常磐快速線
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常磐快速線(じょうばんかいそくせん)とは、東日本旅客鉄道(JR東日本)常磐線の複々線区間である北千住駅(綾瀬駅)~取手駅間で、東京地下鉄(東京メトロ)千代田線に乗り入れる各駅停車以外の列車が通行する路線、即ち常磐線複々線区間における快速線である。
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概要
一般的には、上記区間を含めた上野駅~取手駅間の案内上の通称として用いられており(列車ダイヤは「常磐快速線 電車列車運行図表」と表題が記載されている)、当線を走行する運転系統である「常磐線快速」と「常磐線」(中距離列車)の総称であるといえる。ただし、基本的に特急列車に対しては使われない。また、車両系列を示す場合(常磐快速線E231系など)などは前者を指す(これに対し中距離列車の場合は単に「常磐線」である)。
文字通り「快速」を基本種別として運転していることから、車両の行先表示器や車両前後の種別表示器に「快速」の表示はされない。この快速とは緩急分離運転を行っている各駅停車(常磐緩行線)に対しての快速である。一般に複々線の運転形態としては、緩急分離と系統分離に分けられるが、常磐線の例はこのどちらにも該当する(両方が同居している)という、日本では稀な線区である。このため、様々な点で混乱や誤解が生じやすいが、本質的には緩急分離である。
運転形態・車両
快速電車
この項で扱う「快速」は、取手以南の電車特定区間内を走る、いわゆる近距離電車である(かつての国電・E電)。列車番号の末尾は「H」。データイム(11~14時)の上野発は02分、22分(共に取手行)、42分(成田行)に統一されている。
複々線化によって上野~取手間を運転していた各駅停車が千代田線直通に分離されたことから、同区間の運転本数確保のために新設された種別である。ただし、使用車両は複々線化前に各駅停車として使用されていた103系を転用した。
快速とは称するが近距離輸送の観点から、主要駅のみに停車する中距離列車に対し、各駅停車から分離された駅など(三河島・南千住・天王台)にも停車していたため、以前は中距離普通列車よりも停車駅が多かったが、現在は中距離普通列車もこれらの駅に停車するようになり、中距離普通列車と快速電車の停車駅は統一されている。快速電車のみの停車駅で考えれば、1972年10月2日に柏駅が増えた以外には一切変更がない。中途始発・終着の駅は松戸駅と我孫子駅がある。始発電車は松戸発取手行(ただし早朝の平日1本と土曜・休日2本に上野行始発電車がある)と我孫子発上野行がメインである(一部我孫子駅から取手駅まで回送するものもある)。終着電車は松戸は上下共あるが(上りは上野行終了後の3本のみ)、我孫子は下りのみ設定されている。なお、2006年3月18日の改正前までは1日1本我孫子駅で折り返す運用が存在したが、現在の我孫子終着電車はすべて終着後回送、あるいは我孫子から成田線直通となる。
車両は直流型電車が使用されている。長らく103系で統一していたが、同系列の老朽化により、E231系への入れ替えが重点的に行われた。103系は10両編成1本と5両編成2本が残っていたが、2006年3月17日で定期運用を終了した(この分の増備は行われず、快速電車の純減という形になった)。一部の列車は、我孫子駅から成田線の我孫子支線に乗り入れ、成田駅まで直通運転している。一時期は朝夕のみだったが、2006年3月18日のダイヤ改正で日中の時間帯の直通運転が復活した(この影響で、昼間の下りでは我孫子~取手間に最大22分の空白が生じている)。一部の成田行は、我孫子駅で各駅停車もしくは松戸始発の快速取手行に乗り換えが可能になっている。逆に取手・天王台から各駅停車で我孫子まで来ることで、取手先発の快速よりも早い快速(我孫子始発もしくは成田線からの快速)に乗り継げるものもある。しかしこういった設定についてはほとんど案内はされていない。
中距離電車のみが運転見合わせになっている場合でも上野~取手間の快速電車は運転されることが多いが、大抵は中距離列車の混乱に巻き込まれる。また、「常磐線快速」や「常磐線快速電車」という場合は、こちらのみを指す場合が多い。
103系が主力だった頃は、その車両の塗装から青電と呼ばれることもあった。
使用車両
過去の使用車両
中距離電車
以下は、運転系統としては「常磐線」に相当する。列車番号の末尾は「M」。(広義の)普通列車としては「普通」と「特別快速」の2種類があり、前者は上記の快速電車と停車駅が同一となったことから、当線内(上野~取手)の案内を快速と称している。本項では以下、「普通列車」と記述し、「上野~取手間は快速」の注記も省略する。
データイム(11~14時)の上野発は10分(特別快速/10時~15時)、12分、32分、52分(普通列車)に統一されている。
前述の快速電車とほぼ一体化した運転系統となっているが、厳密には別系統である(全国版の時刻表でも別系統扱いになっている/詳細は後述)。また、「鉄道運行情報」での路線(運転系統)は取手以北と定義されていることから、実質的に取手以南の快速線内への直通運転であるとみなすこともでき、実際に上野駅などで「直通普通電車」と案内している例もあった。ただし、全区間で列車番号が変わらず、乗務員交代も行われないため、厳密な直通の扱いではないが、事実上線内における快速としての輸送力の一翼を担っている状態にある。定期普通列車としては上り終電と早朝の下りの各1本の我孫子発着列車を除いてすべて上野発着であり、上りの終電は直後の快速電車上野行に接続している。さらにこの快速電車から松戸駅で北千住行最終各駅停車にも接続している。
なお、トラブル時にごくまれに運転本数確保のために土浦方面からの列車が取手・我孫子止まりになることもあるが、他線区で見られる大々的な直通運転中止の扱いになることはほぼない。このため、中距離列車の遅延が快速電車にまで波及し、全体のダイヤが大混乱に陥ることがしばしばある。ただ、最近では中距離列車に取手以北でトラブルがあった場合には中距離列車を待避線(駅の退避ホームの場合もあれば貨物線退避の場合もある。後者の場合は、回送にした上でこの取り扱いになる)に入線させ、快速電車のみを優先して走行させることが多い。なお、鉄道運行情報にて、障害の区間が取手以北のみと表示されている場合でも、取手以南のみで運転を行うことはない。
かつてはアズキ色の塗装が施されていたため、青電(快速電車)との対比において赤電と呼ばれることもあった。その後、白地に青帯の塗装に変更されたため、白電と呼ばれるようになった。また、中距離電車の略で中電とも呼ばれる(厳密には特別快速も含まれるが、一般には普通列車のみを指す)。
常磐線の項で記述するが、取手駅~藤代駅との間に直流電化区間と交流電化区間の境界であるデッドセクションがあるため、それを通過するために交直流電車であるE531系が運用されている。
2005年7月9日からは昼間時間帯に上野~土浦を標準55分で運行する特別快速を1時間間隔で設定、当初は5.5往復、2006年3月18日以降は6往復が運転されている。運行開始の背景には首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス線の開業が挙げられる。なお、トラブル時には通過運転が中止されて普通列車として運転されることがあるが、その際駅の発車案内の種別は「特別快速」のままになっている。
また、平日の朝には上り(最大3本、2005年7月9日より2本に削減)、夕方には下り(全日1本、2005年7月9日で廃止)に通勤快速を運行していたが、2006年3月18日改正で廃止されていた。
このほか、毎年8月にはひたちなか市の国営ひたち海浜公園で開催されるROCK IN JAPAN FESTIVALの帰宅の足として臨時快速列車が運転される。当線内の停車駅は取手から我孫子、柏、松戸、北千住、日暮里、上野となる。
呼称統一までの沿革と功罪
※ 複々線化までの沿革については、こちらも参照。
常磐快速線では、複々線化以前から中電が主要駅にしか停車しなかった名残は、複々線化後も暫く残っていた。2004年3月12日までは南千住と三河島を通過していた(9~16時台は停車)ほか、1988年3月12日までは天王台、1985年3月13日までは北千住、1980年9月30日までは柏も通過していた。ただし北千住は朝の上りのみは1985年以前から停車しており、柏は1972年10月2日以来データイムは上下とも停車していた。また1985年までは我孫子や松戸の退避設備を利用し快速電車を追い越すこともしばしばあったほか、1985年の完全電車化以前に存在した客車列車については柏・北千住両駅は通過であった。このため、取手以南の区間においても「普通列車」と案内されていたが、快速よりも普通の方が通過駅が多く、さらに別に各駅停車もあるという紛らわしい状況だった。
2004年3月13日より停車駅の差異がなくなったが、今度は停車駅が全く同じなのに案内が異なるというこれまた紛らわしい事態になった。これを受けて同年10月16日から取手より北へ行く普通列車も、取手以南では「快速」と案内されるようになり、取手以南に限って案内上の紛らわしさが解消された。ただしこれは案内上の措置であり、正式な列車種別が快速となった訳ではない。車内自動放送では、種別は挿入せず「常磐線○○行きです」と始まり、この後上りは土浦の時点で「取手まで各駅に止まります。取手からは快速運転を行います」と、下りは上野の時点で「取手まで快速運転を行います。取手からは各駅に止まります」と案内される(実際に通過駅の有無が変わる境目は我孫子駅であるが、取手以南は東京支社管轄、取手より北は水戸支社管轄であること、我孫子と取手の間は短距離であることから、支社境界の取手駅を案内の変更地点にしたものと解される)。駅構内でも「快速上野行き」または単に「上野行き」と案内する場合が多い。また、水戸駅などのATOS非導入駅の駅自動放送では単に「上り列車/下り列車」と放送している(例:「5番線の 上り列車 上野行きが発車します」)。ちなみに、案内が快速になる前には「快速電車と同じ駅に停車します」と案内されることもあった。
なお、実際にはこれ以前から乗り換えや掲示物の案内では中距離電車も含めて快速の一部と見なされていた例は、ホームの路線表記が「常磐線(快速)」が多数であった点、東京地下鉄6000系での上り各駅停車で車内のLED案内表示器に表示される乗り換え案内が「快速上野行き」である点などがある。また利用者においても発車ホームが分離されている上野駅(9~11番線の一部のサインには「(快速)」という文字を添付)以外では快速電車と区別して乗車する利用者は基本的に多くないことから、取手まではようやく案内が実態に沿う形になったと考えられる。一方で、藤代以北は取手以南への乗客が多く、藤代以北では今まで通り「普通」なので、例えば牛久あたりから普通列車に乗って集客力が強い柏・上野などで降りたとすると、これらの駅では中距離電車利用者が「普通」だと思っていた列車を「快速」と案内しているため、新たな混乱が生じている。水戸支社の公式サイトなどではIR情報やイベント案内などでも一部を除いて特に「上野・取手間快速運転」などの注釈はされておらず、例え上野の時刻を掲載する場合でも「普通列車」と案内しており、場合によっては「各駅停車」になっている。
使用車両
- 行先表示器の当線内の駅名には「取手」と「我孫子」がある。
過去の使用車両
- 403・415系
- 3ドア。11両または15両編成で運転されていた。2005年7月8日までは7・8・12両編成での運用も存在した。昼間時間帯に土浦を越えて運転する列車は11両編成が基本であった。2007年3月17日に上野口での営業運転を終了した。2004年10月16日に普通列車の当区間内での案内が「快速」となって以降は、車両前後の種別幕は空白となっていた。
特急
特急列車も快速線上を走行する。詳細は「ひたち (列車)」の項を参照。
使用車両
過去の使用車両
- 485系(ただし波動用として2本が勝田車両センターに在籍)
貨物列車
貨物列車も複々線のうちの快速線上を走行する。比較的本数が多い。ただし、馬橋駅~金町駅間では千葉方面へのコンテナ列車とガソリン輸送車扱列車は南流山駅~蘇我駅間の武蔵野線・京葉線経由に変更した列車が設定されたため本数が削減された。
その他
路線名の表記・ラインカラー
快速電車と中距離電車は基本的には別系統であり、前者には■緑(エメラルドグリーン)、後者には■青(ブルー)と、それぞれ異なるラインカラーが割り振られている。各駅停車も快速電車と同じエメラルドグリーンである。しかし、駅の案内板などでは両者をほぼ同格の存在とみなし、1色しか使用していない場合がある。また、駅によって表記も異なっている。
東京近郊路線図では快速電車を緑、中距離電車を青、各駅停車をグレーで示している。車内に掲示してある停車駅案内も基本的にはそれに倣っているが、緩行線のものでは快速電車の色と各駅停車の色が逆になっている。ただし、2004年秋以前は快速電車のものと同じ図面を使用していた。以前のものではやや青みがかった色だったが、現在のものは普通の緑に近い。
しかし、駅の案内では、発着番線が分離している上野は別々、日暮里~南千住間は緑のみ、北千住は併記、松戸~取手間は青のみと、その色は表記と共に統一されていない。松戸~取手間に関しては各駅停車と区別する意味合いが強い。一方、発車案内の上に添付してある案内は「常磐線(快速)」の表記に両色併記という形でほぼ統一されている。また、路線名の表記は「常磐線」「常磐線(快速)」「常磐線(列車/快速)」「常磐線・成田線」「常磐線(快速)・成田線」などと非常に多岐に渡り、統一感がない。他方、各駅停車のみの駅では「常磐線」のみの表記の駅が多く、発車案内上の案内も「常磐線(各駅停車)」で統一されている。
以上のように、駅や設備によって表記も色も統一されていない。ただ、最近新たに設置されたものについてはある程度統一されてきている。また、これまでは「我孫子・取手・土浦・水戸・成田方面」というように、常磐線系統と成田線系統で分けていたものが「我孫子・取手・成田・土浦・水戸方面」などと常磐線快速・成田線系統と常磐線列車系統で分ける表記が多くなっている。
電車と列車の区別
取手までの「快速電車」は、緩行線分離前は「電車」として運行されていた経緯から、国電・E電と同義で使用されている。このため、ATOSが導入されている駅のホーム上の列車案内表示装置や自動放送では「この電車は4つドア15両です」などと案内される。しかし、その他の中距離電車や特急・貨物列車は「列車」と案内される。取手以南を運転するのが「快速電車」であるのに、取手以北に跨るのが「普通列車」であるのも同じ理由である。また、常磐線各駅停車も快速電車と同様に「電車」である。→こちらも参照。
ダイヤ上の「電車」と「列車」の違いは、電車はダイヤ上の主要駅(常磐線快速電車では我孫子など)のみに出発時刻秒が設定されているのに対して、列車はすべての駅で設定されている。前者は超過密路線で駅員・乗務員判断によって電車を発車させられるメリットがある。後者は中・長距離列車などで細かいダイヤが組めるメリットがある。
ATOSと同タイプの案内放送は、従来は常磐線内では取手駅と松戸駅のみで使用されていたが、2004年2月に上野~羽鳥間のATOS導入(緩行線も綾瀬駅を除き同時導入)を機に、取手と松戸のものも他駅と同様のものに統一されている。両駅の案内には中距離電車を意味する種別の案内が「列車」になっているものが現在も残っている。このうち、一部は赤字の表記になっており、以前赤電と呼ばれていた名残が伺える。
ちなみに、成田線は電車特定区間内ではないいわゆる「中距離列車」であるので案内は「列車」であるが、我孫子駅を越えて直通するものは例外である。上野→成田と直通するものは我孫子駅での案内は「列車」であり、逆に成田→上野と直通するものは我孫子駅での案内は「電車」である。
同様に、同じホームで「電車」と「列車」の案内が混在している例としては、中央快速線・中央本線(新宿駅~高尾駅)、山手貨物線(池袋駅~大崎駅、埼京線と湘南新宿ライン)などがある。
グリーン車・ドア数・編成の表示
2007年3月18日のダイヤ改正より、中距離列車が全てE531系に統一されたことで、当区間内の車両は特急と普通列車グリーン車車両を除いて全て4ドアとなった。しかし、駅の発車案内や駅自動放送からは「4ドア」は消されていない(松戸駅のコンコース階など、ドア数の表示をなくしている駅も出ている)。電光掲示板でのグリーン車連結を示すマークの案内表示は駅によって異なるが、「4ドア」の表示部分を切り換えるか、種別の横に表示させるなどの表示方法になっている。
また、編成両数も特急列車以外は10両か15両に固定されたため、足下の停車位置を示すラインがにはどの編成両数の場合何号車であるかも表示されるなど、詳細なものに変更されている。
なお、一部の駅ではグリーン車導入に伴い快速電車も含め10両編成の列車を上野寄りに詰めて(15両編成時と同じ場所に)停車するようになった。
乗り換え案内
緩行線からの乗り換え案内は、「快速(線・電車)」という表現よりも、上りが「日暮里・上野方面」、下りが「取手・土浦方面」などとすることが多い(下りは駅や行先によって異なる)。この点は、基本的に2004年の快速統一前と比較してもほとんど変化がない。
- 松戸駅の駅自動放送では上りは「常磐快速線」、下りは「取手・土浦・水戸方面」(取手は、取手行のない時間帯のみ)と案内する。
- 日暮里駅・上野駅での乗り換え案内は、単に「常磐線」。
- 駅のサインでの案内表記は駅によってまちまちで、ほとんど統一性がない。「快速」であったり「快速・列車」であったり、または「常磐線」のみなど、非常に多岐に渡る(上記も参照)。
- 東京地下鉄6000系・06系の車内案内用のLEDでは、上りは「快速上野行き (rapid train for Ueno) 」(我孫子・柏・松戸で表示)、下りでは「快速・土浦・友部方面」(松戸)、「天王台・取手・土浦方面」(我孫子)、「藤代・佐貫・土浦方面」(取手)と表示されている。英語表示はなく、柏については案内表示自体がない。千代田線北千住駅では車内放送が「JR常磐快速線(A線のみ「日暮里・上野方面」)」、駅自動放送が「常磐快速線」と放送するが、車内案内LEDでは「JR線 (JR Line) 」としか表示されない(自動放送も「JR Line」)。帝都高速度交通営団時代には「常磐快速線」の英語表記を「Jyoban-kaisoku Line」と表示していた(通常「常磐」のローマ字表記は「Jōban」)。小田急の車両のみ、現在もこの表記。
- 特別快速の場合、「(緩行線駅)○○…においでのお客様、(快速駅)○○…においでのお客様(Please change here for [快速駅]○○…、and the Joban line local service)」というように、線名ではなく駅名で案内する。日暮里駅ではこの案内は行わない。
- 2004年3月12日以前に昼間帯を除く普通列車が南千住駅と三河島駅を通過していた時期は、E501系の英語自動放送の(普通列車から快速電車への)乗り換え案内において、他の駅での緩行線への乗り換え時と同様に「Joban line local service」とアナウンスしていた。当時は普通列車を「Local train」とアナウンスしていたが、2004年10月16日以降は「Joban line train」に改めている。→こちらも参照
時刻表の取り扱い
前述の通り、快速電車と中距離列車は別系統であることから、時刻表での扱いが複雑になっているので注意が必要である。
- 駅に掲出されているものでは、上野駅を除き区別されておらず、一まとめに扱っている。ただし、上野駅に関してもウェブサイトなどの時刻表や駅構内の発車案内では他の駅と同様に区別していない。ただし、1つの表の中で扱ってはいても、色や記号などを付している駅も多い。
- 市販されている時刻表(一覧形式)では、全国版のものや水戸支社が発行しているものでは中距離列車しか掲載されていない。快速電車については、全国版のものでは早朝・深夜の一部のみが別記されており、水戸支社が発行しているものでは巻末に平日の全列車の時刻のみが掲載されている。ただし、その中に成田線と直通する快速電車のみがともに記載されているものがある。また、唯一快速電車の全列車を掲載している「My LINE 東京時刻表(交通新聞社)」では、「常磐線・常磐線(快速)」のページで一まとめに扱われている。快速電車には「快速」の文字を表記しているが、取手~上野間を快速運転する中距離普通列車には表記していない。
北千住~上野間の案内
快速は北千住より先の上り電車は各駅に停車するが、総武快速線の錦糸町駅以西や中央快速線の御茶ノ水駅以東同様、各駅に停車する区間でも「快速」と案内される。ただし、発車案内に種別の案内を表示しない駅もある。一方で、中央快速線中野駅(吉祥寺駅)以西のように別に各駅停車の系統がありながら以降の通過駅がなくなると案内が「各駅停車」に変更されるなどの例もあるので、変更を検討するべきとの声がある。しかし、同じ北千住から浅草までの区間における区間準急や区間急行についても各駅停車となる東武伊勢崎線も浅草~北千住間でそのままの表示をしていることもあり、特に混乱は見られない。ただし、かつての準急(区間急行の前身)は発車案内上は「普通」であった。
停車駅
本項内にて、東京支社管内における停車駅表を記載する。取手駅以北については常磐線#駅一覧を参照のこと。
- 上野駅~日暮里駅間は正式には東北本線、緩行線の北千住駅~綾瀬駅間は東京地下鉄千代田線。
- 土浦駅・水戸駅方面に向かう普通列車(中距離電車)は当該区間内は快速運転。
- 各駅停車は緩行線(常磐緩行線)走行、快速電車・普通列車・特別快速は快速線走行。
駅名 | 日暮里からの営業キロ | 各駅停車 | 快速電車 | 普通列車 | 特別快速 | 接続路線・備考 | 所在地 | |
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上野駅 | 2.2 | 東京地下鉄千代田線直通 | ◎ | ◎ | ◎ | 東日本旅客鉄道:東北新幹線(山形新幹線・秋田新幹線・上越新幹線・長野新幹線)・東北本線(宇都宮線)・高崎線・山手線・京浜東北線 京成電鉄:本線(京成上野駅)(連絡運輸なし) 東京地下鉄:○銀座線(G-16)・○日比谷線(H-17) |
東京都 | 台東区 |
日暮里駅 | 0.0 | ● | ● | ● | 東日本旅客鉄道:山手線・京浜東北線 京成電鉄:本線 東京都地下鉄建設:日暮里・舎人ライナー(2008年3月開業予定) |
荒川区 | ||
三河島駅 | 1.2 | ● | ● | | | ||||
南千住駅 | 3.4 | ● | ● | | | 東京地下鉄:○日比谷線(H-20)(連絡運輸なし) 首都圏新都市鉄道:つくばエクスプレス線(連絡運輸なし) |
|||
北千住駅 | 5.2 | ※ | ● | ● | | | 東京地下鉄:○千代田線(C-18)(各駅停車直通※)、○日比谷線(H-21) 東武鉄道:伊勢崎線 首都圏新都市鉄道:つくばエクスプレス線 |
足立区 | |
綾瀬駅 | 7.7 | ◎ | | | | | | | 東京地下鉄:○千代田線(C-19)(北綾瀬駅方面) 各駅停車は、東京地下鉄千代田線(代々木上原駅)・小田急小田原線経由多摩線唐木田駅まで直通運転 |
||
亀有駅 | 9.9 | ● | | | | | | | 葛飾区 | ||
金町駅 | 11.8 | ● | | | | | | | 京成電鉄:金町線(京成金町駅)(連絡運輸なし) | ||
松戸駅 | 15.7 | ◎ | ◎ | ● | ● | 新京成電鉄:新京成線 | 千葉県 | 松戸市 |
北松戸駅 | 17.8 | ● | | | | | | | |||
馬橋駅 | 19.1 | ● | | | | | | | 総武流山電鉄:総武流山線 | ||
新松戸駅 | 20.7 | ● | | | | | | | 東日本旅客鉄道:武蔵野線 総武流山電鉄:総武流山線(幸谷駅)(連絡運輸なし) |
||
北小金駅 | 22.0 | ● | | | | | | | |||
南柏駅 | 24.5 | ● | | | | | | | 柏市 | ||
柏駅 | 26.9 | ◎ | ● | ● | ● | 東武鉄道:野田線 | ||
北柏駅 | 29.2 | ● | | | | | | | |||
我孫子駅 | 31.3 | ◎ | ◎ | ◎ | | | 東日本旅客鉄道:成田線(快速電車は上野駅方面との直通あり) | 我孫子市 | |
天王台駅 | 34.0 | ● | ● | ● | | | |||
取手駅 | 37.4 | ◎ | ◎ | ● | ● | 東日本旅客鉄道:常磐線(土浦駅・水戸駅方面) 関東鉄道:常総線 |
茨城県取手市 | |
行先 | 各駅停車:取手駅止まり(朝夕以外は我孫子駅折り返し) 快速電車:取手駅止まり(一部我孫子駅から成田線成田駅まで直通運転) 普通列車:最長で高萩駅まで運転 特別快速:すべて土浦駅発着 |
- 凡例
- ●:停車(◎は始発/終着あり) |:通過
- ※:厳密には緩行線の駅は存在しないが、緩行線・快速線相互の連絡駅であり、JR(亀有駅以東)・東京地下鉄(千代田線町屋駅・日比谷線南千住駅方面)の運賃計算上の境界駅である(運賃計算については北千住・綾瀬間の取り扱いおよび常磐緩行線#運賃計算の特例を参照)。