鞆鉄道
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種類 | 株式会社 |
本社所在地 | 720-0835 広島県福山市佐波町197番地1 |
電話番号 | 084-952-3700 |
設立 | 1910年(明治43年)11月18日(鞆軽便鉄道) |
業種 | バス事業 |
事業内容 | 乗合バス事業 |
代表者 | 代表取締役会長 林克士 代表取締役社長 林和子 |
資本金 | 8,000万円(2006年3月現在) |
決算期 | 毎年3月 |
主要子会社 | トモテツ観光バス、ティーケイジイ交通 |
外部リンク | http://www.tomotetsu.co.jp/ |
鞆鉄道株式会社(ともてつどう、通称トモテツバス、英称 TOMOTETSUDOU CO., LTD.)は、広島県東部の沼隈半島を中心としたエリアとするバス会社で、トモテツグループの中核企業である。かつては鉄道路線を有していたが、1954年で廃止されたため、路線バスのみの営業となった。本社は広島県福山市佐波町197番地1。
長年営業基盤が脆弱なことから経営難が続き、労使関係もあまり良好ではない。賃下げの労働協約を巡り、組合員から裁判に訴えられ敗訴している。本件は労働判例として「鞆鉄道事件」と呼ばれている。
なお、鉄道路線についての詳細は鞆鉄道線の記事を参照。
目次 |
[編集] 歴史
- 1910年11月18日 鞆軽便鉄道を設立。
- 1913年12月21日 福山~鞆間12.5kmが開業。軌間762mm(非電化)。ラッキョ汽車と呼ばれた。
- 1926年12月19日 鞆鉄道に社名変更。
- 1954年3月1日 鉄道線の福山~鞆間を全線廃止。バス専業となる。線路跡は広島県へ無償で寄付、道路拡幅用地として活用される。
- 1994年3月21日 福山~広島間に「ローズライナー」を中国バス・井笠鉄道・広島交通との共同運行で運行開始。(後に中国ジェイアールバスが参入。)
- 1996年3月18日 尾道~広島間に「おのみちうずしおロマン号」を芸陽バスとの共同運行で運行開始。(後に鞆鉄道単独運行の内海・沼隈・松永・尾道~広島間となり、現在は廃止。)
- 1999年5月2日 福山~今治間に「しまなみライナー」を中国バス・瀬戸内運輸・しまなみバス開発との共同運行で運行開始。
- 2004年4月15日 従業員から56歳以上のバス運転手に対する賃金30%減額を内容とする労働協約が無効だと訴えられていた裁判に対し、広島高等裁判所が無効との判決を下す(鞆鉄道事件)。
- 2006年3月21日 中国バスより福地線を移管(三原市交通局との共同運行)。
- 2006年9月7日 「酒気帯び状態の者を乗務させた」として広島運輸支局が新川営業所に対し立入監査、運行管理者に対する指導監督が不適切であったため、9月7日に行政処分。
- 2006年12月27日 広島運輸支局が運行管理者に対する指導監督が不適切であること、乗務・点呼記録の改ざんがあったこと、点呼が不適切であることが判明し、行政処分。
- 2007年4月1日 三原市交通局より深線を移管(中国バス・芸陽バスとの共同運行)。福地線は鞆鉄道単独運行となる。
[編集] 各営業所(車庫)の所在地
[編集] 福山ナンバー
[編集] 路線
[編集] 高速バス
詳細な運行案内は#外部リンクの鞆鉄道サイトを参照。
[編集] かつて運行していた高速バス
- 阪神・淡路大震災により寝台特急列車も運休を余儀なくされ、代替の交通手段が必要となったため、急遽、臨時高速バスが設定された。鉄道が復旧するまで運行された。
- 尾道~広島間については、同時期に中国バス等が運行を開始した「フラワーライナー」と完全に競合しており、この路線は尾道市東部の市境付近(大田橋)を起終点としていたが、尾道市は(当時)人口10万を割る地方都市であり、その後自社路線バスのエリアである沼隈地区に延伸し需要の掘り起こしを計ったが、数年で撤退することとなった。
[編集] 一般
一般路線バスのエリアは、福山市の福山駅・松永駅を中心とし、景勝地鞆の浦と結ぶかつての鉄道線を継承する路線のほか、沼隈半島の一帯および、内海大橋を経由して、沼隈半島の南側の島嶼部に路線を持つ。その他、松永北部、北東部にも路線が伸びており一部は尾道市に達する。尾道市の浦崎地区は、陸上で市域が連続していない為、尾道市の他地区に向かう場合、陸上の公共交通としては、鞆鉄道の路線バスを使用し一旦松永駅に出ることとなる。なお、現在は三原市で2路線を運行しているが、こちらは独立したエリアとなっている。
以下に2007年4月1日現在の主要な運行区間を示す。(正確な情報は外部リンクの鞆鉄道サイトを参照)
- かつての鉄道線の後を継ぎ、福山と鞆を結ぶ。多客時にはボンネットバス等による臨時便の運行実績もある。
- 狭隘路も残る沼隈半島の中心付近を進み、洗谷経由(県道72号)と合流。沼隈半島の南端および内海地区に達する。
- 福山駅前~(早戸経由)/松永バスセンター~松永駅南口/~藤江~浦崎農協前~満越
- 尾道市浦崎地区への足。福山からは赤坂付近まで国道2号に沿い、沼隈半島西側を南下する。
- 松永駅南口~藤江~(浦崎農協前~常石/瀬丸)~役場東~内海農協/~千年橋~阿伏兎~鞆港~鞆の浦~鞆車庫
- 松永から常石・内海地区への足。鞆付近は狭隘な市街地を走行する。鞆行は県道47号に沿い、沼隈半島を西側から東端へ半周する。
- 県道48号を北上。本郷地区から尾道市の東端の山間部に至る。柞磨(たるま)へは1日1往復。
- 松永駅北口~西藤町農協前~柳井~三成(尾道市)
- 県道54号に沿い、松永地区と尾道市北中部をショートカットする路線。
- 国道2号(および旧道)に沿う路線。かつては駅間の長い尾道市高須地区や福山市神村町等の足として多数運行されていたが、東尾道駅の開業や時勢の変化によりその使命の多くを終えた。
- 国道2号(および旧道)に沿う路線。かつては三原市交通局と中国バスの2社共同運行であったが、中国バスが撤退し、代わって参入したもの。後に三原市交通局が撤退した。登山口で尾道駅前方面の路線バス(尾道市交通局)に接続する。
- かつては三原市交通局と中国バスの2社共同運行であったが、三原市交通局が撤退し、代わって参入したもの。
他
[編集] 出典・外部リンク
- トモテツグループ
- 鞆鉄道株式会社(トモテツバス)
- キャスパ…かつてのターミナル跡に建設された商業施設。現在は若者向けの衣料品等が中心。
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