我孫子駅 (千葉県)
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我孫子駅(あびこえき)は、千葉県我孫子市にある東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である。
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[編集] 利用可能な鉄道路線
[編集] 駅構造
4面7線のホームを持つ橋上駅である。エスカレーター・エレベーター・自動改札機・自動券売機・みどりの窓口が設置されている直営駅である。尚、エスカレーター・エレベーターは設置されているが、エスカレーターは北口・南口・ホームにそれぞれ設置されている。エレベーターは北口・南口に設置されており、ホームには設置されていない。改札口を過ぎると、正面にトイレがあるが、車椅子対応トイレではない。 コンコースには「KIОSK」が設置されている。改札内にある売店は「弥生軒」が出店している。1・2番線、4・5番線には立ち食いそば店もある。
- のりば
1・2 | ■■常磐線(快速) | 天王台・取手・土浦・水戸・高萩方面 |
2・4 | ■成田線 | 湖北・布佐・安食・成田方面 |
2・4・5 | ■■常磐線(快速) | 柏・松戸・北千住・上野方面 |
6・7 | ■常磐線(各駅停車) | 天王台・取手方面 |
6~8 | ■常磐線(各駅停車) | 柏・新松戸・北千住・代々木上原方面 |
- 常磐快速線の2番線・4番線は始発・待避、または成田線直通。また、2番線発の快速上野行きは、土休日15時52分発(当駅始発)の1本のみ。
- 3番線は留置線のみで、ホームは設置されていない。
- 7番線発の取手行は1本のみ(始発)。その他は2本の当駅始発取手行を含め6番線着発(始発電車は平日のみ)。
- 8番線は、朝夕時間帯のみの使用。取手始発電車の他、朝の始発電車の一部が着発する。これ以外の時間は使われておらず、閉鎖されている。
[編集] 利用状況
2005年度の利用者数は1日平均29,688人である。
我孫子駅と柏市を結ぶ路線バスとして「我孫子駅~手賀の杜プラザ」、および「我孫子駅北口~あけぼの山公園入口」が阪東自動車により運行されており、柏市民の利用も多い。
[編集] 駅周辺
駅南東方に水戸街道我孫子宿であった町があるが、全体的に交通の利便性から新興住宅が増えた地域であり、当駅も常磐線沿線の住宅地最寄駅の性格が強く、どちらかといえば閑静で、商業地としての賑わいは比較的感じられない。
[編集] 南口(手賀沼)
主要施設がある方面の出口である。ただし我孫子市役所までは離れており、バス利用が考えられる。天皇明仁の娘(当時内親王の紀宮清子)が通勤(非常勤)していたことで知られる山階鳥類研究所や、鳥の博物館はさらにその先である。
- バス、タクシー乗り場
- アビイクオーレ
- イトーヨーカドー我孫子店
- けやきプラザ(千葉県と我孫子市の複合施設)
- 交番
- NEWDAYS
- マクドナルド 我孫子店
- くすりの福太郎
- 学習塾は駅の南側に集中している。
- 国道356号
- 我孫子緑郵便局
- 割烹旅館門松本店
- 我孫子市立我孫子第四小学校
- 我孫子市立白山小学校
- 手賀沼
- 手賀沼公園 - 徒歩、またはバス「手賀沼公園」下車
- 我孫子市生涯学習センター「アビスタ」 - バス「アビスタ前」下車
- 我孫子市民図書館
- 千葉県立我孫子高等学校 - バス「我孫子高校」下車
- 我孫子市役所 - バス「市役所」下車
- 山階鳥類研究所 - バス「市役所」下車
- 鳥の博物館 - バス「市役所」下車
[編集] 北口
国道6号側の出口で、1973年から始まった再開発計画が進展し、駅前広場や駅前の雑居ビルが出来たのは1997年以降である。駅から僅かに離れたところから北方向に新興住宅地が広がる。
- バス、タクシー乗り場
- デイリーヤマザキ
- サンクス
- ファミリーマート
- モスバーガー
- 我孫子駅前郵便局
- 有料駐輪場 - 月額利用料金800円。有人だが、係員の駐在時間が朝と夕方に限られている。
- エスパ我孫子、あびこショッピングプラザ
- 国道6号
[編集] バス路線
- 停留所名は、南口が「我孫子駅」、北口が「我孫子駅北口」である。
- かつてバスターミナルは南口にしか無かったが、近年北口にもつくられた。
- 中央学院大学行き、我孫子二階堂高等学校行きのバスもここから出ている。
- 南口
- 阪東自動車 - 手賀の杜プラザ、東我孫子車庫(手賀沼公園経由、第一小学校経由)、湖北駅南口(第一小学校経由、手賀沼公園経由)、布佐駅南口
- ニュー東豊 - 竜角寺台四丁目(深夜バス) ※途中、天王台駅・東我孫子・湖北駅・新木駅・布佐駅・木下駅・小林駅を経由
- あびバス(我孫子市民バス) - 船戸・台田ルート(我孫子駅北口)
- 北口
- 阪東自動車 - あけぼの山公園入口(我孫子ビレジ経由、つくし野入口経由)
- あびバス - 栄・泉・並木ルート、船戸・台田ルート(我孫子駅)
- その他 - 中央学院大学
[編集] 特徴
[編集] 輸送上の特徴
- 以前は特急「フレッシュひたち」(その前は「ひたち」)の停車もあったが、地元からの利用客が少ない影響から2005年7月9日のダイヤ改正で、千葉県内は柏駅停車に統一される形で無くなり、特急の停車駅としての役割は完全に失われた。これにより水戸方面の特急列車と成田線成田方面は分岐駅での乗換が出来なくなった。なお、特急と同じ車両を使用した武蔵野線方面への臨時急行列車は停車する。
- データイム上下あわせて12本運行している特別快速も当駅には停車しない。そのため、天王台駅・我孫子駅に特別快速が止まらなくなることに伴う利用者へのマイナス抑止のため、取手駅から同一ホームで始発上野行きに3分で連絡する処置を採っている。一方、我孫子市では特別快速の当駅停車を求めている。
[編集] 松戸車両センター我孫子派出所
- 我孫子駅~天王台駅間には車両基地(松戸車両センター我孫子派出所)があり、我孫子駅側より入線できる。常磐線(快速電車のE231系電車・各駅停車)、成田線我孫子支線の電車(E231系電車)の一部がここに入庫する。
- 松戸車両センター我孫子派出所の最寄駅であることから、出入庫を兼ねた当駅始発・終着電車・列車がある(普通列車の終着後回送、翌朝出庫という設定が1日1本ある。他に快速電車・各駅停車の取手までの回送があり、後者は客扱いをする)。また、快速電車(成田線直通も含む)は一部当駅で増解結を行うことがある(10両→15両への増結、15両→10両の切り離し)。なお、増解結となるのは11号車~15号車(取手・成田寄りの5両)である。ただ、現在は15両での運転が多数(成田線は10両、一部5両)となっており、増解結の機会は大幅に減少した。
[編集] 駅設備の特徴
- 当駅で売店および立ち食いそば店を営んでいる「弥生軒」はかつて画家の山下清が働いていた。その縁で、以前構内販売で売られていた駅弁のパッケージは山下の描き下ろしであり、駅弁ファンの間では「幻のパッケージ」として名高い。また、立ち食いそば店(1・2番線ホーム2箇所、4・5番線ホーム上野寄り1箇所)で出される唐揚げそばは、ファンの一部では非常に有名なメニューとされ、これを目当てにわざわざ当駅を訪れる人もいるほどである。
- 自動改札機のうち、改札内から見て一番左側の改札機がSuica専用改札になっている。そのため、乗車券類の挿入口がないため注意が必要。
- 駅自動放送の一部が変更され、到着時に駅名のアナウンスと乗換の案内がなされる松戸駅とほぼ同タイプのものになった。
- 一方、緩行線は全て10両編成であるが、電車到着の際の「この電車は10両です」というアナウンスは未だに流れている(他の駅ではこのようなアナウンスは流れない)。また、発車案内表示器の下段に各駅停車の停車駅(北千住まで)を延々と流すのも当駅のみである(これについては、取手行が発車する関係もある)。
- 改札口の正面にある発車案内表示器のうち、「常磐線(快速)」の下段にある英語の部分が「Rapid」ではなく普通列車(または各駅停車)を表す「Local」になっている(ATOS導入の頃に張り替えた)。
- 改札口正面の表示器のうち、緩行線・成田線については始発電車の場合時刻の左側に「始発/Dep.」と表示される(快速には表示されない)。が、緩行線の6・7番線ホームの表示器は始発電車でもその旨の表示がなされない。また、先発電車が8番線発車の場合でもその旨の案内も流れない(現在も、「只今の時間帯は8番線からも発車する」旨程度である)。また、8番線のみホームには表示は設置されず、改札階に設置されている。
- 2番線・4番線ホームの発車案内表示器には、区別のため路線名(「常磐線」・「成田線」)も表示される(ただ、成田行き以外は常磐線であるし、成田線は全て「普通」・常磐線は全て「快速」であるので、他の情報でも区別はつく)。
- ATOS導入の際に改札口正面にも下り緩行線用の発車案内表示器も設置された(下り快速線の下)が、それ以前は下り快速線の表示器に各駅停車の発車案内も表示させていた。
[編集] 駅名について
[編集] 同名駅
- 大阪市住吉区には同名の、大阪市交通局(大阪市営地下鉄)御堂筋線の我孫子駅がある。案内上は「あびこ駅」と表記される。また、同じ大阪市住吉区の西日本旅客鉄道(JR西日本)阪和線の我孫子町駅等、同地区周辺に「我孫子」を冠する駅がいくつかある。
[編集] 読み
- 当駅名は、知らないと読めない難読駅と定義することも出来る。しかし、地下鉄千代田線や小田急電鉄との相互直通運転により、東京都心や神奈川県の駅で「我孫子」の行き先が連呼され、沿線や東京~茨城県間ではその読みは広く知られている。長らく車両の行先表示機に漢字のみを表示してきた東京地下鉄でも、2004年12月改正以降は幕式のものが英語表記のものに変更された(東京地下鉄6000系の行先表示がLEDのものの前面、06系の前面の表示は漢字のみである)。そのため、あまり「難読駅」と認識されておらず、ローマ字併記を除きわざわざ読み仮名を付けるケースは極めて稀である。