ロンドン・ヒースロー空港
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ロンドン・ヒースロー空港 | |||
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IATA:LHR - ICAO:EGLL | |||
概略 | |||
空港種別 | 公共 | ||
運営者 | BAA | ||
開港日 | 1930年 | ||
受け持ち | ロンドン | ||
海抜 | 80ft (24m) | ||
位置 | 北緯51度28分39秒西経0度27分41秒 | ||
滑走路 | |||
方向 | 全長 | 表面 | |
ft | m | ||
09L/27R | 12,801 | 3,902 | 舗装 |
09R/27L | 12,001 | 3,658 | 舗装 |
23 - 閉鎖 (現誘導路) | 5,551 | 1,692 | 舗装 |
ロンドン・ヒースロー空港( -くうこう、Heathrow Airport)はイギリス最大の空港である。2004年の取り扱い旅客人数が世界第3位(ヨーロッパで1位)で67,343,960人。所有・運営は、民間会社のイギリス空港会社(BAA)である。空港コードはLHR(IATA)/EGLL(ICAO)。
目次 |
[編集] 歴史
1930年代に、Great Western Aerodromeという飛行場ができたのが最初である。ヒースロー空港の名前の由来は、空港完成時に遮断されてしまったヒースロー通という道の名前からきている。
第二次世界大戦が始まると、クロイドン空港の代替として少量の商業空輸が取り扱われるようになったが、1944年に、イギリス空軍に接収された。終戦後、1946年1月にはイギリス民間航空局に返還され、1946年3月31日、民間空港として開港した。
この頃のヒースロー空港は、プロペラ機用の短い滑走路であった。またあらゆる風の向きでも離着陸可能なように、交差していたため近代的な配置へと改良が進めれた。
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1953年に女王エリザベス2世が招かれて、新しい滑走路オープンの記念式典が行われた。1955年に、ヨーロッパビル(現在のターミナル2)がオープン。すぐに、現在のターミナル3が開業した。そして、1968年に現在のターミナル1が開業した。
1977年、ロンドン地下鉄(ピカデリーライン)が、ヒースロー空港とロンドン市内との間で開通。
1986年、サッチャー政権の民営化方針を受け、イギリス空港公団が民営化され、ヒースロー空港の所有も委譲された。また、同年に南滑走路のさらに南側にターミナル4が開業した。
1998年、ロンドン・パディントン駅-ヒースロー空港を結ぶ直通鉄道『ヒースローエクスプレス』開通。
2006年8月にアメリカ行き便を狙ったテロ事件未遂が起こったため、セキュリティが強化され、液体や携帯電話、iPodの機内への持ち込みが禁止されるなど、厳しい制限が行われた。また、出発済みの便を除くヒースロー空港へ向かう全ての便が欠航になった(→英旅客機爆破テロ未遂事件参照)。しかし、現在ではセキュリティアラートが1段階下げられ、ハンドバック1個、電子機器類の持ち込みは許可されている。また米国、カナダ線を除いて、購入した免税品の機内持ち込みも可能である。(参考 JALによるお知らせ)。
2008年3月27日、ターミナル5、グランドオープン予定。
[編集] 航空管制
種類 | 周波数 | 運用時間(JST) | 夏時間運用(JST) |
CLR | 121.975MHz | 15:30~07:00 | 14:30~07:00 |
GND | 121.7MHz,121.9MHz | 24時間 | 24時間 |
TWR | 118.5MHz,118.7MHz,124.475MHz | 118.7MHzのみ16:00~07:00 | 118.7MHzのみ15:00~07:00 |
APP | 119.725MHz,120.4MHz,127.525MHz,134.975MHz | 24時間 | 24時間 |
ATIS | 113.75MHz,115.1MHz,121.85MHz,128.075MHz | 12:20~08:00 | 12:20~08:00 |
- APPの識別信号は、DIRECTOR
[編集] 航空保安無線施設
局名 | 種類 | 周波数 | 識別信号 |
LONDON | VOR | 113.6MHz | LON |
LONDON | DME | LON |
[編集] 構造
滑走路は3本あり、それぞれ、3,902m、3,658m、2,357mある。旅客ターミナル4つと貨物ターミナル1つを持つ。現在5番目の旅客ターミナルを建設中である(第1期工事(Phase One)は2008年、第2期工事(Phase Two)は2011年完成予定)。それに伴い、地下鉄ピカデリーラインの『Heathrow Terminal 4』駅は2006年9月まで閉鎖されており、ターミナル4へは一つ前の『Hatton Cross』駅(航空会社の事業所や関連設備が集中しているエリア)からの臨時バスを利用する形或いは『Heathrow Terminals 1,2,3』駅で降車し、ヒースローエクスプレスに乗り換えて『Heathrow Terminal 4』駅に向う形となる。(ヒースローエクスプレスおよび『Heathrow Terminals 1,2,3』駅は利用可能。また、ヒースローエクスプレスの『Heathrow Terminals 1,2,3』-『Heathrow Terminal 4』間は無料で利用出来る。)
またターミナル5開業に伴い、2008年にターミナル2が閉鎖・解体される予定である。それによりターミナル1から5のうち2が欠番となるが、利用者の混乱を招くことから、今のところターミナルの名称変更の予定は無い。
ターミナル5開業後においては、成田空港同様、乗り入れ航空会社はアライランス別に各ターミナルに振り分けられる。
- ターミナル1:スターアライアンス
- ターミナル3:ワンワールド(ブリティッシュエアウェイズ除く。但しPhase2完成までスペイン・オーストラリア方面に限り使用)
- ターミナル4:スカイチームおよびアライアンス非加盟航空会社
- ターミナル5:ブリティッシュエアウェイズ
[編集] 乗り入れ航空会社
[編集] ターミナル1
- AY フィンランド航空
- BA ブリティッシュエアウェイズ
- GT GBエアウェイズ(ブリティッシュエアウェイズグループ)
- BD bmi
- CY キプロス航空
- EI エアリンガス(アイルランド)
- FI アイスランド航空
- HM エアセーシェル
- LO LOTポーランド航空
- LY エル・アル・イスラエル航空
- OZ アシアナ航空(韓国)
- SA 南アフリカ航空
[編集] ターミナル2
- 4L エアーアスタナ (カザフスタン)
- AF エールフランス
- AH アルジェリア航空
- AT ロイヤルエアーモロッコ
- AZ アリタリア航空
- BD bmi
- FV プルコボ航空(ロシア)
- HY ウズベキスタン航空
- IB イベリア航空(スペイン)
- IY イエメニア・イエメン航空
- JU JATユーゴスラビア航空
- LG ルクスエア (ルクセンブルク)
- LH ルフトハンザドイツ航空
- LN リビア航空
- LX スイスインターナショナルエアラインズ
- MA マレーヴ・ハンガリー航空
- MU 中国東方航空
- OA オリンピック航空(ギリシャ)
- OK CSAチェコ航空
- OS オーストリア航空
- OU クロアチア航空
- RB シリア航空
- RO タロム航空 (ルーマニア)
- SU アエロフロート(ロシア)
- TP TAP ポルトガル航空
- TU チュニスエア(チュニジア)
- VS ヴァージン・アトランティック航空 (リヨン行きのみ)
- ZU ヘリオス航空 (南キプロス)
[編集] ターミナル3
- AA アメリカン航空
- AC エア・カナダ
- AI エア・インディア
- AV アヴィアンカ
- BA ブリティッシュ・エアウェイズ(マイアミ行きのみ)
- BG ビーマン・バングラデシュ航空
- BI ロイヤルブルネイ航空
- BR エバー航空
- BT エアバルティック
- BW BWIA
- CA 中国国際航空
- CX キャセイ・パシフィック航空
- EK エミレーツ航空
- ET エチオピア航空
- EY エティハッド航空
- GF ガルフエアー
- GH ガーナ航空
- IR イラン航空
- JL 日本航空
- JM エア・ジャマイカ
- KE 大韓航空
- KU クウェート航空
- ME ミドルイースト航空
- MH マレーシア航空
- MK エア・モーリシャス
- MS エジプト航空
- NH 全日本空輸
- NZ ニュージーランド航空
- PK パキスタン国際航空
- QR カタール航空
- RG ヴァリグ・ブラジル航空
- RJ ロイヤルヨルダン航空
- SK スカンジナビア航空
- SQ シンガポール航空
- SV サウジアラビア航空
- TG タイ国際航空
- TK トルコ航空
- T5 トルクメニスタン航空
- UA ユナイテッド航空
- VK ヴァージン・ナイジェリア航空
- VS ヴァージン・アトランティック航空
- YK キプロス・トルコ航空
- 9W ジェットエアウェイズ
[編集] ターミナル4
- BA ブリティッシュエアウェイズ
- KJ BMED(ブリティッシュエアウェイズグループ。中東地区・旧ソ連中央アジア地区へ就航)
- KL KLMオランダ航空
- KM エアマルタ
- KQ ケニア航空
- SN SNブリュッセル航空
- UL スリランカ航空
- QF カンタス航空(オーストラリア)
[編集] 外部リンク
空港情報 (EGLL) |
空港情報(worldaerodata.com) | 定時航空気象(METAR) | 飛行用飛行場予報(TAF) | 定時航空気象 |