、台東区台東一丁目方面
- 昭和通り(国道4号)
- 首都高速道路1号上野線
- 書泉ブックタワー - 日比谷線5番出入口前
- 千代田区和泉橋区民館 - 日比谷線5番出入口前
- 千代田区和泉橋出張所
- 和泉橋
- 都営地下鉄新宿線岩本町駅 - 神田川対岸
- 三菱東京UFJ銀行 - 日比谷線1番出入口付近
- YKK - 北方
- りそな銀行 - 北方
- 凸版印刷本社 - 北東方
- 三井記念病院 - 北東方
- 台東法務合同庁舎 - 北東方
- 台東区台東一丁目区民館 - 北東方
- 台東区台東地区センター
- 近畿日本ツーリスト - 北方
[編集] バス路線
秋葉原駅中央改札口付近に設置された交通広場に都営バスや千代田区の地域福祉タクシー「風ぐるま」、成田空港連絡バスが乗り入れている。なお、2005年8月24日に現在地に駅前広場が出来る前までは、都営バスは秋26系統は電気街口前、東42乙は昭和通り上の停留所を使用していた。
- 1番乗り場:東42乙系統:南千住方面・茶51系統:駒込駅方面
- 2番乗り場:秋26系統:葛西駅方面
- 千代田区地域福祉タクシー「風ぐるま」(運行:日立自動車交通):千代田区役所方面
- 空港リムジンバス・高速バス:成田国際空港・香取神宮・佐原駅行き(運行:京成バス・千葉交通)
[編集] 「秋葉原」の読み
- 地名としての秋葉原の読みは、駅の開業までは「あきばがはら」だった。古くは「秋葉の原(あきばのはら)」「秋葉っ原(あきばっぱら)」と呼ばれていた。現在、秋葉原は通称「アキバ」と呼ばれる事が多いが、これは偶然だが昔の呼び方に近い。
- 駅名としての秋葉原の読みは「あきはばら」である。これは、上記地名の読み方が分からない鉄道官僚が誤って読み仮名を付けた事による。地元住民を中心に駅開業後も「あきばがはら」と呼ぶ人は居たが、次第にこの本来の読み方が「俗称」と位置付けられる様になった。日本鉄道も、鉄道省も、駅名を本来の読み方に改めて欲しいとする地元住民の運動を聞き入れる事はなかった。
- 名の由来は、元々この地にあって人々が秋葉社(あきばしゃ、あきはしゃ)と呼んだ神社(当時の正しい名前は「鎮火社」、詳しくは秋葉神社の項を参照)であり、「秋葉社の原っぱ」が語源である。なお、同社は1890年(明治23年)の秋葉原駅開設に伴い移転されている(移転先は台東区松が谷3-10-7)。この縁で神田明神のお祭りでは駅構内に神輿が巡幸する。因みに、本駅と御徒町駅の中間付近に台東区秋葉原という町名(大字)が存在する。
[編集] 歴史
- 駅の開業は1890年(明治23年)。日本鉄道(今の東北本線で、開業時は秋葉原線と呼ばれた)が上野から線路を延長し、貨物駅秋葉原貨物取扱所として開業。開業にあたり、神田川から割堀が引かれ、はしけを使って連絡運輸を行い、東北や上信越からの貨物の東京の水上交通への窓口だった。
- 上記の割堀は国道4号線の西側から引き込まれ、道路の下をくぐり、現在のヨドバシカメラマルチメディアAkibaの位置に舟溜があった(終戦直後の航空写真でもそれが確認できる)。しかし、昭和30年代以降に埋め立てられた。なお、掘割の一部は現在は公園になっている。書泉ブックタワーの隣から駅に向かってつながっている公園がそれであり、道路脇には今でも橋の跡が残っている。
- なお、上野~秋葉原間貨物線敷設に関しては、市街地へ線路を引き込むことから、市街が分断されるととして敷設反対運動も起こった。そのため、後にこの線を延伸して東京駅・新橋駅までの延伸を行い、東海道本線と接続させる際には、同区間の高架化も実施することが定められた。
- 当駅が旅客営業を開始した時は旅客駅として西半分を使い、東半分を貨物駅としていた。この名残で駅の北側(蔵前橋通りのあたり)で線路がちょっと曲がっている。また、この付近の線路沿いの道も東西で対称となっている。
- 1890年(明治23年)11月1日 - 秋葉原貨物取扱所として開業。
- 1906年(明治39年)11月1日 - 国有化。
- 1925年(大正14年)11月1日 - 東北本線上野~東京間が営業を開始し、新設された御徒町駅と共に旅客取り扱い駅となる。
- 1932年(昭和7年)7月1日 - 総武本線御茶ノ水~両国間が開業し、乗り換え駅となった。この時に3層構造の高架駅となった。東北線は長らく東海道線との乗り入れを行っていたが、東北新幹線が計画された際に上野~東京間の東北線線路を新幹線の乗り入れのために使う事が決定され、連絡運転が停止され、線路も撤去された。
- 1945年(昭和20年)3月10日 - 太平洋戦争中空襲に遭い、駅舎が全焼。留置していた客車14両と貨車50両が焼失。
- 1949年(昭和24年)6月1日 - 日本国有鉄道が発足。
- 1962年(昭和37年)5月31日 - 営団日比谷線秋葉原駅開業。
- 1975年(昭和50年)2月1日 - 貨物営業廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化に伴い、国鉄駅がJR東日本の駅となる。
- 2004年(平成16年)4月1日 - 営団地下鉄民営化。日比谷線は東京地下鉄(東京メトロ)の駅となる。
- 2005年(平成17年)8月24日 - 首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス線開業。
- 2010年(平成22年)までに、上野~東京間の東北線線路を新幹線路線の上(撤去された線路があった場所)に計画、延伸される。但し、当駅にホームは設置されない予定。
[編集] 隣の駅
- 東日本旅客鉄道
- ■京浜東北線
- ■山手線
-
- 神田駅 - 秋葉原駅 - 御徒町駅
-
- ■中央・総武線(各駅停車)
- 首都圏新都市鉄道
- TXつくばエクスプレス線
- ■快速・■区間快速・■普通
- 秋葉原駅(01) - 新御徒町駅(02)
- ■快速・■区間快速・■普通